まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2023.02.10
XML
カテゴリ: 政治
1月17日のNHK「クローズアップ現代」で、
日本の住宅が寒すぎる問題を取り上げていました。

実は危ない!ニッポンの“寒すぎる”住まいhttps://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4739/


住宅が寒すぎるせいで人が死んでいる。
これは暖房設備の問題ではなく、建物の断熱性の問題。
断熱性の不十分な家が原因で、
夏には暑さで、冬には寒さで、多くの人が死んでしまう。

せめて一室だけでも、
暑さや寒さをしのげる部屋があれば、
省エネにもなるし、最低限の健康を維持できるはずですが、




北海道出身のわたしの友人も、
「本州の家は寒すぎる」と言っていたことがある。
実際、夏は暑すぎるし、冬は寒すぎると思います。

地方の古い日本家屋なら、
屋根裏があったり、床下があったり、縁側があったりして、
空気の層をつくって断熱性を実現していたはずだけど、

高度成長期以降に量産された日本の都市住宅は、
狭い空間をペラペラの壁で囲っただけの粗末な代物。
断熱性もなければ防音性もなく、
外観を繕っただけの、環境ホルモンにまみれた建物。



わたしも東京の賃貸アパートに住んだことがありますが、
狭くて、湿気が多くて、隣接する部屋の音がうるさくて、
暑くて、寒くて、空気が悪くて、
とてもまともな人間が生きられる環境ではありませんでした。

もともと地方の人間とは違って、

江戸時代の長屋の発想を、そのまま近代住宅に持ち込んだのでは?

とくに高度成長期以降に量産された住宅は、
見た目の効率性や機能性や、
短絡的なコスト意識にばかりとらわれて、
長く暮らし続ける人の健康や安全という観点が抜け落ちている。



ただでさえ、
高度成長期以降の日本の土建業は、
むやみに山を削り盛土をして崩れやすい土地を作り、
空気循環も無視した町をアスファルトで固めてきました。

そこに、ペラペラの壁でできた、
ハウスダストだらけで体に悪い住宅を建ててきたのです。

短期的な利益だけを求めて、
長期的な視点を度外視してきたから、
今になって、
耐用年数を過ぎた国土や住宅が壊れはじめてきている。

地震や雨によって、簡単に土地が崩れるし、
夏は暑すぎて人が死ぬし、冬は寒すぎて人が死ぬ。

そういう住環境が日本中にはびこって当たり前になってしまった。



大量消費や大量廃棄を前提とした経済循環のなかで、
必要以上の電気エネルギーや石油エネルギーを要し、
短期的な建て替えを要する住宅が作られ続けてしまった。

とくに夏は、屋内が暑いせいで、
エアコンの電力を大量に消費せねばならず、
その結果、街全体がヒートアイランド化してしまい、
しかもCO2の排出によって、
地球温暖化をも助長する悪循環になっています。

口先では「省エネ」だの「CO2削減」と言いながら、
実際には国民を断熱性の低い住宅に住まわせることで、
大量のエネルギーを消費せざるをえない状況を強いている。

ひとたび停電になったら、生命すら繋げないような住宅。



この種の問題を「消費者の自己責任」で済ましてはいけません。
そもそも一般の消費者には専門知識がないのだから。

行政が積極的に主導して、
国民生活の安全性を担保しなければならない。

国や不動産業界は、
建売物件や賃貸物件を、
「健康」と「安全」という観点から等級化すべきだと思う。
そうしなければ、
もはや住環境に対する信頼性を担保できないと思います。



従来のように「最寄り駅が何分」などといった機能的な条件は、
コロナ禍のなかでプライオリティが下がっていますし、

そんなことよりも、
「地盤が強固である」とか、
「建物の耐震性が高い」とか、
「夏に涼しい」とか「冬に暖かい」とか、
「騒音が少ない」とか、
「ハウスダストが少ない」とか、
そういうことの方がはるかに重要性を増しています。

ことは国民の生命や健康に関することであり、
国内経済のエネルギー問題にも関わることであり、
さらには地球温暖化の問題にも関わることなのだから。


ブログランキング・にほんブログ村へ ジャンル関係無しなんでもレビュー 映画ブログ・テーマ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023.02.28 02:28:01


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: