全27件 (27件中 1-27件目)
1
れびゅーを書いていて、なんとなく思った事を少々…向こうで書けば良いのかもしれませんが、少しだけお目汚しを…初期の頃に【ルナ】や【英雄伝説】や【グランディア】などのRPGが持っていた私の大好きな空間が、近頃のRPGからは感じられません。世界の広さとか、冒険心を掻き立てられるようなワクワク感がどうしても希薄に感じます。その分、個々のキャラクターは魅力的になっている気もしますけどね。でも、RPG自体の魅力とは、『世界観』>『キャラクター』であればあるほど良い気がします。キャラクターを引き立てる為だけに世界があるのなら、それこそRPGである意味がない気もします。世界ごと好きになれるのがRPGの良い所だと思います。いえ、世界から創れるのがRPGの醍醐味ですよね。どんなにCGが優れていても、戦闘が面白くても今のRPGは何かが違うのでは?と疑問を禁じ得ません。巧く言えないのですが…近頃のRPGは、どれほど綿密な設定の登場人物であっても、その世界の住人ではないような錯覚を覚えてしまいます。人物に命がないのではなく、その世界に命が感じられない。世界が生きていないRPGが多いのではないでしょうか?ひとつの世界に勇者や英雄がいなくても、その世界の住人なら、誰にでも自らの力で苦難を乗り越える事が出来ると思えるような鼓動を殆ど感じられなくなりました。…自分で書いていて何を言いたいのか良くわかりません(汗ただ、コレだけは言えます、今のRPGは『悲しくて』は泣けるけど、『うれしくて』では泣けないものが多いです。クサくてナンボ、王道でこそRPGだと私は思います。『ALTHENA’S SONG~遥かなる旅~』を聴きながら…-----------------------------------------------------私はクサイ台詞や王道が大好物です(*゜∀゜*)丿だって、それって本物ですから(笑見掛けだけの、何かが嫌いなのは、絶対的に好きなものがあるからです。
2007/08/31
他ブログのテンプレにフラッシュを混ぜようと試行錯誤中な今日この頃楽天様でも使えたら良いのですが…(-""-;)やっぱりもうちょっとHOME画面にも気を使うべきなのかもしれません。使えるタグが少ないといっても出来る事はもっとあるはずですしね。ココではテンプレを簡易設定程度でしか弄れないのでホームを【レイアウト設定】でメイン型にして、【ナビゲーション】に登録されないサブ項目に、リンクを貼るカタチにするのが工夫するならBESTなのかな?そうすると、テンプレから弄った風に見えますしね(笑あと、あるお方もやっていましたげど、【簡易HOME】からフリーページへのリンクを貼り、そこに【擬似メニュー型TOP画面】を作るのも良いのかな。フラッシュを使えない分はGIFアニメを効果的に使うしかないですね。と、いってもHP風にする意味は私の場合は皆無なのでブログという形態を保ったまま工夫したいです。…苦労の割に見返りが少ない気がしますが、人間って順応してナンボの生き物ですしね。少し考えて見ますΣ(=д=ノ)ノ
2007/08/31

『†Curse of blood†』 第1章 1-01【聖葬】 第1章 1-01【聖葬】―ミュークSIDE― レムギサロス大聖堂に透き通るような歌声が満ちる。 先日、崩御されたフォン=ヴァレル大教皇を偲ぶ為の聖歌は、【メナディエル】・【リエルローザン】に縁深い血筋の女子が、相互に謳う慣わしになっている。 【リエルローザン】側の謳い手は、ヤガ=カルプフェルトでも最も古い血筋を保つウィズイッド家が代々担ってきた。 我、ミューク・ウィズイッドは長くその大任を遣わされている。 我らの謳う聖歌に導かれるように、聖堂内にフォン=ヴァレル大教皇が眠る聖棺が入場する。 列席者から盛大な拍手が響き渡る。 本来、こういった祭儀で聖歌を歌うのは、聖堂聖歌隊に所属する子供達であるのだが、唯一の例外としてアレシャイム教皇領の最高権力者でもある、大教皇が崩御された場合にのみ、特別な巫女の家系に連なる女子が、召集されるしきたりとなっていた。 我の正面、聖棺が安置される台座の真向かいで、透明感あふれる美声を披露する娘。 彼女が【メナディエル】側の謳い手である。 人間にしては中々に興味深い血脈を保つ、リュズレイの一門に名を連ねる者。確かシャルロット・リュズレイという名であったと記憶している。 我は僅かに見上げる形で、目の前の娘を興味深く観察する。我よりも頭ひとつ分高い背丈だが、彼女の身長が同年代の者と比べて高いわけではなく、我の成長が他者より幾分遅いというだけである。 (・・・) そうなのだ、栄えある大屍族にして、名誉あるウィズイッド家に名を連ねる我ともあろう者が、たかが身長ごときに必要以上の拘りを持つわけも無く、決して気にしているわけではない…決して…。 ただ、少しばかり見上げるという動作に辟易としているだけである。 (幾分…鬱陶しくもあるが…せっ、詮無きことじゃしな) 要らぬ感慨を振り払い、改めてシャルロットに意識を向ける。その姿は何処か物憂いに見える。心ここに在らずといった風である。 聖堂内に取り付けられた豪奢なステンドグラスから差し込む斜光が、シャルロットの金色の髪に反射して、その優雅な流れを浮かび上がらせている。 この娘も何かひとつの決意を込めて生きているのだろう。人間とはその短い生涯の中で、驚くほどの成長を遂げ、瞬く間に死を迎える脆弱な生物である。人間は生れ落ちた瞬間から、目前にある死に向け歩き出す。 知覚できる範囲に存在する死を感じながら生きる事に、どのような意義を見出せるのだろうか? 半永久的な生命を約束された我等。長き者、エルダーの一族には計り知れない領域である。 我らにとって無縁に近い死に対する恐怖は、屍族の嗜虐心をくすぐるものでもあった。 だからこそ、人間の存在は我の知的欲求を刺激する。 我はいつの間にか、ガラス細工のように繊細な美しさを醸し出すシャルロットに、魅入られたように、その視線を外せずにいた。 (人間などにしておくには惜しいほどの美しい娘じゃな…) 身裡から久しく忘れていた感覚、狂わしいほどの欲望がその首を擡げてくる。 ―渇き それは、何千年という時を越えても尚、克服しきれない屍族の渇望の根源。 現代において屍族は人間に対し無関心な者が多い。以前は食用や愛玩用として人を飼う屍族も数多く存在していたが、古から続く吸血の欲求も、血液と酷似した含有成分を持つプリウスの実を喰する事で、回避される術が生み出されている。 だが、【渇き】そのものがなくなるわけではない。 人の生血は今も尚、我ら屍族を狂わす魅力を秘める、極めて依存性の高い麻薬のようなもの。 (・・・どうかしておるの) 聖歌を朗々と謳い上げながら、にわかに厳しく自嘲的な光を瞳に燈す。 ウィズイッド家では人間の生血を喰らう事は、如何なる理由に於いても禁忌とされていた。 それは母上が決めた法。人間と共に生きる道を選んだウィズイッドが自らに課した契約。 自らを正当化する為に、美辞麗句を並び立てて、人の生血を啜る輩と、今更同類になるつもりはない。 