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2022.07.30
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カテゴリ: 経済
図書館に予約していた『潜入ルポamazon帝国』という本を、待つこと6日でゲットしたのです。
以前は中古本やパソコンなどを注文していたが、年金生活に入ってからはご無沙汰のアマゾンであるが・・・
コスパがよくて短納期ではあるが、このところの露骨な商売が気になるのです。




横田増生著、小学館、2019年刊

<出版社>より
〈「とてつもなく大きくなったなぁ……」と気圧されるような思いに陥った(中略)私がアマゾンの物流センター内部に足を踏み入れるのは15年ぶり〉(第1章より)
“世界最大の小売企業”アマゾンによって、いまや日本市場は制圧されつつある。果たして、その現場では何が起きているのかーー「アマゾン・エフェクト」の実態に迫るべく、著者は『潜入ルポ アマゾン・ドット・コム』以来、15年ぶりにアマゾンの巨大物流センターに潜入する。さらに、即日配送、カスタマーレビュー、マーケットプレイス、AWSなど、アマゾンのさまざまな現場に忍び込んでは「巨大企業の光と影」を明らかにしていく。私たちはこのまま何も実態を知ることなく、「アマゾン帝国」に支配されていくのだろうか……日本人に大きな問いを投げかける力作ルポルタージュである。

<読む前の大使寸評>
以前は中古本やパソコンなどを注文していたが、年金生活に入ってからはご無沙汰のアマゾンであるが・・・
コスパがよくて短納期ではあるが、このところの露骨な商売が気になるのです。

<図書館予約:(7/08予約、7/14受取)>

rakuten 潜入ルポamazon帝国


「第6章 わが憎しみのマーケットプレイス」で、アマゾンと公取委の闘いを、見てみましょう。
p216~219
<優越的地位の乱用>
 さらに、公取委は、アマゾンを筆頭とするECサイトの寡占と、優越的地位の乱用について、調査した。

 公取委は19年1月、ネット通販に関する調査結果を発表し、アマゾンと楽天、Yahoo!の上位3社に利用者の出品が集中する傾向がある、と指摘している。7割から5割の出品者が上位3社を利用していた。さらに、すでに取引における依存度が高いため、販売を容易にやめられない、と答えた利用者が7割近くを占めた。出品者のうち、利用料金に不満があると答えたのが62%で、決済方法に不満があるとしたのが85%に上がった。

 調査を担当した公取委の取引企画課の戸塚亮太課長補佐は、私の取材にこう話した。
「出品者の利用料金などえの不満が、すぐに、独禁法の優越的地位の乱用に当てはまるわけではありません。けれど、たとえば同じように利用料金を値上げしたとしても、出品者が集中するECサイトの方が、優越的地位の乱用となる可能性が高いので、その点を周知徹底してもらうように調査結果を発表しました」

 公取委の厳しい監視の視線は、アマゾンに注がれている。
 そのさなか、三度目の公取委とアマゾンの闘いがはじまった。
 事の発端は、アマゾンが19年2月20日、5月下旬から、マーケットプレイスの出品者や直接仕入れるメーカーなどに対し、消費者が購入した金額の1%以上をポイントとして還元するとし、その原資を出品者の負担とする、と規約を変更するとしたことだった。もし、アマゾンで1万円の商品が売れたら、出品者の負担で1%に当たる100ポイント以上が購入者に付与される。1ポイントは1円だから、100円以上を出品者が負担するというもの。

 これに対し、出品者からは不満の声が上がる。《セラーフォーラム》の掲示板には、こんな書き込みが遺されている。
「この先、(付与するポイントが)1%が3%、3%が5%、5%が8%、8%が10%…なんてことにならなければ良いですが。考えてたら夜も眠れなくなりそうです」や「
出品者に同意なく、一方的にこれを強制するのは法律的には問題ないのでしょうか?」や「確かに泣きを見るしかないんですよねぇ…。売り上げが上がるとか無責任なこと書かれてましたが、注文数は増えるかもですが実質利益減るのは目に見えてますし。本当に売り上げ上がるんなら強制されなくてもこちらで勝手にポイント付けますし。ポイント強制という名の手数料値上げですわ」・・・など。

 アマゾン側が、発言者を特定できる《セラーフォーラム》における否定的な発言である。出品者の反発がどれだけ強いのかが伝わってくる。
 公取委は2月26日、ネット通販サイトのポイント還元をめぐりアマゾンを筆頭とするECモールの運営会社を、出品者を不利な取引を強要していないか一斉調査に乗り出す、と発表した。ポイント還元の原資を出品者に負担させることが、優越的地位の乱用にあたるかどうかを調査する、とした。

 アマゾン側は「ポイント制度は出品者にとって販売機会の拡大につながる」と説明している。しかし、ここには2つの要点がある。1つは、出品者にとって、ポイント還元の費用負担以上に、販売機会が拡大するといえるのかどうかであり、もう1つは、出品者にその経済合理性について事前の説明を尽くしていたか、だ。この2点がクリアできていないのなら、優越的地位の乱用にあたる可能性が高い。

 公取委事務総長の山田昭典は、記者会見で、企業側の説明が不十分である場合、独禁法40条に基づく強制捜査についても「可能性を排除しない」という強気の姿勢をしめした(日経新聞 19年2月28日付)
 この独禁法40条とは、《調査のための強制顕現》と呼ばれるもので、公取委にとっての“伝家の宝刀”だ。その“宝刀”を抜くこともある、と牽制したうえで、調査に着手した。

 公取委の委員長である杉本和行は3月、優越的地位の乱用に当たるという認識か、と問われ、「一般論で言えば、オンラインモール運営事業者が利益の拡大を図るため、取引先に不当に不利益を与えるやり方で一方的に取引条件を変更する場合、優越的地位の乱用として独占禁止法上の問題が生じる可能性がある」と答えている(週刊ダイヤモンド 19年3月30日号)

 役所のトップが、一般論と断ったうえとはいえ、現在進行中の案件に関し、これだけ踏み込んだ発言をするのは珍しい。アマゾンの調査にかける公取委の意気込みが感じられる。ネットで配信されたこの記事には、「公取委員長吠える!GAFAの『勝者総取り』は許さない」という見出しが躍った。

 こうした公取委の猛攻に怖気づいたのか、アマゾンは4月10日、「予定していた計画を変更することにしました」として、出品者に原資を負担させるポイント還元案を撤回した。マーケットプレイスでのポイントの付与は出品者の任意となり、アマゾンが直接販売する商品は、アマゾンの負担でポイントを付与するという新しい方針を示した。これを受け、公取委は翌日、「違反の懸念はなくなった」として、アマゾンへの調査を打ち切った(日経新聞 19年4月12日付)。

 アマゾンは再度、公取委の前に全面降伏した形となった。公取委とアマゾンとの戦績は、公取委の2勝で、残りの1つの案件については現在も調査が続いている状況だ。


『潜入ルポamazon帝国』3 :アメリカ流の商売
『潜入ルポamazon帝国』2 :過酷な宅配ドライバー
『潜入ルポamazon帝国』1 :はじめに





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Last updated  2022.07.30 22:57:07
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