リュウちゃんの懐メロ人生

リュウちゃんの懐メロ人生

全て | 音楽・歌謡曲・懐メロ | 懐メロカラオケ | 懐メロ歌謡曲・カラオケ | 橋幸夫 | 美空ひばり | フォト・花・伊勢神宮 | フォトブログ・曽爾高原 | フォト・花と実・斑鳩の里 | 日本映画・小説 | フォトブログ | SF映画 | 猫のフォトブログ | 株・日本航空 | 音楽・紅白歌合戦 | 日本映画(邦画) | 外国映画(洋画) | SF・天文学 | 童謡・唱歌・歌曲 | 唱歌・抒情歌・童謡 | バンクーバー冬季オリンピック | フォトブログ・園芸、春咲く花 | 梅・桜・花のフォト | 国内旅行 | 歴史・奈良遷都 | のだめカンタービレ・クラシック音楽 | バラの花のフォトブログ | 花遍路・花のフォトブログ | スポーツ | クラシック音楽 | 洋楽ポピュラーミュージック | 時事問題 | 芸術・陶芸 | 原発問題 | 奈良散策 | 藤の花 | 京都散策 | 将棋・藤井聡太四段 | ブログ | 美術鑑賞 | 葛飾北斎 | 紅葉狩り | NHK朝ドラ「エール」、古関裕而 | 将棋・藤井聡太 | 東京オリンピック、パラリンピック | 巨樹探訪 | 将棋・藤井聡太5冠 | 寒牡丹と冬牡丹 | 梅行脚 | 河津桜 | 桜行脚 | 孫姫4姉妹 | アジサイ行脚 | ハスとスイレン | 馬見丘陵公園の花 | 長浜盆梅展 | 奈良県の河津桜 | 三重県の梅の名所「鈴鹿の森庭園」「いなべ農業公園梅林」 | 月ヶ瀬梅渓 | 醍醐寺の桜 | 2つの「吉野の桜」 | 函館「五稜郭」の桜 | 大和葛城山のヤマツツジ
2010年01月24日
XML
カテゴリ: SF映画




幼かった頃は、ニュースといいましても、大相撲やプロレスなどのスポーツニュースが楽しみの中心、大相撲は、当時は現在とは比較にならない程、人気がありまして、第44代横綱・栃錦や第45代横綱・若乃花が出てきた頃が丁度テレビの普及が始まった頃だと思いますが、それ以前の、吉葉山、鏡里、千代の山などの動画は、すべてニュース映画で観たという訳です。


この頃、劇映画と並びまして人気を博したのが、今日云うところのドキュメンタリー映画です。昔は記録映画と呼んでいました。
「砂漠は生きている」、「緑の魔境」、「日本の記録映画では「マナスルに立つ」の3本が、リュウちゃんの幼い頃の3大記録映画なのですが、特に「緑の魔境」で、水牛がアマゾン河を渡る途中で、ピア二亜に食い尽くされて、またたく間に骨だけになってしまうシーンは、本当にショッキングでした。
そのすぐ後だったか、リュウちゃんご贔屓の山川惣治の「少年タイガー」でも、妖女ペネペネの住む島の周りの湖にピラニアが住んでいるという設定になっていまして、「少年タイガー」・森山進治を追ってきた黒豹が、この湖でピア二アに食い尽くされてしまうという絵がありましたが、これは多分、「緑の魔境」の影響だと思います。


その後、テレビもモノクロからカラー、更にワイド、さらにハイビジョンと進化し、ドキュメンタリー映像は私達の眼には、ごく日常的なものとなってしまいました。
また、昨年末に公開された映画「アバター」のように、CG技術で、どのような映像でも創造出来る時代です。
よほど凄く。奇想天外な映像でないと、我々現代人をドキュメンタリー映像だけで感動させる事は出来ない時代になっているのです。


