まいかのあーだこーだ

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2008.06.05
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2.家事マニュアル


ドミトリーの中で家事のワークシェアをやるために、
つぎに必要だと思っているのが「家事マニュアル」です。

たとえば、
居住者が交替でトイレ掃除をすることがあるでしょう。
しかし、実際に掃除をしてみると、
とても丁寧に掃除をする人もいれば、
きわめて大雑把に、好い加減にしか掃除しない人もいる。
そういう不公平が生じる可能性がある。


たとえば、同じ「肉じゃが」を作る場合でも、
とても上手に作る人もいれば、そうでない人もいるでしょう。
そうした不均一というのは、避けられないと思う。

だから、
トイレの掃除のやり方にしても、
肉じゃがの作り方にしても、
まずは、とりあえず標準的な「マニュアル」を定めます。
そのマニュアルを覚えて、マニュアル通りにやってもらう。

そうやって、
ドミトリーにおける家事の能力、
いわばライフスキルを、居住者の人たちに身につけてもらいます。



世間では、しばしば、「マニュアル人間」が馬鹿にされる。
マニュアル通りにしかできない人間は、底が浅いと言われる。

けれど、わたしが思うに、
人間というのは、多かれ少なかれ、
かつてどこかで身に付けた習慣やスキルでなければ、


まったく初めての事態に対して、
つねに的確な対応のできる人など、この世に存在しないと思う。
大事なのは、家庭で、あるいは職場で、
つまり、生活の場や、あるいは社会の中で、
様々なマニュアルを積み重ねて身につけていくこと、
そして、マニュアル自体に不備や欠陥があれば、
それを絶えず書き換えて行くことが大事なんだと思う。



居住者は、いちどはマニュアルを覚えなければなりませんが、
実際の仕事をマニュアル通りにやらなきゃいけないわけではない。
さまざまなアレンジ、違う方法でやってみるのは、自由です。
そして、
もっとおいしい「ご飯の炊き方」とか、
もっと上手で効率的な「トイレの掃除の仕方」など、
もしマニュアル以上に良い方法があるのなら、
そのつど、マニュアルのほうを書き換えていくべきです。

家事の動作を、一つ一つマニュアル化していく作業は、
自分たちの身体的なスキルを客観的に見直す作業でもある。
マニュアル化する中で、
はじめて欠点や改善点が見えてくることもあると思う。

そうやってスキルが磨かれていくほどに、
ドミトリーの生活は、より豊かで快適なものになります。
食べ物はよりおいしくなるし、
生活環境はより過ごしやすく清潔になる。
創意工夫が蓄積されていくことで、生活の利便性が高まる。

それはいわば、昔の「お婆ちゃんの知恵袋」のような、
ドミトリーにとっての財産になる。



ドミトリーの家事スキルを逐一マニュアル化するのは大変です。
しかも、それは膨大な量になります。
それでも、基本的なスキルだけでもマニュアル化すべきです。

そうすることで、全員がスキルを共有しやすくなる。
また、人には、
《見よう見まねでスキルを体得できてしまうタイプ》と、
《言葉や理屈で教えてもらわないと呑み込めないタイプ》がある。
とくに後者のタイプの人にとっては、マニュアルは有効です。
逆に、スキルを教える側の人にだって、
他人に教えるのが上手な人と、不得意な人がいるわけですから、
やっぱりマニュアルがあるほうが心強いと思う。

家事マニュアルは、
マニュアル・ブックやマニュアル・ファイルのような文書の形でも、
あるいはマニュアル・ビデオのような映像の形で作ってもいい。
作ったマニュアルはパソコンで保管してもいいかもしれません。

(つづく)




















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最終更新日  2008.06.05 12:00:06
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