全31件 (31件中 1-31件目)
1

時間の陥穽366 銀河、更には銀河団、其れより更なる超銀河団といった宇宙の階層構造の存在は、 我々人間が知り得る最も大きな秩序形成の例であると云えます. 現在時点で、 宇宙の構造については何が解り、如何なる認識がなされているのであろうか.将又、此のな宇宙の大域的構造の形成に関して、現在の宇宙物理学はどのような説明を与えているのであろうか。其の難関の一つにホーキングとペンローズによって証明された特異点、証明された幾つかの型を持つとされる真なる命題は単一ではありません。概略すれば、「光的捕捉面 (trapped null surface) が存在しエネルギー密度が負ではない場合、有限で延長不可能な測地線が存在する」という見解です。更には時空多様体における「特異点」の数学的な定義です。殆どが一般的な状況で無難に成立するので、一般相対性理論のもとでは特異点の存在は避けられないと理解してよいとされます。但し此処に一考する案件があります。特異点定理は、特異点の存在について述べるだけであり、特異点の形状や位置を特定するものではないことが重大な意味合いを持ちます。哲学・思想ランキング
2020年12月31日
コメント(0)

いっぷ句-44黒い犬積もった雪を跳ね上げる 愚通人気ブログランキング
2020年12月30日
コメント(0)

時間の陥穽365 特異点とは近頃こそ多用される語句ですが、特異点の定義は、数学や物理学で用いられる言葉で、ある基準の下においてその基準が適用できない「点」、箇所とも覚束ないもののこと、言い換えれば一般的基準が適用出来得ない矛盾点だとも云えます。数学にあっては、特異性(singularity)とは、適当な枠組みの下で考えている数学的対象が「定義されない」「よく振舞わない」などと言ったことを理由に除外されることであり、そのもの及びその基準であるとされています。その一般的基準が適用出来得ない矛盾点としてしか定義され得ないものに、存在的に理非を問い、証明された真なる命題である「定理」が求められるのか如何化んが現代に求められています。1960年代には時空のもつ大域的構造の研究に取り組んだホーキングとペンローズによって特異点の証明が試みられます。ところが、そこに証明された真なる命題「定理」には、いくつかの型があるようです。哲学・思想ランキング
2020年12月29日
コメント(0)

時間の陥穽364 アインシュタインの「Ideas and opinions (概念と見解)」の概要は、歴史を顧みて史実上の「神」の存在が、人格神、即ち、擬人的な神を据え置くというレベルの宗教を超えた場合には、第三の宗教体験が浮上し存在を観想すると説きます。それをアインシュタインは「宇宙的宗教感覚」と名称します。此の「宇宙的宗教感覚」の観想のなかには全く擬人的な神の概念は全く以ってない。此の感覚を体験したことのない者には説明が困難だと言います。更に付け加えて、「宗教のない科学は片端、科学のない宗教は盲目」と例え、「理性における成功を強く体験した者は誰しもが、万物に顕れている合理性に畏敬の念を持っている」とし、「科学、宗教、芸術など様々な活動を動機づけているのは、崇高さの神秘に対する驚きだ」としていました。然し乍ら、アインシュタインの相対性理論の美的世界にも陰りが見えます。それは進展する観測天文物理学を基とした時空のもつ大域的構造の研究に取り組んだホーキングとペンローズによって証明された特異点定理です。哲学・思想ランキング
2020年12月28日
コメント(0)

時間の陥穽363 ロジャー・ペンローズを科学哲学の代表とするまでもなく、アインシュタインも「自然法則こそが神」であり「人格のある神はいない」即ち「神人性ある神格」を世界外の存否は考慮し得ず、世界の成り立ち其のものが神を基底にしてあり、宇宙の成り行き、終末も神に帰すると思考していたように憶えます。科学哲学とは自己の意向や理念を排除した経証・実証証明する純粋科学とは相違し、物理科学者自らの世界観・宇宙観・宗教的感覚が底辺の立ち位置、基盤にあると看做せます。アインシュタインその人の科学哲学性は、現代には、其の世界観、宇宙観、宗教的感覚から、神秘主義若しくは世界を数理的に捉える幾何学の英才哲学者、ピタゴラス教団の教祖的世界観、内在的神を説いたスピノザの折衷である」と分析されてきており、事実、彼の書 「Ideas and opinions (概念と見解)/1954年の著」には、其の見解が見られるとしています。哲学・思想ランキング
2020年12月27日
コメント(0)

