けれども、主要先進国でそうした関係が単月/単期毎に明確に成り立っていることはありません。
なぜそれが成り立たないのか、という理由なら、アマチュアでもデータを見ていれば気づくことがあります。
すなわち、住宅指標の改善/悪化は、中銀の金融緩和/引締といった政策の影響を受けがちです。しかしながら、中銀の金融緩和/引締といった政策の転換や速度調整は、逆に景気の過熱や低迷を理由に実施されます。だから、実際には景気の方が住宅指標より先行変化しがちに見えることが多いのでしょう。
但し、移動平均線を見る人には、これが逆に見えがちです。住宅指標は景気(例えば成長率)よりも金融政策の緩和/引締といった転換や速度調整に敏感に反応しがちです。変化初動に大きく動きがちな住宅指標の移動平均線の方が、成長率の移動平均線よりも早く変化するのは、単に算術計算の問題で経済の問題ではありません。
従って、単月/単期毎の経済指標発表前後の短時間しかFX取引をしないなら、移動平均線はポジションの根拠になりません。移動平均線を活用する取引は「複数回の発表結果の方向を当てて乗る」ことなので、FXの短期取引で使える方法ではない、というのが結論です。
以上
タグ: 住宅指標
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