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先週の火曜日から行っていたオーストラリア出張からようやく帰国した.メインの目的である害虫駆除関連の国際大会(FAOPMA)も終了し,僕も30人強の日本協会訪問団引率もまあうまくいったんじゃないかなと思う.最後の日のさよならパーティー(写真)も相変わらずのスローペースだったけど.こういう国際会議に出始めて7,8年になると思うけど,段々と人間関係や各企業の勢力図,協力関係なんかも分かってくる.所詮,害虫駆除業界は世界を見渡してもとてもマイナーな業界なので,しばらくすると教えてもらう方から,自分のネットワークを紹介する方に回ることが出来るようになる.色々忙しくて落ち着いてセミナーに出ている暇はなく,ひたすらネットワーキングや会食,それにミーティングに走り回っていた.それにしてもブリスベンは冬だと言うのに20度位あって,本当に気持ちのいい気候だったなあ.毎晩飲んだオーストラリアワインもひたすら美味しかったし,意外(?)にもシーフードもなかなかのものだった.生牡蠣と泥蟹も絶品で,白ワインと一緒に堪能.いつも海外に来て思うんだけど,こちらの経営者の人って本当に「良く遊び良く働き」を実践している.世界中にダイビングや釣り,ゴルフに出かけ,夫婦揃ってパーティーに出たりっていうのは普通だし,大体夏休みとかでも2週間くらいは連続で遊んでいるものなあ.もちろん会社が儲かっていての話なんだけど,あくせくいつもパソコンを持ち歩いて働いている僕たち日本人にはとてもうらやましい限りだった.さてとか言う僕も明後日から石垣島へ夏休みだ.留守中会えなかった家族と旧交(?)を暖めないと.
Jul 31, 2006
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火曜日からオーストラリアのブリスベンに出張である.FAOPMAという国際会議があって,僕は日本ペストコントロール協会の国際委員長ならびにこのFAOPMA理事をやっているので,日本の会員の皆様をお連れしての研修旅行である.オーストラリアは冬なのだが,ブリスベンはそれでも大分と暖かくて,気温も日中は20度以上に上がる.とても良い気候ですごしやすい.それにこの数日経験した夕食もなかなかのもので,今日はシーフードを堪能した.日中はセミナーや展示会,会議の連続だが,夜にはこうやって各国から来た同業界の知り合いと一緒に食事をしたりして楽しい.これから秋にかけて海外出張の連続だけど,まあこれも仕事かつ楽しみである.もう終盤だけど,十分成果を持って帰ろうと思う.写真は,初日にアレンジした会社訪問の様子.
Jul 28, 2006
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当社では,様々な新規の企画を何本も走らせているが,その効果が出てくるのは早くて数ヶ月,遅ければ1年位のタイムスパンになる.毎日見ているのは,数ヶ月とか去年にやった活動の結果であるが,目の前に一喜一憂しながら,実際には来年の数字を作っていく作業をしていることになる.何でもリードタイムが必要なのだ.経営の結果は逆算式で,「こういう展開になったら当社は強い=結果が出てくる」という「勝ちパターン」を築き上げ,次の段階はその勝ちパターンにどうしたら持っていくことが出来るのかを考える作業になる.どんな業界でもそうだけど,例えば目の前に興味を持ってくれている見込み客さえいれば,後は商品力で何とかなるって場合には,どうしたら興味のある見込み客を集客できるのかが課題となる.方法論はここまでくると明らかで,広告宣伝に力を入れたり,セミナーを開いたり,ウェブに力を入れたりすることが求められる.当社の場合の必勝パターンは今のところセミナーや営業担当者訪問で,好意を持ってくれている見込み客を集客したり訪問できたりすれば,後は何とかなる.また「防虫コンサルティング商社」っていうビジネスカテゴリーはそうはないから,存在自体を知ってもらえれば勝ち目がある.つまり「最後の一手」の「一つ前の手」が課題になっている訳だ.さて,これから秋にかけて,「一つ前の一手」をどんどん打っていこうと思う.それを踏まえて秋から来年春にかけて「最後の一手」を打っていき,1年後も成長路線を保っていきたい.
Jul 24, 2006
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朝,ネットでニュースを見ていたら,馬鹿馬鹿しい記事.「耐震強度偽装事件の再発防止のため、国土交通省が1級建築士全員を対象に「再試験」を実施する方針を6月末に打ち出したが、早くも軌道修正される可能性が出てきた。」そりゃそうだろうと思う.問題は「知識」のレベルではなくて,勿論「職業倫理」の問題だから.これって「お勉強」で出世してきた官僚の発想で,「知識が増えれば正しい方向に物事はうまくいく」っていう妄想である.知識はツールで,目的でもなければ成功の鍵にもならないと思う.どう知識を使うか,何のために使うかって方がずっとずっと大事だから,「知識を語る」よりも「発想」や「社会に対する働きかけ」などより本質的なことを語りたいと思う.大体,知識を問う試験をすれば悪い人はいなくなるってほんと,どんな発想なんだろう?
