漬けてみたいと思ったものは概ね漬けた。結果はまだ出ていないが……。
名称の脇に <高難易度> と付いているものは、想像される味わいと出来上がったものに関連が見えない程掛け離れているか、現状の出来の延長線上に美味しくなる未来が一切想像できないもの。有り体に言えば「企画倒れ」感が強く漂っているもの。
私が漬け込む対象は基本的に熟成すればするほど美味しくなることを期待して選んでいる。
自家製果実酒のレシピをウェブで調べると、材料の分量を書き並べているだけのサイトが多く、その上それらは有名サイトの引き写しそのもの、あるいは劣化コピーだったりして、元のサイトよりも参考にならないことが良くあった。
漬けて1ヶ月で飲めます……みたいなレシピが結構あるが、その程度の熟成期間では味も風味も移っていないような代物も多いようだ。そりゃ、飲めるものを組み合わせているのだから最初から飲めるだろうが、特に美味しくはなっていないだろう。
現実的にどれくらいの期間漬けると、味や風味がどうなって、どの程度熟成させると美味しくなるのかまで書かれているサイトがあまりにも少ないので、当サイトでは出来る限り途中経過を踏まえながら作成レポートを公表していきたいと思う。
色々な果実酒を漬け始めた頃に一々レモンの皮を剥くのが面倒だと思った私は、「 包丁で輪切りにしてから薄皮の内側辺りで刳り貫いちゃえばいいんじゃね? 」という感じに手抜きをしていた。しかし後日、「 この手抜き方式で処理したレモン果実の重量が手で皮を剥いてから輪切りにした場合の半分しかない 」という驚愕の事実が判明した。
手抜き方式はレモン果実を無駄にするだけでなく、レシピの再現性を下げることにも繋がるので、良い子の皆は辛抱強く手で剥きましょう。
最初に漬けたりんご(jazz)酒からレモン果実を引き上げる際に、漬け込み中の酒の中に分散した「つぶつぶレモン」的な分まで完全に引き上げようなどと思い立ってしまった結果、初期のレモン抜き時点で漉す作業を強いられ、それに時間がかかった。その経験から、りんご(紅玉)酒以降暫くの間「途中で引き上げる予定のレモン果実の場合には市販の出汁パックに入れて漬け込む」という方針を試していたのだが……。
パイナップル酒を漬け込んで2ヶ月目にレモンを引き上げるついでにした味見で余りにも酸味が足りない気がしたことから出汁パックの利用を止めて中身を漬け込み中の酒に戻してみた。その後更に漬け込んだ後のパイナップル酒の味見で酸味が良く出るという事実が判明したので、どうやらレモンを出汁パックに入れて漬け込むのは予想以上にレモンの漬け込みを疎外するようだと思い知らされた。
レモン引き上げ時にちょっとくらいレモン粒が残ってもイイじゃないってことで、良い子の皆はレモンを出汁パックに入れて漬け込むのは止めましょう。
私の地元ではニュージーランド産のメイヤーレモンが時期によってはとても安く入手できる上に、防カビ剤の類いが収穫後農薬として使用されていないと明記されていたために、色々な面で都合が良いと思って使っていたが、今の所定かではないが、メイヤーレモンは通常のレモンに比べて予想以上に酸味がマイルドである可能性がある。酸味が欲しくてレモンを追加しているレシピにおけるレモンの代わりにメイヤーレモンを使うのは残念な結果を呼ぶかもしれないので、暫くの間メイヤーレモンの使用を控えようと思う。
以上は酒類メーカー系サイト(五十音順)。中には、「ん? 間違えたかな?」というようなレシピも混じっていたりするが、それはそれで参考にはなるので……。
個人サイトも参考にしているが、リンクされると何処かへ移転したり消えたりするような、どうしようもなく情けない、じゃあ何でインターネットで公開してんの? というようなウェブに関する理解が決定的かつ致命的に足りていない管理者によるサイトかもしれないので非公開で。
調子に乗って沢山漬けすぎた。こうしてみるとPET容器のコンパクトさが素晴らしく感じる。逆に赤い蓋のヤツは場所を取り過ぎだな。……と思ったが、考えてみるとこれら全部でも7升程度なのだ。この程度で瓶の置き場所に困るようでは梅酒を何年か漬けようなんて不可能である。
というわけで、縦に積み上げてみる実験。
具体的には棚を一つ追加しただけだが、これで左の棚の下に1lクラスの瓶をまとめ、中央に4lクラス、右の棚の下に2lクラスを集め、下段に収まりきらない分を棚の上段に置くことで、これまで以上に瓶を置くことが出来る。
左の写真を見ると明白だが、やっぱPET容器はコンパクトさが良い。左の棚の下には赤い蓋1.0lの瓶がなくて1.1lのPET容器だけなら8本置ける。中央奥のPET容器は4lの瓶で2012年の梅酒。その左に並んでいるガラスの瓶はこの前試飲して非常に残念な感想を持ったバナナ酒で、現在長期熟成実験中。
中の写真は現在中身の入っている瓶だけを並べてみた写真。
右の写真はこのレンジ下収納に収めるべきものを全て収めた写真。判りにくいが、右の棚の上段最奥には極偶にしか使わない寸胴なべがあり、これが一番の場所取り。寸胴の手前には2.7lのPET容器が二つ並べて置ける。中央には4lの瓶が何本か置ける。
まとめると、レンジ下の空間には潜在的に次のような利用可能性がある。
なんだ……これならまだ戦えるじゃないか。