それに、一部の下賤な下級屍族のならいざ知らず、上級屍族の大半は血の欲求を制御する術をある程度ならば心得ている。必要以上に人間との間に確執を深めようとする者は少ない。 自己嫌悪に苛まれる。 (エルダーとなった今も、この魂の苦しみから解放される事は叶わぬのか…) (だが…なぜ、今更このような感慨を…) 目前でさも憂鬱気に…いや無感情にも見えるシャルロットの瞳の奥に何か別のモノ、他の誰かの存在を重ね合わせて視ていたのかもしれない。 それは、16年前、先代教皇の崩御の際に、我と共にこの葬儀ミサで聖歌を謳った者、エレシアム・リュズレイ。この娘の母親の姿なのかもしれぬ。 16年前、我は5度目の聖歌の謳い手に選ばれたその日に、ウィズイッド家が継ぎし力、血統アルカナ『女教皇』の力を継承した。 だが、母上から継いだ力は、拍子抜けするほど頼りないモノだった。 ウィズイッドの血脈が継いできた力は『心読』と『先視』の2つに大きく分かれている。そのひとつ、『先視』の能力は母上の代に、その力の殆どが消失してしまっていたのだ。 それでも、夜を継承した事実は、母上からウィズイッド家の一員と認められた証だと感じ、その湧き上がる高揚感を抑えきれずにいた。 あの時この場で、母上から継承したばかりの血統アルカナの力、その片割れでもある『心読』の能力をエレシアムに対し悪戯に行使したのも、今思えば、手に入れたばかりの力に酔いしれていたのだろう。他者が持つ不可侵の領域に踏み込むことに、得も知れぬ快楽を覚えていたのかもしれない。 その時、我が視たエレシアムの意識の本流は、その虚しさに於いて他の脆弱な人間と同じように思えた。 互いに対立し、矛盾する様々な感情が交差する愚かしい心。 だが、エレシアムは自らの死期を、その心で予感しているのにも関わらず、それを恐れもせず、向き合う強さを持っていた。エレシアムが自らの命を賭してまで護ろうと誓っていた者、それがラグナという少年と、まだ赤子であったシャルロット・リュズレイだった。 (リュズレイの呪われた血脈に、この者は何処まで抗うことができるのか…。メナディエルが呪わし命運は、奇妙な縁を生み出したものじゃ…) 葬儀ミサが終わり、列席者が退出するなか、我はエレシアムに呼び止められた。 最初、心を読まれた事に気づいたエレシアムに、それを咎められるのかと思い。我は次いで投げかけられるであろう言及を、どうねじ伏せるかの算段を練ろうとした。 だが、唐突にエレシアムの腕に抱きすくめられる。その突拍子もない行動に呆気にとられ、しばし茫然としていた。 『怖がらないで、誰も貴女を嫌いになったりしないから…』 我よりも遥かに若輩であるはずの人間に頭を撫でられて、そう優しく窘められる。 周囲の人間からは、どれほどに慇懃無礼な言葉に聞こえたのだろうか? だが、当の我は、数多の反論の言葉を脳内で形成しながら、それを口に出す事はなかった。 我はその時のエレシアムの瞳を、心を未だ忘れる事ができない。 生まれて直ぐに母上に拒絶された我には、計り知れぬ想い… それからの我は、悪戯に『心読』の力を使わぬようになっていく。我よりも遥かに若輩である人間の女に咎められたからではない。なんとなく、それが詰まらぬ事だと感じるようになっていたからだった。 最期に残った『心読』の能力をまで封じた我に、エルダーとしての資格が果たしてあるのだろうか… (・・・) 視界の端に運ばれる聖棺の影を捉え思考を中断する。 我らの聖歌の終焉と共に、教皇の棺は祭壇近くの参列者の前を小さく一周した後、台座に安置された。 リンゴーン、リンゴーン…… レムギサロス大聖堂。そして、アレシャイム全域に聖鐘の音が鳴り響く。 我が【リエルロザーン】、シャルロットが【メナディエル】の聖印を其々に切る。 司式を取り仕切る首席枢機卿であるヴィルヘルムの手により、聖櫃の上に開いた福音書と、重厚に丁重された漆黒の書物が閉じたまま乗せられた。 ヴィルヘルム卿の説教が亡き教皇の魂を安穏を祈る中、我の視線は聖棺に釘付けになっていた。いや、正確に言えば聖棺の上に乗せられたひとつの黒い書物に… (聖伝承…) 我が聖歌の謳い手として以外の理由で、ここアレシャイムを訪れる真の意味が目の前にある。 この聖伝承を本来の持ち主の手に取り戻す為、いや我自身が様々な真実を確かめる為にここにいるのだ。 過去にも何度か聖伝承を手中に納めるべく策を弄したが、その全てが失敗に終わっていた。 聖伝承が人目に触れる機会が生じるのは、教皇が崩御され、その遺体が聖堂に安置される3日間。その僅かな間だけ世界の表舞台に存在する秘匿本である。 メナディエル、リエルローザンの古の教義が記された書物。 しかし、それは表向きのもの。そこには古に封じられた禁断の知識が記されている。いや、ある人物が記した預言書と呼ぶべきなのかもしれない。 何者かがこの書物を再び隠匿する前に、我はこれをウィズイッド領に持ち帰らなければならない。 (…なんとかせねばなるまいな) 意識を葬儀ミサに戻せば、諸聖人の連祷に次いで、ヴィルヘルム卿を除く6人の枢機卿が其々に祈りを捧げ黙祷していた。 この厳粛で壮麗な葬儀も終焉に近づいている。 さすがに、祭儀中の人目があるなかで事には及べないが、高位司祭によって何重にも張り巡らされた結界が、聖棺の上に安置された漆黒の秘匿本を守護する限られた時。 我にとって、聖伝承が大聖堂に置かれるその3日間が、16年振りに訪れた千載一遇の機会であった。 閉祭の儀と共に、参列者が其々の想いを胸に秘め、大聖堂を後にする。-----------------------------------------------------うっ・・・・・・(*゚~゚*)結構、大事な場面なのに酷い内容な気がしますorzいつも通り、フリーページの方で修正致します…
2007/08/28
ちょっぴり微熱が続く今日この頃夏風邪気味で体調が悪いのです。なんだか、近頃、風邪ばかりひいている気もします。8月中は他の保有HPの更新に力を入れようと考えているのですが、他人様の良作に触れる機会が増えると、楽しくもあるのですが、それが名作であればあるほど、自分の中に歪が生じて満たされません。良いものに接触すると、鬱になったりウズウズしたりと精神的に忙しくなり、最終的には「だぁ~~~~ダメだワタシ!!ヽ(ヽ>ω
2007/08/27
記念すべき初フラッシュです(*゜∀゜*)丿とりあえずメニュー型を作成してみました。メニュー型フラッシュ牢獄が開いてから、焔が舞い上がり、メニューボタンをベースと陰陽に分け、それぞれが別エフェクトに設定してあります。火の粉を舞い上がらせてみるのもありですね。やっぱりフラッシュをUP出来ないのは少し不便です(汗
2007/08/24
フラッシュの優先順が花丸急上昇な今日この頃まずいです。フラッシュ…超面白いです。創造力と構築のセンスがモノをいうこの分野ですが、フラッシュ作成日記の大半は、使用する素材の制作日記になる気がする罠…昨日届いたフラッシュ系ソフトとあるお仕事のお手伝い料として後からお金を出して貰える運びになりました…。。。ρ(▼、▼*)チッもっと高いの選べば良かっ…トリプルパンチ!(*゚□゚)ノ*゚□゚)ノ*゚□゚)ノ☆)`ν゚)・;'.、クハッ!!