Jul 24, 2006
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出張と出張の合間に,たまには家でゆっくりしとけば良いのに例によって土日は外出.和歌山県で開催される水球のインターハイ近畿地区予選を観戦するためだ.母校の茨木高校は今年は大阪でのインターハイ開催のため,例年になくハードルが低い.既に大阪大会で優勝しているため,一回戦が免除されている近畿大会では,二回戦を勝てはその後の準決勝,三位決定選に負けても四位で本選出場である.結果的には大差で二回戦を勝ったので,本選出場が決まってしまった.どう見ても弱いチームなのでどうなのって感じだけど,まあこれも巡り合わせだから本番は頑張って欲しいと思う.それにしてもこの10数年,どうしても本選に出場できない時代が続いている.理由は一つだと思うのだが,それは「指導者の数が足りない」ってことだ.現在クラブには男子25人程度,女子も20人程度いる.チームは男女2チームで,監督(僕の後輩)は一人しかいない.最近は学校行事も多くて指導要綱も細かく,監督である彼が練習に避ける時間が少ない.しかも二チームあるから,どうしても選手任せの練習になってしまうケースが多い.これって経営にも言えることだけど,十分営業担当者や技術担当者の動きをモニタリングして,必要な時に必要なサポートを与えれるような体制にしておかねばならない.皆がしっかりコミュニケーションを取って,企画モノの分担を行い,管理職が管理職らしい仕事を量的にも質的にもこなしていかなければ,選手(担当者)だけではピントはずれの茫洋とした仕事内容になっていってしまうことが多い.インターハイ予選では,鍛えられているチームは監督が注ぎ込むエネルギーは凄いものがある.僕らの時代もそうだったけど,監督が副業(!?)の授業や学校行事なんかにウツツを抜かさず,しっかりと本業のチーム作りに総てを注いでいた(当時の先生は今ハワイ在住).僕もちゃらちゃら他のことに興味を示さず,しっかり経営に集中したいと思う.
Jul 23, 2006
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企業が成長するには新規事業と多角化を展開していかねばならないが,その時に障害になるのが過去への依存心だ.昨日も書いたが,メーカーはメーカーとして自社製品や生産設備の呪縛から逃れられず,サービス会社はその特定のサービスの枠組みから抜け出れない.商社もその特定分野の商品にしか目がいかず,小さな市場のシェア争いなどを繰り広げてしまう.本当に会社を発展させるのなら,今までやっていることを忘れて第三者の目で見ることが大切である.例えば「家のオーナー」というある特定の顧客に対しても,リフォーム業者,白蟻駆除業者,塗装業者,宅配業者,新聞屋,牛乳配達,電気屋さんなどが見る視点は全く異なるだろう.これを「家のオーナーのニーズは何か」ってことを自社のサービスや商品から離れて観察することが新規事業を生むのだと思う.そうした上で,ふと自社を振り返って,「そう言えばそれには当社はこういう強みがあったなあ」って思い出すくらいが丁度いいのだと思う.そう,「振り返れば初めて知る自社の強み」ってやつである.僕は非常に忘れっぽくて朝令暮改が得意だから,自社のやっていることなんてすぐに忘れてしまう.自分が何屋さんだったかさえも意識していないから,他社の会議に出席したりどんな業種の人と話しても,第三者的に見ることが出来ると思う.これってひとつのことに一心に打ち込むってこととは違うかもしれないけど,視点は常に狭くなるものだと思うから,これも一つの長所だと思うことにしよう.
Jul 20, 2006
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今日は,午後から当社メンバー数人と共に,殺虫剤メーカー・害虫防除業者さんとの合同勉強会に参加した.それぞれ立場が違うので観点も違い,非常に面白かった.面白いのはまさに立場の違いで,制約の大きさは多分,メーカー>ユーザーである業者>商社である当社である.メーカーは「殺虫剤製造販売」の大きな枠組みがあるから,如何に多くの殺虫剤を販売するかしか考えられない.ビジネスの手段が限定されているから,発想も提案もそれなりになってしまう.ユーザーである業者さんは,「とにかく害虫を駆除できれば良いから殺虫剤に囚われず色々な手段を試してみたい」という発想がある.特に最近は,食品工場などは殺虫剤使用にかなり敏感になっているから,良く効くからという理由でやたらに殺虫剤を撒き散らす訳にはいかない.だから「総合的に害虫に対応する」と言うことになって,一生懸命清掃業務を行ったりもする.商社である当社はもっと制約がなくて,害虫駆除業者さんがやり易いような商品であれば別に殺虫剤に拘る必要はない.ましてやもっと視点を広げれば,エンドユーザーである食品工場や,白蟻については家のオーナーのニーズに応えるものであれば,害虫駆除業者さんの現在の業務も前提としないような商品・サービス提案もありうる.そうなれば現在の顧客である害虫駆除業者さんに,業務多角化とビジネス進化を提案しサポートしていくだけである.これってサンクコストの話で,既に工場を持って商品を製造しているメーカーはすぐには業種転換出来ないし,害虫駆除業者も虫からなかなか離れることが出来ない.商社って身軽でいいのだが,勿論コミットメントがないと誰にも深く入っていくことは出来ない.それぞれ立場はあるけれど,何事にも囚われず発想していきたいなあと思う,頭を柔らかく.
