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おかげさまで、元気になりました。点滴と休養で、充電できたようです。小説も更新できたので、どうぞご覧ください。 リニア新幹線 北九州駅 「浩次、ごめんね了のこと」こういうとき、普通ならば「いいよ、気にしてないから」 とか言うのが当たり障りのない言葉、なのだろうけれど、浩次は目を細め、口角を片方に偏った角度に上げて笑みをうかべ頭を軽く振ってみせた。「美季の隣りに、さっきの了が見えた気がしたよ、今」居るはずの無い恋人をさがそうとした美季だったが・・・(そっか、「気がした」んだよね・・・) 20分ほど前のこと了は駅のロータリーで車を停めると、浩次に目もくれずに言った。「浩次、ここまでだ降りてくれ・・・」「え、どうして・・・?」そう言うと同時に美季は、二人の目を交互に探ってみた。(大丈夫よね二人とも、機嫌悪くしてるわけじゃないよね・・・そんな理由なんて思いつかないし・・・) 浩次はと言えば、そこは男同士、美季の困惑をよそに、彼は了の気持ちを理解した。「そうだよな、お前をこれ以上泣かせちゃ悪いし」 チラッと浩次を一瞥した了は、美季に言った。「俺仕事あるからさぁ、見送ってやってよ」 ああ、なるほど・・・といっても美季は気がおさまらない「そういうことね・・・」とわずかに苛立ちを声に含ませて言いながら車を降りた。先におりていた浩次が言った。「美季、俺なら一人で大丈夫だから、ここで・・・」浩次のせりふは、あともう少しのところで美季の声で消された。「いいの、いいの、了ちゃんお仕事だって・・・」 (「美季の、『いいの、いいの』は譲らないってことなのよ」たしか唯がそう言ってたな)唯の言葉を思いだしていたら・・・美季の声でハッとした浩次・・・ 「あとでメールするから・・・仕事忙しくなかったら、ここで待ってる・・・」「わかった!じゃあな浩次」浩次の顔も見ないまま、了の車が走り出す。 さっきの美季の「いい?」の意味、浩次はなんとなくだが分かった気がした。 ほんとは今日は休みじゃ無いということ。了は人を見送るのが苦手だったということ。 「さあ、いくわよ浩ちゃん!」浩次は美季に背中を押されながら、駅ビル南口へ歩き出した。 改札口からホーム側ロビーに出て、しばらくすると福岡発東京行きのリニアがすべるように入ってきて目の前の防護ガラスの向こうで停まった。ホーム入り口のドアの上にあるランプが赤からグリーンに変わった。リニアの下に発生する強力な磁場がオフになったサインだ。 他の乗客に続いて浩次がホームに出ようとした時、不意に美季の手が浩次の左手を掴み引き止めた。そして、お願い と言ったあと先を続けた。 「浩次、唯が帰ってきたらすぐに知らせてね・・・」「ああ、勿論・・・けど、2~3日は二人だけの時間をもらうよ」 「そうね、私ったら・・・野暮なお願いだったね、ごめん!」「いや、いいんだ・・・あと、了にありがとうって・・・」「うん、ちゃんと言っとく・・・」 もうひとつ、いい? そのあとの美季の言葉は、特別なこと浩次は直感でそう感じ、つづきを待った。 「私は、浩次が唯のことで躊躇っていることがあると思う」やっぱり、そうか・・・浩次は確信した。「アンドロイドのこと、優しく抱きしめてあげて、唯だと信じて・・・そしたらきっと・・・」浩次は、目を瞠り(みはり)息さえ出来ないでいる。「そしたらきっと、唯はアンドロイドの中で甦るはず。唯ならやってのけるわ、きっと!」 (美季はこんなにも唯のこと想っていた!じゃないと、俺のこんな迷いを見抜けるはずない、ありがとう・・・) 「有り難う美季!きっとそうするよ・・・きっと」 もうふたりには、言葉はいらない。 赤くなったけれど、涙は落とさずに浩次は感謝を込めた笑みを美季に送ると、振り返ることなく足早にホームを抜けて開いているドアからリニアカーの客室へ入って行った。 リニアが動き始めた。もう、美季の姿を見ることは出来ない。強力な磁場が発生したホームに人は立ち入り禁止だから。美季には悪いけれど、これで後ろ髪を引かれる想いをせずに行ける。 了と美季の想いを連れて、浩次は帰る東京へ 唯の元へ 「唯、いま帰るよ」 応援のポチ、お願いしますm(__)m
2012.09.29
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昨日はすみません、ほとんど返事も書けず 20年以上前に始まった病名のない発作が1日に何度も こんなに続いたのは、久しぶりのこと、というか はじめてかも、とにかく 突然。。発作とはいえ まったく前触れ無しに 鎖骨から右肩、上腕、前腕へ 激痛が走りぬける、収まるまで。。。10~30秒? 全く動けず、息も出来ない。 落ち着いたらしばらくぐったり・・・ 東京女子医大、日赤、九大医学部整形外科、どこで 受診、MRI、他いろいろ診てもらったのですが 原因不明です・・・ いつもなら復活、ですが昨日はひどかった 今日はまだおきてないし、2日続けてってことは いままでないので、このままだと夕方には 回復するとおもいます。 それまでちょっと 横になります
2012.09.28
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「え、どうして、それを?」「聞こえたわよ、さっき了に相談してたでしょ」「そうか、聞こえてたんだ・・・」「ええ、そうよ」「でも、どうしてだめなのかな・・・おばさんの」「それ、本気で聞いてるの?」「美季、それはまた・・・」 横から了が口を挿んだ。 「了!なに言ってるの?このことについては何度もふたりで話して決めたことでしょ!」立ち上がりかけていた了がまた腰を下ろす。 「浩次、あなたは唯のこと、アンドロイドを唯の代わりに買うってそういうふうに心が決まるまで悩み苦しんだ、そうでしょ」「ああ、そうだ苦しかった・・・」「それならわたしたちの気持ちもわかってよ!私が、了だって同じ、悩まなかったって思う?本物の唯じゃなくったって・・・そっくりなアンドロイドを目の前にして・・・ちゃんと受け止められるのだろうか、どうなんだろうって・・・悩まなかったって、そう思うの!?」それまで、美季の言葉に圧倒され、彼女から目をそらすことが出来ずにいた浩次が、また俯いた・・・ ここで彼のために一言、浩次は昔からこんなに涙脆かったわけじゃない。唯のことが大好きで愛しくて・・・彼は唯を失ってから言葉を忘れたかのように無口になり、そっと肩を震わせるようになった。 その肩をそっと優しく抱いて美季は先を続けた。「あなたの話だと、小学校からの唯が録画されたディスクを見せてあげると、そのアンドロイドは唯の笑い方、話し方、声のトーン、・・・髪の掻き揚げ方、とにかく唯の思考傾向まで、なにから何まで再現できるわけでしょ?そこで私たち思ったの、唯とお母さんとは、どうやって向かい合い、どんな話しをするの?」そこまで深く考えたことのない浩次は、がくぜんとした。 (たしかに、唯は映像から情報を取り入れてボクとも会話を楽しむことはできるようになるだろう・・・しかし、お母さんの記憶は、大地震のあと襲った津波に家ごと流されて何一つ残ってない・・・唯との楽しい会話など、とても再現できやしない・・・実季の言うとおりだったんだ!それなのに俺は・・・)「浩次・・・」浩次は美季と了にすまないと思っていた、それでもなお彼女は無二の親友、唯のことを愛してくれた浩次の心に深い傷があるのを知って、少しでも和らげようと、優しい気持ちの中からしか出るはずのない声で語りかけたのだ。しかし・・・ 浩次は顔を上げ、無理してこしらえた笑みを二人に見せて 「ありがとう美季、了、二人に相談しなかったら、愚かな悲劇をつくり出してしまうところだった・・・ありがとう」 「浩次!わかってくれたのね!」了がそっと近づき、美季の肩を抱くと、振り返った美季は、安心しきった笑顔を見せた。ふたりの様子を嬉しそうに見て、浩次は腰を上げる。海に面した窓に浩次が歩み寄る。途中、一度立ち止まり振り返った浩次が言った。「了、美季を大事にしろよ」それだけ言うと再び窓に向ういつもならポンポン威勢のいい声で応じる了だけれど、この時は違っていた。「ああ、そうするさ、まかしとけ」 美季は彼女の肩に廻された了の腕に頬を預け、元気を取り戻した浩次の後ろ姿の隣りに、誰かが、うれしそうに寄り添う姿を見た・・・あれは・・・「唯?・・・」 頭の上から了が言う「ん、どうした?」「なんでもない」美季が顔を横に振り、了の鼻先で柔らかな髪が揺れた。 浩次は、少しだけ開いていた窓をさらに大きく開けて一人海を眺めている・・・そして浩次は、唐突に声を張りあげた通りをへだてた向こうに広がる海に向って「おーい! 唯ー! いつかまたあの公園で 絶対見つけるからなー!待ってろよー!」 人通りのなくなった通りを越えて、海の向こうまで届きそうな声だった。 部屋から見ていた二人は「もう、浩次ったら・・・」「そうだよな」「一日に何度も・・・」「泣かせやがって・・・馬鹿やろう・・・」そこへ浩次の駄目押し、これはうしろの二人に聞こえるほどの声で「ほんとは・・・いま 『帰ってきて欲しい』 ・・・・・」 クリックお願いします。