2007/08/23

キャラ紹介【ウィズイッド&『女教皇』屍血姫】名前ミューク・ウィズイッド特徴血統アルカナ『女教皇』の現継承者その幼げな外見とは裏腹に論理的で冷静な娘。古典的な言葉遣いを好む傾向にある。種族屍族性別♀年齢???覚醒○ 名前レムリア・グリンハルト特徴ミュークに忠誠を誓う『屍血姫』の屍姫心理眼を持つ純粋無垢な少年。ボケ担当。種族屍族性別♂年齢10覚醒× 名前ルムファム・グリンハルト特徴ミュークに忠誠を誓う『屍血姫』の血姫真理眼を持つ物静かな少女。ツッコミ担当。種族屍族性別♀年齢10覚醒×NOWPRINTING名前アルフォンヌ・ウィズイッド特徴ミュークの実母現在は病床にある。第12代大教皇と同性同名であるが、事の真相は不明。種族屍族性別♀年齢???覚醒○NOWPRINTING名前チェルシー・ウィズイッド特徴ミュークの実妹今の所、謎の少女。種族屍族性別♀年齢???覚醒○-------------------------------------------------ミューク・ウィズイッドとその血族&屍血姫です。ここにきて漸く屍族(吸血鬼)のキャラ紹介です。只今、『星方武侠アウトロスター』と『シティーハンター1/2/3/91』をなんとなく視てます。共に名作ですね。ダダダダダッ……┳┓o(▼▼キ)乱射(キ▼▼)o┏┳……ダダダダダッ自分がとっても小さな人間に思えます。眠れない午前2時ー(ぇ3時ですけど…夢中になれるものがあることが一番幸せなのかもしれませんね(*゜∀゜*)丿私は大馬鹿者なので直ぐに忘れてしまうようです。
2007/08/21

キャラ紹介【その他01】名前ファティマ・イス特徴教皇庁アレシャイムにおける7枢機卿の一人メナディエル聖十字教の異端審問長でもある。その出生は謎に包まれているが、幅広い人脈と古代の知識に造詣が深い。種族人間性別♀年齢23覚醒×名前エドゥアルト・マクシミリアン特徴ヴィルヘルムを師と呼ぶ謎の青年美女を愛でるのが趣味で、自称・審美心眼を持つ。お気楽な性格だが、物事を斜に構えてみる嫌いがある。種族人間性別♂年齢??覚醒×NOWPRINTING名前ヴィルヘルム・アンスバッハ特徴教皇庁アレシャイムにおける7枢機卿の一人シャルロットとプルミエールの家庭教師でもある。種族人間性別♂年齢70覚醒×NOWPRINTING名前アルストファー・ファージ特徴現ガザロフフォード公であり、ベルムーテス大公でもある自身が半屍族であり、屍族に対して強い憎しみの感情を持つ。種族半屍族性別♂年齢51覚醒×NOWPRINTING名前アルディール・ファージ特徴アルストファーの実子ユイリーンとは幼馴染でもあり、シャルロットを実姉のように慕う聡明な少年。種族人間性別♂年齢11覚醒×第一章【シャルロットSIDE】の追加キャラ紹介です。まだ、本編の直しすらしていないのですが、現在はちょっぴりお休みしてます(〃~∇~〃)zzz。o〇○---以下、独白---創作活動をしていると、世の中に存在しているひとつひとつの作品にどれだけの才能が溢れているのかが良く視えるようになります。しかし、それは自分自身の未熟さも同じように浮き彫りにされるわけですorz総合芸術の域に達しているような作品に出会うと感動を通り越して鬱状態になってしまいます。こんなに低レベルな作品を公開している自分が情けなくもあり恥かしくもあり、いっそのこと全部辞めて楽になりたいぐらいです。でも、それでも…やっぱり好きなので仕方ないのです(笑以前も書きましたが、『考えた通りに生きなければ、生きた通りに考えてしまう』今は大事な言葉です。
2007/08/20
ほっぽりぱなしの本家(旧家?)に私的『テセウスの船』問題が生じている今日この頃一時期、分家したレビューサイトとの間でも生じたこの問題(汗連続した形態としてそこに在る、物理的同一性という観点から見れば最初に始めたところが本家なのでしょうが…心は既に他に飛び去っています(ぇとりあえず、回りくどい問題は\(^-^\) (/^-^)/コッチニオイトイテ...時間にちょっと余裕が出来ると気の迷いが生まれます。日曜のお昼頃にUPした日記は消去致しました。既にお持ち帰りしてしまった方に関してはフリー素材のままなのでご自由にお使いくださって構いません。フゥー(;゚Д゚)yヾポロッ炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎ノ;゚ロ゚)ノ炎炎炎 ギャァー!!と、いうわけで(?)今日から、積みに積み込んだゲームソフトを崩し捲くります(*゜∀゜*)丿あと、フラッシュ作成ソフトを3つほど纏めて注文したので届いたらちょっぴり弄る予定です。本格的なものから簡易的なものと、あるお方の意見を参考に、お財布に負担がかからない範囲で見繕いました。【Flaave】【FlashMaker2】【Flash 8 Basic 日本語版】4人の諭吉様ミヾ(;´д`)o尸~~サヨーナラーでも、現時点でフラッシュの優先順位は残念ながら低いのですorz…新ブログでも始めようかな…ここフラッシュ置けませんし(汗
2007/08/20

東京ビッグサイトでは夏の某祭典が開催中な今日この頃基本的に人混みが嫌いなので、残りは人任せですb私はまったりとクーラーのきいた部屋で寛ぎながらリネ2を…トリプルパンチ!(*゚□゚)ノ*゚□゚)ノ*゚□゚)ノ☆)`ν゚)・;'.、クハッ!!---------------------------------------最近、小説モドキを書き始めた新参者の素朴な意見なのですが、他の方はどのようなソフトを使い文章を書いているのでしょうね?私は基本、文章を書いているときは余計なメニューやクリップアートなどが視界に入る事が嫌いなので、簡易的なワードパッドの【リッチテキスト形式(RTF)】で書いていることが多いのですが、文章をUPする前に一度だけ、【Microsoft Office Word】で開いてみます。案の定、たくさんの赤い波線と遭遇するのですが、そこで、『スペル チェックと文章校正』を多少行い、一部の文字の色やフォントを変えて、その後にUPです。と、言いたいところですが、そのままだとタグ数の関係でブログにUPするには不適応なカタチなのでHTML形式でUPするのに適したモノに直しています。【Microsoft Office Word】はルビ(振り仮名)なども付けられて便利ではあるのですが、ブログ上だとが、文章(ぶんしょう)と括弧表示されてしまうので見栄えが著しく悪いですよね。ルビがつけられないと難しそうな漢字は敢えて、平仮名で書いたりしないといけないので面倒ではありますが、つけられたらつけられたで文章間のスペースが微妙に空きそうで読みにくそうです(汗そういえば【一太郎】もありましたね…まぁプロではないし、そこまで拘る必要も感じませんが…そもそも私の場合、文章力がないのでそれ以前の問題orz
2007/08/19

第1章 1-13【残光】 シャルロットSIDE 生み出された灼熱の炎が、少女の指先から扇状に広がっていく。 それは一瞬で私の視界を侵食して、激しい轟音と共に炸裂し牢獄全体を揺るがした。 石壁に反射した熱波と、瓦礫を含んだ噴煙が、真横から私の体を叩く。中央に建てられた巨大な黒十字架が、吹きすさぶ爆風から私とエドゥアルトの身を守ってくれていた。 目前で私を庇うように身を挺していたエドゥアルトも、石壁に穿かれた大穴に唖然としている。 『あれれ、外れちゃった・・・なんで?』 自らの魔術の奥義に絶対の自信を持っていたのだろう。少女は自問するように自らの指先を見つめる。 だが、そこに少女の右腕は存在していなかった。 『あわわ…炎術は血体じゃ制御できないんだ…』 ラールウェアはしたり顔で何度も頷くと、こちらへにっこりと微笑みかけてきた。 自らの召喚した炎で蒸発した少女の右腕が、瞬く間に再生していく。泡立つように復元していく右腕だったが、それは丁度、少女の指のつけ根の付近で止まっていた。 先程の熱風で、室内に飛び散っていた血液の大方は蒸発してしまい、身体を構成する血液の絶対量が不足しているようだった。 『今のはしっぱいー。 でもーこれで終わり♪』 先の失態も些細な事であるように、ラールウェアは次の詠唱に入る…直前に、ふとその動きを止める。 どうやら、指先が無くて印が結べないようだ…。 (・・・) その場を包んだ一瞬の静寂。 少女を模った血像の頬が、ヒクヒクと引き攣っているのが見えた気がした。 その愛らしげな仕草と、この少女の持つ残虐性が大きな違和感を感じさせる。 「シャルロット様、俺とファティマ卿がどうにか時間を稼ぎますれば、その間にお逃げあそばせますよう」 「!?」 