Jul 20, 2006
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書きたいことが沢山あって,いつも多くなってしまうんだけど,もうひとつ.最近のIT事情に興味があって,いろんな本を読んでいる.例えば,「ウェブ進化論」なんかはお勧めで,インターネット進化の意味をうまくまとめている.そこから「フラット化する世界」とか「即戦力の磨き方」とか「ハイコンセプト」とかに至って,昨日は「変な会社のつくりかた」を読んだりした.ウェブ進化論の著者,梅田氏が書いている文章で,面白いのがある.以下,引用.「ITとインターネットの進化によって将棋の世界に起きた最大の変化は、将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです。でも高速道路を走り抜けた先では大渋滞が起きています」.前号で詳述した将棋プロ棋士・羽生善治さんのこの言葉は「インターネットの本質」を実に鋭くえぐったものだ。この「高速道路の整備と大渋滞」は、インターネットの普及に伴い、ありとあらゆる世界で起きつつある現象なのである。原文を読むとよくわかるのだが,要するに「プロの一歩手前までは情報の整備とアクセスのよさ=高速道路の整備のおかげで結構すぐに誰でも到達できる」.しかし,「高速道路の出口では大渋滞が起こっており,そこを抜け出るのが大変だ」って話である.良い面は,中小企業であっても,市場の最前線まで出て行けるようになったこと.ホームページに力を入れて,SEO対策もばっちり,商品も世界中から探し出せば,資金がなくとも結構戦える.悪い面は,誰でも上記のようなことが出来るようになったから,「そういう会社はどこにでもある状態=高速道路の出口での大渋滞」が生じていることである.「誰でも出来るレベル」が相当上がってきて,誰でも「プロ一歩手前」,でもそこから抜け出すのは大変な状況である.とするといつもの話で,「常に個人の才能を発揮して,大渋滞から抜け出す努力をしなければならない」ということだ.「個人の才能」を生かす環境を整えて,常に他社とは違うことをしなければ.まあ,相当出来る人にはとても良い時代,そこそこ出来る人には渋滞に巻き込まれてちょっと大変な時代(しかも目茶出来るインド人,中国人がライバル),できない人は話にならない時代になったのかなあ.そういう意味で,格差は生まれやすい社会だ.当社は勿論,相当できる会社になりたいと思っている.
Jul 20, 2006
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サンク・コストという概念を知っているだろうか?辞書(アルク)で調べると,sunk cost 《経済》サンク・コスト◆すでに支出が済んでおり、回収の可能性がないコスト。 と出ている.大抵の生活用品は転売することが出来ないから,買ったときに支出は費用として確定してしまう.例えば,炊飯器なんか中古は売れないだろうから,サンクコストだ.車なんかも買って10年乗ろうと思うと,それは既に回収不能な支出だからサンクコスト.また,「どうせ家賃を払うなら,同じ月額返済額で新築マンションを買った方が良い」とかよく言われるが,それも嘘で,新築マンションは買って一歩足を踏み入れた瞬間に毎年数百万円ずつ減価していくことを計算に入れていない.5年もすれば半額以下,つまり4000万円のマンションが(売れば)2000万円だ.月額に直すと月100万円近い(プラス固定資産税・メンテナンス費)から,これなら家賃の方がずっと安い.2000万円はサンクコストとして失われた訳だ.同様に企業経営においても,例えば転用の利かない工場(や本社社屋)なんかはサンクコスト.いくら50年かけて減価償却しようと,工場を建てた瞬間に費用は回収可能性のないものとして,確定してしまっている.つまり事業計画においては,減価償却以上の収益を上げることは勿論だが,いつになったらそのサンクコストを回収できるのかを問題にしないといけない.1億円で工場を建てて,毎年500万円の減価償却を行っているなら,収益が例えば1000万円あるから差し引き500万円の利益だって喜んではいけない.正しくは,残った500万円から更に税金を引かれて250万円,これに減価償却費を戻して750万円が手元に残るキャッシュだ.これで1億円のサンクコストを回収するには,金利なんかも計算すると20年くらいはかかってしまう.要するに,「回収に20年かかる投資だ」ってことになる.その間に工場が不要になってももはやどうしようもない.現代社会は変化が激しいから,サンクコスト的なものはなるべくかけない方が良いと思う.いくら毎年の経費がかかったとしても,採算がどうしても合わなければいつかやめればいいのだから.逆にサンクコストを沢山かけてしまうと,小回りが利かなくなるし変化に弱くなってしまう.当社は,「いつでもやめれる投資」,「ごく単年度で回収できる投資」に絞ってやっていきたい.何もリスクやコミットメントが怖いのではなく,そんなところで勝負しなくったって,「知恵と才能の勝負」の方が勝算があるからだ.さて,そうすると知恵をどうやって出すかが問題だが,これは日々努力しかないなあ,安上がり.
