【前週成績】
成績を気にするのは、過去の分析が現在も通用するのかに注意を払い続ける必要があるためです。
前週の事前分析成績は6勝4敗、前提を満たさなかったことが6回、判定不可が2回、取引不可が2回でした。オカルトは含めていません。判定は、リンク先の詳細分析記事の結論が、今回の発表でも通用したかを判定しています。
前週の取引成績は3勝3敗、それとは別に事前方針にない取引で3勝、取引中止が2回でした。取引時間は24分6秒で、損益は+36.69pipsでした。
先週、何か最近はよく当たると自慢したら、この成績です。まぁ、週30pips勝てれば、1年で1500pips強になるのだから良しとしましょう。
毎回1枚の取引で1500pipsは¥15万に相当します。
どこかで書いたように、このブログでの取引は、ポジション保有時間を短時間に限るため、毎回の投資額は口座資金の10%ぐらいに達します。主要通貨の円クロスペアで最も高いGBPJPYでも、口座資金は¥50万強ですみます。¥15万はその30%弱の運用益になります。
アマチュアにしては悪くない成績です。自画自賛すると、また成績が悪くなりそうな気がしますが。
【次週指標】
2018年9月24日〜9月28日の主要経済指標の過去反応要点は以下の通りです。
FOMC、日米貿易協議、英国EU離脱関係、翌週の中国連休、といった大きな行事が個別指標の反応に制約を与えそうです。
9月24日(月)日本・中国休日
- 17:00 9月集計分 独国Ifo業況指数
本指標結果の良し悪しは、先に発表されているZEW景況感調査発表結果の良し悪しと、単月毎に見る限り関係ありません。同月集計分では、両指標が前月より改善したか悪化したかは、43%しか一致していません。
直前1分足が陰線だったとき(陰線になりそうなとき)、指標発表直前にロングをオーダーし、発表直後の跳ねで利確/損切すると、長期的に利益を残しやすくなります。
前回 8月集計分 発表(8月27日発表)では、9か月ぶりに指数が改善しました。
9月25日(火)
- 23:00 9月集計分 米国CB消費者信頼感指数
本指標結果の良し悪しは、先に発表されているUM消費者信頼感指数速報値発表結果の良し悪しと、単月毎に見る限り関係ありません。
指標推移が上昇基調/下降基調のとき、今回の市場予想が前回結果を下回って/上回っていれば、指標発表直前にロング/ショートで、長期的に利益を残しやすくなります。
前回 8月集計分 (8月28日発表)は、直近ピークの2018年2月集計分130.8を大きく上回る133.4で、2000年10月以来約18年ぶりの高い数値でした。
9月26日(水)
- 23:00 8月集計分 米国新築住宅販売件数
本指標結果の良し悪しは、先に発表されている中古住宅販売件数発表結果の良し悪しと、単月毎に見る限り関係ありません。一方が他方を数か月先行して示唆することもありません。
発表時にどちらに反応するかはわからないものの、発表後1分あたりからは発表後の反応方向と逆張りを狙うと勝率が稼ぎやすい指標です。
さて、ここまでの3つの指標は、それぞれの指標に対する先行指標の結果が全てアテにならない、という話を紹介しています。そんなことは、調べればわかることだから良いのです。それよりも、調査機関同士がそのことをどう考えているのか、是非、知りたいものです。
誰か資料をご存じの方が居られれば、ご教示頂ければ幸いです。
9月27日(木)
- 03:00 米国FOMC
FRBは市場との対話を重視する中銀です。その結果、調査範囲において、金利変更やQE規模の変更とその時期が市場予想に反したことはありません。
今回、既に市場は利上げを織り込み済と言われています。利上げ以外に反応方向に影響しそうなことは次の2点です。ひとつは、前回声明で「緩和的」という表現が、そろそろ緩和的とは言えないんじゃないか、との異論が出ていたことが判明しています。この文言修正に注目が集まっています。もうひとつは、前回投票権のある15名のうち、今年年末時点での金利が昨年12月より1%以上高くなる(年4回利上げ)と予想していたのは8名です。その増減に注目が集まっています。
ここ3回の利上げ決定時FOMC直後1分間の反応は跳幅20pips程度で、直後11分足も30pips強しか反応していません。声明内容がどうあれ、今回の直後1分足跳幅は過去3回を超えるのではないでしょうか。過去3回よりも、今後の利上げ姿勢継続への疑念が強まっているような気がするためです。