エドゥアルトの真剣な眼差しに、数瞬の迷いの後、 私は石畳から立ち上がると、爆風で飛び散った瓦礫の中から、少しでも武器になりそうな鉄片を手に取り、無言でエドゥアルトと肩を並べるように少女と向き合う。魔術も封じられた今の状況で、私が役にたつとは到底思えなかったが、このまま逃げる事だけはしたくなかった。 「ふぅ、困ったお姫様だ。人がせっかく格好をつけようとしているものを…」 腰が引け、お世辞にも見栄えがする構えとはいえない私の肩に手を置くと、押し退けるように半歩前に進むエドゥアルト。 こちらに首を傾け、片目を閉じると、そこが貴女の美点だと賛美するように付け加える。 口調も彼らしくふざけたものに戻っていた。 『まぁ、いいやっ。足りない分はアナタ達からもらっちゃおー』 魔術を使う事を諦めたラールウェアがこちらにゆっくりと近づいてくる。 少女の左手の指先が、奇妙に捻じ曲がった鉤爪状に変化していく。 その赤色の唇が吊り上るのとほぼ同時に、 ――ガキィィィ エドゥアルトの細剣と少女の鉤爪が交差する。撃ちかわす斬撃は火花を散じていた。 肉体的な戦闘技術は、明らかにエドゥアルトがラールウェアを圧倒していた。 しかし、血体である少女にその一刀を浴びせても、水面を撃つが如く致命傷を与える事は叶わない。 加えて、少女は自らの身体を自由に硬質化させてエドゥアルトを翻弄していた。 少女の背後からエドゥアルトの援護を試みるファティマ・イスの顔にも、焦りの色が滲み出ていた。 彼女の武器の特性を考えると、下手に手をだせばエドゥアルトを傷つけかねない。少女の動きを少しでも鈍らせようと輪糸を振るってはいるが、そこに本来の鋭さは感じられなかった。 しかし、長期戦になれば、生身であるエドゥアルトは消耗し、いつかは少女の攻撃をその身に受けることになるだろう。 ――ビギィィィ 「なにっ!!」 金属が軋みひび割れる音と共に通常ならありえない光景が、目の前で展開する。 エドゥアルトの持つ細剣。その流れるような曲線を描いた鍔から先、そこに在るべき刀身が消失していた。 ラールウェアはその身体を反転させるように、細剣の刃を握ったままの右腕を一閃させる。 「ぐあっ!!」 小さな悲鳴と共にエドゥアルトの胸元から血飛沫が飛び散る。 その瞬間に背後に身を引いたおかげで、致命傷には至らない。しかし、今の彼に次の攻撃を避ける力は残ってはいないように見える。 私はともすれば、折れそうになる心を奮い立たせる。既に戦況はどのように戦うかではなく、いかにして逃げきるかを考えるべきなのかもしれない。 「・・・」 「なっ!!シャルロット様…何をっ!?」 『へぇ~♪』 エドゥアルトを庇うようにラールウェアと対峙した私に、驚きの声をあげる2人。 「ラールウェア=オルカザード…。貴女の狙いは私でしょう?」 『他人の為に命を捨てるの?』 その表情はあどけない子供のように無邪気さに溢れていた。 『じゃあ、お姉さまのご期待を裏切っても悪いし♪』 言葉とは裏腹に少女は後方、近接するファティマ・イスに向け細剣の刃を投じる。 それは私を助けに入ろうとした、彼女の左肩に吸い込まれる。 「くぅぅ」 不意をついた攻撃に、ファティマ・イスは口から悲鳴を抑える小さな響きを漏らし、その場にくず折れる。 『さて、これ以上邪魔者が入らないうちに終わしちゃおうか♪』 まるで防御を考えていない少女の攻撃を、どうにか受け、はじき返す。 唐突に死角から振るわれる少女の右腕、それを避ける為に身を翻した瞬間、鉤爪のようなものが生えた左手が、私の細首に絡みつく。そのまま、締め上げてくる。 「ひゅうぅ・・・」 喉の奥から空気が漏れるような音が聞こえる。 私の身体は自らの意思から切り離され、その場に崩れるように膝をつく。 ラールウェアの腕に圧され、膝を折った姿勢で体が反り返る。 力を失った両腕が重力に引かれ垂れ下がる。手に持った鉄片が、その束縛を離れ虚しく石畳を跳ねる音が聞こえた。 (苦しい…苦しい苦しい苦しい…) 指先が虚しくあがく…もがく ――コトッ 何かが触れる。 (嫌だ、死にたくない…) 私は無我夢中で指先に触れたそれを、ラールウェアに向かい突き出していた。 なんの手ごたえも無い。それは血体の腹部に意とも簡単に潜り込む。 『悪足掻きは見苦しいよ♪』 少女の愉悦に満ちた顔が次第に薄れていく…意識が途切れかけた、その時に異変は起こった。 ――シュゥゥゥゥシュュ… 『なっ!?』 ラールウェアの身体が震えるように波打ち、不自然に歪む。 私を捉えていた左腕が、少女の意思とは無関係に硬質化を解かれ液体に戻っていた。 「ゲホッ、ゴホッ…」 私は急速に覚醒する意識と共に、少女の胎内に突き入れた右手から、脈打つような暖かさを感じていた。 (・・・熱!?) 「ファティマ様っ!蛍輝石ですっ!!」 私の言葉に僅かに目を見開き、その意を汲み取ったファティマ・イスは肩膝をついた姿勢のまま、少女の中、私の掌で輝く蛍輝石を輪糸で撃つ。 ――ギィィィィン… 何かが断ち割れる音と共に、室内の暗闇の配置図が上下逆転する。 蛍輝石はその中心にある光核を砕かれた瞬間、そこから目も眩む幾筋もの青白い光輝を放つ。それは同時に膨大な熱量を辺りに撒き散らしていた。 右手に走る焼けるような痛みに堪え、弾けながら発熱する蛍輝石を握り締める。 ――バシュウュュュ… 『やっ、やめっ…うあぁぁぁぁ…』 少女の血体は苦悶を迸らせながら、その中心に吸い込まれるように蒸発していく。 まるで蛍輝石の放つ最期の輝きに、その命を吸い取られていくように見えた。 『人間の分際で…よくも…』 周囲に立ち込めていた、禍々しい気が淀むように霧散していく…石畳に赤茶けた砂のようなものが降り積もる。 『で、でも、アナタ達が…こ、こで死ぬことには…変わりはない』 ぞっとするほど老獪な声残し、ラールウェアの血体は完全に消失した。 先ほどまで感じていた、何者かに覗かれている様な感覚も同時に消え去っていた。 私は鼓動にあわせ右手から走る鈍痛に顔をしかめた。かなり重度の火傷に見える。 だが、それに構っている時間は無いように思えた。視界が燻されたようにくすんで見える。救護室は熱中症で満員な今日この頃(ぇ考えていたのとはちょっと違う形で、シャルロット篇の第一章部分が終了(笑今回も半角1万文字オーバーなので、続きはフリーページでお願いします。1-13【残光】は半分どころか9割9分、寝ながら書きました。とりあえず、今から寝ます(〃~∇~〃)zzz。o〇○起きたら改稿する予定ですが、今回も内容が酷そうですorz
2007/08/18
「冷夏発言をしたお方は表へ出てみてね」と言いたい今日この頃世界中で異常気象が多発する今日、多発していたら、既に日常ですよね(笑と、悠長な事を考えていた中、岐阜県 多治見市 (アメダス)と埼玉県 熊谷市 (気象官署)で国内観測史上最高の【40.9℃】を観測しました。それまでの最高気温は山形県 山形市(気象官署)で1933年7月25日に観測された【40.8℃】が国内最高だったそうです。熊谷市の主因はフェーン現象。多治見市は地形的要因が大きく関わっているようですね。ちなみに、観測史上の最低気温は北海道 旭川市 (気象官署)で1902年1月25日に観測された【-41.0℃】です。 せっかくなので世界気温の極値まで見てしまうと世界最高はイラクのバスラで1921年7月8日に観測された【58.8℃】です。世界最低は南極のボストーク基地で1983年7月21日に観測された【-89.2℃】です。非公式ではジブチ共和国で【71.5℃】というのがあります。京都会議で議長国でもあった日本は、地球の温暖化対策に対して、もっと積極的に取り組まないといけませんが、アメリカにそっぽを向かれた京都議定書自体が、人為的CO2が温暖化の主な原因と、科学的根拠も乏しく決めつけています。勿論、人の出来る範囲で温暖化対策に取り組む事も大切ですけどね。CO2を排出しない原子力利用などは、最も有効な温暖化対策のひとつとして注目されていますが、推進するには壁が多そうな問題です。先日の憲法9条の問題と同じですね、最期は人の良心に左右されそうです。でも、コレに関しては、地球という生き物の長期的なバイオリズム問題という気も…-------------------------------------明日(今日?)は生還出来たら帰宅後に小説モドキの続きを書こうと思います。近頃、日記の方向性が…
2007/08/16