Jul 20, 2006
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今日は大阪で他社と新規商品についての打ち合わせに参加.出張ならまだしも,本当に会社にいないなあ.でも会社にいたってすることないしなあと思ったりもする.現在の営業スタイルになって,毎年レベルアップしてきたとは思うけど,またそろそろ変革の時かもしれない.やって駄目ならまた戻してってことも可能だから,まずはやってみることが大切.どんなことでもメリットとデメリットがあるとは思うけど,会社経営ってメリットを最大限に図りながら,デメリットを消していくことだから,あたってから考えろだ.具体的には,営業を少人数のチームに分けたり(経験の浅い人を育成しながら,リーダーに責任感を持たせる),パートさんと正社員がごっちゃになっている営業事務を,「正社員は営業サポート,パートさんは営業事務」にしっかりと役割分担したり,勿論,担当地域の入れ替えなんかも含んでいる.多分それよりも大事なことは,各人の能力や人件費に見合った仕事を振り分けるということだ.基本的にコストが高く経費も使う営業担当者は,会社の前面に出ると同時にあまり付加価値の生まない仕事はさせてはいけない.パソコンや携帯は勿論,その他の便利なものは何でも使ってもらって生産性を上げる.まだまだ当社ではできていないが,営業資料や見積もり作成,アポ取りなんかも営業サポートスタッフがやった方が良いと思う.営業漏れをなくすために,網羅的に営業する仕組みやプロセス管理システムも整備したいなあ.こう考えると,今の倍くらいは効率が上がりそう.そう言えば,外ばかり出てないでこういう地味な仕事もしないとなあとちょっとは反省.
Jul 19, 2006
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一般に新規事業に乗り出すときには慎重にいかねばとか言われるけど,僕はもっと気軽にやればいいのになあと思う.そりゃ,自社の利益の何倍もの額を「どうなるか分からない」ものに賭けるのは,大変リスキーだと思う.でも幸いなことに,近頃のビジネス環境においては,成功の鍵になるのは,「個人の才能」,「ネットワーク能力」,「コンセプト力」,「モチベーションを上げる仕組み」,「優秀な人を採用する仕組み」など,無形のものが多い.つまり,総て頭の中や個性から生み出されるものだから,真似されにくいと同時に余り大規模な投資が不必要なものが成功の要因となっている.カネのかかりそうなものや自社で抱えると大変なものはアウトソースするなり,既に持っている人と提携するなりして調達し,自社はあくまで余りお金のかからない,「頭の中の資産」を十分活用することで新規事業に取り組めるのだと思う.だから「気軽に真剣に」発想して,ためしに色々チャレンジすればと思う.当社もフットワーク軽く,皆さんのお世話になりながら新規事業に取り組んでいくことにしよう.
Jul 18, 2006
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ビジネスには色々な分類法があると思うけれど,大切なのは「残高商売」と「売り切り商売」の区別ではないかなあ.まず後者の「売り切り商売」だが,これは毎回毎回が単発の売上で,基本的に一見さんを相手にしてその受注に見合った経費と粗利を計算する.1万円の売上で粗利が50%ならば,経費を5000円以上かけては赤字になってしまう.これに対して前者の「残高商売」は,一旦顧客になってもらったら,それこそ「土日祝日でも儲かる仕組み」のことだ.最初は大変だけど,基本的にリピートオーダーが期待でき既存顧客にかかる費用は年々少なくなっていく.その結果,営業活動の大部分は新規顧客の開拓に注ぐことができるし,顧客残高が増えてくれば「何もしなくとも」売上は積み上がっていく.「残高商売」と言われるだけあって,典型は(僕も昔勤めていた)銀行だ.銀行の行員一人当たり収益はもの凄いものがあるけれど,それはその時に在籍する行員一人一人がすごいのではなくて,長年に渡って残高を増やし続けた結果,「残高×利益率」がそれこそ土日も儲かっているのだ.「残高商売」の場合,最初に顧客を獲得し,生涯顧客に変えていく過程においては,相当経費を使っても元が取れる.目の前の1万円の顧客は粗利5000円の顧客ではなくて,もしかしたら「生涯100万円」の顧客かもしれないのだ.5000円と思わず50万円の粗利と考えることで,目の前の対応が変わってくるかもしれない.だからこそ,目の前の利益にとらわれず,「なんでこんなに親切に」と思われる対応が大事になる.当社では勿論,「残高商売」を行っていきたいと思う.勿論,「喉元過ぎればなんとやら」で,最初にお世話になったと感じてもらっても,その後担当者が変わったりすればそんな義理は忘れられてしまうから,そのためには「当社に対するファン化」,「当社に発注する方が必ず有利なシステム」,「売上が当社のシステムや商品・サービスを利用してなりたっているようなシステム」なんかを構築することが必要だと思う.一番良い例は,自社ブランド商品・サービスを他社に扱ってもらうことだと思う.毎日毎日その日の売上のためだけにあくせくする「売り切り商売」はしんどい.僕は別名,働いた時間しか儲からない「時給商売」とも呼んでいるが,努力は継続的な何かを積み上げるために行いたいものだなあとつくづく思う.
Jul 17, 2006
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「各人の才能を組み合わせて強いチームを作る」と書いたけど,まずは「才能の発見」が大切だ.よく社員旅行なんかで,「あいつは意外に○○だ」ってことがあるかも知れない.夜通し飲んでたりして,本音や隠れた興味や特技を発見したりする.でもこれって経営者としては全然駄目で,経営者なら,隠れたもしかしたら本人も気づいていないような才能を発見して,会社の活動にピンポイントで生かさないといけない.知らない特技が眠っているとしたら,ただでさえ人材力が弱い中小企業に勝ち目はない.逆に凡人ばかり集まっているはずなのに,「なんだかあの会社は,変わった才能の持ち主ばかりだなあ」という評判があれば,それは経営者がうまくその才能を会社に生かしているということである.「新人なのに凄い奴」とか言われるかもしれないが,そんな「凄い新人」なんている訳はなくて,それはその新人をそうやって売り出す経営者が凄いのである.同様に,営業もできなくてコミュニケーション能力もいまひとつの社員が,ある特殊な能力だけで業界の有名人になっているとすれば,それは会社の戦略の勝ちである.才能を発揮するのが社員の仕事とすれば,才能を発揮しやすくて弱点を組織でカバーするのは会社の経営戦略である.さて,僕らの会社も「才能発掘」と「才能のジグソーパズル」で組織力を出していきたいと思う.