ドキュメンタリー映画「オーシャンズ」は、やはり、そのキャッチフレーズに惹かれて観に行きました。そのキャッチフレーズは、「制作費70億円、構想10年、「アース」よりも深く、「ディープ・ブルー」より壮大な世界を泳ぐ、多種多様な海の生命!」、また、「かって見たことのない驚異の波が、あなたの心に!」、また、「感動、波立つ。」というもの、


確かに、実写としては凄い映像が撮れていたと思います。嵐の海の水面を、カメラぶれの全く無しで撮り進んで行く、クジラやイルカやジンベイザメが、ある時は悠然と、ある時は乱舞しるかのように泳ぎ回る。まるで、動き回る球体のような形になって群れ泳ぐイワシの大群に、空から一直線に突っ込むカモメのナイフのような鋭利さ、数万匹にも及ぶクモガ二の交尾のシーンの異様な生命の力強さ、コブダイの格闘〈求愛か?〉のユーモア、時速50kmで生涯、真っ直ぐに泳ぐマグロを、正面から捉えた映像、海中からカメラをどんどん上昇させ、ワンシーンで地球が丸く見える宇宙空間まで飛び出す驚くべきシーン(これは、特殊技術でしょうが)


確かに、驚くような映像の連続で、さすがに構想10年、制作費70億円をかけた映像ではあるのですが、何か素直に感動出来ない。何故だろう?


リュウちゃん、この、あまり感動出来なかった原因を考えてみますに、以下のような事が作用したのではないかと思います。

(1) テレビが無かった時代に、いきなりこのような映像を見たのであれば、確かに大感動だったでしょう。しかし、これほどの映像ではないにせよ、現代の私達は、これに近い映像をテレビや絵画などで、かなり日常的に目にしている、

(2) 昨年暮れに公開された「アバター」と比較すると、映像が平板、現代人にとっては、あらゆるドキュメンタリー映像よりも、CG映像のほうが新鮮かつ驚異的なものになってしまっている。

(3) 撮影された場所が、大体、海面下50m止まりで、表層的、この映画の最初の問いかけである「海って何?」に対し、表層的にしか答えていない。深海の神秘的な映像が無かった。

(4) それでも映画の前半は、上に挙げたような素晴らしい映像のオンパレードで、楽しめたが、後半になると、このトーンが一転、「種の絶滅に対する警告」というメッセージ色が強く出過ぎたきらいがあり、重く、暗く、後味のすっきりしないエンディングになってしまった。網に捕らえられて苦悶する魚達、捕鯨船の銛で、仕留められたクジラの血で染められた海 、人間の美食の為にひれを切り取られて無造作に海中に捨てられる哀れな鮫の断末魔のももがき、、、、


リュウちゃん、この映画で、後々まで脳裏に残るであろう映像は、上記のひれを切り取られた哀れな鮫の末期の目になるだろうな、と思っています。 まるで、かって幼い頃に観た「緑の魔境:で、ピラニアに食い尽くされる哀れな水牛のように、、、

という次第で、あれだけの金と時間をかけた凄い映像であるにも拘わらず、見終わった後で、いい映画を観た、というカタルシスが全く得られませんでした。
映画の作り手からすると、このメッセージが伝われば、それで映画製作の目的は達せられたのでしょうが、同じメッセージを伝えるにも、もっと違った表現の方法があって、多分、そっちの方法のほうが、ベターな表現になり得たのではないかという疑問は、最後まで払拭出来ませんでした。
もっと直接に言ってしまえば、リュウちゃんにとっては、後味の悪い映画でした。

エンディングに流される日本語の歌は、ベートーヴェンのピアノ・ソナタの第2楽章のメロディを、ほぼそのまま借用した「Sailing my life」という曲で、クラシックの作曲家、ホルストのメロディ借用で大ヒットした「ジュピター」でデビューした平原綾香と、ポップ・オペラの貴公子、藤澤ノリマサのデュエット曲です。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010年01月24日 22時47分23秒
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: