昨日に続き本日も偐万葉であります。昨年6月以来の久々の真澄篇であります。
真澄さんは名古屋ご在住の画家にて、独特の雰囲気のある絵をお描きになられますが、同氏とは2009年3月以来(3年5カ月)のブログ交流になります。長らくコメント欄を閉鎖されていましたのですが、最近にコメント受付を再開されましたので、1年2カ月ぶりの偐万葉へのご登場となりました。
<参考>過去の偐万葉・真澄篇は コチラ
からどうぞ。
真澄氏のブログは コチラ
からどうぞ。
偐家持が真澄郎女に贈りて詠める歌16首併せ俳句1句
並びに真澄郎女が返せる歌1首
たれにしも かぎさすへやの ありぬれば
ひとなとひそね あきのゆふかぜ


(鍵) (タチアオイ)
恋ひ恋ひて 居ても立ちても 待ち兼ねの
山にあふひの 花は咲きぬる
(注)待兼山=大阪府豊中市の待兼山。古来からの歌枕。
あふひ=葵。あふひ(逢ふ日)との掛け詞として古来より
使われる。
藤の花 にほえをとめの かづらける
団扇
の風と 夕涼みせな (縁側家持)


(団扇) (アメノウズメ)
踊り過ぎ あめのうづめは 肌あらは
息もたへだへ 汗のかく山 (
Shall we dance?)
(本歌) 春過ぎて 夏来たるらし 白たへの 衣ほしたり 天の香具山
(持統天皇 巻1-28)
真澄郎女が返せる歌
暑すぎて あめのうづめも キャミソール 汗の光に 天の川みる
(小笠原真澄姫)
蚊遣り焚き 出で来る月を 松虫の
声も簾の 風とや聞かむ (偐ヤカ虫)


(プチ風流) (海の日)
波の
音
に 聞かばや遠き 日のことを
海ゆ来たれば 海にし帰る (海家持)
ひさびさに 来ればおひさの まがなしき
笑みにしあるや 真澄のやかた
(注) まがなしき=愛おしい。「ま」は接頭語。「かなし」は、悲しい、
愛しい。
おひさ=江戸の煎餅屋、高島屋長兵衛の娘。喜多川歌麿
の絵のモデル、寛政三美人とされる。


(高島屋おひさ) (若き葡萄たち)
網タイツ 穿きて颯爽 はつ夏の
葡萄の若き 風こそ似合へ (葡萄房持)
降る雨や メロンはふたつ 熟れゆきて
甘きは
懈怠
の 香にしもあるや (偐熟麻呂)


(食べ頃) (浮遊)
ゆるがるる 心はいづこ 降り止まぬ
雨の音にも 漂ひ出づる (偐浮遊麻呂)
大空ゆ 夏は来たるか あをなみの 荒子の川の 広きみどり野
(七夕の翌日の空)
夏草も 羽衣ならば 吾が恋ふる 青き空へと 舞ひ昇らまし
さて何をする 風も吹かぬ (偐蕪蕉火)
(元句) さてどちらへ行かう 風が吹く (山頭火)
夜をこめて われなさざるを はかるとも
朝忘れては なすも叶はじ (健忘持)
よに逢坂の 関はゆるさじ
(清少納言 後拾遺集940 小倉百人一首62)


(計画) (二兎追うもの)
あれと
思
ひ これかと
思
へど 追はざらぬ
ただまつ虫に 得るものぞ無き
ふるさとへ 人の波ゆく ふるさとの 風は変らず 吹きてもあるか
(注) 偐万葉掲載に当り、第5句を「吹きてやあるか」を「吹きてもあ
るか」に修正しました。


(波) (リスと猫)
栗鼠 と猫 隔 つガラスの 醸 せるや 夏 八月 の 平和なりけり
<注>掲載の絵画は全て真澄氏のブログからの転載です。
偐万葉・ひろみ篇(その18) 2025.10.03 コメント(6)
偐万葉・若草篇(その30) 2025.08.10 コメント(15)
偐万葉・龍の森篇(その6) 2025.07.15 コメント(4)
PR
キーワードサーチ
カレンダー
コメント新着
New!
七詩さん
New!
龍の森さん
New!
MoMo太郎009さん
New!
ビッグジョン7777さん
☆もも☆どんぶらこ☆さん