Jul 16, 2006
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今日は久しぶりに,母校の水球部に顔を出した.来週,インターハイ予選があって,練習も追い込みである.関西ナンバーワンの大学チームを招いての練習試合が中心だった.今の監督は僕の6期下の後輩で,自身も大学でも活躍した良い選手だった.今の高校生チームを見ていると,本当に才能の組み合わせが強さを左右する.万能選手も非常に優れたプレイヤーはいないから,各人の「良いところだけ」を如何に組み合わせるかがポイントになる.泳ぎは遅いけど,肩と足が強い奴はキーパーに,泳ぎは速いけどボールセンスのない奴はひたすら泳ぎまくれば良い.センスはあるけど体力がない奴はピンポイントに投入するジョーカー的存在に,リーダーシップのある奴は声を出させて味方を動かせる.シュートがうまい奴に如何にチャンスでパスを渡すことができるか,なんだかこうやって書いているときりがない.インターハイ予選ということはこれに勝ち進むとインターハイに出れるということだ.我が母校はこのところ余り予選を突破していない.今年は大阪インターハイなので,地元優遇,いつもより低い順位でも本選に出場できる数十年に一度のチャンスである.彼らにとってインターハイに出れるか出れないかで,大げさに言うとその人の人生が変わってくると思う.でもそのことを当の高校生は余り自覚していない.そう,ただ大切な予選ではなくて,「人生を左右する戦い」であるんだよ.こうして数時間水球を見ていて,やはり会社経営のことを考える.才能を如何に発見するか,その才能を組み合わせて,如何に組織として力を出すか,そして何よりも大事なのは,「今,勝てないと一生勝てない」という事実である.幸運の女神に後ろ髪はない,前髪を掴まないとノーチャンスってことだと思う.高校生を見ていて,自分の会社に思いをはせる日曜日でした.
Jul 16, 2006
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今日はいつも大変お世話になっている会社の研修会に,講師として招かれた.自社開催のものも合わせると年間20回とか30回とか話をしているのだが,こういう機会に「今の経営戦略のありかた」みたいな考えをアップデートする良い機会になる.やはり,アウトプットは「次の生産活動」に対してとても役に立つのだ.今回も当社が考える,将来の経営戦略みたいなことを話をした.衛生管理産業の一業務としての害虫駆除というものをキーに,これからどうその産業の中で発展していくかが問われている.害虫駆除というのは一業務に過ぎないから,例えば清掃会社や菌検査会社なんかも「ついでに」その業務を行ってしまうようなことがよくある.同様に白蟻防除も住宅管理産業のほんの一部分で,これもちょっとした工務店なら外注するより内製化,もしくはシート工法など白蟻業者を前提としない施工方法を採用してしまったりする.白蟻業者が白蟻だけをやろうとしても,それほど専門性も実需もないから,早晩一業務だけで成長することは難しくなっている.どんな業界でもそうだけど,業務の垣根はどんどんと曖昧になって,他業務を行っていた会社が「ついでに」その業務を行ってしまったり,儲かる業務なら内製化してしまったり,他の業界からどんどんと参入者が出てくる.これは競争であると同時に,お互い様でこちらからも多角化していけばよいということなる.もっといえば,僕は日ごろから「害虫駆除業界はなくなる」とか「白蟻業界はなくなる」とか言っているのだが,これは需要がなくなってその業務が消滅するということではなくて,それを含む総合的なものに発展解消していくのだということを言っている.変化はチャンスである.いち早く環境や市場の変化を取り入れて自らを「発展解消」出来る企業が生き残っていく.そう考えると,世の中って機会に溢れているなあ.
Jul 14, 2006
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いつも仕事のことばかり考えている僕だけれど,数年おき位に興味の対象が変わっていくような気がする.大学には留年して5年行ったのだけど,その時は学問に興味があって,毎日勉強ばかりしていた(結構ほんと).法学部で憲法や国際法,それに経済も結構勉強した.卒業までの3年位は毎日10時間とか勉強していたと思う.それは楽しかったからでゼミが待ち遠しいほどだったと思う.銀行に就職してからの4年弱は,社会人生活なるものを経験した.それは新人サラリーマンの生活で,右も左も分からず敬語すら使えない僕をよく教育してくれたと思う.次の5年くらいはまたアカデミックの世界へ.本格的に海外の大学で研究生活を送りたいと思っていた.多分,大学のときにやりきれなかったのだと思う.この数年でもういいやってほど研究活動を送ったから,学問的には悔いが残らなかった.日本に帰ってきてから今度は中小企業経営に.これもまた最初の6年は訳が分かっていないながらも何か新しいアプローチを導入しようとして夢中になってやってた.今は少しは分かってきて,やっと刈り取りと他の分野への多角化である.どれも数年間は夢中にやってきたと思う.人生にバランスが必要だと言われるけれど,僕の場合一度にあれもこれもはできないようだ.あることに集中して,凄いと思える成果を上げるために一生懸命やる方が向いている.さて,これからの数年間,どんな成果が上げれるか,ほんと楽しみ.