時間の陥穽362 科学哲学とは、物理化学そのもの、先ず一旦は科学そのもの自体から視点を離れて、科学、乃至は、科学者の探求の営みを客観的に眺め、それら思考の経緯や現実の姿、並びに、あるべき姿勢を求める知的努力であると云えます。然し乍ら、其の本意には、このような前提ではなく科学哲学には別の狙いもあります。それは、科学の限界を自覚し、それによって、科学に纏わる誤解を解くことでしょう。即ち、科学というものは、世界の如何なる事象をも取り扱える一つの確固とした学問体系であると看做すことは誤解であるとするものです。科学は、それほどには万能ではなく、また確固として確立したものでもないということです。また、科学が与える世界像こそ客観的世界の真の姿であると考えるのも誤解です。科学は、科学的方法といわれる一定の方法に基づいた探究の結果であって、それによって切り捨てられた部分も多いことを肝に銘じておくべきです。これらのことを掻い摘んで教えてくれる科学哲学は、其のこと故に、科学者に対しては当然のこととして、其れのみならず、今現代に生きる我々一般にも重要な指針を付与する学問だと言えます。その代表格ロジャー・ペンローズは、自然界には裸の特異点を許さないような法則が存在しているだろうと考え、これを宇宙検閲官仮説と命名しています。想像するに裸の特異点が現れないように、まるで世界に見張り番として検閲官が監視しているイメージですが、アインシュタインの「自然法則こそが神」から見れば「裸の特異点」に対する指摘はは理路当然だとも云えそうです。哲学・思想ランキング
2020年12月26日
コメント(0)

時間の陥穽361 イマヌエル・カントのギリシャ哲学についての三分類の(2)の倫理的哲学を「科学哲学」に持ち込めば、所謂、「科学方法論(methodology of science)」といわれる分野、知を愛し求める者が、科学を構成し展開していくためにとるべき方法を提案することを主なる対象とする思考が「科学哲学」の第二の定義となります。科学といわれるものを広く自然世界への客観的知識と捉えるならば、この分野での哲学系統には、アリストテレス以来の連綿とした歴史があり、特筆すべきものにはJ・S・ミルの「帰納法」、論理実証主義の「仮説演繹(えんえき)法」、ポパーの「反証主義」、クーンやファイヤアーベント(P. K. Feyerabend/1924―1994)等による「反帰納法」等があります。更に、イマヌエル・カントのギリシャ哲学についての三分類の(3)の論理学の哲学は、科学を人類史の流れのなかに置いて見直し、人類の幸福のために、そのあるべき姿を求めようとするものであり、「科学論」といわれるものの多くは、これに関わってきます。哲学・思想ランキング
2020年12月25日
コメント(0)

時間の陥穽360 ロジャー・ペンローズの肩書となる「科学哲学者」であるところの科学哲学を考証します。イマヌエル・カントは古代ギリシャ哲学についての思考を三通りの(1)物理学・(2)倫理学・(3)論理学の哲学と分類します。「科学哲学」を其々に当て嵌めて考察するならば、(1)の物理学哲学は当然に科学哲学に妥当するでしょう。科学哲学は哲学が取り扱う分野でも、取り分け、科学体系化された知識や経験の総称である自然科学・人文科学・社会科学のなかの自然科学といわれるものを客観的に観察し、論理的・記述的分析が、主要な対象としての思考を業とします。科学者の営みを客観的に観察し、分析し、記述する部分は「メタ科学(meta-science)」とも呼ばれます。科学者が科学を発想し、構成・展開・検証乃至は反証することが主要となります。対して、科学を用いて自然事象や法則を説明し、予測する営みを主要な対象とする純粋分析科学者は「科学理論」を扱うのであって「科学哲学」とは呼べず「理論物理学者」の呼称が相応します。哲学・思想ランキング
2020年12月24日
コメント(0)

いっぷ句-43旧コロナ新型コロナが名変を 愚通人気ブログランキング
2020年12月23日
コメント(0)

時間の陥穽359 哲学は人生・世界、事物の根源のあり方・原理を、理性によって求めようとする学問。または、経験からつくりあげた人生観とされますが、近代哲学において代表的な哲学者であり、またドイツ観念論哲学の祖でもあり、そして近現代哲学に大きな影響力を持ち続けている哲学者、イマヌエル・カントは哲学について語ります。古代ギリシャの哲学は、三通りの学に分かれていた。すなわち、物理学、倫理学および論理学である。この区分は、哲学というものの本性に鑑みて至極適切であり、これに区分の原理を付け加えさえすれば、格別訂正すべき点はないと言ってよいとも説いています。従ってロジャー・ペンローズの肩書となる「科学哲学者」は現代解釈すれば物理学に倫理学および論理学を持ち込んだものと言えるかも知れません。逆から鑑みれば世界の成り立ちの不可知を全て神格的、乃至は、人格的「神」に求める姿勢を批判するもので、絶対的なコントロールシステムを究めんとするアインシュタインの理知的世界バランスを支持しているのかもと勘繰りたくなります。哲学・思想ランキング
2020年12月22日
コメント(0)

