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図書館で『ロシアを決して信じるな』という新書を、手にしたのです。
ウクライナに侵攻して、今では圧倒的な物量の差を見せつけているロシアであるが、この世界の大迷惑で、日本の仮想敵でもあるロシアについて認識を深めようではないか・・・ということでチョイスしたのです。
( 以前に書いていて出しそびれていた記事であるが、中国と「存立危機事態」になってきつつあるのでUPするものです )
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<table border="1"><tbody><tr><td width="550" height="50">
【ロシアを決して信じるな】
中村逸郎著、新潮社、2021年刊
<「BOOK」データベース>より
北方領土は返ってこない。ロシア人は狡猾で、約束は禁物だー著者はこう語る。長年、かの国に渡り、多くの知己をもつ研究者にそこまで思わせるロシアとは、一体、どんな国なのか。誤作動で発射をまぬがれた核ミサイル。日常の出来事となった反体制者の暗殺。世界最悪の飲酒大国。悪魔への奇妙な共感。消えない「プーチン偽者」説。さもしい都市モスクワ…現地を旅し、不条理に絶望し、怒り、戸惑い、ときに嗤いつつ描く、新しいロシア論。
<読む前の大使寸評>
ウクライナに侵攻して、今では圧倒的な物量の差を見せつけているロシアであるが、この世界の大迷惑で、日本の仮想敵でもあるロシアについて認識を深めようではないか・・・ということでチョイスしたのです。
rakuten<a href="https://books.rakuten.co.jp/rb/16608192/">ロシアを決して信じるな</a></td></tr></tbody></table>
「第一章 暗殺社会ロシア」に核戦争の危機 (?) が語られているので、見てみましょう。
<table border="1"><tbody><tr><td width="550" height="50">
p23
~
27
<font color="brown">
<
毒を盛られた
>
</font>
「ゥォー・・・、ゥォー・・・」といううめき声が響く。
「アレクセーイ、飲むんだ・・・、アレクセーイ、息をしろ」
ロシアで第二位の規模を誇る「 S7 航空」の乗客たちに戦慄が走った。機体は丸ごと黄緑に塗装されており、所々に旅行客やビジネス客のイラストが浮き上がるように描かれている。斬新なデザインとして注目されている機体の中で、いったいなにが起こったのか。
機内の様子を映し出すユーチューブの動画では、ロシア反政府活動家のアレクセーイ・ナヴァーリヌィー氏が発したと思われる二度ばかりの「うめき声」が響き渡っている。
2020 年 8 月 20 日、西シベリアのトームスク発モスクワ行きの S7 航空 2614 便、現地時間で午前 7 時 55 分発の飛行機に搭乗したナヴァーリヌィー氏は、離陸から 20 分後、「気分が悪く」なった。 BBC モスクワ支局のニュースサイトなどによれば、トイレに駆け込んだ直後、意識不明の重体に陥ったようだ。
同伴していた広報担当の女性秘書キーラ・ヤールミィシュ氏の証言では、「かれは客室乗務員が差し出した水を断り、機体後方のトイレに駆け込んだ」。そして乗客が BBC モスクワ支局に知らせた話によれば、「かれは 8 時 30 分から 50 分までトイレに閉じこもり、順番を待つ乗客の列が通路にできた」という。
秘書ヤールミィシュ氏は、「どの時点でかれが意識を失ったかわからない」と困惑する。 BBC モスクワ支局の報道では、ナヴァーリヌィー氏がトイレから出て来て 10 分後のこと。男性乗客は「ちょうど 9 時だったと思います。『乗客のなかに医者はいますか。すぐにサポートしてください』と大声の緊急放送が流れた」と振り返っている。でも、医師が搭乗しておらず、1時間後に西シベリアのオームスク市の空港に緊急着陸した。ナヴァーリヌィー氏は後部座席に横たわり、ずっと客室乗務員が看護していたようである。
( 中略 )
すぐにオームスク市立第一救命救急病院に緊急搬送され、集中治療室で人工呼吸器がつけられた。ナヴァーリヌィー氏の女性秘書は、トームスク空港内のカフェーで飲み物に毒物が混ぜられた可能性を指摘し、「朝からほかの飲み物はなにも口にしていない」と訴えた。
ナヴァーリヌィー氏は、プーチン政権を批判する急先鋒としてロシア国内でもっとも著名な活動家である。
ロシアの民間世論調査団体「レヴァダ・センター」が 2020 年 4 月に実施した世論調査によれば、 ナヴァーリヌィー氏を「自分たちのヒーロー」と考える回答者はプーチン氏についで多かった。
年齢別では、 40 歳~ 54 歳の回答者でトップにおどり出た。社会経済活動を支える世代に人気が高いのは、なぜなのか。
歴史的な要因が大きい。かれらは青春時代を、 1980 年代半ばからのソ連しゃかいの変革期 ( ゴルバチョフ政権下のペレストロイカ ) に過ごした。この改革の過程で、ソ連共産党が消滅し、 1991 年末にソ連邦が崩壊した。その前の 1989 年 11 月には、ベルリンの壁の崩壊に象徴される米ソ冷戦終結という歴史の大転換に立ち合った。
これらの変革は新生ロシアに結実するものの、まさに動乱の時代を 1990 年代末まで生きた。現在の中年層はいまや 2000 年以降、 20 年間も最高指導者に君臨するプーチン大統領さえ、安泰ではないことをよく知っているのである。というよりも、歴史は動くことを身をもって知っている世代なのだ。
対照的なのは、 20 代~ 30 代のプーチンの時代に育った若い世代と 60 代以上のソ連時代を過ごした年配者である。政治の安定化を最優先に考え、既存の秩序のなかに幸せを見いだす志向が強い。
補足すれば、 2014 年にウクライナ領であったクリミア半島を、ロシアがいわば強制的に併合して以降、プーチン氏は 80 %近い信頼感を維持してきたが、先の世論調査結果では 28 %に急落している。
</TD></TR></TABLE>
<a href=" https://plaza.rakuten.co.jp/foret/diary/202507230000/ "> 『 ロシアを決して信じるな』 1 </a> : 核戦争の危機 (?)
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