Jul 13, 2006
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企業の経営戦略については,以前もよく書いてきたが,中小企業における戦略は「才能による差別化+低コスト戦略」に尽きると思う.つまり(1)少数の優れた才能が考え出した差別化商品・サービスを,(2)アウトソースなどを利用して低コストで調達し,(3)馬力のある若い(かつコストが安い)営業担当者が売りまくるモデルだ.商品開発は大企業では多くの人数で行われるけど,中小企業ではそれほどの売上を期待しないから,「そこそこ競争力のある商品」で良い.また自前で工場を持ったりする資金もないしリスクも負えないから,他社とうまく協力しながらやっていくアウトソース戦略が適切になる.ここまで出来ると,後は安くて差別化された商品を売るだけだから,販売マニュアルを作って馬力をかけて売っていけば良いということになる.これって中小企業が負けていく(倒産してしまう)リスクを軽減するモデルにもなっている.差別化は少数の人(多くの場合経営者本人)が考え出すし,製造はアウトソースするし(他社に協力してもらう),価格戦略をとって早く商品を回転させるし,しかも販売においてもマニュアルを活用して経費を削っているから,往々にして資金の乏しい中小企業が「負けないための戦略」となっている.当社はまだまだ最初の「差別化」が十分に出来ていない(多分僕が余り業界を知らないから).はやくこのステージをクリアして,バリバリ売っていくレベルに達したいものだ.
Jul 8, 2006
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人件費の高い日本では,なるべく付加価値の高い商品を提供して,価格もなるべく高くしないといけないと言われる.そして価格競争はいけないとか,安売りはバカにされる傾向すらある.でも考えてみれば,他社よりも低い価格をつけることで交渉の時間が減り,話が早く決まるということはある.人件費が高い日本であるからこそ,交渉や打ち合わせに余り時間をかけず「早く売る」ことはとても重要だ.「早く売る」ためのキーとして「低価格」があるのだろう.ただ,単に安く売るだけでは,経費は減るが他社も対抗してきた時に,最後は我慢比べになって「勝者なき過当競争」になってしまう.安く売っても利益が出るためには,「他社にはない商品」を「競合商品よりも相当安く調達する仕組み」をもっていないといけない.同じ商品を同じ価格で仕入れて価格競争をするのは愚の骨頂で,一番経費をかけずにサポートもせずに家族経営的にやっているところが有利になってしまう.そういうところに消耗戦に持ち込まれないためには,「差別化」と「低コスト調達」の両方がしっかりと出来ていないと駄目なのである.「きちんと差別化されている商品なら少しくらい高くても買ってくれる」と思うのは人情だが,説得のための時間や説明できる人材を育成する時間を考えると,「良い商品を安く」というビジネスの基本に立ち返った方が結果的に見ると,会社に利益が残ることが分かる.さて当社では,サポート体制や「売り方」でこれまで順調に業績を伸ばしてきた.これからは(1)商品が差別化されていて(2)しかもコストが安く(ここが特に弱い),(3)そして他社よりも安く提供することで「早く売る」ことを目指したい.しかも(4)情報提供力に優れている(これは得意),となれば敵なしだなあ.もっとがんばりましょうね.
Jul 7, 2006
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昨日は,現在共同で新規事業を進めている川口の会社に訪問,月一回の事業戦略会議に出席させていただいた.午前10時から夕方6時までたっぷり,現在の事業推進状況や新規案件の詳細な打ち合わせ等など,堪能させていただきました.この会社は耐震関係の資材を扱っているのだけど,かなりニッチな尖ったところで勝負している.「チラシを配布して,診断をして,耐震改築プランを提出して,施工」という流れを日本で初めて「発明」し,それを組合と言う形で日本中の会社に普及活動をしている.これまで1000社近い工務店が入会しているのだから,相当影響力のあるネットワークを形成しており,その広がりと共に同社も近年順調に成長している.ただ,どんな会社もそうだと思うのだけど,成功したビジネスモデルは必ず限界がやってくる.同社の例で言うと「チラシ反響」と言うのが最初のキーファクターなのだけど,これが鈍ってくると最終の受注全体にも響いてくる.そうなった時は,チラシでなくてまたはそれを改善して次はどのような方法で「診断を取るか」が課題になってくる.同社は着々とその「次」に備えている.ビジネスモデルというのは,事業領域の選択・商品戦略・価格戦略・効率的な組織・営業プロセス管理などの要素で成り立っていると思うけど,一時期成功したモデルは必ず行き詰る時が来る.どこかの要素が(計ったように)順番に駄目になっていくから,その都度,手直しをすることが必須である.そうなった時に「今までの成功体験を見直す」という作業が必要なんだけど,これが経営者の唯一の仕事と言っても良いかもしれない.偉そうに言っても当社も同じような状況になってくる日が必ずやってくる.僕が社長になる前は,「害虫防除業者専用噴霧器メーカー」としての成功体験とこだわりがあった.メーカーとしてのこだわりを捨てて,商社としての生き方に変更し,更には「情報提供を強みとした商社」に進化してきている.多分それだけで通用する時期はもうすぐ終わって,現在は次の「進化型モデル」を模索している最中である.ということをつらつら考えながら,昨日は一日ありがとうございました.また再来月お世話になります.末永くよろしく.