2012.09.24
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今日は「もういちど名前を呼んで」を読んでいただいた風とケーナさんより、リクエストあった小説の第18話の題材となったホームパーティの写真から一部をご覧ください。左がリバプール出身のTim.真ん中はホストの奥様のお友達。で、右が若き頃のマトリックスAなのです。新宿ロフトで何度目かに会ったとき、「おまえのルーツ、東南アジア?」ときたので「おまえのルーツ、バイキング?」そしたら「おまえのようにはっきり物を言えばいいんだ日本人は」って握手を求めてきた。あれから仲良くなったと思う。 見つけた!新年初のパーティ・・・一応、じゃあまた「今度桜見に行こうな」って散会したとはいえ、まだ4、5人残ってるのに一人でなに読んでるの!Mr.kilyng 彼はロンドン出身の法律家、前年の初対面のとき、ミュージシャンかと思った。 またひとり・・・「あ、君はいいんだよ」って言ったのに待ちの姿勢くずさないからパチリ、Tim 、彼はリバプール出身でKilyngちゃんから田舎扱い(勿論kilyngは冗談のつもりだった)されて「ロンドンがなんだよ、リバプールはビートルズの出身地だぞ!」けど、「ロンドンには女王がいる」の一言で黙った。可愛いやつら(笑) で、Kilyngさん、結局君は俺がTimの写真撮ってる間に、夢の中ですか・・・ 左がホスト のS氏、日本人?をとばして右がオーストラリアのMr.Gary Templeton ダスティンホフマンのともだちだって!準大手ホテルオーナーの息子だから有り得る? 新年の挨拶を覚えたての日本語でオーストラリアの妹さんに!何度かトライしてやっと理解してもらえたので嬉しそう。ガタイ良いでしょ、半年前まで、ライフガードしてたらしい。 一回目おしまい
2012.09.22
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珈琲の香りが漂ってきた。美季が淹れる珈琲は気のせいなのか、やたら美味い 浩次と了は、テーブルを挟んで腰をおろしていた。「なあ、了・・・」「ん、なんだ?」「俺、唯だけじゃなくておばさんも・・・いやおばさん代わりのアンドロイドも買おうかって思うんだけど」「そうか、浩次は唯のお母さんのこと、ほんとの母親のように大事に思っていたよな」「ああ、俺が九州から東京に引っ越してきて、一番困ったのは言葉の壁だったんだ。方言が通じなくて、小一のとき、随分笑われたから・・・」「そんなの、いつだって俺が蹴散らしてやったじゃねえか」「・・・了は知らないよ。あいつら・・・特に落合だ。了が居ない時にからかわれてた」「なんだよー、ほんと知らなかったよ・・・あいつら、でもなんでそん時、俺に言わなかったんだ」「まあ、それは大昔のことだし、あれからすぐに落合とも仲良くなれたから」「俺が立会いでタイマンはらせたからな、あれで浩次も許す気になったんだろ」「そうだな、あの頃はまだ、そうやって男たちが仲良くなれた時代だった」「ああ、今とは違う・・・」 「唯は覚えてくれてた・・・」「ん?なんのことだ?」「俺がまだ虐められていた頃、目を真っ赤にして・・・自分じゃ気付かなかったけどな、唯とおばさんが俺んち・・・アパートだけど、階段の前で待ってて・・・」浩次はその時を思い出し、俯いた。「いいから続きを聞かせろ、もう涙は当分いらねえよ」お互い、性格まで知り尽くした仲だから、尖った言葉も気にはならない。 「で、おばさんが俺の目線まで降りてきてくれて、聞いたんだ。『何があったの?おばさんに言ってみなさい』って」「そんとき唯のやつ、おばさんの後ろに隠れたんだ・・・」「なんでだ?」「俺が睨んだから・・・」「・・・いいから続き」なかばあきれ顔して了が話しの先を促した。「うん・・・俺が訛りのこと話すと、おばさんニコニコしながら言った」『あのね、浩ちゃん。東京の人ってね、ほとんどが地方からやってきた人たちなんだよ・・・昔は3代続いてやっと江戸っ子って言えたんだってさ、おじいちゃんから聞いた話しだけど』「3代続いて江戸っ子ってなに?」「そりゃ、あれだよ・・・唯は東京生まれで、おばさんもそう。