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時間の陥穽197 古今東西の思想概念の語彙の意味合いの相違から、其れ其れに使用されている言語の意味合いが理解できないことには、只々、解析するごとに混沌が増します。思念思想・思考分野により其の分野毎の学術的解析を底辺にして其の用語を解釈しなければ、宗教・哲学・物理科学は人間に混沌以上のものとしかなりません。其れ其れの背景から持つ言葉の語彙は異相であり、翻訳者の思考の深奥が顕著となります。例えば、海といえば青、空といえば青は其の空間的立ち位置からは、全てが異相の色と見えるでしょう。ナーガールジュナの時間論にしても、西洋的哲学用語から思考すると語彙の矛盾が顕れ、「虚無」が浮かび上がります。物理科学の発展を見ない観念から世界を探求するナーガールジュナの時間論は当然に物理科学上の運動を考慮せず、人間の精神論に重きが置かれます。「先(過去)」とか「後(現在・未来)」は独立した別々の存在でもなく、また、同一存在の単なる別名でもない。それらは依存関係(縁起)をしめす。先後関係そのもの(時間)も、事象に依存している。だから、事象がなければ時間もない。時間が依存しているところの事象さえも、それ自体で成立しているのではなく他に依存している。このように、時間はさまざまなレベルの縁起によって成立している。」と説き時間が独立せず何ものかに依存すると結論付けしています。哲学・思想ランキング
2020年06月30日
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時間の陥穽196 蛇に象徴される龍樹の「もの(事象・事物)」の先後関係が時間を呼ぶとしますが、中論の中村元訳の、「若しも、何らかの「もの」に縁って時間があるのであるならば、そのものが無いのにどうして時間があろうか。しかるに、いかなるものも存在しない。どうして時間があるであろうか。」は、読み解けば、「もの(事象・事物)」の「ある」を在るとは云えども自性が持つ永久不変性を持たない以上、自ら生じ存在を「もの」に干渉されない「有」即ち自性を自体にする時間は有り得ないことになります。且又、龍樹は「無」の無たるものを縁起としては認容しません。「無は敢然として無であり、有因に非ず結果にも非ず」、何事にも非ずを顕す語彙を「無」に冠します。此れに空白を意味しそうな「空」理論から西洋思考家は龍樹を虚無主義者と決めつける傾向にありますが如何なものでしょう。龍樹の世界観、特に論理の中心は、人間精神を中核とし宇宙の物理科学的なものとは異相な思考ですが、現代天文学の物理科学が観測上の事象から捉える宇宙のいたるところで「在った(物理学的には「有る」の意)」ものが「無きもの」に、将又、其の逆に物理科学上での「空間上はに何も無い」ところからから物理的「有る」ものが生じる事象は「縁起」と如何様に結び付くのでしょうか。哲学・思想ランキング
2020年06月29日
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時間の陥穽195 ナーガールジュナは自性としては時間は存在していないと結論付けています。此れがアリストテレスやアインシュタインの時間観念との異相とも云える概念でしょう。勿論此れは時間其のものが独立的に自性していないという意味です。例えば、「神の時間」を考察すれば神は「世界の始まりや終わり」に関与すれども干渉されない一瞬が永遠の無限の存在です。其処には変化は毛頭もない「有」であり「自性」そのものであり、これには龍樹が受け入れられる筈は毛頭すら顧慮しません。彼云う正祖「仏陀」は世界の道理に同化したものであり、神と一体化したものではないからです。其れ故に、仏世には人間が関与する時間の流れは無い筈なのですが、「いとも気高き蓮華教」の教えに多宝仏が菩薩夫々に仏と成って統べる世界を予言する数億年とか数百年の仏の在年は「方便」と捉えるべきでしょう。龍樹の時間論から鑑みて、時間は「有」でないことは勿論、ものに縁って時間があるのでもない。ならば、そのものが無いのにどうして時間があろう。「時間は自性として存在していない」との結論に至るも、ものの先後関係は時間に依るものではなく、ものの先後関係が時間を呼ぶと捉えるのです。哲学・思想ランキング
2020年06月28日
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時間の陥穽194 ナーガールジュナの持論である「空と自性」は当に彼の思想の根幹を成さしめた世祖であるシッダルタの哲学を一歩進めたものとなります。ナーガールジュナ、漢訳した龍樹によれば、世界の森羅万象を物理科学的には捉えず、人間の精神面から世界を俯瞰します。先ず「空」、空とは「ものが究極的には存在していないこと」を指す言葉でもなく、将又、「ものの存在の仕方が幻想のように主観の創作にすぎないこと」を指す言葉でもなく、且つ。「存在の仕方が何となくぼんやりしていること」を指す言葉ではなく、「空」とはものに自性が欠如していることを指す、極めて意味の明確な語彙を持つ言葉だというのです。「空」が「自性」を欠如したとする一方の「自性」とは「スヴァバーヴァ」(svabhava)というサンスクリット語の漢訳で、直訳すれば「自己自身のみの存在」と捉えられますが、大乗が縁起を説く以上。現代日本語訳では「実体」と訳されること多いようですが此の訳からは「自性」の真意が見えません。何れにしても、虚無主義者として竜頭を批判する、西洋哲学の諸々のものはあるように見えるだけで真実には無いのだというようなこととは的外れです。例えばナーガールジュナは、「空」が、もないことを意味しているのではないことを表現して『「実」として「有」ではないもの』として表現しています。例えば、観測地点から一億光年離れた新星爆発も現在現実に在るものとしては「無い」ことになるからです。「すべてが空である」とは「すべてに自性が欠如している」ということ、空の理解とは自性の理解であるとも云えます。哲学・思想ランキング
