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つい先日、長年お付き合いしている女性患者さんと電話で話した時のことです。彼女とは15年の付き合いです。こう書くと誰の事かお察しの方もいるかもしれません。今、彼女は自宅で過ごしていますけど、常に高熱と闘っています。6時間毎に解熱剤を飲まないとすぐ、39度まで熱が上がってしまうようです。熱が下がれば、食事も摂れるし家事もそこそこできるようですけど、解熱剤を飲む時間が、ちょっとずれるともう高熱で、ダウン。。。そんな日々のようでした。ずっとカロナールが効いてくれていたようですが、どうも、このところ効きが悪くなったようで、ロキソニンに変更したと言います。3週間に1度程度の割合で通院して、粘液を吸い取っているようです。抗癌剤治療 の話もあったようですが、見合わせていると。本人が嫌がっている訳ではなく、効果の期待度が低いと米村先生がご判断されたようでした。粘液を吸い取って貰うと一時的に楽にはなるようですが、その吸い取り状態も、少しずつ悪くなっていると本人が言ってました。彼女は、静かに笑いながら言うのです。 この解熱剤が効かなくなったらどうなるのかなぁ 粘液が吸えなくなったら、どうなるのかなぁ うふふふ・・自虐ではなく、悟りでもなく、なんだか、遠くを見つめている感じがしました。その遠くの距離を、自分で測っているような・・・ 病院には主人が付き添ってくれるんですけど、 輸血 すると、凄く時間がかかってしまうから ずっと待たせてしまって、悪いなぁってそう言う彼女に、私、言いました。「きっと、ご主人はデバートで 買い物に付き合わされるよりは ずっと楽だって思ってますよ」って。家族が病気になると、他の家族は、確かに大変です。家族って、誰一人がダウンしても大変な状況になります。でも、大変=嫌なことじゃないんです。嫌な事は、その家族がもっと悪くなってしまうこと。そして一番嫌な事は、その家族がいなくなってしまうこと。これだけは絶対に嫌なんです。だから、付き添いなんて、家の中のごったごたなんて、大変だけど、全然嫌なんかじゃないんです。昔、ヒゲさんの奥さん(スキルス胃癌)をお見舞いに行った時、奥さんは言いました。 「家族に迷惑かけちゃう」って。これを聞いていたヒゲさん、困った顔してましたね。私、この時も言ったんです。 「でも、それって嫌な事じゃないですから」って。そしたらヒゲさん、即、声を大にして その通りって。家族は大変なことを、嫌だなんて思ってないです。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください癌 の診断がおりた方からの相談に応じさせて頂いております沢山の方とメールの交流がございます必ず、HN等ではなくお名前の明記をお願い致します目が難儀しております、恐れ入りますが、電話番号の明記もお願いしますこちらから、電話させて頂きます尚、患者さんのブログのご紹介はしておりませんのであしからずですお返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。たいへn
2022年09月29日
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先日の続きです。手術当日の晩に、ご主人からメールが届いたので、無事、手術が終了して結果もかなりイイということは直ぐにわかりましたけれど、当の、ご本人からの連絡がちっとも届きませんでした。術後は、感染症とか合併症とか、トラブルが起きることもあるので、もしやと私は心配していたんですけど。。。後に、術後の経過も良好で、退院日を早めて帰宅されたことがわかりました。ドレーンも早々に抜け、リハビリも順調、傷の痛みもさほどなく、もう退院しても大丈夫って、思ったみたいです。ただ、一つだけ難があったようで、本人いわく、血管がボロボロで点滴のルートの確保が難しかったそうで、頑張って口から食べますからと断言して、退院したそうです。ところが・・・です。退院した途端、食べられない、動けない状態に。そりゃそうです。胃袋が無くなってしまったのですから、これまで通りに食べられる訳ありません。胃癌患者さんは、皆さん、同じ。退院後は、近くのクリニックに週2~3回、栄養の点滴に通う方もいます。栄養が入ってこなければ、動くこともままならなくなりますし、一番、怖いのは、脱水症状。意識が飛んでしまう方もいます。彼女の場合、術前までの10Kgの体重減は、ダイエットしたからでしたけど、術後は更に10Kg 体重が減り、退院後はこれまた更に、5kg減りで、短期間に25kg体重が減った計算になります。減った体重の中には、当然、筋肉も含まれていますから、体力激減も致し方ありません。さすがの彼女も、家に帰ると寝たきりの状態になってしまいました。そんな時、同居家族の一人にコロナ陽性反応が慌ててて、ご主人と彼女はホテルに避難したそうです。ご主人も彼女もPCRを受けましたが、ご主人は陰性、彼女は陽性と出ましたけど、これが偽陽性であることがわかり、ホテル生活を送ったそうです。ちなみに、うちの博士も定期的にPCRを受けていますけど、たまに、偽陽性→陰性 になることがあります。避難した街中にあるホテルで、ご主人が、あれやこれや食ベ物を買ってきてくれて、そんな中で、何故か焼き鳥のハツと砂ずり が食べれれることが判明。病気で食べられない時って、おかゆ とか、ヨーグルトとかプリンとか、豆腐とか、消化の良い物って、考えますよね。あと、果物とか・・・汁ものなら、水分も摂れるからと考え、煮込んで柔らかくしたうどん とか・・・家族は、こういう物、用意しますよね、フツー。それが、はぁ焼き鳥 ん。。。想定外です。すみません、私、勉強不足でした。男性ならではの発想なのかそれとも、食べられる物と食べたい物は違っていると、勝手に思っているだけなのかなんかわかりませんけど、何でも買える街中のホテル生活が、功を奏したようで、これを機に、少しずつ食べられるようになったそうな。なんか、彼女の場合、私の想定をはるかに超えたことばかり起こります。苦節20年ですが、もう白旗あげますで、つい先日ご本人から届いたメールでは、体重は50Kg をキープ。術後2か月が経ち、家事ができるようになったそうです。ご家族も一安心みたいですよん~、だから、今はBMI 24ですね。丁度良い感じでしょうか 相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください癌 の診断がおりた方からの相談に応じさせて頂いております沢山の方とメールの交流がございます必ず、HN等ではなくお名前の明記をお願い致します目が難儀しております、恐れ入りますが、電話番号の明記もお願いしますこちらから、電話させて頂きます尚、患者さんのブログのご紹介はしておりませんのであしからずですお返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。4
2022年09月21日
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先日の続きです。彼女の場合、腫瘍マーカーのCEA と CA19-9は胃癌発覚後から術前までの測定では常に正常値以下でした。その中で変動はありましたけどね。ただ、CA125 だけが基準値を超えていました。胃癌発覚後の2月には 84 でしたが、術前化学療法で、徐々に下がり6月には24になりました。腫瘍マーカーというのは、血液中に存在する、癌細胞が作り出す特異なたんぱく質を測定しています。ですが、特異なたんぱく質というのは、癌だけが作り出すものでもなく、必ずしも、癌の影響とは言えないこともあります。また、既存の腫瘍マーカーが測定できるのは、ごく一部の特異なたんぱく質だけで、実際には、癌が作り出す特異なたんぱく質って、ものすごい種類があって、とても、全ての種類に対応できるものでもないんです。とは言え、腫瘍マーカーが下がれば嬉しいですよね。これ、治療の効果って言えますよね。実際に、彼女の場合もCA125 がこれだけ下がりましたし。それよりも凄いって思ったのが、洗浄細胞診の結果です。彼女の場合、当初、クラスⅤ だったんです。これって、イメージ的に言うと、お腹の中に、癌が一杯あるって感じですけど、これが、6月には クラスⅠ になりました。あれだけあった(ハズ)の癌が、ごっそり減ったって感じです。色んなトラブルがありましたけれど、これだけ治療の効果が検査結果に現れると、トラブルなんて、もうどうってことないわってなります。そしていざ、手術となりました。手術前までには、米村先生とのお約束を守り、体重は10Kg落としました。胃癌患者さんで、頑張って体重を落とすという通常、ありえへんことを、彼女はやってのけました手術が行われたのは、7月です。ナント、PCI スコアはゼロでした。ゼロ になる方はさすがに滅多にいません。本来なら、治療を開始する前にPCIスコア を測定するのですけど、彼女の場合、それが出来なかったようです。何故なら。。太っていたからなので、どれだけ減ったのかは不明ですけど、クラスⅤ だったことから、それなにり存在していたものと思われます。 まぁ、兎にも角にも、無事、手術が終了して、その日の晩に、ご主人から術後のサマリが添付されたメールが届いた・・・という次第です。そして、ご主人からは誰かの希望になれば・・・というお話があり、ご本人不在のまま、では、経過を書かせて頂きますねと、勝手にお約束をしたのでした。次回は、術後の経過を。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください癌 の診断がおりた方からの相談に応じさせて頂いております沢山の方とメールの交流がございます必ず、HN等ではなくお名前の明記をお願い致します目が難儀しております、恐れ入りますが、電話番号の明記もお願いしますこちらから、電話させて頂きます尚、患者さんのブログのご紹介はしておりませんのであしからずですお返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2022年09月18日
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先日の日記の続きです。彼女の場合、地元の病院では低分化腺癌という診断でした。昔は、高分化、低分化、未分化という区分けでしたけど、今では、未分化 という言い方はしなくなり、大きくわけると高分化、低分化 という区分けです。簡単に言うと、高分化の癌は治りやすいけど、低分化の癌は、手強い癌です。彼女の場合は、ご主人から送られてきた術後のサマリでは、TYPE 3 となっていましたから、迅速病理検査では、いわゆる スキルスタイプ の胃癌ということのようでした。それが、更なる詳細結果で、スキルス胃癌 の確定診断がおりました。 こうなると TYPE4 となります。話は前後しますけど、術前の化学療法の時期、彼女には、何度となくトラブルが発生しました。まず、腹腔内ポートを埋め込んだ傷から、お水が漏れる事件。これは過去の日記、5月14日に書いています。お腹の傷から水が漏れ出た!!参照方です。これは、さほど珍しい現象ではありません。腹腔内投与をすると、一過性と思われる炎症が起こり、陰性の腹水が発生することがあります。それが、腹圧によって漏れ出てしまうんです。大抵は、薄い黄色(これはビタミンの色です)が、漏れ出ます。彼女の場合は、太っている体型もあり、腹圧がかかったのだろうと思われます。 家で洗いものをしていたら、 なんか冷たいなぁって思って、 下を見たら、 来ていたTシャツがびしょびなってなっていて、 もう驚いてしまって、急いで電話しちゃいましたって、電話がありましたっけ。こういう場合の対処は、米村先生は何時も同じなので、ガーゼ等で漏れ出た物を吸い取って、こまめにガーゼ交換してください。とお返事。そのうち治まるはずですからって。実際、早々に治まりました。次も、過去の日記に書いています4月14日です。突然のしこり !バルトリン腺嚢胞 胃癌・腹膜播種これも、参照方です。そう、実は彼女の話は過去に何度か書いていたんです。同じ患者さんに起こったトラブルでした。そして、次はお腹の中で、ポートが動く事件です。これは私は初耳でした。米村先生にお尋ねしたところ、太った患者さんに起こる現象なのだとか。(女性に対して、ホントごめんなさいね、こんな表現)で、これは急いで対処する必要はないようで、外来時に、米村先生がちょちょいのちょいで治すらしいです。胃癌患者さん、それも女性となると、体重30Kg台の方も珍しくありませんし、40Kg台の方が殆どで、こういう体型の患者さんしか存じ上げておらず、こういう事が起こること、知りませんでした。まぁ、次から次のトラブルでしたけど、予定通りの手術となりました。術前化学療法の経過は、とっても良くて、腫瘍マーカーは順調に下がっていきました。長くなりましたので、また次回。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください癌 の診断がおりた方からの相談に応じさせて頂いております沢山の方とメールの交流がございます必ず、HN等ではなくお名前の明記をお願い致します目が難儀しております、恐れ入りますが、電話番号の明記もお願いしますこちらから、電話させて頂きます尚、患者さんのブログのご紹介はしておりませんのであしからずですお返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2022年09月13日
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久しぶりの更新です。今日は新たなお友達の紹介をさせて頂きます。患者さんは、スキルス胃癌・腹膜播種(50代・女性)で、現在は、手術を終え自宅療養に入っています。スキルス胃癌・腹膜播種と診断されると、頭真っ白、青天の霹靂 状態になる患者さんやご家族が殆どですけど、この方の場合もそうでした。でも、スキルス胃癌・腹膜播種でも腹膜切除術を受け、温熱療法も同時に受けた患者さんの中には、術後、5年、10年元気にされている方は存在しています。もう15年くらい前でしょうか、オーストラリア在住だった患者さんは、病気発覚後に帰国されて、米村先生の手術を受け、今現在も、お元気にされていますし、ここで、何度も書いている「かなりの治療効果をみる」の患者さんなんて、腹膜播種だけでなく、食道浸潤という状態でしたけど術後5年を経過して、今現在もお元気です。今回、ご紹介する新しいお友達の経過はこうです。2021年11月に胃癌の診断がおりました。検査に要すること1か月。(ちなみに、かなりの治療効果をみる の患者さんは、体調不良からスキルス胃癌が判明するまで9カ月かかりました)その後に手術となったんですけど、腹膜播種が判明して、胆のうだけ切除して終了。何故、胆のう だけ切除と思ったので、お尋ねしたところ、胆のう に石が沢山あって、パンパンだったからだそうです。ただ、その後の病理検査でここにも癌の転移があったようですが。私の元にメールが届いたのが、今年の2月で、ご主人からでした。既に、米村先生の患者さんになっていました。腹膜播種ってわかって、検索しまくり、米村先生の存在を知り、今年の2月に米村先生の元へ行き、治療が開始されていて、私には挨拶メールみたいな感じでしたね。それからすぐ、患者さんご本人からメールが届き、お友達になったという訳です。ご本人から聞いて驚いた事があります。米村先生から、手術までに痩せてくださいと言われたと。はぁんな訳ありません。これまで、私、数えきれないほど多くのスキルス胃癌患者さんと交流をしています。癌になる前は、太っていましたって方は何人もいますけど、腹膜播種まで進行した時には、大抵は痩せてしまいます。少なくても、敢えて痩せなければならないほどの体形の方はいません。だから、米村先生が胃癌患者さんによく言う言葉が、 食べるのが仕事やです。それが、痩せてくださいいやいあや、それはありえへん。。。ですから私、女性に対して、大変失礼な不躾な質問をしてしまいました。 「あの・・・太っていらっしゃるんですか」すると、明るいお声で はい、143cm、66kgでBMI32です 誰も、胃癌って信じてくれません 服はLが4つです あははっはと仰るではありませんか。いやいや、これまた大変失礼ながら、私だって、胃癌って信じられません。苦節20年、こういう患者さん、初めてです。米村先生の初診時に、診察室に呼ばれるまでの間、近くの患者さんのヒソヒソ声が聞こえたそうです。 「あの方は、家族の代理受診みたいね」・・・って。いやいや、胃癌ステージ4の患者本人ですってば。・・・ってとこです。これまた、ちなみに20年前、私が父のスキルス胃癌の通院の付き添いで受診待ちをしていた時、私が患者と間違われ、「今日は、検査ですか」って言われたコトありますけどね。それよりも、なんか。。。凄いな。この1か月前には、手術不能で延命治療って言われて、ご本人もご家族もどん底に落ちていたはずなんです。ご主人が奮起して、片道5時間かけて大阪に通院してて、色々と大変な状況なはずなのに、ご本人、シビアな現実から目をそらすことなく自分のことを、笑い飛ばしながら話せるって凄い人だな・・・って思いました。心が大きな人だなって思いました。それから何度となく電話があって、お話する回数が増える度、彼女は、癌になった不幸より、米村先生と出会えた幸せ、地元には、医師をしている同級生がいる幸せ、そんないろんな幸せを話します。癌になると、これまで気づかなかった「幸せ」に気が付くってことはありますけど、悲観してしまう、なんで自分がって思ってしまう、先を考えると泣けてくる・・こういう気持ちだって、ゼロではないはずなんです。それでも、それを笑い飛ばせるパワー、これ、凄いです。兎にも角にも、術前化学療法に邁進されていました。術前化学療法の最中にも、胃癌患者さんでは、これまで聞いたことがなかったトラブルが何度かありました。長くなりました、続きは次回。 相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください沢山の方とメールの交流がございます必ず、HN等ではなくお名前の明記をお願い致します目が難儀しております、恐れ入りますが、電話番号の明記もお願いしますこちらから、電話させて頂きます尚、患者さんのブログのご紹介はしておりませんのであしからずですお返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いておりまbみ
2022年09月08日
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