Jul 7, 2006
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昨日は最近話題の澤田オーナーと面会.岐阜羽島まで新幹線で.京都から40分で実はとっても近い.結局,昼食をご馳走になり,オーパス店やアパート,モデル住宅を見せていただき,更に夕食と二次会までのフルコースでした.何から何までお世話になってありがとうございました.少しは想像していたが,それ以上に今回の訪問は面白かった.なぜこの会社が伸びているのかと思っていたのだけど,この会社の競争力の源泉は「経営者の才能」にあると思う.それはデザイン力であったり,商品企画力であったり,人脈力であったり,設計力,見積もり力,仕入交渉力であったりする.多分その総てがビジネスマンとして大変優れているから,それが会社の力となって現れているのだろうと思う.「会社の実力=経営者の能力」と言うとみもふたもない感じがするが,実はこれが一番「まねされにくい」差別化要因だ.「個人の才能」に拠っているから,大企業であってもなかなかまねが出来にくい.勿論大企業だから一人対一人では敵わなくても分業でやっていけば良いのだろうが,それではコスト競争力がついていかない.同社のビジネスモデルは昨日よく分かったのだが,ここでは書かないでおこう.でも一緒に飲みに行った人とは酒の肴に話題にしましょうね.
Jul 6, 2006
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今日はちょっと酔っ払っているから,非論理的. ビジネスにおいて,「何を売るか」って勿論大切である.では何を売るかだけど,これだけモノが余ってる日本という特殊な国において,売るものはモノ(=商品)ではないと思う.「モノを売るな,体験を売れ」と言うのは流行だとは思うけど,単なる体験ではなくて,売るべきものは「成功体験」だと思う.だって,みんな幸せになりたいと思っているし,成功したいと思っているから,欲しいのはモノではなくて成功そのもの.だからこそ,成功体験を買いたいと思っている.では,供給者としての僕達はどうすれば良いのか,そう成功体験を語ればいいと割り切ることである.良い商品を説明して,買って成功させるのはあなたのリスクですよというのは,ちょっと腰が引けているかもしれない.成功体験を売るということは,顧客が欲しいことそのものだから,「あら駄目でしたか,すみませんでした」という言い訳は通用しない.こういう厳しい現実の中にいるから,僕らにとっての投資とは,なんとしても成功体験を「買う」ことだと思う.お金をかけて(=投資),意地でも成功させる,そしてその成功体験を語る.これがB2Bの極意だと思う.まあ,今日は勉強になりました.ありがとうございます.
Jul 5, 2006
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早速,その2である.中田がこれから戦わないといけないものは,新しい人生の中でたくさんあると思うが,その一番は「成功体験への郷愁」であろうと思う.彼がある程度成功したビジネスマンになろうと,他のどんなことに挑戦しようと,ふと頭をもたげるに違いない思いは,「サッカーでは世界的に知られた選手だったんだ」ということである.引退してもしばらくはその業界で顔が利くし,「元日本代表でしかも日本人で初めて....」という肩書きはずっとついて回ることになる.そうした時に,現在のキャリアがぱっとしなければ,どうしても自分自身も「昔は鳴らしたもんだ」とか思ってしまう.成長する人はここから,「何言ってんの,俺は次の世界で成長中だよ」と気にも留めず,次の成功を収めてしまう.このあたりの「移行」が難しいところではある.私ごとで,しかもレベルがずっと低くて恐縮だが,僕は僕なりに「水球での成功体験」を懐かしがらないようになるまで,結構時間がかかったと思う.水球での成功の「ついでに」大学受験にも成功し,「次は学問!!」と張り切っていたのだが,やはりたまに懐かしくなって,後輩の練習をのぞきにいったり,レベルが低いと言って入部もしない大学の水泳部をひやかしに行ったりしてしまっていた.そこに帰ればちやほやされるから,多分,昔の「成功」を懐かしがっていたんだと思う.そしてそれがなくなったのは,多分「次の世界」で頑張れる自信がついた頃からだと思う.企業にとって怖いのは,この「成功体験への郷愁」だと思う.当社も「情報提供に重点をおいた商社活動」によって,近年多少は成功してきた.勿論,「多少の成功」だから懐かしがるよりもこれから徹底していく道のりの方が長いのだが,本当に成功した暁には,懐かしがるよりも先に「次の世界」にあっさり駒を進めたいと思う.そう中田の様に鮮やかにさわやかに.