時間の陥穽358 英国の理論物理学者のスティーヴン・ウィリアム・ホーキング( Stephen William Hawking/1942年1月8日 - 2018年3月14日)の肩書は当然ですが、同じく英国のロジャー・ペンローズ(Sir Roger Penrose OM FRS/1931年8月8日 - )の肩書は、数理物理学者・数学者・科学哲学者と多彩です。なかでも、ロジャー・ペンローズの「科学哲学者」とは耳慣れない呼称です。科学についての哲学的考察を意味するというのですが思考的知恵を目する哲学と事実的思考を目する物理学は相容れないとするのが一般です。「哲学的」という語は学術のみならず思想や思考及び神学を代表とする宗教全般等々、多義に亘って使用されています。それに応じて耳慣れない「科学哲学」という語も多義的になります。広義には、科学といわれるもの、或いは、科学者の思考の営みを客観的に観察し、分析し、記述し、科学がとるべき方法を提案し、科学のあるべき姿を求めるといった知的努力を意味すると捉えるべきなのでしょう。史的人物として科学なかでも数学及び哲学から神学から宗教に立ち入ったピタゴラスが科学哲学の創始者といえるかも知れません。哲学・思想ランキング
2020年12月21日
コメント(0)

時間の陥穽357 アインシュタインの重力方程式の複数ある解の中には、自然界に特異点が存在することを受け入れているように思われることに気付かされます。仮にも、「裸の特異点」が自然界に存在するとしたならば、アインシュタイン自身が耽美観的若しくは理想的だともいえそうな宇宙の背後に描いた理然としたコントロールシステムは、秩序が保たれた物理法則の世界に、矛盾が生じることになるや否やの問題を持ち込みます。物理法則が通用しない点が存在することを許すのですから当然でしょう。物理科学の崩壊にも繋がる大変な問題となります。1960年代にはは時空のもつ大域的構造の研究に取り組んだホーキングとペンローズは物質は妥当なエネルギー状況 (energy condition) を満たしているため、この問いに肯定的に回答しています。妥当な物質をともなう一般相対性理論の厳密解は、一般相対性理論が崩壊する特異点を含んでいるということを示し、重力は重力の特異点を必要とするかどうかという問いへの、一般相対性理論による結論のまとめます。所謂、特異点定理(とくいてんていり)またはペンローズ・ホーキングの特異点定理(Penros & Hawking singularity theorems)と呼称されるものです。哲学・思想ランキング
2020年12月20日
コメント(0)

時間の陥穽356 英国の理論物理学者ホーキングや同じく英国の数理物理学者、数学者、科学哲学者であるロジャー・ペンローズ(Sir Roger Penrose OM FRS/1931年8月8日 - )は特異点定理によりスティーブン・ホーキングとともに1988年のウルフ賞物理学部門を受賞し、更には、って「ブラックホールの形成が一般相対性理論の強力な裏付けであることの発見」によってラインハルト・ゲンツェル、アンドレア・ゲズともに2020年のノーベル物理学賞を受賞する等、其の受賞歴は輝かしいものがあります。此のブラックホールの中心に必ず存在すると目される何か様(いかよう)の世界に属するのか判別し難い特異点は事象の地平面の内側にあるために、此の現世界の中にあるとも云えず将に特異点として在ります。此のことから、通常の物理法則への影響はありえない異界となります。ところが、アインシュタインの重力方程式の複数ある解の中には、自然界に特異点が存在することを示唆したものがあるとして。このような特異点を「裸の特異点」と称するものが公表されます。哲学・思想ランキング
2020年12月19日
コメント(0)

時間の陥穽355 物理科学とりわけ宇宙物理科学理論では、一般的用法の特異性を持った点や文化的用法の革命的転換点とは語彙を異にし、数学的な特異点(singular point)、一般解の点ではなく特異解の点のことの意に近似します。特に、宇宙の時空や重力の特性が顕著なブラックホールの中心、質量が一点に集まり無限に小さくなった天体であるブラックホールの更なる質量が集中する中心、圧力・密度・時空の曲率が無限大になり、全ての物理法則が成り立たたない時間も空間もない場所を特異点とし、ホーキングやロジャー・ペンローズが、ブラックホールの中心には必ず特異点が存在していることを数学的に証明します。一の点どころかゼロの点とも呼べない「無」でありながら「有」とした矛盾点、其れが宇宙物理科学理論上の「特異点」です。ものごとが。何か様(いかよう)の世界に属するのか判別し難いものがあるからです。哲学・思想ランキング
2020年12月18日
コメント(0)

