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2016.01.23
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カテゴリ: 気になる本
図書館で『ソウル・サランヘ』という本をみかけたのです。
おお 韓国通の戸田郁子さんの初期の著作ではないか♪
・・・ということで借りたわけです。

ちなみに、タイトルの「ソウル・サランヘ」とは、「ソウル愛してる」という意味です


【ソウル・サランヘ】
(画像なし)
戸田郁子著、亜紀書房、1994年刊

<「BOOK」データベース>より
チョッパリ(日本人の蔑称)を嫁に迎えた柳家を舞台に、仕事・家事・育児を通して繰り広げられる愛と笑いの人間ドラマ。
【目次】
第1章 結婚まで/第2章 結婚準備/第3章 当日、そして新婚旅行/第4章 玄海灘を越えた恋/第5章 めんどうな手続き/第6章 ワンワン物語/第7章 家を買う/第8章 仕事、不景気、倒産/第9章 子供ができた/第10章 子供を産む〔ほか〕

<読む前の大使寸評>
著者の戸田郁子さんといえば、大使が 韓国通の人たち としてフォローしている韓国通である。
20年ほどむかしの韓国で、新婚生活を始めたようだが・・・さて、どんなかな?

rakuten ソウル・サランヘ


とにかく、ポジティブ・シンキングの戸田さんは、まさに日韓の架け橋のような人であると、大使は高く評価しているのです。

この本で、韓国から見たニッポンを見てみましょう。

<韓国から見たニッポン>
 去年(93年)の8月に韓国政府が、旧朝鮮総督府の建物を撤去すると発表して以来、ここを訪れる日本人観顧客の数が急増していると聞く。これまでソウルのど真ん中に、そんなものがあったことすら意識していなかった日本人も多いだろう。取り壊すと聞いて、初めて見たくなってやって来た人も多いかもしれない。
 ここは以前は、韓国の政治を司る中央庁として、現在は国立中央博物館として用いられている。

 1910~45年までの36年間の日本による植民統治は、誇り高き朝鮮民族にとっては恥辱の歴史。そして1926年に完工した朝鮮総督府は、まさにその象徴だ。
 私に言わせれば、そんなにイヤなものならなあんでさっさと取り壊さなかったのかということが逆に疑問になる。実際にこれまでも、政権が代わるたびにこの問題は取り上げられてきた。しかし実現できなかった一番の理由は、韓国政府のそれだけの資金がなかったということだ。

 今ある建物を壊すだけなら、話は簡単だ。ところが国立博物館として使っているために、まずこれを移転しなければならない。さらに旧総督府は歴史の貴重な教訓として復元・保存すべきだという意見も無視できなかった。しかし解体するだけなら百億ウォン(約14億円)もかかる。それに新しい国立博物館の建設費用が5千億から1兆ウォン(千四百億円)。撤去後の跡地も景福宮の一部として、元通り復元しなければならない。

 韓国人の忌み嫌う日帝の残滓は、これだけではない。朝鮮総督官邸が今の大統領官邸である青瓦台にあり、2年前に新官邸が建てられるまで、ここは韓国歴代大統領の執務室として使われてきた。また現在のソウル市庁も日本人が建てたものだ。その他ソウル駅や韓国銀行、新世界デパートなど大きな建物がまだまだ残っている。今後はこれらについても、撤去論議が起こるに違いない。

 韓国には風水地理という学説がある。一種の地相学で、国の重要な建築物や祖先の墓を作る時、風水地理によって場所を決める。現代人にも、非常に説得力っを持って受け入れられている思想だ。いや、一種の信仰と考えてもいい。
(中略)

 以前、風水地理を研究している大学教授に会った時、笑いながらこんなことを言っていたことを思い出した。
 「あれこれ面倒なこと考えてないで、いっそのこと誰かが総督府の建物に爆弾でも仕掛けてドカンとぶっ壊しちゃったら、さぞかしせいせいするだろうな」

 果たして当時の日本軍が、これほど綿密に朝鮮の風水地理を研究していたかどうかについては、私はわからない。しかしどちらにしろ、これだけの被害者意識や精神的なダメージを与えることができただけでも、日帝のやり方はかなりの効果があったのだろう。

