まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2025.12.01
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冴ゆる夜や白粉残る耳の裏 風邪の吾へスピースピーと犬の息 寒鴉鳴く路地看板の齋の字 自分への批判をスクショクリスマス 冬の朝七年呼びし時計かな 幽天を見て取り戻す晴れ舞台 冬の暮黒髪の影連れ去りて 寒晴や靴紐硬く待つ号砲
11月27日のプレバト俳句。
お題は「消せない写真」。




ふくらP。
寒鴉 かんあ 鳴く路地 看板の斎 いつき の字


たんに珍しい文字を眺めてる、
…というだけの場面なので、
フルポン村上の作風と同じく、
さして意味のある句じゃありません。


実際に使われたのはこの文字。

https://jigen.net/kanji/25998

ただし、
(番組の映像は居酒屋の看板だったようですが)


ふつうは葬儀・斎場関連の看板と思うはず。

まして背後で寒鴉が鳴いてるのだから、
余計に不吉な雰囲気が漂います。
作者がどこまで意図してるかは不明だけど…。

ちなみに、
「斎 いつき 」というのは神道の読み方。
「斎 とき 」と読めば仏事の際の食事会のこと。
さらにWikipediaによると、
正教会でも断食を「斎 ものいみ



さや香新山。
自分への批判をスクショ クリスマス
批判・スクショ・寂しさ・孤独・クリスマス
(添削後)

上五「自分への」がやや説明的に感じるので、

たとえば中間切れで、
アンチコメのスクショ クリスマスの朝

のような方法もあるかと思います。


型なのか型破りなのか知らんけど、
いくらなんでも「寂しさ・孤独」は重複でしょw



柿澤勇人。
幽天を見て取り戻す晴れ舞台
真青なる冬空 舞台への再起
(添削後)

季語「幽天」は冬の薄暗い空のことだけど、
作者は晴天のことだと勘違いしてるっぽい…(^^;

ふつうに直せば、
冬晴に意気取り戻す舞台前

のようになるかと思います。



永島優美。
冬の朝 七年呼びし時計かな
朝を呼ぶ時計よ 七度目の冬よ
(添削後)

俳句の出来よりも、
《気合を入れたいときに目覚まし時計の写真を見る》

というエピソードが特殊すぎました…(^^;

そんな人います??
スマホに目覚まし時計の写真を保存してるの?
ちょっとした変人なのでは?

…なお、
作者は初句切れのつもりで詠んだらしいけど、

最後を「かな」で締める場合、
途中で切れを入れないのが基本的だから、
《冬の朝を7年間呼んだ時計だなあ》
…みたいな意味になってしまいます。

二句一章にするなら、
七年 ななとせ を鳴らした時計 寒き朝

のように書くべきですね。

一方、添削句は、
何が「七度目」なのか分からない。
時計を買ってから七年目というより、
その土地に住んで七年目と解釈する人が多いのでは?



浮所飛貴。
冬の暮 黒髪の影連れ去りて
金色に暮れゆく冬よ 黒髪よ
(添削後)

原句は意味不明だし、
添削句は女性を写生した句と誤読されます。

初句切れなので、
a. 冬の暮れだなあ。黒髪の影が何かを連れ去っていくよ。
b. 冬の暮れだなあ。何かが黒髪の影を連れ去っていくよ。

という2通りの解釈ができますが…

本人は一句一章のつもりで、
c. 冬の暮れが黒髪の影を連れ去っていくよ。

と詠んだらしい。

そして中七の「影」は実景じゃなく、
自分の過去の面影のことらしいのだけど、
読み手には伝わらないし、
すでに消え去ったものは写生できません。

比喩を排して書けば、
冬の暮 黒髪だった吾の写真

のようになりますが…
ハゲ親父の句と誤読されるので、

中八ですが、
冬の暮 いまは金髪の吾の写真

とでも書いて、
過去の黒髪を想像してもらうしかない。




梅沢富美男。
冴ゆる夜や 白粉残る耳の裏


悪くはないけれど…

語順を逆にして、
白粉の残る耳裏 冴ゆる夜

とするか迷うところです。



森口瑤子。
風邪の吾へスピースピーと犬の息


お得意のオノマトペ句ですが、
「スピィスピィ」「すぴぃすぴぃ」

と表記するほうが、
オノマトペ感は強まるんじゃないかしら?



清水アナ。
寒晴や 靴紐硬く待つ号砲
(添削後)

フルマラソン走るってスゴいね…。

文法的には、
「硬し」と「待つ」の主語が違うので、
寒晴や 靴紐締めて待つ号砲

とすべきなのだけど、

これは許容範囲なのかなあ…(^^;



▽過去の記事はこちら
https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/ctgylist/?ctgy=12



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最終更新日  2025.12.01 07:50:04


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