偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2020.08.02
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カテゴリ: 銀輪万葉
​​​​​​​​​​​​​​​​  日(1日)偐山頭火氏から今年の河内温泉大学のタオル(下掲)が送られて来ました。

(2020年度の河内温泉大学のタオル)
 ​​​同封されていた写真が、観光地などでよく見かける、顔の部分が丸く切り抜かれたほぼ等身大の人物の絵の板を写したもの。衣冠姿のお公家さんの絵であるが、大伴家持という文字が添え書きされているから、大伴家持の絵なんだろう。
 これは何か?と尋ねると、藤井寺市にある伴林氏神社にあったもので、同神社は大伴氏の先祖を祀っている神社だとのこと。
​ そんな神社がこの地にあるとは初耳で、​​ネットで検索すると、大伴氏の支族である伴林氏の神社で、その祖神を祀る神社だとのこと。
 これは、一度は覗いて置かなくては、と早速に今日(2日)、銀輪を走らせて、ご挨拶申し上げて参りました。
<参考>​ 伴林氏神社 ​・Wikipedia
    ​ 伴林氏神社公式ホームページ

(伴林氏神社付近略図 同神社ホームページより拝借)
 自宅から柏原市役所前までは、恩智川沿いの道を走って、ほぼ50分弱。
 大和川を渡り、石川沿いの道に入り、最初の分岐で右(西)へ、近鉄道明寺線の踏切を渡り、道なりに行くと国府八幡神社の東側に出た。

(国府八幡神社 右奥は潮音寺 裏は允恭天皇陵)
 この神社は以前に立ち寄った記憶がある。右奥の潮音寺も記憶にある。
 調べると、2009年7月31日に立ち寄っている。
<参考>​ 古市古墳群めぐり ​ 2009.7.31.

(同上・本殿)
 神社には一応ご挨拶申し上げて置くこととする。
 神社の裏手には允恭天皇陵があるので、左(南)に大きく迂回する必要がある。
 近鉄南大阪線沿いの道に出て右折、西へ。
 土師ノ里駅前に出る。

(土師ノ里駅前)
 土師ノ里駅の正面には、国道170号を挟んで、鍋塚古墳がど~んという感じで、目の前にある。

(鍋塚古墳 奥に見える森は仲津姫陵)
 鍋塚古墳は、奥にある仲津姫陵の陪塚。
 仲津姫陵も2009年7月の古市古墳群めぐりで訪れているので、今日は回りません。

(同上・説明板)

(土師ノ里駅前から北方向を望む 左側の道が国道170号)
 上の写真の国道170号を奥(北)へと進みます。
 多分この辺りだろう、というところで左折し、西へ。
 すると、コンチキチという鐘と太鼓の音が聞こえて来た。
 ドンピシャ、目指す伴林氏神社の前に出ました。

(伴林氏神社)

(同上)

(同上)
 上掲写真の拝殿左側に写っているのが、冒頭で申し上げた、同封写真に写っていたものです。
 拝観受付所の前にも同じものが(但しこちらは甲冑姿ですが)ありましたが、こういう類のものは何という名前なんでしょうかね。

(ここにも大伴家持)
 「神祇志料」によると、本神社は「大伴氏の族、林宿禰の氏神天押日命を祀る」とあるそうだが、祭神は、大伴氏の祖神三柱、高御産巣日神、天押日命、道臣命である。
 天押日命(天忍日命)については、古事記には以下の記述がある。

