11日9時半時点における市場予想は、
前月比0.2%(前回0%)
前年比3.2%(前回3.3%)
コア前月比0.2%(前回0.1%)
コア前年比2.7%(前回2.7%)
となっています。事前差異判別式の解は0です。
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米国PPI の過去反応は、あまり大きくありません。ほとんどの経済指標で発表結果に最も素直に反応する直後1分足跳幅は、本指標では過去平均で12pipsです。2018年発表分に限れば、前月発表までの平均がたった5pipsです。
この数字は終値でなく跳値で、小売売上高と同時発表されたときは含めていません。
指標発表前の取引と発表時刻を跨いだ取引は行いません。
直前1分足は、過去陰線率が75%と偏りがあるものの、2017年以降は陰線率がそれほど高くありません。
輸入物価指数やISM製造業価格指数との相関は高くありません。どちらかと言えば、輸入物価指数の上昇/下降とは弱い逆相関の関係があるものの、これは両指標の因果関係から言えばおかしな話です。取引の論拠にはできません。
指標発表後の取引方針を以下に示します。
指標発表直後の早期追撃開始・早期利確が基本です。但し、指標発表から数10秒のうちに小刻みな上下動が続くようなら、損切が小さいうちにポジションを閉じた方が良いでしょう。もともと反応が小さい指標なので、指標発表から数分間の追撃は、反応が既に5pips以上に達していたら諦めた方が良いでしょう。つまり、せいぜい数pipsを狙うしかありません。
再追撃は、直後1分足と直後11分足との方向一致率が68%で、その68%の方向一致時だけに注目したとき、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことが86%という数字をアテにするしかありません。指標発表から1分経過時点を挟んで、やはり数pipsを狙う訳です。
直後1分足終値よりも直後11分足終値が伸びていたことは、過去48%しかありません。短時間しか取引しないことがこの指標での取引の基本です。
以上
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以下は、9月15日に追記しています。
【事後検証】
結果を下表に纏めておきました。
指標結果は総じて悪化し、反応は陰線、事後差異判別式の解は△2.6でした。
今回の結果を「市場予想改善に反して」との解説も見受けられますが( ブルームバーグ記事 )、事前差異判別式の解は0で、総合的に今回の市場予想が改善だったとは言えません。ブルームバーグはPPI前月比のみを取り上げて解説しています。
次に、 詳細分析記事 における事前方針の判定は、初期追撃に関して〇で、再追撃は〇に近い判定不可です。
取引はできなかったものの、うまくやっても事前方針通りだと数pips稼げた程度だったでしょう。
次回本指標発表は10月10日です。
以上
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