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2020.11.18
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カテゴリ: 気になる本
本屋の店頭で『たちどまって考える』という新書を手にしたのです。
パラパラとめくってみると、ヤマザキマリの最新評論集のような本になっています。
これは図書館予約している場合ではないでえ・・・ということで、衝動買いしたわけでおます。





ヤマザキマリ著、中央公論新社、2020年刊

<「BOOK」データベース>より
パンデミックを前に動きを止めた社会。世界を駆ける漫画家・ヤマザキマリもこれほど長期間家に閉じこもり、自分や社会と向き合ったのは初めてだった。しかしその結果「たちどまることが実は必要だったのかもしれない」という想いにたどり着く。ペストからルネサンスが開花したようにまた何かが生まれる?混沌とした日々を生き抜くのに必要なものとは?自分の頭で考え、自分の足でボーダーを超えて。あなただけの人生を進め!

<読む前の大使寸評>
ヤマザキマリの最新評論集のような本になっています。
これは図書館予約している場合ではないでえ・・・ということで、衝動買いしたわけでおます。

rakuten たちどまって考える



「第4章 パンデミックと日本の事情」で<ニッポンの世間体>が語られているので、見てみましょう。
p204~206
<戒律としての世間体>
 緊急事態宣言下で商業施設の自粛が決まったとき、それでも営業を続ける店はその名前を公表する、というのが行政処分の限界だったようです。しかし、「名前を公表しますよ」というのはつまり「世間の目に晒しますよ」という罰則です。

 感染リスクの危機が差し迫った状況で、自治体が事業者に言える唯一のことが、「世間から制裁を下されなさい」というのは、あまりにちぐはぐです。

 しかし日本の場合は、往々にしてこの世間体が、自粛を促すプレッシャーとして機能する。言わば「世間体の戒律」です。法でも宗教でもない、世間が起こす圧力が日本ほど強い国はほかにそうありませんし、その効能が法律にまで影響することに愕然としました。イタリア人の夫とこの話になったとき「名前の公表? それは逆に集客効果をもたらす宣伝になるんじゃないの?」とさっぱり意味を理解していませんでした。

 世間体は「空気」と言い換えても成立しますね。日本は言葉の応酬をせずとも、空気を読み合ってコミュニケーションを取ることを良しとする国です。場の空気を的確に読める人を評価し、読めない人のことを排除する。その空気に照らして、休業要請に従わない事業者を処分してもらうというわけです。

 世間体の戒律に従わないものは「異質」や「異端」と烙印を押され、共同体という群れの中から排除される。この異質なものを取り去ることで同質性の純度の高い群れを守り、保とうという考え方は、とても日本的だと思います。

 この世間体の戒律が作用するのは、新型コロナだけとは限りません。特に近年は親子の関係性のなかでさえ世間体が優位を占めている。たとえば2018年の春、5歳の女の子の虐待死事件が起きました。女の子は両親から毎朝4時に起こされては平仮名の練習をさせられ、モデルにするためだと、食事もろくに与えられなかった。

 この両親は結局、自分の娘がどんな性格の子で、そのとき何を訴え、どんな気持ちでいるかを慮ることより、娘を世間から高評価を得られるような人間にさせることしか考えていなかった。それは娘への愛情からの行動ではなく、「子育てに成功した自分たちが世間から評価されたい」という承認要求に基づくもので、娘を使って群れから認められることを目指していた。まさに子どもの人格を無視した虐待です。

 虐待死までいかなくても、子どもより世間体が優先されることは、日本の家庭でしばしばあることだと思います。
 たとえば学校で自分の子がいじめられて帰ってきたとします。

 大多数の親はまず「どうしていじめられるようなことをしたの?」と子どもに聞く。それはすなわち「あんたのほうが学校という世間に背いたのでは?」という意味で、その時点で親は子どもにとっての敵になる。いわば自分をいじめた一味です。親はもう、苦境に追い詰められた自分を無条件で助けてくれる存在ではなくなってしまあうわけです。

 この世間体優位の考え方は、西洋のキリスト教的倫理観のもとでは信じがたいものです。

ウーム この世間体優位の考え方は東京人は半端ないので・・・
東京人の振舞いには眉にツバして見る必要があるのでは?

『たちどまって考える』2 :外国語の習得
『たちどまって考える』1 :漫画家のくせに





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Last updated  2020.11.18 07:02:51
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