2020年06月27日
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時間の陥穽193 「時間の流れ」は現在の量子論天文学宇宙のブラックホール→ワームホール→ホワイトホールに直接・間接を問わず如何なる関係を持つのかも変化を許容する限りには検討の余地があります。宇宙には実体があり実相が在るにしても「時間の流れ」が其れに獨立して在るのか、将又。人間の観想が変化を「時間の流れ」として捉えるのか。アリストテレス(Aristotel?s/BC384年-BC322年3月7日)古代ギリシアの哲学者や古代ギリシアの数学者であり物理学者・技術者・発明家・天文学者である古典古代における侵入宇宙人を想わせるほどの頭脳に、遅れること数百年のインド大陸二世紀の思想家である龍樹(ナーガールジュナ)が別面、亜細亜のヨーガ思想の流れを汲む大乗哲学から「時間の流れ」を解釈していきます。其の自論は「空と自性」から成り立ちます。人種的文・化的共通性はあるものの西欧とインド大陸の風土性から相互に全く異なった進展を見た視点から「有る・在る・常・変」其れ其れの定義・概念の相違が顕著に浮き上がらせます。哲学・思想ランキング
2020年06月26日
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時間の陥穽192 ジョン・アーチボルト・ホイーラー(John Archibald Wheeler,/1911年7月9日-2008年4月13日)は、アメリカ合衆国の物理学者、「ブラックホール」の語は、1964年に発行された科学雑誌に「宇宙にできた黒い穴」と形容され始めていましたが、1967年にホイーラーが、パルス状の可視光線・電波・X線を発生する天体の総称パルサー(pulsar)の解釈をめぐる講演中に英語で gravitationally completely collapsed objectと繰り返していたのを聴衆が「それはブラックホールでは」と言ったのを切っ掛けにその後に使い出したことから広まったとされています。アルベルト・アインシュタインの共同研究者として、統一場理論の構築に取り組み、一般相対性理論、量子重力理論の理論研究で多くの足跡を残ます。1960年代には、中性子星と重力崩壊の理論的分析を行ない、「相対論的天体物理学」の先駆者となり先端を馳せ巡ります。宇宙の波動関数を記述するホイーラー・ドウィット方程式は、量子重力研究の先駆的成果の一つでしょう。また、ワームホールは1957年に命名者として、且つ、用語としてのブラックホールを世界に広く定着させた人物としても知られているますが、パンドラの箱、神話に擬(なぞら)えて、「開けてはいけないもの」、「禍いをもたらすために触れてはいけないもの」を意味する慣用句として「パンドラの箱」という言葉が使われているそのもの水素爆弾の開発に手を染めたのは良くも悪くも彼の評価が分かれるところです。哲学・思想ランキング
2020年06月25日
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時間の陥穽191 ブラックホールは自らの影響事象の地平面を超えて入ったものは決して圏外に出ることを許しません。これとは反対に、事象の地平面を超えてホワイトホールに近付くことは逆に吹き飛ばされて不可能となります。業務用吸入排出切り替え掃除器のように。宇宙エネルギーから見て蚊の如くの運動エネルギーでは到底立ち行かないのが実相です。理論上の存在としてアインシュタインとローゼンが協同で考案したワームホールは、ブラックホールとホワイトホールは、繋がっているのでブラックホールから吸い込まれると遠い宇宙にあるホワイトホールから出てくるだろうという予想をもとにワームホールの名付け親であるブラックホールと同じホイーラーによって名付けられますが、私見によればワームホールはトンネルではなく務用吸入排出切り替え掃除器の吸入排出スイッチボタンの如く次元を持たない点状の括り、祭りの屋台の細工風船の捻じり箇所がワームホールかなとも憶える昨今です。ブリッジと云うよりは締め括りといったニュアンスです。此処からの視点で捉えれば宇宙の始まりが角砂糖大の「核/Core」から生じたのではなく無ではなく或る位置或いは位相、ゼロ点から始まったのだとも仮相し得ます。哲学・思想ランキング
2020年06月24日
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時間の陥穽190 異相の違う宇宙、若しくは一つの宇宙の別の事象を結ぶ時空の抜け道。代表的な例としては極大シュバルツシルト解におけるアインシュタイン-ローゼンの橋(Einstein-Rosen Bridge)、此れは順を追ってだんだんと実現しようとする傾向である漸近(ぜんきん)に平坦なアインシュタイン方程式の厳密解を極大に拡大した時空に現れるもので、二つの漸近的に平坦な時空を結ぶ構造となっています。然し乍ら、此の二つの漸近的に平坦な領域は空間的に隔たっており、行き来することは通常一般思考では出来得ないとするのが常識です。二つの離れた事象を行き来できるようなワームホール時空をつくるには負のエネルギー密度をもった物質が必要であり、亦、仮に一旦はワームホールが出来たとしても瞬く間にすぐにブラックホールに崩壊してしまうため現実の宇宙には存在しないと現状は捉えられています。然し乍ら、プランクスケールというミクロな時空では量子重力理論的な効果によって位相(トポロジー/Topolog)、簡潔に云えば次元が変化するため仮想的なワームホールは生まれたり消えたりしているという理論が浮上しています。現状の物理科学はブラックホールは現実に存在し、生まれてくる仕組みも分かっているとしますが、一方のホワイトホールは未だ仮説の天体であり、実在には否定的な立場をとる研究者が多いのが現状です。哲学・思想ランキング
