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2013.08.15
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カテゴリ: 歴史
中国と日本の関係は、これからも果てしなく文明の衝突を続けるわけだから、今後も中国政策の見極めが大事なんだろう・・・・と大使は思うわけです。

図書館で『「中国の戦争」に日本は絶対巻き込まれる』という本を借りたのは、敵を知っておきたいという危機感が表れたのでしょうね。
この本のエッセンス部分を紹介します。

<中印国境戦争とチベット問題> よりp77~81
 この戦争で、中国軍は毛沢東の「現代条件下の人民戦争」で戦った。中国は東部国境ではインドに譲り、西部国境では譲らなかった。毛沢東は将来における南アジア、西アジアへの発展を見通していた。
 他方、この戦争は建国以来、中国が「自国の領土」に関して発動した最初の戦争であり、中国はこの戦争で初めて「自衛反撃戦争」という言葉を使った。その後も「自衛反撃戦争」とか「懲罰の戦争」という言葉を使うことになるが、その最初の戦争がインドとの国境戦争であった。

 1962年10月20日、中印国境の東部マクマホン・ライン地区と西部ラダク地区の全線で、中国軍とインド軍との間に大規模な戦闘が始まった。
(中略)

 戦闘に動員された中国軍の兵力については公表されていないが、十万人という情報がある。インド陸軍の推定によると、中国軍は東部地区だけで3個師団、インド軍は25個歩兵大隊で3個師団に相当するという。どちらも4万人程度の兵力投入である。これが正しければ、中国軍は数的に優位であったわけではなかった。十万人という数字は、恐らく陣地構築、兵站支援などに投入された兵員・人員を含めた数字と推定される。
 インド国防相の発表したところでは、インド軍の戦死者は1383人、行方不明1696人、捕虜3968人。インド軍の士気や戦意が低く、一挙に壊滅的な打撃を受けて、四散したことが窺われる。

 中国軍は脚力による機動、隠密な行動、大胆な浸透・迂回・包囲・殲滅、圧倒的に優勢な兵力集中による敵の殲滅、指揮所に対する奇襲など、毛沢東が遂行した伝統的な戦法を、中印国境でも余すところなく発揮したが、そうした戦闘に入る以前に、インドに勝利し得る戦略環境を整えていた。
 戦闘に参加した部隊は51年の「チベットの解放」以来この日のために、平均標高3000~4000メートルの険峻で複雑な高地での部隊の運用および戦闘訓練を積み重ねており、士気は極めて高く、攻撃精神に溢れていた。また情報収集能力に優れていて、現地の状況およびインド軍の動向を知り尽くしており、後方支援態勢も整えられていた。
 これに対してインド軍は、熱帯の平原地帯のパキスタン正面から急遽送り込まれた舞台で、寒冷で高地の山岳戦の訓練を全く欠いていた。部隊指揮官をはじめ多数の兵員は高山病と肺水腫に冒された。
 インドの最高指導者たるネールは周恩来の「平和5原則外交」をすっかり信じ込み、自国の敵はパキスタンであり、中国から軍事攻撃されるとは全く考えていなかあった。国境地帯での警備は手薄であり、哨所は数が少なく、その間隙は遠く離れていた。緊張の高まりとともに軍事力は強化されたが、インド軍は中国軍の戦略・戦術を研究していなかった。


尖閣諸島で突っ張る中国には、南シナ海領有で示した戦略を下敷きにしているようです。

<南シナ海領有の第一歩> よりp176~179
 西沙諸島は小さなサンゴ礁の集まりにすぎないが、地図を見れば明らかなように、南シナ海を支配するためのカナメともいうべき位置にあり、西沙諸島の支配は中国の南シナ海領有の第一歩であったことが分かる。
 そして海洋法条約会議が開催された翌74年1月に、すでに論じたように、中国は南ベトナムが領有していた西沙諸島の永楽諸島に軍事力を行使して永楽諸島を完全に支配下に収めた。だが中国の西沙攻略は、それより先の71年前半期にはすでに始まっていた。71年7月、米軍の偵察機が「多数の護衛艦に護衛された中共の輸送船が過去数ヶ月にわたって、建設資材を西沙諸島の最大の島である永興島に運び、埠頭、突堤および50棟以上の建物を建設している」ことを確認した。そして西沙諸島での海戦が行われる直前の74年1月11日、中国外交部スポークスマンは南ベトナムが西沙諸島の十余りの島嶼を領有化したことに抗議するとともに、南シナ海の南沙諸島、西沙諸島、中沙諸島、東沙諸島がすべて中国領土の一部であることを言明する声明を発していた。

 その前年の73年1月のパリ和平協定に基いて、ベトナム戦争の停戦が実現し、米国のベトナム撤退が決定していた。その結果として遠くない将来南ベトナム政府が崩壊することを見通した中国は、翌74年1月早々に軍事力を派遣して、南ベトナムが支配する永楽諸島を占領したのである。これにより西沙諸島は完全に中国の支配下に入った。他方、後退する米国に代わってソ連海軍がアジアの海域に進出し始めていた。ソ連海軍が中国周辺海域に進出してくるのはベトナム戦争の終結後であるが、すでにインド洋には進出しており、中国周辺海域に進出してくることは時間の問題であった。

