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2015.11.03
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カテゴリ: 自然・環境
図書館で『紙の科学』という本を手にしたが・・・
和紙、製本、装丁、出版、図書館など、大使は、常に紙の周りを彷徨していたようです。ペーパーレス時代とまで言われるこの際、「紙の科学」に目をとおしておきたいのです。(チョット 吹いたかな)



紙

紙の機能研究会, 半田伸一著、日刊工業新聞社、2011年刊

<「BOOK」データベース>より
日頃何気なく使っているいろいろな紙。「記録」「吸収」「包装」という機能で、私たちの日常生活を支えてくれているのです。

<読む前の大使寸評>
和紙、製本、装丁、出版、図書館など、大使は、常に紙の周りを彷徨していたようです。ペーパーレス時代とまで言われるこの際、「紙の科学」に目をとおしておきたいのです。(チョット 吹いたかな)

rakuten 紙の科学


冒頭の一節に紙の定義と歴史が載っています。
p2~5
<紙とは「植物繊維を漉いたもの」>
 紙の定義についてJISでは、「植物繊維、その他の繊維を膠着させて製造したもの」としています。多くは、「植物の繊維を水の中でほぐしてバラバラにし、網などで薄く漉いたもの」と記しているようです。

 つまり、紙といわれるものの材料は、一般的には「植物繊維」とされるものですが、他にも歴史的にみた場合、「布」や「羊皮紙」なども使われており、これらについても「広義の紙」とされています。

 布や羊皮紙などは、かつて欧米などで使われていました。布を原料にした紙布や羊皮をもんで作った羊皮紙などです。羊皮紙は、植物繊維を用いた紙がヨーロッパに伝わるまで1400年以上も使われていた経緯があります。

 紙の誕生は、文字と密接な関係があります。つまり、意思の伝達手段として、記号が使われ始め、それが発達して文字が作られていきますが、それを記すものとして「亀の甲羅」や「獣の骨」、「石」や「粘土板」「ヤシの葉」などが使われ始め、それが「記録する紙」のはじまりへとつながっていくのです。


p6~9
<西洋人を驚かせた日本の紙文化>
 日本への紙の伝来は、610年と言われています。朝鮮半島の国・高句麗の僧・曇徴によって、でした。つまり、紙は、「日本に仏教を広める目的によって伝えられた」といえます。

 このとき、紙の原料として用いられたのは麻でしたが、その後、楮(こうぞ:クワ科の落葉低木)が使われたことで、これが後に日本独自の「和紙」へと発展していきました。

 日本で、紙の原料が麻から楮に代わっていったのは、漉きあがった麻紙は表面が粗く、槌で打ったり、巻貝、動物の牙などで磨いたりして表面を平らに滑らかにし、さらに空隙を埋めるために、石膏、石灰、陶土などの白色の粉末を表面に塗布し、その上、墨のにじみを防ぐために、澱粉の粉を塗布するなどの加工を行うなど、その取扱い、製造が大変だったためです。

 楮の場合は、栽培が容易で収量も多く、毎年収穫できますし、繊維も取り出しやすいという特徴があります。

 日本の紙製造の祖としては、聖徳太子の名前も挙げられています。これは、「聖徳太子が紙作りの保護育成の政策を強力に推進した」ためで、「楮の栽培と製紙を奨励した結果、楮の皮の繊維を用いた雲紙などの楮紙が製造されるようになった」とされ、このことがわが国の製紙の基礎となったとするものです。
(中略)
 紙は初め、主に写経のための材料として使われ、平安時代は僧侶・貴族階級に限られるなど、一部の支配階級の人々しか使うことができませんでした。
(中略)
 鎌倉時代に入ると武士階級が使うようになり、文書記録に用いる実用的な紙が増えてきました。そしてこの鎌倉・室町時代には、紙を単なる書き記すためのものとしてだけではなく、湿気の多い日本特有の気候に対応するため、障子や襖として利用し、室内の湿気の吸入や排出をし、屏風などと合わせて外光を穏やかな散光に変えたりするという活用をし始めました。

 江戸時代になると紙は庶民にまで普及し、各藩では紙を専売品として生産を奨励、農民の副業としても紙漉が盛んに行われるようになって、半紙や障子紙のみならず、衣類や食器、家具、おもちゃなどの加工素材としても広く使われるようになりました。
(中略)
 屏風や障子、襖、提灯、扇子、草紙(本)、瓦版、浮世絵、かるたなど、様々な紙の活用に日本を訪れた西欧人が驚いたという記録もあります。日本独自の和紙は、生活の場で合理性の高い材料だったといえるでしょう。


和紙に関しては 和紙の源流 と言う本がお奨めです。


p30~31
<紙の原料となるパルプ>
 パルプというのは、「木材や草などから抽出した繊維のこと」で、その主成分は「セルロース」です。セルロースは「繊維素」ともいい、植物細胞壁の主要構成成分で、植物中で二酸化炭素と水から光合成によってつくられているものです。パルプの原料には、「木材パルプ」「非木材パルプ」「古紙パルプ」「合成繊維パルプ」などがあり、木材パルプには、「N材」といわれる針葉樹と、「L材」といわれる広葉樹があります。

 針葉樹(N材)は、繊維が長いため繊維が頑丈に絡みやすく強い紙が抄けるのが特徴で、晒しクラフト系に使用されます。一方の広葉樹(L材)は、繊維が短く紙の密度が高くなるためキメの細かい滑らかな紙が抄けるため、上質紙やマットコートなどに使用されます。
(中略)

 非木材パルプは、木材パルプ以外の資源から作られる紙のことで、木材パルプ繊維に比べて強度や肌合い、印刷仕上がりなどで独特な個性があり、「木材パルプとはひと味違う紙質」とされます。代表的なものとしては、「ラグパルプ」「リンターパルプ」「リネンパルプ」「楮・三椏・雁皮パルプ」などの種類があります。

 この中でラグパルプというのは、綿の紡績から出る繊維を再利用してパルプにしたもので、比較的耐久性の高い紙が抄けます。リンターパルプは、綿の実に付着する綿くずを使用したパルプをいいます。また、リネンパルプというのは、麻を原料にしたパルプです。繊維が長く耐久性があるのが特徴で、ライスペーパーや、航空用の便箋、聖書用紙などによく使用されています。楮・三椏・雁皮パルプというのは、古くから使われているもので、とくに、和紙の原料として有名です。

 この他、紙の原料として近年とくに注目されているのが、「ケナフ」「バガス」「竹」「バナナの幹」「稲藁」「萱」などです。


p153~154
<日本はまさに「リサイクル先進国」>

(追って記入予定)






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Last updated  2015.11.03 05:58:44
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