時間の陥穽354 通常語られるところのブラックホールの特異点は、光速度をもってさえ出来得ない空間に囲まれており、その囲まれた空間の外側にいる我々がその特異点を直接観測することは不可能です。言い換えると、特異点の情報は外に伝わらないために、事象の地平面の外側では特異点の存在にかかわらず、物理現象・因果律を議論することが出来得ます。然し乍ら、ブラックホール外部の因果関係に関わる形で、このような「無限大の量」を含むゼロ点が存在すれば、一般相対性理論は破綻し、既存の理論では因果関係を予測することが不可能となります。此処に、一般相対性理論自身の解として特異点が予言されることは事実ではあるが、外側から観測することを可能としてしまう更にもうひとつのブラックホール「裸の特異点」の存在理論が浮上します。特異点は重力が無限大になっている場所を指し、普通その特異点は事象の地平線によって覆われているため、外部から観測することはできません。その事象の地平線が消えて、外部から特異点が見えるような状態を指し示すのが「裸の特異点(naked singularity」です。但し、特異点の「重力が無限大」とはどのようなものなのかは、現在の相対性理論を基とする物理学においては説明不可能にとどまります。それでも何とか此れに解決方法を生み出さんとするのが「裸の特異点」の存在理論なのです。哲学・思想ランキング
2020年12月17日
コメント(0)

時間の陥穽353 宇宙は138億年前にビッグバンで始まり膨張してエントロピーの増大故に冷え続けて来たが、仮に収縮段階に入り巨大ブラックホールになる可能性も否定できません。其れに従えば、今現在解っている範囲の物理法則ではビッグバンそのものは最終的には中心はエネルギーが無限大の「特異点」となり、観測物理科学がどのように頑張っても見ること得ずで取り扱うことができないものとなります。即ち、理論物理学の壇上若しくは哲学や宗教に問題は託されます。また、観測物理学が捉えているとする巨大ブラックホールも、其の中心は特異点、ビッグバン理論からすれば、うまいことにかならず観測でき得ないようになっています。然し乍ら、イギリスの理論物理学者であるスティーヴン・ウィリアム・ホーキング、一般相対性理論と関わる分野で理論的研究を前進させ、1963年にブラックホールの特異点定理を発表し、世界的に有名になった説によれば、何れにしろ、ブラックホールは爆発する筈だとします。そのときに特異点が何の様なものとして顕れるのか、ワームホールを通してホワイトホールを形成するのか、此のブラックホールの特異点は、宇宙創世の謎解きにもヒントを与えそうです。哲学・思想ランキング
2020年12月16日
コメント(0)

時間の陥穽352 超巨大質量のブラックホールの最終形態での重力方向のみに向かう中心では、全ての物質形態は崩壊し、エネルギーが無限大の「特異点」となり、現在宇宙からは見える・聞かざる状態で、思考論的に言わざるのではなく物理観測学的には「言えざる」状態に陥ります。ブラックホールの最終形態の特異点は時空は勿論、全てのエネルギーは一点に集中し観測物理科学からは見えざるゼロ点「無」と化します。片や、現在に我々人類が在する宇宙は、138億年前にビッグバンで始まり膨張しエントロピーの増大の法則どおりに冷え続けて来たが、今わかっている物理法則ではビッグバンそのものはエネルギーが無限大の「特異点」となり、取り扱うことが出来ないのは超巨大質量のブラックホールの最終形態と似通います。宇宙の始まりが時空の「無」の「ゆらぎ」、乃至は、質量さえ捉えきれないブラックホールの中心は特異点だが、うまいことに其の名の通りかならず観測できないようになっています。然し乍ら、世紀の車椅子の天才物理学者ホーキングによると、いずれはブラックホールは最終的には爆発する。そのときに特異点が現れるのだろうかどうかと問われます。宇宙の進化から特異点の解消の研究は現代でも尽きることがありません。哲学・思想ランキング
2020年12月15日
コメント(0)

