本指標要点は下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 本指標は市場予想からのブレがあまり起きないことがわかっています。その結果、過去発表時の直後11分足は、陽線側・陰線側の両方にヒゲが目立ちます。これは発表後にも方向が定まりにくいということですから、損切にせよ利確にせよタイミングが難しいことが多い、ということです。ご注意ください。
- 直後1分足と直後11分足の方向一致率が71%あり、それら両者終値同士を比べて同方向に値が伸びたことが、そのうち60%あります。
発表後に反応方向を確認してから追いかけても構わない数字ですが、上記の通り、過去のローソク足を見る限り陽線側・陰線側の両方にヒゲが目立っています。こうした場合、値動きに対し逆張りせざるを得なくなるので、ポジションを取るならばご注意ください。
逆張りで損切を繰り返すぐらい可能性があるなら、1度読みを外したら2度目はやらないつもりでいた方がマシです。 - 発表結果が市場予想とブレた場合、直後の反応方向は過去の傾向から読み取れません。こうした場合、取引を控えた方が得策と考えます。
- 過去15回の結果は、直前1分足の陰線率が79%、直後1分足の陽線率が71%となっています。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。よって、残念ながらポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がご参考となれば幸いです。
以下、「?T.調査」「?U.分析」を事前投稿し、「?V.結果」「?W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「?V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
?T.調査
【1. 指標概要】
GDPについて、特に解説は必要ないでしょう。省略します。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2013年1-3月期分以降前回までの15回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
改定値ですから、市場予想はほぼ速報値の発表結果と一致しています。もともと、英欧GDPは日米GDPと違って、速報値を除けばブレが小さいようです。
今回の市場予想は、速報値結果と同じで、前期(2016年7-9月期)よりもやや悪化となっています。上記の通り、ほとんど結果はブレません。先月の10-12月期速報値への反応は小さく、直後1分足が陽線、直後11分足が陰線で反応しました。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
直前1分足は、ヒゲの小さな陰線が目立ちます。ヒゲが小さいことから、発表直前まで陰線側に向かうことが多いものの、その動きと直後1分足の反応方向とは関係ありません。この動きにつられて、意味なく売ポジションを持つことがないようにしてください。
直後11分足には、陽線側・陰線側の両方にヒゲが目立ちます。これは発表後にも方向が定まりにくいということですから、損切にせよ利確にせよタイミングが難しいことが多いようです。
?U. 分析
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が71%あり、それら両者終値同士を比べて同方向に値が伸びたことが、そのうち60%あります。発表後に反応方向を確認してから追いかけても構わない数字ですが、前述の通り、過去のローソク足を見る限り陽線側・陰線側の両方にヒゲが目立っています。こうした場合、値動きに対し逆張りせざるを得なくなるので、ポジションを取るならばご注意ください。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前1分足の陰線率が79%、直後1分足の陽線率が71%となっています。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
がしかし、本指標では市場予想と発表結果がブレたことが少ないため、この数字はアテにできません。例えば、下表における事前差異と直前10-1分足の方向一致率は100%となっていますが、これはブレた2回での100%です。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
2017.2/22.18:30発表
以下は2017年2月23日に追記いたしました。
?V. 結果
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を以下に検証します。
まず、指標に関しては次のように捉えていました。
- 本指標は市場予想からのブレがあまり起きないことがわかっています。その結果、過去発表時の直後11分足は、陽線側・陰線側の両方にヒゲが目立ちます。これは発表後にも方向が定まりにくいということですから、損切にせよ利確にせよタイミングが難しいことが多い、ということです。ご注意ください。
結果は、前期比が前回結果・市場予想よりも改善、前年比が前回結果・市場予想よりも悪化、となりました。
事前に記していた通り、本指標改定値が速報値から改訂されることは珍しい、と言えます。がしかし、現時点において見識・見解が信頼できる報道機関における本結果解説記事は、インターネット検索の結果、見つけられませんでした。
次に、メインシナリオですが、次のように記していました。
- 直後1分足と直後11分足の方向一致率が71%あり、それら両者終値同士を比べて同方向に値が伸びたことが、そのうち60%あります。
発表後に反応方向を確認してから追いかけても構わない数字ですが、上記の通り、過去のローソク足を見る限り陽線側・陰線側の両方にヒゲが目立っています。こうした場合、値動きに対し逆張りせざるを得なくなるので、ポジションを取るならばご注意ください。(以下略)
結果は、直後1分足と直後11分足の方向は逆となりました。
1分足チャートでは、直後1分足終値がついてすぐに、陽線側にヒゲを残して方向反転が起きました。そして、直後1分足跳幅・値幅は18pipsと、過去平均16pipsとほぼ同じになっています。
この動きに合理的解釈を加えるならば、前述の通り、本指標発表結果が市場予想とブレることは少ないものの、前期比と前年比が逆方向にブレたことが原因とも考えられます。
今後のための備忘として記録すると、もしこの動きに意味があるのなら、発表直後は前期比のブレに反応したものの、すぐに前年比への反応へと移行したように見えます。再現性のある動きか否かは、今後も観察を続けて確認していきます。
そして、補足シナリオについては、次のように記していました。
- 発表結果が市場予想とブレた場合、直後の反応方向は過去の傾向から読み取れません。こうした場合、取引を控えた方が得策と考えます。
- 過去15回の結果は、直前1分足の陰線率が79%、直後1分足の陽線率が71%となっています。
まず、過去の直後1分足の陽線率が高いことを根拠にしたシナリオ2、直後1分足終値頃に反応方向を追いかけてポジションを取るシナリオ3は、幸い利確できました。
指標結果は市場予想からブレたため、その結果が確認でき次第、ポジションは早めに解消しました。
直後1分足には上ヒゲがない状態で終わっていたので、そのまま暫くポジションを保持して利益を伸ばしたかったのですが、事前方針通りに早めのポジション解消が結果的に幸いしました。
直前1分足の陰線率が79%と高いことを根拠としたシナリオ1は損切となりました。実際、直前1分足は僅かに陽線となっているので、分析が外れたことになります。
がしかし、損切は1.23pipsですから、ほぼGBPJPYのスプレッド分(1.19pips)です。たまたまポジションを取るタイミングが良かったため、損切を小さくできたようです。
【9. シナリオ検証】
つまるところ、指標分析や反応分析の精度は、損益で判断するしかありません。本指標(改定値)については、本ブログを始めてからは最初の取引となります。
以上
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ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上