さて、今日からMMO好きなら誰もがいろんな意味(笑)で注目の【ラグナロクオンライン2-Episode:0 巡りあう大地-】のクローズドβが開始です。全世界70万人以上の同時接続を誇る【ラグナロクオンライン】の新作ですね。RO2は前作RO1を元に作った新しい世界設定で、前作/原作とは別のものとなっています。鉄鋼業や蒸気機関が世界を支えている中世ファンタジーというと【Neo Steam(ネオ・スチーム)】をなんとなく連想します。ただし、別の世界であって、似たような舞台でもあります。前作からのファンを維持するためには残さざるを得ない部分も多いのでしょう。キャンペーン参加のネカフェからならば誰でも参加できるので、ちょっとだけINしてみようかな。かく言う私も正式サービス後から始動予定です。果たしてプレイする時間はあるのでしょうか(汗しかし…近頃、この手のフル3DMMOは、どれも似たり寄ったりで、面白味に欠けている気もしますので、もう少し斬新な設定や改変も欲しい所です。吸血鬼とか吸血鬼とか吸血鬼とか・・・【ダークエデン】以外で(ぇ開発陣に冒険心が足りないです。かといって斬新過ぎてもユーザーの食いつきが悪くなるだけなので、王道が一番なのかな?(笑ただ、万人に受け入れられるより、一部のコアなファンが信者になってくれたほうが創作者としては楽しいような気もしますけど…ちなみに最近、気になるMMOといえば、現在オープンβ中の【アークロード】正式サービス開始の際は基本料金無料(アイテム課金制)変身システム!?先月、正式サービスが始まったばかりの【ファンタジーオデッセイ】基本料金無料(アイテム課金制)これはもう一つのシルクロードオンラインですね。--------------------------------前置きが長くなりましたが、ある意味ここから本題です(笑しかし、こんなに似たようなMMOが乱立していて採算はとれているのでしょうかね?アメリカでの話では、月額課金型MMORPGの運営において、採算が取れる最低ラインは,個々の程度の差こそあれ、10万~15万アカウントだと聞いたことがあります。実際、従来の月額課金方式では採算が合わない運営会社が月額無料のアイテム課金制に移行するのが現在の主流となっています。でも、無料IDと違い、課金型の方が明らかにBOTや害人の数は減少するのでプレイヤーはいろいろな意味で安定したプレイが出来るのですけどね。同じだけの時間をかけて得る物は月額課金型のほうが明らかに多い気がします。私の個人的な印象だと基本無料のMMOは時が経つにつれて運営・開発そしてユーザーまでが基本無料という言葉のもとに自堕落に妥協していく印象が強いです。「基本無料だし仕方ないよね」って言葉は罠ですヽ( ・∀・)ノその内、UPデートで増えるのが課金アイテムだけに…と、どんなに宣まっても、MMOの魅力の大半は内部で築かれる人間関係にこそあるので、何処でも住めば都なのです(*゜∀゜*)丿
2007/08/16
『人類は戦争に休止符を打たなければならない。そうでなければ、戦争が人類に休止符を打つことになろう』byジョン・F・ケネディ今日は62回目の終戦記念日です。私のように戦争を知らない世代でもなんとなく気持ちが沈む日です。日本人で戦死した軍人・軍属は約二百三十万人、空襲や原爆で亡くなった市民は約八十万人にのぼるそうです。数字を聞いただけでは、その悲惨さを心から実感できないのは、それを歴史の1ページとして、何処か物語のように捉えているからなのかもしれません。第二次世界大戦での主要国の犠牲者数国名軍人・軍属一般市民合計戦死行方不明ソ連20,000,00020,000,000中国10,000,00010,000,000ポーランド6,000,0006,000,000ドイツ2,100,0002,900,000500,0005,500,000日本2,300,000800,0003,100,000イギリス353,65290,84460,595505,091アメリカ407,828――407,828フランス166,195―174,620340,815調べてみて驚いたのは、ソ連の戦死者が異常に多いことでした。ソ連軍がとった人海戦術、更にスターリンによる粛正で数千万人、飢餓輸出で餓死者数千万人の被害が出たとされています。『イギリスは時間を、ソ連は死者を、米国は勝利を』と云われているのはその為だったのですね。この大戦は全世界で約6000万人、アジア全体で約2000万人にのぼる犠牲者を出したそうです。現在、国会では憲法第9条の改正について様々な議論がされているようですが、どのような結論に於いても、最期は人の良心に依存しなければ全てが成り立たないような気もします。しかし、人は人である限り求め続ける心理的欲求があります。人間をサディズム【sadism】とマゾヒズム【masochism】の2つに分ける考え方自体がそれを如実に表していますよね。今の時代に、それと分かる侵略戦争など無いとは思いますが、やっぱり、何処にでも利害や利潤は働いています。平和という概念自体が闘争なくして存在できませんしね。難儀な事です。黙祷( -ω-)†
2007/08/15

第1章 1-12【呪夜】 シャルロットSIDE 「冗談は顔だけになさって」 にべも無く軽口を封じられ、少し寂しげにみえるエドゥアルト。 先行するファティマ・イスの背中を見つめながら、エドゥアルトと肩を並べる。 牢獄の下層に到るにつれて、吹き抜けの中、闇の底から、僅かな空気の流れを感じるようになっていた。 湿気を含んだそれは緩やかな上昇風となり、私とファティマ・イスの長い髪を撫でるように揺り動かす。 流される髪を軽く抑えながら、永久に続くかのような螺旋階段を降る。 (・・・) 次第に風に運ばれるその空気に、得体の知れない臭いが含まれるようになる。 不審に感じたはずの2人も、口を開く事はなかった。 きっと、その正体に気付いているのだろう。 それが死臭だと私にもすぐ分かった。 カツン――カツン――… 聞こえてくる音は、靴裏が一定の間隔で石段を叩くリズムだけ。 「斬首台への階段を昇る囚人は、今の俺と同じ気分かもな」 「私たちは降っているのですけどね」 「違いない」 揚げ足をとる私に、真顔で言葉を返すエドゥアルト。その後、彼は笑いながら鼻歌を歌いだす。 前方から嗜めるような咳払いが聞こえてきたが、まるでお構い無だった。 今はエドィアルトのそんな感性が羨ましくもあり、有難くもあった。 この青年の醸し出す雰囲気は、何処かプルミエールに通じるところがある。 「どうやら、ここが最下層のようですわね」 エドゥアルトに傾けていた視線を前方に戻す。 目の前に突然、金属で作られた両開きの扉が現れていた。 そこが螺旋階段の終点だった。 内側にその顎を広げる吹き抜け部分、その闇の空間は更なる深淵まで続いているようだ。 エンシェントガーデンの地下に広がるこの広大な空間は、『贖罪の牢獄』を造る為に、掘られたのだと考えていが。その様を見る限り、元から存在していた巨大な縦穴洞窟を利用して、この牢獄を建築したのだろう。 「私が…」 そこまで言っただけで、私の意を理解したファティマ・イスが場所を譲ってくれた。 扉には異質な紋章が描かれていた。 記憶の済からそれが屍霊術で使われる『墓守』の印だと気づく。 私の足音に微かだけど別の音が混じり始める…何か液体の様なモノが垂れる音… ピチャ・・・ぴちゃ 目の前に聳える扉はまるで、別の世界へと誘う顎のように見え、 ゴク… … (…お兄様) ファティマ・イスの言葉通りなら、お兄様はこの中に囚われている。 だが、私はこの扉を開けることに恐怖していた。 光から遮断された、こんな闇の底で、人間が無事でいられるとは到底思えなかった。 何度か唾を飲み込む。 何かが腐ったような臭いが扉の隙間から漂ってくる。 もはや息をするのも困難な状況だった。 私は口元にハンカチを当て、奇怪な細工の施された鉄扉に、無造作に手を置いたまま動けなくなっていた。 (…ラグナお兄様) お兄様の名を、心の中で呪文のように繰り返す。 じっとりとした冷たい汗が手のひらに滲んでくる。 私はもう一度、古びた鉄扉を見つめて身を強張らせた。 そのまま体をあずける様に腕に体重をかけると扉が軋みながら内側に開いていく。 ――視界が紅く染まった―― それとともに強烈な臭気が私達を襲う。 私は後ずさろうとする両脚を鼓舞すると、室内に1歩踏み込む。 「うっ」 口元をハンカチで塞いでいなかったら、悲鳴を上げていたに違いない。 「なに・・・コレ・・・?」 まるで悪趣味な絵画のように室内の至る所に紅い斑模様が走っている。 臭気の正体は死臭と腐敗臭が交じり合ったものだったようだ。 床には幾つもの人であったらしい塊が飛び散っていた。 それが、かろうじて人間だったモノだと判別できたのは、四肢をもぎ取られた胴体に、処刑人が纏う黒い衣装を巻きつけていたからだ。 そして真正面、牢獄としては奇妙なほど豪奢な造りの石畳の上に、大きな十字架が立て掛けられていた。 「お兄様っ!!」 