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2015.04.07
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カテゴリ: 映画
図書館で『映画美術から学ぶ「世界」のつくり方』という本を手にしたが・・・
どうも美術監督のことを、今ではプロダクションデザイナーと言うようですね。
 70年代からは、美術監督という名称はプロダクションデザイナーに代わり、それにともない以前の美術監督助手が美術監督になったそうです。(もうひとつピンとこないが)

プロダクションデザイナーとは、何やねん?
百聞は一見に如かず、『SAYURI』のセットを見てみましょう。

<古きハリウッドスタイルを踏襲する:ジョン・マイヤー>
 『SAYURI』(05)は当初、京都でロケをする予定だったが、その地は関係者の手で保護させていたので、撮影許可が下りるのが難しかった。
 マイヤーは5週間にわたり京都をロケハンしたが、最終的にはこの歴史溢れる京都の街の代わりに、ロサンゼルス近郊にあるサウザンドオークスでの撮影を決めた。結果的にその判断は正しかったとマイヤーは述懐した。

 もし、京都で撮影許可が下りたとしても、サウザンドオークスで撮影したほうがよかった。京都の街を歩けば分かるが、歴史的なたたずまいの背景に近代的なビルが見えてしまう。やはり、京都で撮影するには無理があった。私は古き良き時代のハリウッド映画の大ファンであり、私たちは根本的に300×300フィート、つまりフットボール場の2倍の広さを持つ場所にセットを建て込んだ。

 そのなかには、150フィート(約45m)もある循環式の川を作り、桜の木を植え、街の一端から優雅に街全体に溢れさせた。木々は季節によって高くも低くもなる。私たちはそれらを用意した。
(中略)

 これらの作業はハリウッドで仕事をするすべての技術者たちが、今までに行ってきた方法である。私たちは山に囲まれ、川の流れる低地であるサウザンオークスの景観を利用した。撮影用地にセットを建て込んだので、普段は付き合いのある木材加工店、金属加工店、塗装屋、彫刻屋、左官屋、鋳造工場などが必要なかった。現場にいる2~3名の作業責任者が、日本の感覚をもたらしたなんて、観客には分からないはずだ。さらに手作りの障子の美しさには、目を奪われたと思う。障子の材料は現地から車で3時間もある場所に存在していたシーダー木を伐採し、製材した。

(中略)
 苦労の甲斐あって、障子はとても存在感があったと自負している。橋を通り抜けずに曲がった道を行くと最終的にこの街の端まで歩くのに5分はかかるのだ。すごいと思わないか?


2007年に『SAYURI』を観て、そのセットが印象に残っているのだが・・・
後追いでくだんの鑑賞フォームを作ってみました。


【SAYURI】
サユリ

ロブ・マーシャル監督、2005年米制作、2007年観賞

<Movie Walker 作品情報>より
「シカゴ」のロブ・マーシャル監督がアジアの豪華俳優を迎え、アーサー・ゴールデンの小説を映画化。ひとつの愛を支えに、花街一の芸者となった女性の数奇な運命を描く。


<大使寸評>
「SAYURI」を観るまえには、ハリウッドの日本認識はどんなんかなー?
・・・というさめた期待で見に行った映画でした。

近代の日本を中国人の主演女優、オール英語で描いた「サユリ」でしたが・・・・・
見比べてみると、オール日本人、オール日本語の「硫黄島からの手紙」の素晴らしさが際立ってしまいます。(脚本は英語で練り、あとで全て和訳したそうですね)

ミヤコという駅名などおかしな所もあったりしたけど・・・
戦前から戦後にかけての時代考証は概ね良くできているし、セットで組んだ先斗町もなかなかのもので、特に大相撲や敗戦直後の町のセットなどの考証がよかったですね。 

そして、日本大好きスピルバーグが製作に名を連ねているからには・・・・
接客業のプロとしての芸者をそれなりに描いては、いたようです。

しかしねー
芸者の舞い(ダンスというべきか?)で扇子をクルクル回したり、サユリに水色のコンタクトを付けたりで、なんか没入できないところがあるんですね。
主演女優と助演女優は中国人であり・・・なんで中国人が?と思わないでもないが、英語をうまくしゃべる日本人の役者が少ないのでしょう。

工藤夕貴は完璧な英語をしゃべるだけでなく、おっちょこちょいの演技をさせたら(地なのか?)グーですね。
・・・ということで、工藤夕貴のオカボとかっこいい謙さんが観られたことで、なんとか得心した映画でした。

Movie Walker SAYURI




【映画美術から学ぶ「世界」のつくり方】
映画美術

フィオヌラ・ハリガン著、フィルムアート社、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
現代を代表する傑作映画を、美術デザインの視点から解き明かす!あの名作映画の“未公開”セットデザイン画、コンセプト・アートワーク、傑作写真を多数掲載!

<読む前の大使寸評>
現役プロダクションデザイナー21人が登場するが、日本からただひとり種田陽平が紹介されています。

rakuten 映画美術から学ぶ「世界」のつくり方


プロダクションデザイナーとは、何やねん?1





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Last updated  2015.04.07 00:14:31
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