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2018.12.19
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カテゴリ: アート
図書館で、川上未映子のエッセイ集『ぜんぶの後に残るもの』を見つけて借りたのです。
大使は普段、週刊新潮を読まないのだが、未映子さんの「オモロマンティック・ボム!」というコラムがあって・・・
そのコラムのエッセイを集めて、この本のようなエッセイ集になるようです。


【ぜんぶの後に残るもの】


川上未映子著、新潮社、2011年刊

<「BOOK」データベース>より
わたしにとっての南三陸町は、その母子の輝きそのものである。町の記憶は匂いや光や言葉とともに、あの筆舌に尽くし難い圧倒的な生命力と分かちがたくわたしのなかにある。津波にも地震にも奪いきれないものが、わたしたちのなかにはある。

<読む前の大使寸評>
大使は普段、週刊新潮を読まないのだが、未映子さんの「オモロマンティック・ボム!」というコラムがあって・・・
そのコラムのエッセイを集めて、この本のようなエッセイ集になるようです。

amazon ぜんぶの後に残るもの



では、オモロマンティックな、はたまた真摯なエッセイをいくつか紹介します。

<世界に濡れた気になって>
 新聞の読書委員になって2年目に入り、自分で購入する以外の本が増えて、まるでドラえもんの秘密道具「バイバイン」(お饅頭とかにかけると5分ごとに倍になっていくやつ)みたいな感じ、我が家も限界にきたようです。

 読書委員会は2週間に1度ひらかれて、その間に刊行された文字通り山と積まれた本のなかからまずは気になるものを選ぶ。それを車座になった委員から委員へぐるぐる回して、こんな本が出たのか、あの連載がまとまったのか、これにはちょっとひと言あるな、などなど目を通しつつメモをとったりあれこれして、一巡したらそれぞれがプレゼンテーションをする時間。

 読んでみないとわからないからだいたいは検討しますという報告だけれども、取り上げる意思があるならその理由を述べる必用があり、同時にセリも行なわれ(人気のある本を選者が取りあう)、そのやりとりが結果を左右することもあってこれがなかなかスリリングなのだった。ほかの新聞の書評委員の方にきけば基本的にはそういった議論の場はないらしく、読売新聞独特みたい。

 連載だったり定期的に文章を書く仕事はいくつかしているが一番大変なのが書評であってこれがものすごく緊張する。なんせ本一冊ができるまでというのはすべてとは言わずともこれが大変に大変な労力がかかっているに違いないからできるだけ多く紹介したいが、しかし数には限りがあってぐんと背中が重くなる。

 考え方は色々あるけど、新聞書評は批評でも評論でもなく日曜日に新聞を読んだ人が、共感でも驚きでもとにかくなにか刺激されて、思わず手に取りたくなるようなその本の「良さ」を伝えることがまずは初発の役割だと思っているので、ありとあらゆることが難しい。その本のポイントをつかむのも難しければそれをどう書けば読者の刺激に繋がるのかも難しい。そんなことなにも考えずにただ強く思ったことを書くのが人を動かす場合も多々あるし、パズルみたいに作り込むのがその本の内容を発揮することになっていい場合もある・・・そしてなにより責任重大な感じが張っても入るわけで(人の子どもを預かる気分というかなんというか)そんな感じで自分が担当する週などは1日中、書評のことを考えているようなそんな具合。

 そうなってくるとですね、自分の小説への意識がなんとなーく希薄になってくるのも事実なのだよね! 自分で書いた文章とそうでない文章、あるいは、もうすでに存在している文章とまだ書かれていない文章という違いこそあるけれど、自分の仕事は自分にしかできないし、いつか書き上げることがわかってるからこそいまは他人によって書かれた物語や考えの世界に浸るのもいいんじゃないのとかそういうことを思ってしまう。

 他我が溶け出す感じというか、世界にあるsyべての本で1冊の本になる、じゃないけど、たくさんの本に触れてるとなんか気持ちが大きくなるのだよね・・・まあ理想はすべてをおなじ濃さでやり抜くことにあるからやりますけれど、でもなんかちょっとした贅沢なひとときではあるのだったよ・・・とかいいつつも小説が滞ってるので実際はかなり焦っているのもまた事実!

ウーム とにかく書評委員は気苦労の多い仕事のようですね。

以前に読んだ未映子さんのエッセイ集を挙げておきます。

【人生が用意するもの】
川上

川上未映子著、新潮社、2012年刊

<「BOOK」データベース>より
「世界のみんなが気になるところ」を論じ、あの三月を思い、人生のデコボコに微苦笑しながら、読者の意表を突きまくる最新エッセイ六十余篇。断酒日記付き。

<大使寸評>
週刊新潮に連載の「オモロマンティック・ボム!」を単行本化した3冊目にあたるとのことであるが・・・
「オモロマンティック・ボム!」というタイトルからして、そして中身も面白いのである。
彼女は紫式部文学賞なるものを授賞しているそうだが・・・
なるほど、長くつづる文体は紫式部のようでもある。
でも、彼女の文体は、清少納言や吉田兼好のような随筆にこそ生きるのではないかと思うのです。
rakuten 人生が用意するもの


『人生が用意するもの』2
『人生が用意するもの』1





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Last updated  2018.12.19 00:30:58
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