これで2代だよ」おれは食い入るようにおばさんの話しに聞き入った。「でね、おばさんのお父さんも同じく東京生まれの東京育ち、これで3代だよ」「すごい、じゃあ唯は江戸っ子なんだね!だったら唯の話し方って・・・なんて言ったかなぁ・・・あ、標準語だ!そうだよね!」おばさんは、これから意外なことを言うからねと読み取れる顔をして言い放った・・・ 『ところがね、うちは3代じゃないの、唯で6代目なのよ!』 「え、じゃあ唯は江戸っ子と違うの?」 『そう!3代続けば江戸っ子だけど・・6代も続くとね・・・東京田舎っぺって言うんだよ!』 了が笑った!大きな声で笑った! それにつられて浩次も笑った!ひさしぶりにおおきな声で笑った・・・ 「何?何よーそんなに笑って、何の話し?」美季は淹れたての珈琲をマグカップに入れて運んでくれた。浩次の前、了の前に1つずつ、残りの1つを了の隣りに置くとイスにすわりながらもう一度聞いた。 「ねえ、なんなのそんなに笑って、自分たちだけで・ズルイよ」やっと笑いが治まってきた了が言う。「いやね、浩次の訛りの話しのことだよ」「うん、たしかに訛ってたわね、でも、そんなことであんなに笑ってたの?」了がさっきの話を時折、笑いをこらえながら話して聞かせた。 「6代続くと、東京田舎っぺかあ、それいいわ!唯のお母さんらしいよ!」笑いながらそう言った。そして美季は「でも浩次、おばさんのアンドロイドはだめよ」そう言った彼女の言葉は断定的だった。 つづく クリック頂けると幸いです
2012.09.15
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《一部編集しました》 了は窓際に立ち、心の中で唯に語りかけていた。その時美季は、浩次の肩に腕を廻し、優しくそっと包み込むように抱いていた。浩次が落ち着くまでこうしていてあげよう、そのつもりだった。その甲斐あって浩次はいくらか落ち着いてきたようだ。 軽く目を閉じていた美季の耳元で浩次の声がした。「美季、了が・・・」美季が目を開けると、浩次が人差し指を了に向けた。 「浩次、もう大丈夫?」「うん、ありがとう・・・了のところへ行ってやって、ぼくは大丈夫だから」立ち上がりながら小さな声で美季が言う。 「世話のやける男達だこと・・・」 言葉とはうらはらに、彼女の声は優しい響きに満ちていた。 そっと近づいてゆく美季だったが急に立ち止まる。了の肩が小さく震えているのに気づいたからだ。 (・・・唯・・・こんないい男達二人に想われて、あんた幸せかも・・・) ゆっくり・・・美季は、了の隣りに寄り添い彼の左手に指をからめて握った。美季を振り返った了は、すぐに顔をそむけながら 「なんか夕日が目にしみるよな」そう言って右手の指で涙を拭った。 「どうして言い訳なんか・・・キラキラしてきれいな涙だったじゃない」「ばかやろう・・・泣いてなんか・・・」そう言いながら、美季の手をギュっと握りしめる了・・・そんな二人の後ろ姿を見ている浩次・・・「唯・・・」想う気持ちが募り、愛しい妻の名が口をついて出た。ふとそのとき、浩次は左の肩に心地よい重さを感じた!振り返ると、そこには唯が立っていて限りなく優しい笑みをうかべて浩次をみつめていた・・・浩次には、たしかに見えたんだ! 「唯!」 浩次の声に了と美季が振り返るが、彼らには何も見えない。「浩次、どうしたの?」気になって浩次に歩みよろうとする美季を、了の手が引き止めた。「あいつの顔をみろよ美季・・・」「え?」 了を振り向いたあと、浩次に視線を移した美季は了の言葉を理解した。「そうね、浩次には唯の姿が見えているのかも・・・」 『ありがとう。美季、了・・・浩次のこと宜しくね・・・いつかきっと、初めて会ったあの公園で、また浩次に会える。その日まで私は、このアーカイブ星で待っているから・・・』 唯の想いを想像してみながら、どうぞ http://www.youtube.com/embed/MYo5alIaUOk *「アーカイブ星」からこの光景を見ながら、唯がそう言っている そんな気がする・・・ *「アーカイブ星」・・・市川拓司原作、映画「いま、会いにゆきます」の中の絵本にある。亡くなった人が住む世界だが、この世に残った誰かがその人を忘れずに想い続けるかぎり、大切な人が暮らしてゆける世界。 クリックいただくと狂喜します
2012.09.09