そこに四肢を拘束され張り付けにされた人影を確認して、悲鳴とも歓声ともとれる声を張り上げる。 呪縛から解き放たれたかのように、私はお兄様の元に駆け寄った。 「いけませんわっ!!」 ファティマ・イスの静止の声も耳に入らなかった。 室内に敵が潜んでいる危険性も、ドレスが血で汚れるのも、まったく厭わずにその身体に抱きつく。 破かれた血染めの服を纏うお兄様のご様子に、不吉な予感が頭を過ぎる。 が、その両腕が戒められた鎖からすり抜けると、私は不意にその両腕で抱きしめられた。 抑えていた感情が溢れ出し自然に涙が頬を伝う。 「お兄様がいないと、私は死にたくなってしまうの…だから、もう一人にしないで…」 私の言葉に返答はない。 ただ、掻き抱くその腕に更に圧力が加わる。 まるで、力加減がされていない。それは私を傷つけるようにきつく締め上げてくる。 心の中から得も知れぬ不安が湧き上がる。 「ラ…グナ…お兄様…?…痛い…です」 お兄様は苦悶の声をあげる私に、全く反応を示さない。 「リュズレイは一族揃って、馬鹿力かよっ!!」 お兄様の腕を私から引き剥がす為に、エドゥアルトが背後から力を込める。 「だめっ!!」 ファティマ・イスが迷いを含む緩慢な動作で、輪糸を振るおうする様子が視界の端に入り、私は慌てて声を荒げる。 お兄様の事を必要とするファティマ・イスが、その命を脅かすような真似をするとは思えなかったが、私は僅かでもお兄様が傷付く様子を見たくはなかった。何より、それを許す気もない。 そんなファティマ・イスとのやり取りの中、ひとり荒い息をつきながら、エドゥアルトは渾身の力を込めてお兄様の腕を引く、 ――僅かに隙間が生まれる。 「くっ」 ――ビリィィ… 私は半ば無理矢理にお兄様から身を離す。 お兄様の指先に挟まれた衣服が嫌な音を立てて引き千切れる。 その鋭く伸びた爪先は私の白い肌に幾本かの赤い線を残す。 先程、アトラック=ナチャの胃液で溶かされた部分が広がり、更に露出が多くなっていた。 だが、今は羞恥心を感じている余裕はなかった。 「…どうなっているんだ」 エドゥアルトの驚きの視線の先で、先程までお兄様だったモノは、奇妙な仮面をつけた処刑人の姿に変わっていた。 私はその様子を呆然と見つめる。 周囲を隅々まで見渡しても、ここに、お兄様の姿を確認することは出来なかった。 僅かに生まれた希望が再び閉ざされた事の絶望は計り知れなかった。 私はその場に両膝を落とすと、恥じも外聞もなく泣き崩れる。 「もう…イヤなのに…どう・・・して」 ――唐突に、それは起こった 何も無かった空間、そこに不意に生まれた質量。その渦状の何かに引き込まれるように周囲に飛び散った血液が収束していく。 『ようこそ♪人ならざるモノの領域へ…』 ここで最初に私たちを出迎えた声は、やはりあの少女のものだった。 『ここはシャルロット・リュズレイ、貴女の為だけによういした特別な場所よ』 見上げた私の前で、何かの奇妙な芸術のように、空中に留まった血液が見えざる技巧によって、ひとつのカタチに練り上げられていく。 しばらくの後、それはひとりの少女を模ってそこに存在していた。 『初めまして、アタシはラールウェア=オルカザード。この地に存在する全ての魔術を統べる者』 その名を聞いた瞬間に私は凍りつく。 私を庇うようにエドゥアルトがその身を挺し、腰に携えた細剣を抜き放つ。 ―オルカザード― 血統アルカナ【魔術師】を継ぐ大屍族の血脈。 魔術に携わる者、いやそれ以外の者であっても、その名を知らぬ者はいないであろう。 オルカザード家は魔術の祖とも伝えられ。この世界に於いて、既に滅びてしまった魔術の系統及び、戒められた禁呪、その全ての知識を継承している由緒正しき家系である。 そればかりか、旧時代の不完全な魔術のカタチを、現在の安定したものに再構築したのはオルカザード家の尽力が不可欠であったともされている。 「由緒正しきオルカザードのご息女が、何用ですか?」 少女を模った血像の背後に回りこむようにして、ファティマ・イスが慎重に訪ねる。 『う~ん、本来の用事はもう終わっちゃったんだけどー。序に未来のお姉さまに、ご挨拶をしておこうと考えたの♪』 「お兄様を何処へやったのっ!!」 私は直感的にこの少女がお兄様と関わりがあると感じていた。 『ラグナ様はもうここにはいないよ。それにアレはアタシのモノなの』 「何を…なにを言っているのっ!お兄様は誰のものでもありませんわっ!!」 顔を上げ全てが紅で模られた少女を睨みつけるように怒気を放つ。 未だ頬を伝う涙が床の上で弾ける。 『そうかもね。でも、アタシは違う。これはね定められた事なの。ず~と昔にアタシとアノ人が出会ってしまった時からね』 そういって、少女がゆっくりと此方に手を差し伸べる。 『だって、誰でもない、アタシがそう決めたんだから♪』 それを見咎めたファティマ・イスが、輪糸を少女の体に巻きつけるように放つが、液体で出来たラールウェアを傷つける事は叶わなかった。 第七圏に渦巻きし不滅の炎 地獄の焔よ、我が古の呪約に従い 彼の敵を灰燼とかせ 少女の口が囁くように、謳うように、力ある言葉を紡いでいく。 私を真っ直ぐに指したラールウェアの指先に巨大な力が収束していくのがわかる。 「魔術っ!?対魔法結界が通じないのっ!!」 驚きの声をあげるファティマ・イス。 『それに、関係ないの…だって、アナタ達は全員ここで死んじゃうんだもん♪』 ―――炎渦呪波―――
2007/08/15

皆が休んでいる時は一緒に休むのがポリシーな今日この頃(ぇ今日から両親は父方の祖父母のお家にお出掛けです。私も強制連行されそうなのですが、あの人達に私を無理強いする権限は既にないので私次第ですけどね。向こうに行くと従姉妹の事を思い出すので気がひけるのです…ですが、祖父母の私有地に在る裏山の神社でまったりするのも一興かなとも思います。今回はいつもと少し趣向を変えてみました。『贖罪の牢獄』内のラグナ・リュズレイです。鎖を描くの疲れます(笑所謂、天野喜孝先生風(ぇ
2007/08/13
何処のブログサイトにも良い所と悪い所がありますが、みくしぃーでワイワイやったのでコチラでも(笑私的に楽天ブログ様の印象は、好きなところ1.ブログの更新率の高い人が多い気がする?2.生きているテーマが多い。3.ホーム【TOPページ】という概念がある。4.記事を訂正すると【Last updated】が更新される。5.投稿日時指定が出来ない。6.カウント数を弄れない(笑○○なところ1.使えるタグが少ない。2.テンプレを殆ど弄れない。3.コメント承認機能がない。4.掲示板とコメント欄が連動している。生きているテーマが多いというのは非常に良い所だと思います。テンプレを改造出来ない分はTOPページである程度代用出来ますね。でも、出来うるなら業者対策にコメント/トラバ承認機能をつけて欲しいところではあります。一括ブラックリスト対策より明らかに効果的に思えます。使えるタグが少ないのは致命傷になりかねないですけどね(汗ちなみにそのブログサービスの活性指数ともいえる7月のアクティブユーザー数は下記の通りです。FC2ブログ(345115)livedoor Blog(250128)Yahoo!ブログ(220642)アメーバブログ(197574)ヤプログ!(158178)楽天ブログ(138949)goo ブログ(121434)Seesaaブログ(115916)JUGEM(104337)ココログ(67954)はてなダイアリー(59518)エキサイトブログ(56398)AutoPage(51021)CURURU(47511)ウェブリブログ(36723)So-net blog(25118)ブログ人(15059)ドリコムブログ(13237)LOVELOG(8196)Doblog(3002)AOLダイアリー(2433)※ブログファン調べ
2007/08/12
