福島の子供たちが内部被爆の危険に晒されている。
マスコミ殿、
肉牛の汚染と、子供たちの内部被爆と、
どちらが大切なのですか?
(山本太郎)
7月 20 日、フジTV系の関西テレビの午後の報道番組「アンカー+」に、俳優の 山本太郎 さんが生出演、福島第1原発から 60 キロ離れている福島市の状況を山本さん本人が取材した映像が約 30 分に渡って放映されました。
(この放送の動画につきましては、下記の「きっちゅ様」のブログを御覧下さい)
http://ameblo.jp/heartsupple2011/entry-10960482634.html
放映された内容を文章にまとめて見ました。
(1) 福島市内の放置された公園で放射線量を測定する山本さん、手にした放射線計は、成人の年間放射線許容量の 20 ミリシーベルトを超える高い値を示しています。
(2) 子供達は現在でも被爆を避ける為に、外出時にはマスク着用、長袖の服・長ズボンを着用しています。
(3)
市民グループ「福島老朽原発を考える会」のメンバーで、医師の青木一政氏は、福島市の子供
10
人の尿を放射性物質を調査するフランスの民間団体「ACRO(アクロ)」に依頼して解析。セシウム
134
(半減期
2
年)が1リットルあたり
0.41
~
1.13
ベクレル、セシウム
137
(同
30
年)が、
1
リットルあたり
0.43
~
1.30
ベクレルだったそうです。
ACROのデービッド・ボアイエ理事長によると、事故前はゼロだったと推測されています。尚、今回は
10
人の子供に限定した調査だったのですが、原発の事故当時、周辺
60
キロ圏内に住んでいた子供達全員が内部被爆した可能性が大きいと思われます。
( 福島第1原発の事故は「遂に恐れていた子供達の内部被爆」を引き起こしていたのです。 にも拘わらず、原子力安全委員会の斑目委員長は、「十分低い値。健康への影響は疫学的に考えられない」との認識を示したそうです)
(4) 次に、自分の子供の体内から放射線セシウムが検出された子供さんの母親3人・父親一人がインタビューに応じました(内、三人は画面に顔を出しています)
その中で、母親達は、「子供達は自分の内部被爆を知って、ものすごいショックを受けました。子供たちはこれから一生、自分の内部被爆という事実と向き合って生きていかなければなりません、私達も子供たちの為に戦わなければいけない、泣き寝入りだけはしたくない 、 少しでも子供達をこの汚染地域から逃がしたい、最低、福島県全域の子供達だけでも全員、内部被爆の検査をして欲しい、、、」
マスコミは、ここのところ、汚染された稲藁を飼料にした肉牛の汚染問題を大々的に採り上げています。しかし、福島市の子供達の内部被爆をTVが取り上げたのは、リュウちゃん、寡聞にして、この山本太郎さんのレポートしか知りません。
各マスコミ殿
肉牛の汚染と、子供達と内部被爆の問題と、どちらが大切だと思っているのですか!!!
山本太郎さんは昭和 49 年生まれの俳優(現在 36 歳)、 NHK 大河ドラマ「新撰組」など、TVドラマ、映画出演多数、
4月9日、自身の Twitter で、「 「黙ってテロ国家日本の片棒担げぬ」と発言、反・原発活動を表明、
5月 25 日、 自身の Twitter で、「 「原発関連の発言が原因で同 7-8 月に予定されていたドラマの仕事を降板することになった」と、発言、
7月 11 日、佐賀県庁で行われた反・原発デモに参加、その際、 古川佐賀県知事 に、玄海原発再稼働中止の請願書を渡そうと、約 150 人のデモ隊を率いて佐賀県庁に突入 、 しかし、知事に嘆願書を手渡すことは出来ませんでした(その後、古川知事は、「やらせメール事件」の公聴会の前に九電社長に、「この機会に原発再開の声を出すべきだ」と促していた事が発覚、九電側からの多額の政治献金と併せ、原発マネーにまみれた人間の一人である事が明らかになりました)
7月 13 日、菅直人首相の「脱・原発記者会見」を受けて 自身の Twitter で、 「遂に菅さんが脱原発宣言した。震災から 4 ヶ月、険しい道のりだったけど、やっとここまで来た。そして、こっからが更に険しい。でも、頑張らなきゃね。子ども達の未来のために」とつぶやき、同日行われた菅首相の記者会見を評価しました。
7月 22 日、龍谷大学の講演会にゲスト参加 、「日本政府がやっていることは、日本の将来をあきらめたとしか思えない。このままだと日本は核廃棄物の処理場になってしまう」「この状況を変えるには世論が変わるしかない。そのための底上げの活動を、草の根でやっていけたら」 と演説 しました。
今、中国の高速鉄道の大事故が世界の話題を集めています。
日本のマスコミの論調は大体、以下のようなものです。
(1) 中国の高速鉄道は、日本の新幹線などが、 40 数年かけて営々と築き上げてきた技術の集積を、僅か数年で既に 8000 キロを上回る営業距離の鉄道網を築き上げてしまった。これは明らかに共産党一党独裁国でしか出来まい強引極まる拙速の技であり、事故は起きるべくして起こったと云える。
(2) 中国高速鉄道は、拙速の技術を隠蔽する為に、国家挙げて「安全神話」をデッチ挙げてきた。このような事は、民主国家日本では考えられない。
しかし、日本のマスコミの皆様、ちょっと待って下さい。日本の原発も国家挙げて「安全神話」をデッチ挙げ、結果、中国の高速鉄道事故よりも遥かに深刻な原発事故を起こしてしまったのではなかったのですか?
中国を共産党一党独裁の国だと非難するのであれば、日本はそれ以上に電力会社の独裁国家だと、何故言わないのですか?
中国の高速鉄道の大事故の教訓から、同じ構図である日本の原発事故に言及しない日本のマスコミは、リュウちゃんのような「無力な一般庶民」には 、「日本のマスコミの殆んどは原発マネーに汚染されてしまった」 と断じざるを得ません、日本をこんな惨憺たる原発汚染国家にしてしまった責任のかなりの部分が、マスコミの皆様の責任です。
この「無力な一般庶民」の声に、マスコミの皆様はどう回答されるのですか?
山本太郎さん 36 歳、あなたの勇気ある行動に絶大なエールを送ります。
最後に、もう一度
肉牛の汚染と、子供達の内部被爆と、
どちらが重要な問題なのですか?
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鶴田浩二 「傷だらけの人生」
森山良子 「さとうきび畑」
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