時間の陥穽351 現在でも常識とされる宇宙発生メカニズムの超スーパースケール型ブラックホールとも云えそうな、汎ゆる全ての物質が無であったとされる「ゆらぎ」から始まるビッグバン理論に特異点が存在しないなら、時間の始まりと考えられていた宇宙創世のビッグバンの特異点は消失し、ビッグバンよりも過去の宇宙が存在したということになります。我々宇宙の創世をループ量子重力理論は誕生の経緯をどのように説くのでしょう。先ず其の要点は我々の在する宇宙のビッグバン以前に宇宙が在ったことを想定していることです。其の宇宙がある1点若しくは0点とも云える方向に向かって収縮し始める。当然に、宇宙の密度はどんどん限りなく高くなりやがて重力が斥力に変わるとします。その結果、其れを起因として突然に宇宙は収縮を止めて再び膨張し始めます。詰まるところ、ビッグクランチが起こった後に、ビッグバウンスである大反跳を経てビッグバンが起こったのだとするのです。哲学・思想ランキング
2020年12月14日
コメント(0)

時間の陥穽350 現代物理科学はミクロならずもマクロに於いても量子論と相対性理論の融合を試みています。其れ等のひとつに「ループ量子重力理論」があります。此の理論の特徴は、ブラックホールや其の特異点及び中性子星などの特異なものは除き、宇宙内物質が原子から構成されているように、時空は「時空の原子」からできているという点です。憶測して勘ぐれば「時間子」の存在を匂わせてくれます。更に、驚くべきことには、宇宙初期のような超高密度な状況では,重力が引力ではなく斥力に変わってしまうと結論付けしていることでしょう。空間の原子に蓄えられるエネルギーには上限があるために、上限を超えてエネルギーが詰め込まれようとすると空間の原子は反発して斥力(repulsive force)が生まれるとするのです。上限を超えてエネルギーが詰め込まれようとすると空間の原子は斥力を以って、ビッグバンの特異点のように只々ゼロ点に向かって集中し密度が無限大になるといったことがなくなるとする新説です。哲学・思想ランキング
2020年12月13日
コメント(0)

時間の陥穽349 理論物理学者の雄であるアルバート・アインシュタインは、1930年代に永続的な膨張宇宙モデル、ビッグバンによって始まりビッグクランチによって終わる振動が永遠に連続する宇宙を理論化します。ビッグバンとビッグクランチのへの間に、宇宙は膨張してゆき、その後、物質の重力による引力によって再び収縮し崩壊して、大きな反発(ビッグバウンス)が起こる終末の無い世界を予想する振動宇宙論 (oscillatory universe theory) 論を発表しますが、アインシュタインの一般相対性理論によれば、我々の在する宇宙は密度が無限大の一点というよりは「ゼロ点であるビッグバン特異点」から始まったと予想されます。但し、此のことは無限大が登場した時点で一般相対性理論そのものが破綻することを意味します。宇宙が非常に、言い換えれば無限に小さかったビッグバンの瞬間に何が起こったのかを説明するには,現代物理学は量子論の助けなしには語れません。哲学・思想ランキング
2020年12月12日
コメント(0)

時間の陥穽348 宇宙の始まり「二つの薄膜の衝突説」、Neil Turok、Burt Ovrut、Paul Steinhardt 、 Justin Khoury等から成る研究チームが考案した此の新説は基本的なアイデアの部分で未解明な要素を含むため、現在定説として受け入れられている「インフレーション宇宙論」に直ちに置き換わるようなものではないとされますが、「インフレーション宇宙論」は、新説が前提としているような第5の次元の存在を否定していないため、選択肢のひとつにはなり得る可能性を持ちます。「インフレーション宇宙論」とは、勿論、宇宙は無限小・無限密度の一点が大爆発 であるビッグバンを起こして誕生し、急激に膨張、即ち、インフレーションしながら進化してきたとする説のことです。今回発表された新説は、「インフレーション宇宙論」が導くものと同様に、膨張し宇宙マイクロ波背景放射を持つ宇宙像を導きます。現在の観測天文物理科学により知られている宇宙像とよく一致するものなのです。哲学・思想ランキング
2020年12月11日
コメント(0)