10話を突破したので読み直してみましたが自分の未熟さを痛感しただけでした(汗なんとなく書いてそのままUPしているので誤字脱字の多さなら誰にも負けません(ぇ私的には人物や物語&設定などを考えている時が一番楽しいので、文章はどうしても2の次になりがちです。---------------------------------第1章 1-11【牢獄】※訂正部分(※訂正は全てフリーページで行なっております)【追記/改稿】 何か硬いものが靴先に当たった感触が伝わってくる。 それが何であるかを確かめようと足元に注意を払った瞬間に、それは起こった。 最初に目に飛び込んできたのは、広大な吹き抜けに張り巡らされた蜘蛛綱だった。 闇の中、円形の蜘蛛網の中心に浮かび上がったその姿は、この地上に存在する何者でもなかった。---------------------------------夜ノ章 0-01【炎神】※訂正部分【追記/改稿】 【不可視の意志】は不気味なほど静かにその答えを揶揄するが、そこに悪意は感じられなかった。 ―勇猛なるルドルフと真逆の答えをもって、その意志を引き継ぐか? ―それが真実ならば…お主がお主自身である確かな証を示してみせよ アーネルは残った左手の爪先を自らの首筋にあてると、そのまま水平に筋を引く。直後、その首筋からおびただしい量の血液が溢れ出し彼女のドレスを斑に染め上げた。 『私の精神に、心に直接触れえるアナタになら感じるでしょう?これが私…この痛み、この鼓動が私自身』 ―…恐ろしい娘よ、汝は死を恐れぬのか… ―いいだろう…我も見届けたくなった汝がどのように生きどのように死すかを… 「私と共に歩むのはきっと不幸な事よ…」---------------------------------夜の継承【渇きの継承】の場面はもっと描きこみたい部分ではあるのですが同一血族間の継承はそれほどの苦難は伴わないという設定を創ったので…異種の血族の場合は具現化した【力】そのものと戦って相手を屈服させるのが条件なのですけどね。
2007/08/11

第1章 1-11【牢獄】 シャルロットSIDE カツン――カツン――… 『贖罪の牢獄』は深淵まで続くかのような巨大な吹き抜けを、周囲の外壁に沿って走る螺旋階段が取り巻く、逆さ塔のような構造になっていた。吹き抜けとなっている内側には酸化して赤茶けた鎖が頼りなげに垂れ下がっている。階段の所々に奥へと続く回廊があり、そこに個別の監房があるのだろう。 (暗い…) 牢獄内部の明かりは、最下層へと続く石段の左右の壁に一定距離を開けて備え付けられている燭台から漏れる光だけだ。 ここもにも聖宮と同じく対魔法結界が張られているのだろう。 先ほど足元を照らす為に鬼火を召還しようとしたが、精霊達の波動がここでも全く感じられなかった。 「俺はエドゥアルト・マクシミリアン。気軽にエドゥとお呼びください」 人間2人が並んで通るのがやっとと見える狭い螺旋階段で、私とファティマ・イスの間を器用にすり抜け前方に回りこむと、自然な動作でそう名乗ってきた。 歩みを遮られたので、仕方なく礼節に則り、返礼をかえそうと口を開きかけたが、 「では、そのエドゥアルト様は何方のどのような思惑でここにいらっしゃるのか、それをお教え願えますか?」 ファティマ・イスが先手を切ってそう詰問する。 「陰に徹するのが役目でもあるのだが、俺の美女眼がこれぞと見定めたお二人だから特別に…」 一片の曇りのない輝くような少年の笑顔で見つめられて少し動揺する。 (でも、美女眼とはなんの事だろう…) 「我が師、ヴィルヘルム・アンスバッハ枢機卿の命により、シャルロット様のお力になる為に馳せ参じたとでも考えて頂ければ大方間違いはないところです」 「ヴィルヘルム様が貴方を?」 「ヴィルヘルム師は貴女が直接助力を乞うてきた場合は自重して頂く算段だったようですがね」 何か他にも含みがあるような物言いだが、それよりも先生がこの青年を遣わしていたことに驚いていた。私がこういった行動をとることをあらかじめ予期していたのかもしれない。お兄様を想うあまり自暴自棄な行動を取らぬようにと、このエドゥアルトという弟子を私のお目付け役として端から用意していたのだろう。 「後をつけていたのなら、今まで私達を害する機会は幾らでもあったでしょうから、貴方に敵意が無い事はお認めします。でも、だからといって貴方の話す内容を全て鵜呑みにするほど私はお人好しではありませんわ」 ファティマ・イスはそのまま、エドゥアルトの横を通り抜けると腐食が激しい部分避けながら慎重に歩を進める。 私も彼女に倣うように小走りで横に添う。 「指し当たっては、ご同行さえ許して頂ければ、それで十分かな」 「断ってもついてくるつもりでしょう?」 背後から聞こえる声に呆れるように訪ね返す。 私はこの青年の能天気さに僅かだが好感を抱いていた。 「勿論」 振り向くと、こちらに片目を閉じて愛嬌を撒いてくる。悪い人間ではなさそうだ。 それに、私はヴィルヘルム先生の名が出た瞬間かエドゥアルトの話を本気で信じていた。 先生の悪癖を考えれば、この青年がその御目がねに留まるのは間違いないように思えたから。 ヴィルヘルム・アンスバッハは無類の変わり者好きであった。 「まぁ、宜しいですわ。それよりも先ほどの少女に関して気になる事があります」 ファティマ・イスの言葉に私とエドゥアルトの視線が集まる。 「あの少女が処刑人を操る為に使っていた業は、恐らく太古の秘宝のひとつでもある屍霊術であると思われます」 「屍霊術・・・」 ―屍霊術 召喚を主流とする典礼魔術の系統に連なる術法で、様々な触媒、時には生贄を用い死者の魂を使役する邪法である。一部の屍族には未だその力に通じる者がいると聞くが定かではない。 だが、私にはもうひとつの疑問があった。 「処刑人とは何者なのですか?屍霊術で操れるのは死者の魂のみだと聞いたことがあります」 「・・・『贖罪の牢獄』に巣食う処刑人達は元々、ある方法で永久の命を与えらた咎人です。何千年もの時をこの地下で暮らす彼らの魂は既に滅んでいると考えても可笑しくはありません。彼らは遥か昔に与えられた使命を今も全うしているだけの人形のようなモノ。人間の魂、精神は屍族のそれとは違い、そのような長い時に耐えうるほど強くはないでしょうから、死した魂を屍霊術で操ったとしても不思議ではありません」 「それが本当だとすると、とても興味深い話だな、ファティマ殿は人間に永遠の命を与える方法をご存知なのかな?」 「…過去のアレシャイムにそのような秘術があったとしても、現在には伝えられてはいないでしょう。気になるのなら長老達にお尋ねになった方が早いですわね」 ファティマ・イスは無表情のまま答えを返す。 「あの偏屈じじい共が素直に答えてくれるとは到底思えないな。 まっ、いいさ。帰りに上の神殿でぶら下がってる被験者の体組織を一部でも持ち帰れば事足りそうだしな」 気色の悪い事をあっけらかんと言う。帰りはできるだけ別行動を願い出たいところだった。 ―突然、片脚に何かが絡みつくような感覚が走る。 遥か上方、既に通り過ぎた暗闇の中から、引き攣るような呼吸音が聞こえた。 凄まじい悪寒が吹き付ける。 無意識に見上げた闇の中に1つの燐光が燈っていた。 正気を失わしめる狂気の輝き・・・心の弱いものがみればそれだけで発狂してもおかしくない何かがそこにはあった。 「アレは・・・」 次々と、四肢に何かが絡み付いてくる、それは瞬く間に数を増し、私とファティマ・イスを其々に巻き込むと虚空へ引き上げようとする。 振り解こうともがいたが。絡みつく何かが二桁に達した時に私の体は宙に浮いた。 目を凝らし暗闇の中へと自分を捕らえ引き込もうとしているモノの正体を見極めようと試みた。 「ヒッ!?」 私は細く悲鳴をあげる。 闇に浮かび上がったその姿はこの地上に存在する何者でもなかった。 瓢箪のような頭胸部から4対の歩脚と1対の触肢を生やし、黒檀色の毛に覆われた頭部には真紅の瞳が輝いていた。人間とは似て非なるその口蓋から先端が細く鋭い鎌状の鋏角が伸び、紫色の液体が滴っている。 「アトラック=ナチャがなぜこんな所に…」 ファティマ・イスが喉の奥から言葉を搾り出すかのように掠れた声をだす。 私はその名前に聞き覚えがあった。 遥か昔に滅びたとされる伝説の生物。神性の一柱でもある存在。 子供の頃に旧い書物の挿絵で見たその姿と同一のモノ。 エドゥアルトに助けを求めようとしたが、彼の姿を周囲に確認することはできなかった。私と同じように囚われたファティマ・イスは、両腕諸共その体を強靭な蜘蛛糸に幾重にも巻きつけられ、全く身動きがとれないようだ。 ―ゆっくり…まるで獲物が味わう恐怖をも楽しむかのように緩慢な動きで引き上げられる。 その時、アトラック=ナチャの口蓋から絶えず流れ落ちていた液体がドレスの上腕部に染み込む。焼け焦げた音と共に布地が溶け強度が弱まった部分が蜘蛛糸の圧力に耐え切れずに引き千切られる。破れた布に巻きついていた蜘蛛糸が図らずも解かれる。 私は自由になった左手で短剣の柄を握りなおす。 「…シャルロット様。アトラック=ナチャの弱点は頭部の赤眼」 すぐ隣で同じように吊り上げられているファティマ・イスの囁くような声に私は小さく頷く。 アトラック=ナチャは器用にその触肢を使い糸を手繰り寄せている。口蓋から漂う異臭がすぐそこにまで感じられる。 『信じていいの?』 不意に頭の中に声が響く… 『その人間は、自らの目的の為に貴女を利用しようとしているだけ』 心の奥底に抱えた不安を煽るように私の精神に沁みこんでくる… 『・・・そいつは貴方の望みを妨げる障害になるわ』 闇の中から生えた腕が私の首に絡みつくとそのまま締め上げる。 『今なら、苦も無く殺すことができる・・・』 五感そのものを遮断されたかのように次第に平衡感覚が失われていく。 私はその苦しさに耐えかねて、手に携えた短剣を頭上に高く振り上げた。 「っ!?」 ※1-11【牢獄】は1万文字オーバーしているので適度な所で区切りました。続きはフリーページにUPしてあります。今日は書くつもりがなかったのですが半分寝ながら書いちゃいました。明日の事を考えればこんな時間まで起きていて良いわけはないのですけどね(笑いつもどおり、誤字脱字の訂正、本文の改稿などは明日します。