ともあれ、金融政策発表時の取引方針は、短時間毎(pips毎)に区切った事後追撃の繰り返しが基本です。 - 06:00 RBNZ金融政策
同じく、金融政策発表時の取引方針は、短時間毎(pips毎)に区切った事後追撃の繰り返しが基本です。
RBNZ(NZ中銀)は、結果的にRBA(豪中銀)政策に追従しがちです。前回8月9日の政策発表声明でも「政策金利は相当な期間緩和的な水準で維持されるだろう」でした。RBNZ自身による利上げ予想時期は2020年3Qです。
ところが、です。声明後の会見でRBNZ総裁は「成長率がポテンシャルを下回って減速すれば、金利を引き下げる可能性」に言及しました。当り前のことを言っているのですが、利下げに言及したことでNZDは売られました。
でも、RBNZ総裁は利下げもあり得ることを5月から言及しています。いま、そんなことを言っている中銀総裁は、世界中で彼しかいないから呆れられて売られたのかも知れません。 - 21:30 4-6月期 米国GDP確定値
・8月集計分 米国耐久財受注
GDP確定値と耐久財受注が同時発表されたことは、2015年以降1度しかありません(2016年12月発表時)。
このとき、GDP確定値:耐久財受注の各差異は、事前△0.1:△10.5、事後+0.6:+0.9、実態+0.7:△19.3、でした。反応は直前10-1分足・直後1分足・直後11分足がいずれも陽線で、直後11分足跳幅・値幅は直後1分足のそれらを削っています。事後差異の符号が同じプラスなので、どちらが反応方向への影響が強いかは判別できません。
9月28日(金)
- 17:30 4-6月期英国GDP改定値
本来、9月末は改定値でなく確定値発表月ですが、7月に速報値が発表されなかったため、時期ズレを起こしています。これが、従来通り改定値なのか、過去の確定値に相当するのかが確認できていません。
よって、今回は分析採点と取引を差し控えます。 - 9月集計分 欧州HICP速報値
反応には珍しいクセが3つあります。
市場予想の精度が高く、反応が短時間で小さく、発表結果の市場予想に対する良し悪しに55%しか素直に反応していません。あまり取引に向かない指標です。
また、指標発表前10分間は、市場予想が前回改定値より改善していれば陰線、悪化していれば陽線で反応しがちです。逆ではありません。
そしてこの間に、直前10-1分足が15pips以上跳ねたことは、過去5回あります(頻度12%)。その5回のうち4回が、直前10-1分足と直後1分足の方向が一致しています(一致率80%)。けれども、慌てて追いかけてはいけません。その4回のうち3回の直後1分足は10pips以上の逆ヒゲがあります。
前回 8月集計分 (8月31日発表)はやや市場予想を下回り、当時のECBの「(前月までの)HICP上昇は一時的現象」との見解と方向は一致していました。ECB見解通りなら、更にHICPは下がって良いはずです。HICPは5月集計分以降、急激に高い数値がなって、その状態が続いています。 - 21:30 8月集計分 米国PCEデフレータ
本指標に先立って同月集計分が発表されるCPIは、本指標の一部結果を示唆することがあります。過去、コアCPIと本指標PCEコアデフレータ(以下「CD」と略記)が実態差異がどちらも0でなかった場合には、CD前月比がコアCPI前月比と増減方向が一致したことが92%、CD前年比がコアCPI前年比と増減方向が一致したことは74%です。8月集計分コアCPIは、前月比・前年比ともに悪化しています。
でも、本指標は以前から安定して反応が小さい指標です。指標発表前こそPCEや個人所得の事前差異も影響しますが、指標発表後にはそれらへの関心は後回しで構いません。指標発表後はまず、CDの事後差異の有無に反応方向が影響を受けています。但し、CDは市場予想と発表結果がズレないことも多いため、その場合にPCEの事後差異に注目すれば良いのです。
前回 7月集計分 (8月30日発表)での反応はたったの2pipsでした。
以上
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本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
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注記以上