Jul 3, 2006
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ネットでニュースを見ていたら,「中田引退」の記事が載ってた(しかも日経のトップ).たまたま今日中田のことも書いたのだが,やっぱりという感じだ.中田のように「実力の二段くらい上に自らを置いて切磋琢磨する」タイプの人間にとって,すでにサッカーにおいては「上がれるところまで上がった」という心境なのだろう.MLBの野茂やサッカーのカズの様に,(いい意味だが)野球馬鹿,サッカー馬鹿でどこまで落ちても燃え尽きるまでやりたいと思う人間とは違って,常に高く上っていきたいと思う人間にとって,ピークで引退することは当然のことである.無理をして必死に努力して上がれるところまで上がってピークに達すると,後は下りしかない.下がっていても相当高いレベルであってもそれは「常に上がり続けたい」人間にとっては無意味である.中田も年収1億円くらいの世界のトップ100番手の選手くらい(それでも相当高いレベルだ)は,これから数年はいけるかもしれないけど,それでは彼は満足できない.多分次は,より「選手生命の長い」ビジネス界だと思う.元々東ハトの執行役員になっていたり,ビジネスには興味があるようだ.この分野でまた「二段位上のレベルに身をおいて」,「行けるところまで行く」ことを決めたんだと思う.サッカーで20年(10歳から29歳まで),ビジネスでこれから20年(50歳まで)というのが彼の計画だろう.さて,当社だけど,「防虫業界における商社」でまず一番になろう.そして次は「生活関連資材の対法人商社で一番」だ.市場も日本から世界へ,飛び出していこう.「二段位上のレベル」で頑張っていこうと思う.
Jul 3, 2006
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この土曜日は,徹夜でワールドカップの準々決勝を観戦した.結果に対する感想はともかく,やはりこれくらいのレベルになると,「実力がある」程度では駄目で,その試合の時に「心身共に絶好調である」+「生涯で一番運がついている」位じゃないと勝てないのだなあと思った.あれほどの実力のロナウジーニョも,それまでのチャンピオンズリーグやスペインリーグで消耗してしまったのが,この大会は精彩の欠くものになってしまった.フランス相手にブラジルの選手全員がまったく仕事が出来ずじまい.チャンスらしいチャンスもない完敗だったと思う.振り返って日本だが,元々実力的には数段劣ることは本場の欧州リーグで活躍する選手が殆どいないことからも予想された.オーストラリアなんかは23人中21人が欧州リーグだから,その差は元々あったと思う.日本の状況を一番よく体現していたのが小野選手で,彼は以前に浦和レッズが二部に降格したときに自分も移籍せずにチームメートについていった.その後結局はオランダに移籍することになるのだが,当時僕はこれで小野も終わったと思ったものだ.実力を上げるには,常に自分よりレベルの高い集団で切磋琢磨しないといけない.日本人は結構小野選手みたいなメンタリティーが多くて,常にこれまでの仲間と馴れ合ってしまうことが多い.異質なのは中田選手くらいで,元々能力が高いとは思えない彼が,「日本人的であること」すら捨てて自分の実力の二段くらい上のレベルで磨かれているうちに評価が高まってきたのだが,その彼にしてもピークは過ぎてしまった.こういう人が多く出てこないと日本のチームは強くならない.さて,ビジネスにしても今までと同じペースで同じレベルで仕事をしていてはいけないと思う.常に背伸びをして,業界の慣習に染まらず,「宇宙人」的に行動しなければいけないと思っている.自社のレベルよりも高い市場で,よりレベルの高い社員を惹きつけ,よりレベルの高い他社とも積極的に付き合っていかねばならないと思う.
Jul 3, 2006
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今回のヨルダン出張では,当社が昔から親しく取引させていただいているヨルダン企業社長の長男の結婚式に出席した.この会社は農業関連商社で,種子や殺虫剤,噴霧器などを湾岸諸国を中心に販売している.ソ連崩壊後の東欧で新市場開拓に成功し,この10年くらいでかなり成長したと聞く.売上は170億円程度だが利益率が高い.現在の社長は二代目の60数歳で,当社の創業者(父)と親しくしていたので当社にもよく訪問されたのを僕も子供ながらに覚えている.さてこの結婚式だが,アンマン市郊外の彼の別荘で行われた.市内のホテルで集合で,社交界のような雰囲気で着飾った人たちが集まってくる.専用バスが出て,別荘まで送ってもらった.その別荘と言うのがさすがにアラブの金持ちで,ヨルダンの昔の城を模した建物全体がライトアップされ,周りにないもない丘陵地帯の中に浮かび上がっている.大道芸人などがパーティーの雰囲気を盛り上げている.世界各国から招待された客もさすがにその規模に驚いている.招待客は800人ほどだっただろうか.これだけの人数を個人の家に招くなんてちょっとびっくり.披露宴そのものはまったくの西欧式.花嫁もウェディングドレスを着て結構自分自身盛り上がって,パーティーを仕切っていたし,参加者もスーツやドレス姿が殆どだった.新郎新婦はアラブの富裕者層の典型で,高校まではスイスのインターナショナルスクール,大学はアメリカ(ボストン大学)で,会場での言葉もずっと英語だった.こういう機会はもちろん滅多にないのだけど,改めて思うのは,子女の教育やそしてビジネスも国際的に展開するのが当然のこととなっていることだ.僕も毎月の様に海外出張をし,イギリスの大学院にまで行ったのだけど,実際のビジネス展開にまで落とし込めてはいない.将来の計画として,世界中に10拠点を設けて一箇所ずつ毎月回るというものがあるのだけど,そろそろ実行に移さないとなあ.
Jul 3, 2006
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