2020年06月23日
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時間の陥穽189 我々現代人が一般な常識に照らせば、現宇宙のブラックホール→ワームホール→ホワイトホールから別宇宙と進めたいところですが、現代物理の天文学は其の様には捉えません。曰く、ブラックホールの発見以来の物理科学機器を使用した天文観測では、未だにワームホールらしき天体は発見されていない。只、仮に検出されなかったとしても、あくまでも多数のワームホールが存在するわけではないということを示す得るだけで、其れが即ワームホールの存在そのものを否定することにはならないとしています。そもそもが前述のように、ブラックホールも証明されるまでは、その存在を疑う声のほうが大きかったからと述べます。ブラックホールは勿論、ワームホールやホワイトホールが「一(いち)」の宇宙内に複数或いは無限にある(有る若しくは在る)とすれば宇宙はゴルフの練習ボールの如き蜂の巣状の穴開き状態に化します。此れが宇宙の実相ならば、ホワイトホールやワームホールの存在が、光の速さを超えて宇宙を旅することができる「超光速航法」や、未来や過去に行ける「タイムマシン」が実現するのに利用することさえ可能となる屋も知れません。哲学・思想ランキング
2020年06月22日
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時間の陥穽188 ブラックホールの天体属性が我々人間が実体として認識且突入可触なものとして観想すれば、次には宇宙のトンネル回路とも云うべきワームホール。此のワームホールについても、現代の観測物理科学は発見確認の手法は確認されつつあると発表してます。事実、日本の名古屋大学などからなる研究チームは、重力マイクロレンズ効果*4を応用することで、ワームホールの検証が可能だと2011年に提唱しています。名古屋大学を中心とした此のチームは、宇宙科学理論を持って予測されるワームホールの特性、ブラックホールの裏側にあってトンネルのような領域でつながっているのではないかという考え、ブラックホールに飲み込まれたものがホワイトホールへ向かって移動する際に通るトンネルのような領域としてマイクロレンズ効果、星の様な質量あるものが狭い空間に密集した天系が、背景の星と観測者の間を通過すると、背景の星の光が重力で曲げられ、ちょうど凸レンズの様に光が集められ、見かけ上背景の星が増光した様に見えるマイクロレンズ効果を利用してどのようなものになるのかを研究しました。その結果、ワームホールの光度曲線*5は、通常の星やブラックホールと異なり、極大の前後で一時的に減光することがわかったという。これにより、通常の星やブラックホールと、ワームホールとを完全に分けて検出することが可能になった。その結果は、ワームホールの光度曲線*5は、通常の星やブラックホールと異なり、極大の前後で一時的に減光することが判明したと言います。此の事から、通常の星やブラックホールと、ワームホールとを完全に分けて検出することが可能になったと言明します。此の結論からすればブラックホールとワームホールは全くの別ものと解釈され、ブラックホールの宇宙的存在の解釈には暗闇の燭光となります。哲学・思想ランキング
2020年06月21日
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時間の陥穽187 時間の流れの存否にも拘わらず、ブラックホールは時間の流れなしには語られない天体です。然し乍ら、案外、ブラックホールの常識には誤謬が潜みかねません。例えば「ブラックホールは太るだけで、而も永遠不滅」「ブラックホールの蒸発は、永劫とも云える遥かなる未来には消え去る運命にある」とするプロセスは鵜呑みにはせずに検討すべきです。ブラックホールは熱的な特性を持つだろうと予言、所謂、理論学上の問題を定義化した車いすの天才科学者スティーヴン・ホーキング、「ブラックホールは熱的な特性を持つだろう」と予言したヤコブ・ベッケンシュタインを予言した両名から名付けられたベッケンシュタイン・ホーキング輻射(Bekenstein-Hawking radiation)と呼ぶこともある理論にも傾聴すべき必要性があります。此処に時間の流れや質量の極限と其の行く末としてのワームホールを介してのホワイトホールの実在性が俎上に上ります。スーパー超質量の蒸発皆無の特異なブラックホール(black hole)を想定すれば、呼びかけた相手が返事をすると中に吸い込んで溶かしてしまう西遊記の瓢箪の紫金紅葫蘆(しきんこうころ)の例の如く何処かに現在宇宙をしまい込むことになりますが、此れは。物理理論学者の宇宙の発現と終末とは相容れません。無からの宇宙の発現とは理を事にするからです。其れは他者の力を援用することに成り、物理科学の嫌う「絶対的神格」を連想させるからです。哲学・思想ランキング
2020年06月20日
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時間の陥穽186 ブラックホールは光子の速度をもってでさえも脱出不可能なことからから、色相判別が不可能なため色が見えない、故の黒い天体です。但し色相における「黒色」を示している訳ではありません。此のことは、ブラックホールの天体属性が我々人間が実体として認識可触なものか、実体を持たない不可触ものか、将又、宇宙のトンネル通路とも云うべきワームホール(wormhole) 、宇宙内に若しくは他宇宙にワームホールを経て未だ確認が実証されないホワイトホールを開く扉に通ずるのかはブラックホールの質量に耐える計測器若しくは自ら飛び込んでみなければ分かりません。ブラックホールを相対性理論で説明すると、それは宇宙空間の底なし井戸若しくは歪と考えることもでき得ます。簡略すれば、超広く貼られた薄いゴムのシートを考えます。このゴムのシートの上に重り玉を置けば、ゴムのシートは置かれた場所近辺が少し凹みます。其の凹みはそのへこみは重り玉のまわりに拡がります。これが空間の歪みだと云えます、ブラックホールのあるところでは、強い重力で空間が歪み、まるで空間に穴を開けた如くです。此のホールの影響力近くにさしかかつた天体は、其の光の脱出速度を超える強力な重力に捉えられ捕らわれて、此の奈落とも言える穴に落ち行きます。光でさえも逃げ出すことが出来得ない程、強い重力で空間から切り立った底なしの見えない井戸若しくは奈落(行きつく果て)、それが相対性理論でみたブラックホールなのです。哲学・思想ランキング
2020年06月19日
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時間の陥穽185 時間が流れているか流れていないかは兎も角、此処では時間の流れに影響を及ぼすとされるブラックホール(black hole)、現代に生きる人間には一度は耳にする誰しもが知る天体ですが、「時間の流れ」の真相を明かすのにも最適な天体であることも事実です。此の天体の現代に照らしての基本知識が生半解だと「時間の流れ」の真偽は混沌に陥ります。ブラックホールは、英語で訳すと黒い穴という意味になり、重力が大きすぎて其処から光でさえも逃げ出ることが出来得ない天体のことを表し、別段に黒くて質量の大きい天体ではなく、ましてや、無色透明の穴でもありません。観測上確認されている最も速い速度を持つとされる光子でさえ脱出不可能、当然に光や電磁波を利用する限りは見えない天体、色相を表せない天体としてBlack Holeと名付けられましたが、人間の色相分別の黒とは異相であり、ましてや、先の通り透明であるわけではありません。此処に現代の宇宙科学に脱出速度が光を上回るブラックホールの特異性を際立たせ興味を引き付けて止まないのです。哲学・思想ランキング
2020年06月17日
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時間の陥穽184 欧州南天天文台(ESO)は2020年5月6日に地球からわずか1000光年の距離にブラックホールが存在する証拠を発見したと発表しました。これまでに発見されたブラックホールの中では最も地球に近い距離にあります。此のブラックホールは、地球から見て南天に方位にある「望遠鏡座(ぼうえんきょうざ/Telescopium)」を構成している「HR 6819」という天体で見つかりました。HR 6819の明るさは5等級で、南半球で晴れた夜に暗い場所で探せば、双眼鏡や望遠鏡を使わなくても観測することが出来得る距離にあります。多くの発見されたブラックホールは二つの恒星からなる白鳥座X-1の如く二重連星系が殆どでしたが、この研究を率いたESOの科学者Thomas Rivinius氏は、「チームはもともと、二重連星の研究のためにHR6819を観測していました。ところが実際には、史上初めて肉眼で見ることができる、ブラックホールをもった恒星系であることがわかり、非常に驚きました」と語り、ブラックホールは小さく、また電磁波・光を発しないため、直接観測することはできなかった。そのため、これまで発見されたブラックホールは、周囲のガスを集める際にできる「降着円盤」から放射されるX線や光などを手がかりにしていたのです。だが、HR 6819にあるブラックホールは、周囲の環境と激しく相互作用しておらず、X線や光を出していないことから、これまでその存在は隠れていたと述べます。哲学・思想ランキング
2020年06月16日
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時間の陥穽183 質量の大きな星の死と共に誕生するブラックホールの条件を満たした場合には、其の後如何様な経緯を経て如何様な変遷、人間思考が介在すれば何の様な生涯を送るであろうか。ブラックホールが誕生する際の超新星爆発で、連星系が壊れずに生き延びたな場合には、ブラックホールの誕生後、何百万年か経つうちには、相手の星も進化して膨らむので、ブラックホールは相手の星の外層大気をはぎ取って吸い込み、次第に変化、人間的観点からは成長していく。ブラックホールが相手の星を吸い込んでいる間は、吸い込まれる途中にブラックホールの周辺で高温になったガスのために、きわめて激しい活動が起こっていす。これが観測されるのはX線源の白鳥座X-1の現在の姿です。軈ては星はブラックホールに吸い尽くされてしまい、後に形成されるのは星の質量分だけ重たくなったブラックホールが残るだけげす。その後は、基本的にはブラックホールの成長はストップする筈です。此処に重要なことは、其の後のブラックホール僅かに存在する星間ガスを少しずつ吸い込んだり、ときには他の星やブラックホールと出会ってそれらを吸収し少しだけ太ることもあるかもしれないが、何れ変動の経過を経れば、其のまわりには吸い込む物質もなくなり、長い年月、運動を時間の数として捉えた場合、長い年月にわたり変化は起こらなくなります。そして膨張宇宙が未来永劫続くのなら、遥かな、ほんとに遥かな未来に、ブラックホールは膨張する宇宙の干渉から、いずれは蒸発する運命にある。ブラックホールは永劫のながさから見ればたんに宇宙の成長・終末の経緯なのだともいえますが、超巨大ブラックホールが発見されないだけであって、共に発見されない可能性大のホワイトホールへワームホールを介在して連関している可能性も無碍には否定すること能わずです。哲学・思想ランキング
2020年06月15日
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時間の陥穽182 ブラックホール誕生後の変化・進化の二つの方向性とみられる「蒸発」、その一方の「成長」は、宇宙観測科学や理論物理科学において、ブラックホールは周囲から物質を呑み込んだり、あるいはブラックホール同士が衝突して、その結果、漸次成長していくことがあるのだとします。たとえば一例として、天の川銀河やアンドロメダ銀河の中心などで生まれたブラックホールの場合、其れを取り巻くまわりのガスや星が非常に密で多いので、それらを吸い込んで、ブラックホールはつとに成長し、ついには、太陽の一億倍もの質量を持った超大質量ブラックホールが形成されているとされています。此の項で述べられるブラックホール誕生後の変化・進化や成長の語彙はきわめて人間的感受性から生じた語句であることにも注意が肝要です。星の進化や成長とは人間の感性の捉え方であり、収縮が進化で膨張が退化とは云わず、其れ其れの思考傾向により完璧な定義は宇宙やその内部銀河団としての星雲、空間の膨張等々何れにしても人間思考が尺度で真相は宇宙摂理に問うことになります。哲学・思想ランキング
2020年06月14日
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時間の陥穽181 星の様々な終末を踏まえて、此処に時間の流れに特徴的な影響を及ぼす「ブラックホール」が俎上に上がります。質量の非常に大きな星が超新星爆発を起こすと、その中心部は、ガスの圧力や中性子の縮退圧などいかなる圧力によっても自分自身を支えることができなくなり、中心点へ向かって無限に重力収縮してしまう。ふつうのブラックホールは、このような星の重力崩壊の結果誕生します。ブラックホール誕生後の変化・進化は、蒸発と成長とという二つの方向性があります。一つはケンブリッジの車椅子の天才物理学者ホーキングの唱えたブラックホールの蒸発です。古典的な理論では真空に位置する単独のブラックホールは永久に存在することになります。然し乍ら、量子力学的な場の理論では、真空は無ではなく、仮想的な粒子・反粒子対が常に生成消滅を繰り返していると云います。ブラックホールの影響を受ける地平面の近傍でこのような仮想粒子対が生成されると、それらは消滅する前に、片方の粒子がブラックホールの地平面内に落ち込み、もう一方の反粒子が遠方へ逃げ去ることがある。言い換えれば片方の粒子としての反粒子がブラックホールの地平面内に落ち込み、もう一方の粒子が遠方へ逃げ去ることがあると云いいます。此の現象を天文単位の遠方から観測すれば、あたかもブラックホールから粒子が出てきたように見えることになります。このような蒸発理論に従えば、ブラックホールの質量は理論上暫時であれ漸次減少することになります。ただし蒸発の割合は質量が大きい程に小さく、一般的なブラックホールでは蒸発は無視できるとしますが、永劫の宇宙からみれば無視できない変化です。哲学・思想ランキング
2020年06月13日
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時間の陥穽180 星の終末は、その質量によって異なることは観測天文学で確認されています。物理科学上、太陽質量より約0.08b倍≒1.5911e+29kg以下の星は太陽にはなれない。太陽質量の4倍ぐらいより軽い星の場合では赤色巨星になった後、 その核である芯が炭素や酸素の燃えカスだけとなり、 温度も数万度に下がって収縮し, 電子の縮退圧で自分自身の重力で収縮、電子の縮退圧で自分自身の重力を支えるようになった星である白色矮星になります。白色矮星の質量は太陽程度ですが半径は地球程度しかありません.一方、太陽の約8倍より重い星の場合、核融合反応を繰り返すことによって、赤色超巨星に進化した段階ではネオンやマグネシウムからなる縮退した中心核が作られ、その周囲の殻状の領域で炭素の核融合が進むようになります。中心核の質量が増えると、やがて陽子の電子捕獲反応が起きて中心核内部に中性子過剰核が増えます。これによって電子の縮退圧が弱まるため、重力収縮が打ち勝って一気に崩壊する嵌めに陥ります。更には、太陽の10倍程度よりも重い星では中心核が縮退することなく核融合が進み、最後に鉄の中心核ができる。鉄の中心核は重力収縮しながら温度を上げていき、約1010Kに達すると黒体放射により生じた高エネルギーのガンマ線を吸収してヘリウムと中性子に分解してしまうという鉄の光分解が起こります。これによってやはり中心核が一気に重力崩壊を起こすのです。この爆縮的崩壊の反動による衝撃波などで外層部は猛烈な核融合反応を起こし、II型の超新星となる。しかし爆発のメカニズムは詳しくわかっていない。内部コアで生じた衝撃波は典型的な爆発の運動エネルギーと比べて二桁ほど大きいにもかかわらずニュートリノ放出によって弱まるため外部コアを通り抜けられないと考えられている。現在では弱まった衝撃波をどのように復活させるかが議論されており、ニュートリノ加熱メカニズムが有力視されているものの未だうまくいっていません。極超新星ともなれば未だにブラックホールと並び理論物理学の分野を超えません。哲学・思想ランキング