時間の陥穽347 宇宙望遠鏡科学研究所 (Space Telescope Science Institute; STScI) の会合において発表された理論。宇宙の始まりは、二つの「薄膜」の衝突であったという考察。その宇宙の始まりにおける二つの「薄膜」の衝突以前の夫々の「薄膜」には、私たちの宇宙と同様に物質が存在したかもしれないし、しなかったかもしれない。私たちの宇宙とは全く異なった物理法則に支配されていたかもしれないとの疑問は残ります。二つの「薄膜」が衝突し一つに融合した際、空間全体が燃え上がり、そのときのエネルギーが素粒子や電子や光子に変換されて、今あるような宇宙が誕生したというのにも一応の道理がありそうです。ここで云われているところの「薄膜」というのは、ひとつの三次元空間のことです。私たちが生きる空間は、三つの空間軸からなる三次元空間ですが、更に一つの時間軸として時間線も加えると四次元となります。此の新説は、この四つの次元に加えて、更にもう一つの未知の次元が存在し、その「5次元」上に複数の三次元空間が存在するとしている。そして、第五の次元上に複数の三次元空間が存在する状態を無理に三つの軸で表現するため、空間を2軸で表現し、もうひとつの軸を第5の次元として図示すると、一つの3次元空間は、一枚の無限に広がる「薄膜」として表現できるのであるとします。但し、此の宇宙の次元は現代では十一次元あるとするのが定説に成りつつあります。哲学・思想ランキング
2020年12月10日
コメント(0)

時間の陥穽346 21世紀初期に暗黒エネルギー成分の発見を契機にして、論理的整合性を持つサイクリック宇宙論が登場します。そのモデルの一つに、初期のエキピロティック宇宙論モデルというものがあります。エキピロティック宇宙論とは、ハッブル宇宙望遠鏡(1990年打ち上げ)とその後継であるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(2013年打ち上げ予定)の運用を行う組織である宇宙望遠鏡科学研究所 (Space Telescope Science Institute; STScI) の会合において発表された宇宙モデルです。其れまでの宇宙論はビッグバンによって始まり、ビッグバン以前には何も存在しなかった。其れ故に、時間というものも意味をなさなかったとする論が主流でした。本当にそうだろうかとの疑問から考察されたものが「エキピロティック宇宙論 (Ekpyrotic Universe theory)」です。2001年4月16日のSPACE.comには、宇宙は二つの「薄膜 (brane=membrane)」の衝突から始まったとの新説が発表されます。此の新説は、Neil Turok(ケンブリッジ大学) 、Burt Ovrut(ペンシルバニア大学) 、Paul Steinhardt(プリンストン大学) 、Justin Khoury(プリンストン大学) 等から成る研究チームが考案したものであり物理学会に衝撃を齎しました。宇宙誕生の新モデル、宇宙は二つの「薄膜」の衝突での誕生は真相にあたいするのかどうか、現代に於いても論争は未だ止みそうにはありません。哲学・思想ランキング
2020年12月09日
コメント(0)

時間の陥穽345 サイクリック宇宙論(cyclic universe theory)は、宇宙は無限の自律的な循環に従うとする宇宙論です。アルバート・アインシュタインは、膨張宇宙モデルに替わる永続的なサイクリック宇宙モデル、即ち、循環宇宙モデルの可能性も大凡ながら考察していました。しかし、1934年に理論物理学者リチャード・トルマン(Richard C. Tolman/1881?1948)が、サイクリック宇宙モデルの初期の試みは熱力学第二法則に従ってエントロピーは常に増大するというエントロピー問題が解消できていないために失敗していることを指摘します。トルマンの成果は、宇宙の連続するサイクルは次第に長く大きくなっていくことを示唆したことです。外挿によって時間を遡っていくと、現在の宇宙より前の宇宙は、そのサイクルはより短く、大きさはより小さくなっていく。このことは理論的に困難な状況として何十年も解決されずにいましたが、21世紀初期に暗黒エネルギー成分の発見を契機にして、論理的整合性を持つサイクリック宇宙論が提唱され現在に至ります。哲学・思想ランキング
2020年12月08日
コメント(0)

時間の陥穽344 宇宙が始まりも無く終りも無いとする論は、現在21世紀でも唱える物理科学理論は者無しとは云えません。然し乍ら、20世紀の前期にドイツ人ながらナチスドイツのユダヤ人迫害政策に憤り、ヴェルナー・カール・ハイゼンベルク(Werner Karl Heisenberg/1901年-1976年)、量子論の創始者の一人である「量子論の父」とも呼ばれているプランクからの「今は生き残るために妥協を強いられるにしても、破局の後の新しい時代のドイツのために残るべきだ」という助言もあり、ドイツに残ることにしたヴェルナー・カール・ハイゼンベルク(Werner Karl Heisenberg/1901年-1976年)は、不確定性原理と行列力学により量子力学の発展に大きく寄与した事で知られています。その彼と袂を分かった理論物理学者の雄であるアルバート・アインシュタインは、1930年代に永続的な膨張宇宙モデル、ビッグバンによって始まりビッグクランチによって終わる振動が永遠に連続する宇宙を理論化します。ビッグバンとビッグクランチの間、宇宙は膨張してゆき、その後、物質の重力による引力によって再び収縮し崩壊して、大きな反発(ビッグバウンス)が起こる終末の無い世界を予想する振動宇宙論 (oscillatory universe theory) 論を発表します。それに対して、物理科学的な認識に立って、より矛盾性のない振動宇宙論に取って替わるサイクリック宇宙モデル、循環宇宙モデルの可能性をも考察していたことも彼の事績から読み取れます。ヴェルナー・カール・ハイゼンベルクのドイツ残留は当然に同様の物理科学水準に到達していた亡命ユダヤ人物理学者のノルウェー重水素工場などの進行から、連合国の核開発推進の原動力となり、結果は、皮肉なことに極東日本の、広島・長崎の原爆投下へと繋がります。哲学・思想ランキング
2020年12月07日
コメント(0)

時間の陥穽343 宇宙が始まりも無く終りも無いとすれば、世界の形態は如何様のものでしょうか。始まりが無ければ、当然の如くに始点ゼロは存在しないし、終末が無ければ終点は無限である筈ですが、現?の宇宙物理科学は宇宙は138億年前に始まり、宇宙には光より速く伝わるものは存在しない。従って、我々が原理的に観測でき得る領域の大きさには限りがある。それは現在の宇宙物理科学が予測している数値は、我々を中心として約464億光年の半径を持つ球ということになります。否、宇宙に始原があるとして138億年前に始まったのだから、光の速度で到達するのに138億年かかる距離、つまりは138億光年ではないのかとの疑問を抱くのは当然ですが、光が昔に通過した領域はその後の宇宙の膨張により引き伸ばされているので、光が通ってきた経路の長さを今の宇宙で測れば、約464億光年になるということなのです。其れは無限に宇宙が膨張することを予感させます。然し乍ら、熱エネルギーのエントロピー(entropy)やネゲントロピー (negentropy)を宇宙に関与させるとビッグバン理論によればエネルギーが其の根幹エネルギー以上には増大する可能性はあり得ないと想われ、無限の膨張にもエントロピーが仂き停止するか、ネゲントロピーに転じ収縮化に向かうか、人間の社会生活には影響を及ぼさないものの興味は尽きません。哲学・思想ランキング
2020年12月06日
コメント(0)

いっぷ句-43大ボラの子が成す未来カラスミに 愚通人気ブログランキング
2020年12月05日
コメント(0)

時間の陥穽342 宇宙がインフレーションを引き起こす前の因が「無の揺らぎ」にあったにしろ、「ゆらぎ」に時間が関与または仕掛けをしていたのでしょうか。此の時間の難問、時間の始まりの問題を避けるために永続する宇宙、永遠の時間を想定してみても解決は得られません。「なぜ何もないのではなく、永遠に続く宇宙があるのか」に問いが置き換わるだけで終わるからです。始まりも無く終りも無い宇宙、此れは「見えざる手」である神を想定すれば容易に神に因を帰すことが出来ます、此れは、もはや人間が自らに「人生・世界・事物」の根源のあり方・原理を、理性によって求めようとする学問ではなく信仰であり、思考そのもの「愛知」である哲学の対象ではなく、天体観測物理科学や物理科学理論の対象にはなりえません。創世者が神であるならば、ただ神に答えを求めれば済む課題となるからです。物理科学の究極の目的は、史学や考古学のように過去の歴史を問う問題ではなくて、あくまで「なぜ何かがあるのか」を問う問題です。また、しばしば同時に扱われる関連した問い「何故に世界はこのようになっているのか」という形而上哲学的世界のあり方の根拠を問う問題とも区別されます。哲学・思想ランキング
2020年12月04日
コメント(0)

