ブログを始めてから、ブログに分析記事を載せないと、どうも取引する気がしません。もともとFXを楽しんでいただけなのに、分析記事を書くことが取引時間の何倍もかかっています。それで取引に負けたりすると、本当にがっかりします。
パブロフ博士による習慣に関する実験はとても有名です。
博士はベルを鳴らすと犬にエサを与える実験を行いました。その実験を毎日繰り返していると、その犬はベルを鳴らすだけで涎をこぼすようになったそうです。と同時に、ベルを鳴らすと、博士が血相を変えてエサを持って犬のところに走っていく様子も習慣的に観察できたはずです。
この話は、博士が実験しなくても、仕事熱心なたこ焼き屋のおやじが死んだときの話として、日本では古くから有名です。親族の最後の見送りに棺桶のフタを開けたら、おやじが居なくて大騒ぎになったのです。探してみたら、おやじはフタの方にくっついていたそうです。おやじは死んで、たこ焼きの習慣に倣ったのです。
ともあれ(習慣化してしまった)やり方は、目的に照らして定期的検証が必要です。
こうした習慣化したやり方が正しいか否かは、成績(結果)が全て、と言う話をよく耳にします。がしかし、実は全てではありません。もう限界か、という視点が必要なのです。
我々アマチュアは、今よりFXが上達するのかに関心があります。ならば、取引きすべき「ときを選ぶ」ことと、そのとき「うまく取引できていたか」を検証して、「上達し続けているか」を検証することが必要です。
今回はそういう話です。
【1. 8月月次成績】
まず、8月単月での成績は、2時間46分21秒のポジション保有で、306.34pips(¥30,634)の獲得でした。
取引は27指標で行い、勝率は70%(19勝8敗)でした。シナリオ単位では72%(46勝18敗)です。
途中、 お詫び をするほど連敗が続いたときもありましたが、蓋を開けてみたら、本ブログ取引基準の期待的中率(70%以上)通りの勝率で終わりました。
「FXは上達するのか」 に記した通りであり、問題ありません。
と同時に、期待的中率を下げて取引回数を増やすことには、どこかに最適解がありそうなことを示唆しています。とは言え、先述の通り、ブログで事前に分析記事を書かないと、取引する気がしなくっている私には、これ以上、記事を増やすことができません。
【2. 年次累計成績】
1月以降8月までの収益額は+228,107円(収益率+39.4%)です。
これは昨年に比べて約2倍のペースで、正直言って少し出来過ぎです。「そんなにうまくいくのか」と誤解されないかが心配です。本ブログのやり方は、例年この半分のペースとなるやり方です。
昨年と今年の大きな違いは、
- 取引基準となる期待的中率を75%から70%に下げたこと
- 過去平均の直後1分足跳幅が25pips以上の指標で取引という制限を無くしたこと
- ブログを始めて分析図表類が整備されたこと
です。
取引回数が約3倍に増えて、分析結果を単なるエクセルの数字の羅列から図表で可視化できた、ということです。
【3. 上達検証】
さて、収益額こそが取引の目標であることは間違いないものの、これは結果です。プロセスが正しければ結果が付いてくる、ということを信じるなら、ブレ(運)も含めた理由を考察しなければ進歩・上達に繋がりません。
運が良いことを実力と過信しても仕方ありません。運が悪いときに正しいやり方なのに諦めてしまうことも避けたいものです。これは、グラフ化してその傾きを見れば判断しやすくなります。
そもそも、指標結果の良し悪しと反応方向が75%以上も一致していれば、一致率が高い(素直に反応する)指標という現実があります。だから、どれほど緻密に分析しても運の要素を排除できません。
正しい相場観や金融取引の知識があれば、素直でないように見える指標の反応も、正しく素直と解釈できる情報とスキルが身に付く可能性があります。がしかし、我々アマチュアは金融実務の経験が積めない以上、情報収集力やスキルの向上に限界があります。
本ブログに挙げた方法論は、その弱点を最小化するためのものです。
「FXは上達するのか」 に詳述したように、取引を経済指標発表前後に限定することによって、同じ指標での取引を繰り返して分析精度を向上し、その分析結果に基づく短期シナリオで取引を行うやり方です。ざっくり言えば、取引時間を極端に短くして不測の事態に巻き込まれるリスクを下げて、その代わりに効率良く稼げる指標発表前後だけに取引を絞って、その短時間の反応だけを刈り取りたい訳です。指標絡みの過去情報は、FX関連情報で最も収集しやすい情報です。
それがうまく出来ているか検証するため、まず下図を用意しました。
下図は、2017年の月次利確pipsと取引時間を対比しています。例えば、8月は後述するように、306pipsを稼ぎ(青)そのための取引時間が166分(赤)でした。
青は長ければ長い方が理想的で、赤は短ければ短いほど理想的です。
どれだけ理想に近い取引ができていたかを下図を示しました。下図は各月の青を赤で割って、単位時間(1分)当たりの平均収益pipsの推移を示しています。
グラフが右上がりなら上達している、ということを表しています。グラフの全体的な傾きを見ることで、運の要素を排除しやすくなります。
少しずつ右上がりになっているような気もしますが、まだまだですね。
ただ、昨年はほぼ1未満で推移していたグラフが、今年は1より上で推移しています。昨年と今年の大きな違いは、先述の通り、取引基準を緩和して取引回数を増やしたことと、分析結果の図表可視化を行ったことです。
取引基準の緩和時期と一致して(今年になって)、1分足当たり獲得pipsを0.4〜0.5押し上げる効果があったようです。これが、前述の期待的中率と取引指標数の関係に最適解がありそう、という話です。
分析図表類の可視化整備は、特に5月頃から力を入れています。それ以前とそれ以降とは、1分足当たり獲得pipsを0.1〜0.2押し上げる効果があったようです。資料を綺麗に作ることには、もうあまり効果が期待できないようです。
なるほどね。仕事と同じような話です。
でも、実際の取引というのは、いろいろ試してみないと何が最適かわからないものですね。
以上
タグ: FX,経済指標,予想,分析,反応
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