2020年06月12日
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時間の陥穽179 ブラックホールの熱力学の解釈は、ホーキング放射(Hawking radiation)またはホーキング輻射、スティーヴン・ホーキングが存在を提唱した、ブラックホールからの熱的な放射のことで「ブラックホールは熱的な特性を持つだろう」と予言したヤコブ・ベッケンシュタインの名前を取って、ベッケンシュタイン・ホーキング輻射(Bekenstein-Hawking radiation)と呼ぶこともある理論ですが、そこにはブラックホールが最終的には蒸発する、我々のブラックホール観の常識を覆す理論ですが、そもそもが、ブラックホールの「蒸発」とはいったいどんな現象なのでしょうか。ブラックホールの生涯は、星の終末がその質量によって異なることの様相に関わります。すなわち約0.08太陽質量より小さい星は太陽にはなれない。約0.08太陽質量から約4太陽質量の星は、最終的に白色矮星になる。約4太陽質量から約8太陽質量の星は、超新星爆発を起こすが、粉々に砕け散って後には何も残さない。そして太陽質量の8倍より大きな星が超新星爆発を起こしたときに、中性子星やブラックホールが残されるのです。ブラックホールが最終的には蒸発するホーキング放射が事実ならば。ブラックホールもやはり誕生と終末を持つ訳です。哲学・思想ランキング
2020年06月11日
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時間の陥穽178 ホワイトホールはあらゆる物質を放出する天体と定義されます。然し乍ら、この定義では、ホワイトホールはやがては物質を放出しつくし消滅してしまうことになります。近年には宇宙観測学にて宇宙の粒子が「無から有(在るの意)乃至、有から無」が観測上発見の話題が科学上にて世間を賑わしてはいますが確定的ではありません。勿論のこと、ブラックホールが全ての宇宙物質を呑み込むだろうに至っては理論物理学でも噴飯もの扱いです。かつての観測天文学は「ホワイトホールが発見されていないのは、既に全部消滅したから」と説明されてきました。だが、この説明どおりにホワイトホールを解釈すると、ビッグバン以前にホワイトホールは既に存在していなければならないことになるという矛盾が発生します。将又、ブラックホールとホワイトホールが、時空構造の位相幾何学として考えうる構造の一つで、時空のある一点から別の離れた一点へと直結する空間領域でトンネルのような抜け道である。一方通行のワームホール(wormhole)を通じて繋がっているため、ブラックホールに吸い込まれた物質が、ホワイトホールから放出されるという仮説も存在しますが、この仮説にはブラックホールに吸い込まれた物質がその後どうなるのかについての説明が未だ科学的認証を獲得せず不明の儘です。これらの点から、ホワイトホールは数学的解釈により想像された架空の天体に過ぎず、現実には存在しないとする説が現状では有力視され支持されている次第です。哲学・思想ランキング
2020年06月10日
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時間の陥穽177 果たしてホワイトホールに実在性はあるのだろうか。然し乍ら、未だにホワイトホールの存在自体に決定打となる発見の発表はありません。但し、2006年6月14日のニール・ゲーレルス・スウィフト(The Neil Gehrels Swift Observatory) によって発見されたガンマ線バーストで、旧称スウィフト (The Swift Gamma-Ray Burst Mission) 、2004年11月20日にデルタIIによって打ち上げられたガンマ線バースト観測衛星でNASAのゴダード宇宙飛行センターによって運用・管理されている宇宙観測機、当然に人間が搭乗しないため観測宇宙船とは呼べませんが、このミッションを率いたゴダード宇宙飛行センターの主任研究員ニール・ゲーレルス(2017年2月6日没)の活躍を経て解明への道は近付きつつあります。この功を讃えて、この宇宙観測機を「ニール・ゲーレルス・スウィフト (Neil Gehrels Swift Observatory)」と改称することが発表されて宇宙物理科学や宇宙天文学の一部からなお疑問視されるホワイトホールを現在に到るも探求しています。哲学・思想ランキング
2020年06月09日
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時間の陥穽176 ブラックホール(black hole)とホワイトホール (white hole)はブラックホール解を時間反転させたアインシュタイン方程式の解として、一般相対性理論で理論上議論される天体です。ブラックホール解を時間反転させたアインシュタイン方程式の解を鍵として、一般相対性理論で理論上議論される天体で、宇宙の無限循環を予想させます。イベントで見掛けるバルーン芸や日本の縁日に幼少期の者が見た加工風船を彷彿とさせます。一本の空気で膨らませた長いバルーンを周りから強力無非な捻じり、重力の巨大な捻じりをブラックホールに感じるからです。此の強力無非な捻じり運動の原点は全てが、宇宙の内外、汎ゆるる物から隠された「力」絶対者の意思と意識から生じるのか、宇宙其のもの内在する「力」がそうさせるのかは未だに未解決です。哲学・思想ランキング