 これまで掛け声だけだった総督府撤去は、いよいよ具体化することになった。新しい国立博物館は米軍基地のゴルフ場跡地に建設されることが決まり、2000年までには完工する予定だという。そして総督府の復元は、莫大な費用がかかるため見送られることになった。
 それでも国家予算だけでこの費用を負担するには、かなりの無理がある。おそらく今後何らかの形で、国民がこの費用を負担することになるのだろう。かつて日本人が勝手に作ったもののツケが、今韓国民に返ってきているのだ。

 しかし考えてみれば、この建物を復元しようという論議は、むしろ日本側から出てもよさそうなものだ。「歴史の教訓として後世に残したい」という気持ちが本当に日本人にあるのなら、移転・復元の費用の一部は日本国民が負担しようと言うべきじゃないだろうか。
 撤去が実現すれば、韓国にとっては約70年ぶりに断ち切られていた脈がつながり、ソウルに気が満ち溢れることになる。それによって韓国人の自尊心が回復し、ひいては国が栄えるというのであれば、隣人としてもやはり喜ぶべきことなのだろう。
(中略)

 韓国では世代ごとの価値観がずいぶん違うように思う。一番「反日」的な感情が強いのは、今の40代ではないだろうか。日帝時代を体験してはいないが、親や先生から当時の話を繰り返し聞かされ、日帝の蛮行を間接体験している。

 私の知り合いが、商用で初めて日本に行った時の話を聞いて、大笑いしたことがある。 「日本に行ったら、自分の行動すべてに気を付けた。たとえば日本では歩行者は右側通行だと聞いて、道を歩く時は必ず右端を歩いた。煙草の吸殻も捨てちゃいけないと、灰皿が見つからない時はポケットに入れた。人に道を尋ねる時も、相手に失礼にならないように気を使った。電車で人の足を踏んだら、すぐに『すみません』とあやまった。自分のせいで、やっぱりチョーセンジンは野蛮だ、なんてことを言われたくなかった。ものすごく疲れた」

 この世代に共通しているのは、日本人に馬鹿にされてはいけないと、必要以上に身構えて日本に行くことだ。しかし彼も夜盛り場に行って、夜中に道で大声で騒ぐ酔っぱらいや立ちションしてる人々を見て、「なんだ、韓国と同じじゃないか」と肩の力が抜けたという。こういう人たちは、道を尋ねて親切に教えてもらったりすると、ものすごく感激してしまう。「日本人は礼儀正しくて親切だ」というイメージが強くインプットされる。

 ところが20代は違う。日帝時代なんて退屈な歴史の教科書の中のこと。日本で一番行きたい所は、ディズニーランドや原宿だ。


ここで、旧朝鮮総督府の現状をウィキペディアで見てみましょう・・・やはり撤去されていますね。

wikipedia 朝鮮総督府 より
 最終的には、かつての王宮をふさぐかたちで建てられていることから、反対意見を押し切り、旧・王宮前からの撤去が決まった。撤去の方法として移築も検討されたが、莫大な費用がかかるため、1995年に尖塔部分のみを残して庁舎は解体された。その尖塔部分は現在も天安市郊外の「独立記念館」に展示されている。跡地には庁舎建設によって取り壊された王宮の一部が復元され、現在は同宮の正面入口となっている。


最近読んだ戸田さんの本を紹介します。

【ハングルの愉快な迷宮】
ハングル
戸田郁子著、講談社、2009年刊

<「BOOK」データベースより>
韓国語学習歴30年、韓国人写真家と結婚、大家族の韓国家庭に揉まれて18年。「韓国生まれの韓国人」だと間違われるほどの実力の持ち主である著者をもってしても、いまだにちょっとした言い回しに驚くことがしばしば。見知らぬ子どもに「イモ」と呼ばれたり、雨の日はなぜかチヂミを食べたり。日々の不思議をくぐり抜けて韓国語を磨いた過程を、ユーモアと愛情たっぷりに描いたエッセイ集。

<大使寸評>
著者の戸田郁子さんが、韓国人と結婚し、彼の地で暮らしているのでディープな話題に事欠かないのでしょうけど。
韓国語の完璧な発音は日本人には無理だと言われているようです。

Amazon ハングルの愉快な迷宮
日中韓の架け橋のような家族 byドングリ








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Last updated  2016.01.23 00:31:57
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