 西沙諸島を完全に支配して以来、中国は同諸島の開発・軍事基地化を急いだ。主島の永興島に、2000~3000トンの船舶が停泊できる港湾が完成し、港湾を根拠地として、同諸島の島嶼の軍事基地化が進んだ。4階建ての建物が建てられ、上空を飛行する航空機の官制・通信を行うコントロール・タワー、ヘリポートなどが次々建設された。島には戦車部隊、高射砲部隊が常駐し、高速ミサイル艇部隊からも編成された。88年前後の1年ばかりの期間には、誘導路のある2600メートルの本格的な滑走路が完成した。

 西沙諸島は海南島の東南約300キロメートルに位置しており、海南島には海空軍基地、さらに海南島の北の雷州半島には南海艦隊司令部がある。この海域とその上空は中国軍の「聖域」であり、南シナ海とそこを通っているシーレーンを押さえる位置にあるばかりか、さらにそこから東に進んでバシー海峡を通れば西太平洋である。西沙諸島は海南島とともに、中国にとって極めて重要な戦略的位置にある。


2008年、この本の出版時の中国軍の実力です。
潜水艦が気になるので、そのあたりを引用します。

<中国と台湾の軍事力比較> よりp333~340
 水上艦艇で中国は台湾をようやく追い抜くところに達しているが、潜水艦では、初めから台湾を凌駕している。中国海軍は建国当初から潜水艦、魚雷艇、高速ミサイル艇に重点を置いてきた。ソ連のオメガ級潜水艦の国産化から始まり、ついでロメオ級潜水艦が建造された。95・96年当時オメガ級は退役し、ロメオ級が33隻、ロメオ級をモデルに国産化した「明」級の改良型10隻などであったが、90年代後半以降「宋」級が建造され、13隻が就航しているとみられている。
 その間ロシアからキロ級(3000トン)が導入された。キロ級はスクリュウ音が非常に静かで、米空母が恐れたといわれている潜水艦である。同時に5個の目標を追尾できる自動デジタル化指揮・制御システムを装備している。中国海軍はこの潜水艦を4隻購入する計画で、96年の台湾海峡ミサイル威嚇直前の同年2月に、この潜水艦が台湾海峡を通過したと報道されたことがあった。その後、同潜水艦は14隻に増加したと見られている。このキロ級をモデルにして中国海軍は「元」級といわれる新しい潜水艦を建造し、2隻配備したとみられている。
 これに対して台湾は、81年オランダから2隻の潜水艦を購入したが、中国政府がオランダに断交を示唆したことから、さらに2隻を購入する計画は中断してしまった。それ以後も台湾に潜水艦を売却する国はなかった。中国海軍の台湾周辺海域での活動が活発化しつつあった2001年4月、ブッシュ大統領はそれまで台湾への潜水艦売却に反対していた政策を改め、台湾に潜水艦8隻とP3C対潜哨戒機12機の売却を許可した。だが米国は原子力潜水艦しか建造しておらず、在来型潜水艦を建造しているドイツ、オランダなどは、中国との経済関係への影響を恐れて売却しない。それえに加えて、台湾内部でも、議会で国民党の反対で予算が承認されていないため、この計画は中断している。


なお、中国海軍の潜水艦の最新情報については、 中国潜水艦の実力 に取りまとめています。

また、最新のシミュレーション 尖閣、南西諸島を中国は間違いなく攻めてくる中国による「覇権の決意」と尖閣諸島戦闘シミュレーション



中国

平松茂雄著、徳間書店、2008年刊

<「BOOK」データベース>より
あなたの町にも中国軍がやってくる!-これは絵空ごとでも何でもない、近未来の日本の現実である。過去12回の戦争に学んできた中国と、戦争を忌避してきた日本。この「差」がこれからの日中関係を決定する!平和ボケ日本への痛烈なる警告。
【目次】
米国に侮られない国へ/第一部 毛沢東の核戦略が大国・中国を生んだ(朝鮮戦争-対米対決路線と近代軍隊の誕生/1950年代の台湾海峡危機-米国の中国政策の見極めと核ミサイル開発の決定)/第二部 ソ連の属国か、自主独立の中国か(中印国境戦争とチベット問題/ベトナム戦争をめぐる国防・戦略論争/中ソ国境紛争と文化大革命)/第三部 中国は海から世界を呑み込む(西沙海戦-「海洋時代」を先取りした中国/中越戦争-核ミサイルの完成と近代化路線の復活/南沙進出-南シナ海は「中国の海」/96年の台湾海峡危機-台湾統一はこうして行われる/戦わずして陥ちてゆく東シナ海/西太平洋に進出する中国/中国と台湾の軍事力比較)

<大使寸評>
中国共産党は優秀な若者をリクルートするシステムを構築しているが・・・
結果、その新世代が(相対視を許さない)中華思想に染まるようです。

党の軍隊・人民解放軍にも、その根元に現世ご利益の中華思想と孫子の兵法があるわけで怖いですね。
rakuten 「中国の戦争」に日本は絶対巻き込まれる


しかし、ま~、中韓とは隣国としてつき合わざるを得ない立場の日本であるが・・・・
ハリネズミのように防衛しながら、友好的な施策を積み重ねるしかないようです。






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Last updated  2013.08.15 10:10:04
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