天津日子番 ( あまつひこほ ) ( ) 迩々藝命 ( ににぎのみこと ) ( ) らし ( ) 天之石位 ( あまのいはくら ) ( はな ) ち、 天之八重多那雲 ( あめのやへたなくも ) を押し分け ( ) 伊都能 ( いつの ) 知和岐知和 岐弖 ( ちわきちわきて ) ( あめ ) 浮橋 ( うきはし ) ( ) 宇岐士摩 ( うきじま ) ( ) 蘇理多々斯弖 ( そりたたして ) 竺紫 ( つくし ) 日向 ( ひむか ) ( ) 高千穂 ( たかちほ ) ( ) 久士布流多気 ( くじふるたけ ) 天降 ( あも ) ( ) さしメたまひき。 ( かれ ) しかして、 天忍日命 ( あめのおしひのみこと ) 天津久米命 ( あまつくめのみこと ) ノ二人、 ( あめ ) ( ) 石靱 ( いはゆき ) を取り負ひ、 頭椎 ( くぶつち ) ( ) 大刀 ( たち ) を取り ( ) き、 ( あめ ) ( ) 波士弓 ( はじゆみ ) を取り持ち、 ( あめ ) ( ) 真鹿児矢 ( まかこや ) 手挟 ( たばさ ) み、 御前 ( みさき ) に立ち ( ) ( つか ) ( まつ ) りき。」(古事記上巻)

 道臣命については、日本書紀に以下の記述がある。

「是の時に、 大伴氏 ( おおとものうじ ) 遠祖 ( とほつおや ) 日臣命 ( ひのおみのみこと ) 大来目 ( おほくめ ) ( ひき ) ゐて、 元戎 ( おほつはもの ) 督将 ( いくさのきみ ) として、山を ( ) ( みちをわ ) け行きて、 ( すなは ) ( むか ) ひの ( まま ) に、 ( あふ ) ( ) て追ふ ( つひ ) 菟田下県 ( うだのしもつこほり ) ( とほりいた ) る。 ( ) りて其の至りましし処を ( なづ ) けて、菟田の 穿邑 ( うかちのむら ) ( ) ふ。時に、 ( みことのり ) して日臣命を ( ) めて ( のたま ) はく、『 ( いまし ) ( いさをしさ ) あり ( また ) ( いさみ ) あり ( また ) ( ) ( みちびき ) ( いさをしさ ) 有り。 ( ここ ) を以て汝が名を改めて 道臣 ( みちのおみ ) とす』とのたまふ。」 (日本書紀 巻三 神武紀 戊午の年六月の条)

​​​​​  天孫降臨に際して、その先導役を果たしたのが天押日命であり、神武東征に際して、熊野から大和への先導役を務めたのが道臣命であったという訳である。

(伴林氏神社由緒)
※画像をクリックして大きいサイズの写真でお読みください。


(歌碑)
 境内には万葉歌碑もあった。
 尤も、大伴家持の万葉集巻18-4119の長歌の一部を歌碑にしたものと言うより、軍歌の「海行かば」を歌碑にしたものではないか、という感じもしないではない碑である。しかし、万葉仮名で表記されているから、やはり万葉歌碑と言うべきか。
 平成28年(2016年)の建立だから新しいものである。
 さて、コンチキチと賑やかな音は地車。
 地元の青年団の若者たちがお祭りの練習なのか、賑やかに鐘と太鼓を打ち鳴らしていた。

(同上・地車)

(同上)
 最近に新調されたのでしょう。真新しい地車です。

(同上・説明板)
 説明板の記述によると、平成28年9月に新調されたもので、三代目の地車だそうです。
 コロナ禍の今、各地の夏祭りが軒並み中止となっているから、この神社の祭りも中止なのかもしれない。それを残念と青年団の人たちが清掃、調整を兼ねて、うっぷん晴らしに打ち鳴らしているのかも、である。
 今日は、大伴氏の氏神へのご挨拶​​​​​​​​​​​​​​​​​銀輪散歩でありました。
​​<追記>
​​​​ 偐山頭火氏からのメールが8月1日に入っていたことを今日(3日)になって気づきました。
 そのメールによって、同氏が昨年12月のブログ記事でこの神社のことをご紹介されていることを知りました。
 参考までにその記事を下に貼って置きます。
〇​ 誰でも大伴家持に・・・ ​ 2019.12.13.





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最終更新日  2020.08.03 11:08:14
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