時間の陥穽341 宇宙物理論では、21世紀に入った今日(こんにち)でも、ビッグバンに始まったと説明されることが屡々であり、世界の始まりへの言及は其れ以上には遡らず、宗教、なかでも一神教のように初めに神ありき、即ち、神の使いの降臨からの預言による信仰ではないために、合点がいかないこと夥しいと歯噛みすることもあります。形而上哲学や存在論にあっても、信教の「神」同様に形姿こそは伺えないものの、信教が神の使いにはまみえることが出来得るのと、意を異にしますが、存在論から絶対者を尋ねること能わずとされたこともあり、納得し難い面がありました。此の様なことから、世界を目に見える数値を基礎にした物理学に「世界の始まり」への論及の期待が高まります。ところが、21世紀のIT技術の恩恵を受け観測天文学を進展させてきた物理科学は、ビッグバン理論を多少進展させて、ビッグバンが真空の量子「揺らぎ」から発生したといったインフレーション理論の説明を登用し、宇宙の初めに付け加えます。しかし、此れでは「なぜ何もなかったのではなく、量子力学の法則にしたがって揺らぐような真空があったのか」、もしくは「なぜ量子力学の法則などという自然法則があったのか」こうした形に問いが置き換わるだけです。此の難問に現代物理科学は数理上の「虚」ではなく、幾何学上の「無」、在って無い「ゼロ点」のような「無」に隠されたエネルギーを付与します。哲学・思想ランキング
2020年12月03日
コメント(0)

時間の陥穽340 現代物理科学理論の推論は、IT技術の開発、特にCPUに関しての将来予測であるムーアの法則(Moore's law)の進展の恩恵を受けた、天体観測技術の経験則に類する限り予測どおりかに押し進んでいるように見受けられます。物理科学の論旨は、何故に若しくは事実的根拠なしには物理学が成り立たないのを骨子とします。所謂、形而上哲学の絶対者や世界創造を唄う神教とは一線を画すのです。此の立ち位置から、物理学の領域ではビッグバンにより宇宙が始まったという説明がなされることがあるが、こうした説明もまた答えとはならない。なぜなら問いの形が「なぜ何もなかったのでなく、ビッグバンがあったのか」に置き換わるだけだからである。ビッグバンが真空の量子揺らぎから発生したといった説明もまた同様である。「なぜ何もなかったのではなく、量子力学の法則にしたがって揺らぐような真空があったのか」、もしくは「なぜ量子力学の法則などという自然法則があったのか」こうした形に問いが置き換わるだけである。同じように何か超越的な存在、たとえば神様を持ち出し、それが世界を創造したと説明しても話は同じである。「なぜ何もなかったのではなく、神様がいたのか」に問いが置き換わるだけである。こうした例を見てわかるように、この問いは存在の根拠についてより基盤的なレベルの原理でそれを説明してみても、または因果連鎖を過去に遡ることによって答えようとしてみても、もっと基盤的な何かへ、更にもっと基盤的な何かへ、亦はもっと過去へ、更にもっと過去へ、無限後退が生じるだけで、そこからだけでは答えは得られることはない。宇宙理論の進捗と、其れを裏付ける宇宙物理科学の更なる飛躍が求められています。哲学・思想ランキング
2020年12月02日
コメント(0)

時間の陥穽339 宇宙世界の創世記にまで遡り、物理科学の観測天文学を踏まえた理論から導き出された宇宙創生のシナリオでは、インフレーション理論の登場までは、実態的時間が在る無しに関わらず、物理科学は時間スケールから捉えて、全ての今、現上の世界はビッグ・バンから始まるとしました。ビッグ・バン理論に従えば、いまから138億年前の大爆発によって宇宙は誕生し、急激な膨張を始めると同時に急激に冷え始めるという現象を見せます。時間的数値では10から44秒後には、第1回目の真空の相転移(phase transition of vacuum)が起こったとされます。まず、素粒子物理学における真空とは、エネルギー零の状態というよりは、物質場の励起していない基底状態という意味で、何らかの原因によって真空の基底状態自体が変化することが真空の相転移であり、2012年7月にCERN(欧州原子核研究機構)の大型ハドロン衝突加速器によって発見され素粒子の標準理論が検証された。ヒッグス場の励起状態であるヒッグス粒子の自発的対称性の破れを起こしてゼロでない期待値を持つことによって、結合している他の場であるフェルミ粒子・ゲージ場に質量を与える役割を果たすスカラー場によりクォーク・レプトン・ゲージボソン(Wボソン、Zボソン)に質量が与えられる事により「無」から人類の現在の通常思考からは「夢想」だにしない質量を生み出します。現代物理科学は「無」は何処を探しても見付からない「空虚」ではなく、今現在に「有なるもの」が在る限りに於いては「無」として在ったことになります。我々通常一般常識で思考する者にとっては「無」は「有」の対極にあり「何ものもなし」で空間そのものもあり得ません。物理科学上の「無」からの「有」の創造を認識することは甚だ困難であり、我々が捉える「無存在」とは、現実線上の点とは接点のないゼロ点さえ持たない「虚」を「無」と捉え直すのが賢明かもしれません。哲学・思想ランキング
2020年12月01日
コメント(0)
全31件 (31件中 1-31件目)
1


