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2024.06.05
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カテゴリ: 気になる本
図書館で『もぎりよ今夜も有難う』という文庫本を、手にしたのです。
おお 片桐はいりの「もぎり生活エッセイ集」ではないか。・・・面白そうである。




片桐はいり著、幻冬舎、2014年刊

<「BOOK」データベース>より
映画「かもめ食堂」の初日挨拶で、シネスイッチ銀座の舞台に立ったとき、かつて銀座文化でもぎりのアルバイトをした7年間がキラキラした宝物のように思い出されー。「映画館の出身です!」と自らの出自を述べる俳優が、映画が活況だった頃の懐かしい思い出や、旅先の映画館での温かいエピソードをユーモアとペーソスを交えて綴る名エッセイ。

<読む前の大使寸評>
おお 片桐はいりの「もぎり生活エッセイ集」ではないか。・・・面白そうである。

rakuten もぎりよ今夜も有難う


「巴里の空の下ケムリは流れる」で石炭暖房の故障騒ぎを、見てみましょう。
p29~32
<巴里の空の下ケムリは流れる>
 学生時代ストーブにコークスをくべた記憶があるのは、何歳から何歳くらいまでの世代だろうか。同い歳の東京生まれに聞いても、いったいそれ、何時代のどこ地方の話? と、まるで昔話を聞くように煙たい目をする人もいる。

 東京の南のはずれの下町だけど、我が小学校時代、暖房はいわゆるだるまストーブだった。日直がバケツでコークスを取りに行き、休み時間に少しずつくべてゆく。人並みはずれた暑がりのわたしは、頼まれもせぬのにストーブ番を買って出て、炭の量を最小限にごまかしていた。

 中学に入ると、校舎こそおんぼろの木造だったけど、暖房はすっかり全校温度調整されたヒーターが設置されていた。わたしは特別に許しを得て夏用の制服を着、窓際の席を与えられて、すきま風を入れてしのいでいた。

 二十代になって、もう一度コークスの暖房に巡り合うことになるとは思いもよらなかった。時は昭和、でも最期の数年である。石炭やコークスの思い出なんて、終戦後に給食で脱脂粉乳を飲んだとか飲まないという話と同じくらい遠い過去になっていた、はずだった。

 私が働いていた銀座文化では、入れ替え時間が忙しくないプログラムの時はたっぷりとお昼休みがもらえた。時間はあってもお金がないもぎりたちは、お弁当を持ち寄っては眺めの良い場所にくりだして、のんびりとランチタイムを楽しんだ。日比谷公園、晴海の埠頭、銀座通りに並んだデパートの屋上。なかでもわたしがお気に入りだったのは、銀座文化の屋上である。

 裏通りのビルの上から眺めるこの街は、地上とはまるで別人の顔をしていた。銀座のどまん中とは言え、それぞれのビルの上には洗濯物がつるされた屋根部屋があったり、さびたデッキチェアやビーチパラソルが放られていたり、ひそかに育てられた植木が花を咲かせていたりする。日本一の高級商店街の上空にも、少しだけ暮らしの匂いが漂っていたのだ。

 もぎりたちはスクリーンの向こうに広がる異国の街に憧れて、よく銀座通りをニューヨークの五番街に見立てたりしていたけれど、銀座文化の屋上はさながら、巴里の屋根の上だった。わたしたちは、「彼の地のアパルトマン暮してのはもしかしたらこんなふう?」と思いをはせながら、フランスパンならぬ、木村屋のあんぱんなどをかじったものだ。

 ある冬の一日、そのアパルトマンからの眺めに異変が起こった。いつものように屋上の扉を開けると、夏場にはその存在に気づきもしなかった煙突から、もやもやと黒い煙がたなびいていたのだ。せっかく広げた白いごはんにススがふりかかり、風に合わせて右に左に向きを変える煙に追われて、わたしたちは大あわてで屋上から退散した。

 その時はじめて、わたしはこの建物の秘密を知ったのである。「ボイラーの調子が変です!」と報告に行ったわたしたちに「石炭炊いてるからね」と語った社員の北村さんの口調には、ほんの少し内緒の響きがあった。世の中はバブル直前。すでに1980年代である。
 そんな時代に映画館が二館と、東宝東和の試写室に川喜多記念映画文化財団なども入っていた銀座のどまん中のビルディングが、石炭の暖房であたためられていたことに、わたしはえらく衝撃を受けた。

 ということは、わたしは最も多くの映画を石炭の暖房で観たことになる。銀座文化2で何度もかかった「ブレードランナー」の再映も、わたしたちは石炭のぬくもりの中で観たわけだ。ビルの谷間を車が飛びまわり、レプリカントが暗躍するサイバーパンクな近未来を、すでに手に届くところに感じていたはずなのに。

 しかし不思議なことに、わたしはあのビル全体を暖めるだけの大量の石炭が搬入される様子を見た覚えがない。同期のもぎりたちにたずねても、その構造を確かめた者は誰もいないのだ。


『もぎりよ今夜も有難う』1 :渡り鳥映画館へ帰る





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Last updated  2024.06.05 00:25:03
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