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2016.03.27
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カテゴリ: アート
南画といえば大雅や蕪村に代表されるが、大正期まで生きた富岡鉄斎も最後の後継者として気になるわけです。

さて、3月12日から兵庫県立美術館で富岡鉄斎展が始まったので・・・
満を持して、(土日を外して)25日に観に行ったのです。


富岡鉄斎展
鉄斎展

 江戸末期から大正期までを生きた最後の文人画家とよばれる巨匠、富岡鉄斎の画業を清荒神清澄寺鉄斎美術館(兵庫県宝塚市)所蔵の名品を中心に、約200点の作品、資料で紹介します。

富岡鉄斎の文人画は良かった♪
でも、鉄斎が終世追求した中国の故事や文人が、現代ニッポンではあまり評価されないわけです。

ところで、南画、南宋画、文人画であるが・・・・
大使は、それらの定義に混乱をきたしているのです。
これではアカンと、『南画と写生画』という本を読んで、その辺りを確認しているところです。


南画

吉沢忠×山川武著、小学館、1971年刊

<解説>より
古書につきデータなし

<大使寸評>
カラー画像も多く内容も充実した本であるが、定価は580円となっています。
この物価に時代が感じられるわけです。
(なお、アマゾンの売値は50円となっています)

Amazon 南画と写生画:日本の美術#25


p151~152
<南画と文人画>
 日本で南宋画が行われるようになったのは、中国より約400年おくれて、江戸時代中期、18世紀にはいってからであった。

 もちろん日本においても文人画という語が用いられることがしばしばある。その場合、それは様式概念として使用されているのである。しかし先に述べたように、文人画は様式概念ではない。私が日本の場合、文人画という語を避ける一つの理由はそこにあるが、ただそれだけの理由からではない。

 中国の文人は、士大夫なる階級をその背景にもっている。士大夫とは、封建時代の中国における支配階級である。官にあれば高位高官であり、野にあれば官僚の予備軍たる処士であり、そのはなはだしい場合には、社会から逃避する逸民となる。その生活は、かれらが大土地所有者たることによって支えられていた。

 晴耕雨読などという境地が楽しめるのも、かれらにそうした基盤があったればこそである。このような階級の出身者である文人画家は、職業画家を侮蔑の目をもってみていたのである。

 ところが、日本の封建時代にあっては、支配階級は将軍を頂点とする武士であり、中国の文人に近いものがないではないが、それは将軍や大名に仕え、たかだか数百石の禄をはんでいた儒者であった。かれらの身分は不安定であり、禄をはなれれば、塾でも開いて生活をたてる以外にいたし方がない。

 塾を開いても、たとえば頼山陽のように、それだけでは生活がなりたたず、しばしば地方に出かけて揮ゴウを行い、謝金をもらって生活の資としなければならなかった。日本で文人とよばれるひとびとの生活が、中国のそれといかに異なる、しがないものであったかが察せられよう。

 それに、日本で文人画家の代表のように思われている池大雅、与謝蕪村なども、のちに述べるように、明らかに画を描いて生活を立てていた職業画家であり、文人画家とはいえない。しかし、のちになるまで日本の南画家の亀鑑として仰がれていた。

 こうした点も、日本では中国と異なって、文人画家と職業画家を区別する基準があいまいであり、文人画家は職業画家と比較することもできぬほど異質な、高い次元のものであるとする思想も、中国の画論を通じて観念的には知ってはいても、実際の生活がちがっているので、それを実感として身につけることがなかった。

 また、大雅や蕪村の画には、南宋画以外のさまざまな要素が加わっており、なかには南宋画と正反対の南宋画院や明のセツ派の画に倣った作品さえある。すると、厳密に様式上からいうと、かれらの画を南宋画とはよびにくい。

 以上のような日本南画の特殊な性格を考慮すると、文人画も南宋画もぐあいがわるく、さいわい南画という便利なことばがあるので、それによることにした。


大使も文人画や南画はわりと好きなのだが、現代の中国には南画を継ぐ人材があまり見あたらないそうです。

(このあたりに、つい中華嫌いがでてくるのです)

南画の画像をネットから集めてみました。
(長沢芦雪のジャンルは写生画と呼ばれるらしいが、好きな画家なので例外的に載せました)
■牧谿の画像
モッケイ1

モッケイ2

■池大雅の画像
池

■与謝蕪村の画像
蕪村

■長沢芦雪の画像
トラ

長沢

■鉄斎の画像
富士

鉄斎2





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Last updated  2016.03.29 21:44:04
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