2020年06月08日
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時間の陥穽175 時間論についてはアリストテレス全集第3巻「自然学」述べられ、さらにアリストテレスは時間とは「前と後ろに関しての運動の数」であると定義しています。 其処には、何は兎にも角にも、先ずは運動という概念が強調され、存在はすなわち運動であり、時間は運度の計測によって生ずるものであるという思いが汲み取られます。逆に云えば、運動無きところに時間は存在しないことになり、空間無き処に運動はない従いて時間が無いことを意味します。此の論から導かれるのは、現代物理学からは宇宙の始まりとされるビッグバンの其の源「コア/核」には運動は未だなく、空間は発生しておらず、時間が無い世界を匂わせます。一部の説に究極の巨大ブラックホールの核内では時間が止まり空間は収縮し運動が行われなく成り、其れが、或る「素因」を以って、新たなるエネルギーとしてホワイトホール(white hole) に、ブラックホール解を時間反転させたアインシュタイン方程式の解として、一般相対性理論で理論上議論される天体として新たなる宇宙を発祥させるものとしていますが如何なものでしょう。哲学・思想ランキング
2020年06月07日
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時間の陥穽174 ナーガールジュナの時間論は、彼の著書「中論」の19章「時の考察」に非常に簡単に述べられています。此の章の「時」とは「三つの時」言い換えれば「三世」としての、過去・現在・未来のことです。これは何も仏教に限らず、古代インドの思想からの伝統を踏まえています。インドでは「時」が「三つの時」として理解されていた事実が、ナーガールジュナの縁起説すなわち彼の自性主義批判にとって非常は引用に都合のよいものだったのです。自性(じしょう)とは、「モノ」それ自体の独自の本性、「もの・こと」が常に同一性と固有性とを保ち続け、それ自身で存在するという本体、将又、そのものが独立し孤立している実体のことであり、根本的な性質、存在の本質を表す。西洋哲学の実体に相応する概念で、仮に「時間」に自性論を持ち込めば、「モノ」の自性は自立・独立・永存していることになります。世界が過去・現在・未来はそれぞれまったく別の事象・時制を指しているのか、それとも同一の事象を指しているのかということ課題が浮上します。其れとは豈図らんや、其れ其れが同じものを指しているのだとすると、過去も現在も未来もその区別がなくなってしまうという事象を受け入れる誤謬が待ち受けます。他方、それぞれがまったく独立した事象であるとすると、明らかに認められる過去と現在と未来の関係が、全く説明できないという別の受け入れがたい事態に落ち込まざるを得ません。こういう受け入れがたい事態、誤謬を犯すのは時間に時制を持ち込み自立・独立・永存の自性を想定するという間違いを犯しているからだとするのナーガールジュナの「時の考察」です。哲学・思想ランキング
2020年06月06日
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時間の陥穽173 アリストテレスの自然観から齎される時間観は、形而上学の「今」はもはや無い現在しない過去、来たるべき「今」であるが現在しない未来を、「今」の現実在を実相として捉え其処「今」を支点として時間を俯瞰しようとする努力の賜物です。今だけが「現実在」として人間精神に現実味を与えてくれる唯一のものだからです。「中論」著者の龍樹にしても時間なるものをばは否定するにしても「今」現在するものは否定はしていません。彼の「中論」第19章「時間の考察」中村元著「龍樹」の原文訳を見れば、もしも現在と未来とが過去に依存しているのであれば、現在と未来とは過去の時のうちに存するであろう。もしもまた現在と未来とがそこ(過去)のうちに存しないならば、現在と未来とはどうしてそれ(過去)に依存して存するであろうか。さらに過去に依存しなければ、両者(現在と未来)の成立することはありえない。それ故に現在の時と未来の時とは存在しない。これによって順次に、残りの二つの時間(現在と未来)、さらに上・下・中など、多数性などを解すべきである。未だ住しない時間は認識されえない。すでに住して、しかも認識される時間は存在しない。そうして未だ認識されない時間が、どうして知られるのであろうか。もしも、なんらかのものに縁って時間があるのであるならば、そのものが無いのにどうして時間があろうか。しかるに、いかなるものも存在しない。どうして時間があるであろうか。大乗哲学「縁起」論から時間は否定しますが「今」まさに現在するものは否定してはおりません。哲学・思想ランキング
2020年06月05日
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時間の陥穽172 アリストテレスの自然観から齎された「今」は、運動が有する順序構造に、その運動体が位置する地点の順序として識別される故に、運動の数として認識されると証されてはいますが、現代物理学からに馴染んだ現代人からは、時間が「運動の数」ならば「運動ゼロの瞬間」が必ず在ることになります。つまりは、時間の停止世界です。然し乍ら、我々人間で時間の停止を体験した者はサイエンスフィクションやムービーを除いては未だに顕れてはいません。アリストテレスの「今」を再見すると、「今」を他の単語に置き換えることで別次元が見えてきそうです。我々人間が「現在」する「今」は、通常生活を送る人間が「今」と捉えると誤謬が忍び寄ります。アリストテレスの「今」を他の語句に置き換えれば少しは「今」の真相に近付くことも可能になるかも知れません。例えば「今」を「今が現在の時」を用いると、今我々人間が体験した時間・体験するであろう時間は思い描くことは出来得ても人間が光速に劣る遅速の神経系を持つ限りにおいては「瞬間」を捉え切ることは出来得ません。アリストテレスの自然観から齎された「今」には、「時」若しくは「時点」が有効には想えますが、更に、方向性を持った運動する時制の「時」若しくは「時点」がアリストテレスの「今」に置き換えれば、かなり、理解し易くなりそうです。哲学・思想ランキング