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(どうやら、俺の思いは伝わったようだが・・・効き目有り過ぎか・・)了がそう感じたとき、「ピンポーン」 (変わる必要性の無いものもある)天の助けか!? 了は感じ、キッチンの端に早足で向かう。彼の目はセキュリティセットのビューフレームに注がれている。カメラは、笑顔の若い女性の姿を映し出している。 彼女の名前は、小川美季(おがわみき)了と浩次が電話で話していたとき、了がキャッチして話しをしていた 『他の誰でもない、浩次のことだもの問題ないよ』そう言って了を安心させた、あの女性だ。実は彼女、了の幼馴染みであり、唯の大親友でもある。浩次とは、唯と了を通じて知り合った小学校に上がる以前からの、3人目の幼馴染みだ。 「よお、浩次が待ってるよ」言いながら、了がオートロックを解くと美季は嬉しそうに笑みを浮かべて開いたドアから、エレベータホールへ足早に抜けて行く。 久しぶりの再会だった。ドアを開け、もどかしそうにスニーカーを脱ぎながら「浩次、居るのー!」名前を呼ばれた浩次も嬉しくて「美季かー!」「そうだよー!」と彼女が言い終わらないうちに2人はぶつかりそうになってそれから、ごく自然にしっかりとハグする。そのままで「久しぶりー!」 と美季が言い「ほんと久しぶりだねー!」 と浩次 そばで2人がハグしているのを嬉しそうに大きく口を開けて白い歯を見せて眺めている了。優しく、美しい言葉、光景・・・それを喜ぶ友、幼馴染みとはいえ実に眩しいほどの光景が部屋まで明るくしてくれているようだ。 ハグを解いても両手を握り合ったままの2人・・・了にはわかっている。 (家族を失った美季にとって、唯はこの世で一番大切な大親友だった。その唯を幸せにしてくれた浩次は、美季にしてみれば、俺を好きなこととは全く別の意味で大切な人、そしてそれは浩次にとっても同じようなこと・・・そうだよな2人とも・・・それにしても、泣かせてくれるよな、お前らって・・・)ようやく落ち着いた2人は、イスに腰掛けながら、了の存在を一時とはいえ忘れていたことを思い出し、ふたり同時に「ごめん!了ちゃん・・・」「いいって、いいって!お前らがあんまり嬉しそうなんで、俺まで嬉しくなれたんだぜ!気にする奴があるかよ」 美季は、さも嬉しそうに了を見つめて「やっぱ、あんたはいい男だよ・・・」しばらく恋人を見つめていた美季が、ようやく浩次を振り返り、口を開いた。「で・・出たの結論は?」 浩次は了を見た。すでに浩次の口から美季に、あのことが伝わっている、そう思っていたから・・・しかし、了は首を振って見せた。 「お前の口から直に聞きたいだろうと思ってな・・・」そう言いながら美季の肩に手を置く・・・彼女の手がその手に重ねられた。先に口を開いたのは美季の方だった。 「唯は・・・唯が望むこと・・・そして喜ぶことは・・・浩次が望むことなのよ。それ以外なにも要らない・・・それだけは分かってあげて・・・」浩次の肩が震えている・・・それでも顔を上げたまま美季を見つめていた。 「それで・・・唯はそれで・・・本当に幸せになれるのかな?」「決まってる!唯は今でも貴方のことを愛してる。心の底からよ!例え浩次が・・・いつか他の女性と結婚・・・」「嫌だ!」 浩次は珍しく声を荒げ、立ち上がった!「俺は何年、何百年経っても!またいつか生まれ変わっても!唯をきっと見つけて、唯だって!・・・」「唯だって?なに?」「思い出したよ・・・ずっと前に唯、急に言ったんだ・・・『この次生まれ変わっても、また私浩次のお嫁さんになりたい』・・・嬉しそうに・・・そう言ったんだ・・・」美季は、浩次の手を握りしめ、崩れるようにしゃがみこみ声をあげて泣き出した。浩次も抑えきれずに泣きだした。そんな2人を見下ろす了もまた、涙を拭くことも忘れて立ちつくしている。 (よかったなあ唯・・・お前は、今、幸せなんだろう・・・?」 つづく クリックしてもらうと狂喜します。 にほんブログ村
2012.09.02
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これから、娘を佐賀まで送って来ます。大学の課題を画いたり、製作したり(塑像その他)福岡に戻るのは確実に夕方すぎることになります。今夜中にお返事できると思いあますが・・・コメント頂いている皆さん、もうちょっとお待ちくださいませ♪ にほんブログ村
2012.09.02
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