2020年06月04日
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時間の陥穽171 アリストテレスの自然観から齎された「今」の具体化、更には具象化の努力に拘わらず、「今」が観察者の主観であるように、突き詰めれば「時間の流れ」そのものが主観なのであり、自己が存在する外世界は運動・変化は在るにしても「時間」を含有してはいません。但し、現代物理学が「時間子」なる独立粒子を発見すれば此の観想は全てがダッシュボードに晒された後、消え去るものとなります。常識が心の深奥で叫びます。客観的な「時間の流れ」は、「原理上」、言い換えればニュートンの絶対空間に設定された「絶対時間」、アイザック・ニュートンの物体は絶対静止した状態にあるか、そこから落下などして、絶対速度で運動しているかのどちらかだとして、その基準として、3本の軸の空間座標による「絶対空間」を設定し、この空間の中で、何にも影響されず、いつでもどこでも一様に流れる時間を「絶対時間」として定義したように、実相が異なったのです。絶対という意味は、時間も空間も物体の運動とは関係なく、見える見えないに拘わらず、それぞれ独立して存在するということで共通しています。其々がその中で物体が運動する「入れ物」にすぎないという考え方です。哲学・思想ランキング
2020年06月03日
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時間の陥穽170 アリストテレスの思惟する「今」は幅は無く、思考・体験では人間には捉え切れず、見えないものを何とか形而上ではなく具体化する努力の成果です。貴方・貴女の意識と外世界の変化を同一の基盤、見える世界と見えない世界を同一軸線上に乗せる努力です。其れは、アリストテレスの意識する「今」であり時間です。私議的には意識のないところに「今」は無い。「今」という瞬間は、客観的には存在しえない。「今」は主観そのものと言えると思考します。脳細胞の活動が「今」という瞬間を生み出し、「今」を感じている主体を我々人間は「意識」と呼び「今」という瞬間が在るからです。仮にあなたの意識の消失状態が起これば、たとえ、時間が外界に有ろうと無かろうとあなたの意識に「今」はもはやない。仮にこの世界に、意識と呼ばれる現象が存在しなければ、客体がどうであれ、「今」を認識する主体が存在しないということになる。客体としての世界から「今」が消えてなくなるということです。アリストテレスの思惟する「今」は意識を導入しています。人間意識の外世界に時間概念を適用し得る「今」はあるのか、「今」が無ければ時間は流れない。時間の流れは観察者がいてこそ感じられるのであって、観察者がいなければそこに流れるのは絶えざる「運動・変化」なのです。哲学・思想ランキング
2020年06月02日
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時間の陥穽169 アリストテレスは「運動体」は、点のようなものでも「石」であっても構わないと述べますが、点=運動体という系列に「今」が準じるより含有せしめていることには注意が肝要です。つまり、点=運動体という系列に「今」が準じるとすれば、「今」はまた具体相を示すものとなります。アリストテレスの思考は「今」は抽象的なものではなく、具体的なものでなければならないということ。彼の時間論からして「より先・より後」を今を堺に先後関係にあるものの数を数える、「時間」を「運動の数」と捉えることが出来るという解していることをことを意味します。アリストテレスの「今」が成り立つためには、その「今」は何ら抽象的なものではなく、数えられる具体的な「今」でなければならないということです。然し乍ら、具体的な「今」、言い換えれば現在瞬間に体験し得る「今」が炙り出す先後関係は、運動の順序構造と同じではない。主軸としては運動体によって運動の順序構造が識別されるのであって、従いて運動体に準ずる「今」が、時間における先後関係が教唆され、数えられ得るものになるであろうから。尤も、アリストテレスが「今」の存在主体が「運動体」と同一であると述べている点には注意が肝要です。「今」の存在主体とは、「今である」という規定を受け入れる当のもののことであリ、その点では「今を支えるものである。アリストテレスはそれを運動における先後関係つまり順序構造と捉えている。運動は必ず順序構造を持っているのであるから。「今」の存在主体はしたがってその点で同一である。従いて、「今」そのものは具体的であるが、その「モノ」の在り方、その具体的な具体的な先後関係は多様性を示すとアリストテレスは考えています。「実在」が「今」にあり、数えられ得る限りにしての「運動体」に準じるとするのです。詰まるところ、「現実」は今我々が感応しているそのものであり、其れ以外は、体験であり予想だと云うことに成り、「時間の流れ」は振り出しに戻ります。哲学・思想ランキング
2020年06月01日
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