2007/08/09
ここで小説モドキを書くのもちょっぴりマンネリ化してきた今日この頃【継続は力なり】ともいいますので続ける事に重点をおいてやっているのですが正直、飽きてきた感も拭えません(汗とりあえず、さっさとミューク篇に移行したい所です(笑が、他にやるべきことも結構あるので如何ともし難いですΣ(=д=ノ)ノ 話は変わって、兎教会では8月7日をアゴの祝日と認定し次の登板までは語り継ぐでしょう(ぇ1・2・3・ダァー(*゜∀゜*)丿---------------------------------第1章 1-10【道化】※訂正部分(※訂正は全てフリーページで行なっております)【追記】手に束ねた輪糸を用い神業としか思えない技巧で襲撃者達を退けたように見えたファティマ・イス。輪糸で貫かれ宙で静止したままの頭部からどす黒い血液が溢れ出る。【改稿】柱の影から現れた青年は少女の言葉通り水浴びをしたかのように全身が濡れていた。髪型も身形も当世風である。先の部分を細かい巻き毛に整えられた金髪を掻きあげると、水滴が光の軌跡を残す。
2007/08/07

時間の使い方とは本当に難しいなと感じる今日この頃昨日は時間がなかった事もあり小説モドキの方も全く直せていませんΣ(=д=ノ)ノ アゥーン!!もう少し有意義に時間を使えないものかと日々感じております。私的責任の比重仕事≧サークル>>MMO>>>>>>ブログ&日記という感じなのでイロイロと問題もあります。逃げ出したくなるような事も…┃EXIT┃ヾ( ̄□ ̄;)ノ⌒⌒☆ニゲロー!!------------------------------------先日、web拍手に背景色の違うバージョンはないのですか?的なモノがあったので、『黒』『白』だけですが作ってみました。この2つは著作とかありません(*゜∀゜*)丿
2007/08/07

第1章 1-10【道化】 シャルロットSIDE 古き聖堂に足を踏み入れるとそこは高い吹き抜けのドーム状の広間になっていた。 内部は宗教施設というよりも宗教芸術と称した方が的確な表現かもしれない。 広大な大聖堂内には、古代神アアル=セナートルは勿論のこと、【法】や【混沌】の末神に到るまで様々な神像がそこに存在していた。数多の礼拝堂や祭壇が、絢爛豪華な装飾によって覆いつくされ、豪奢なステンドグラスから差し込む月光が、薄暗い聖堂内を神々しいばかりに照らし出している。 ただただ、息を飲む…その美しさに心を奪われていた。 過ぎ去った数千年の歳月を拒絶するかのようにそこにある全てが今も尚、壮麗さと秀麗さを兼ね備えている。 (…あれは?) そんな中、並べて置かれた2つの神像が目に留まる。 ひとつはベルムーテスでは最もよく知られる女神メナディエル。 聖剣アンネ・シュティフを携え、全身鎧に身を包んだ乙女の像。 メナディエルは光の神、聖戦の守護神としての性格と同時に、その力を欲する者に生贄の代償を求める死を生む神としての恐ろしい側面を持っていた。無論、神とは得てしてそういったものではあるのだが… もうひとつは、手足を不思議な形に曲げた多臂神…私は引き寄せられるようにその立像に近づいていく。 4本の腕を上下左右に振り広げ、その身体には4匹の大蛇を巻きつけている。 その名も知れぬ神像に手を触れかけた、その時、 「下がりなさいっ!!」 ファティマ・イスの鋭い警告の叫びに呼応するかのように複数の人影が神像の上、なだらかな丸みを帯びた天蓋の更に上方から音も無く跳躍した。 目前に迫った黒影は砂漠の民特有の黒い衣装で頭の先からくるぶしまでを覆っている。唯一覗く目元、そこに道化のように奇怪な笑顔を浮かべる真っ白な仮面が見えた。 「クッ」 驚きつつもとっさに携えた短剣の柄で躍りかかる黒影の仮面、その眉間を鋭く薙ぎ払う。 だが、黒影は空中で体を反転させながらその斬撃をかわすと、重心を前のめりに崩した私の後頭部を目掛けて奇怪なカタチをした凶器を振り下ろす。空中での上体変化を苦も無く行なう恐るべき体術の持ち主だった。 その時になり初めて、白刃は前方だけではなく、背後、左右、他の3方向からも挟撃するカタチで迫っている事に気づいた。同質の凶器を其々に私の頭部、首筋、左胸、背中、人間の急所と思われる部分、そこだけを目掛けて突きたてようとしている。 頭髪が逆立つような恐怖が私を支配する。迎え討とうなどと考えず最初から逃げることに全身全霊を投じるべきだったのかもしれない。そう考えたがもう遅かった。 ―死を覚悟した。 だが、つぎの瞬間、何かが突き刺さる鈍い音と共に断末魔の絶叫を発したのは襲撃者達のほうであった。 「ぎぃぃぃぃぃ」 仮面の奥から4つの苦痛の響きが漏れる。 何が起こったのか理解出来なかった。私を襲った襲撃者達の頭部は今も尚、空中で静止していた。まるで採取された昆虫のようにその仮面を支点として振り子のように揺れている。 宙に走る白銀の輝きに気づき、私は身を投げ出すようにしてファティマ・イスの側に辿り着く。 「なぜ、処刑人が…」 襲撃者達をいとも簡単に退けたように見えたファティマ・イスだったが、彼女はその白蝋のような顔に驚愕の色を滲ませていた。 「!!」 突然、襲撃者の一人が手足を赤子のようにせわしなく動かし始める。 「あれっ・・・、動かないな・・・。 どうなっちゃったのー。 う~んやっぱり俄仕込みじゃダメなのかな? お姉さま方はどう思います?」 此方に親しみを込めるように尋ねてくる。 仮面の下から聞こえてきたその声はまだあどけない少女のものに聞こえた。先ほど断末魔の絶叫を放ったのは全て男の声だったはずだ。 「あなたが処刑人を操っているのね?」 「質問に質問で返すのは関心しないなー。 そうだっ!! さっきからそこで隠れている水も滴っちゃってるお兄さんの意見でも聞こうかな?」 「えっ」 宙ぶらりの体を操り人形のようにカクカクと動かすと震える指先で聖堂の入口の大石柱を指す。 「ふぅ、ばれていましたか。師匠からは出来うる限り影から貴女方の助力を申し付けられていたのですが。 まぁ、隠れて覗き見るのは趣味ではないので、お嬢さんには感謝しましょう」 柱の影から現れた青年は少女の言葉通り水浴びをしたかのように全身が濡れていた。少し赤みがかかったクセのある金髪を掻きあげると、水滴が光の軌跡を残す。屈託のない笑顔で此方に歩を進める。目の前まで辿り着くと仰々しく片膝をつき左手をそっと取る。そのまま、私の顔をまじまじと見つめ。 「月の女神ルーンシェルナもかくやと云うほどの美しさであらせられる」 手の甲に青年の熱い息を感じたところでようやく手を引くことができた。 一片の澱みない流れるような典雅な振る舞いに拒む事も忘れてしまっていた。 私はこの青年が後をつけていることに全く気づかなかった。それは横に居るファティマ・イスも同じようだ。自分たちを尾行している人間がいると考えてはいなかったが、通常よりは明らかに周囲に気を配っていたはずだ。それでもこの青年の気配は全く感じられる事がなかったのだ。この男が本当に味方だとわかるまでは油断をするべきではないのかもしれない。 「勿論、そちらのご婦人も同様に」 私に『メナディエルの祝福』を拒まれた事に対して、まったく気にした様子を見せずに、青年はファティマ・イスの方に視線を移す。 「貴方、シャルロット様を護衛する為に隠れて付き纏っていたのなら、なぜ先ほど処刑人に襲われた彼女を助けに入ろうとなさらなかったのですか?」 なんとなく言葉にトゲがあるのは序に褒められたからであるのかもしれない。 青年は大げさに方を窄めると、お手上げといった感でその掌を上に向ける。 「ご冗談を。あの場面で飛び込んでいたら、振り子時計がひとつ余計に増えていただけでしょう」 いけしゃあしゃあと言い放つ。まるで悪びれた様子はない。 「ちょっと、ちょっと、勝手に盛り上がらないでくれるかなー。 主役はアタシなんだからねっ!!」 場違いなほど緊張感がない会話が続いているように思えた。 少女の声を発する1体の処刑人が私を直に指差しながら喚き散らす。 「これは、お姉さんが私の身内になるのに相応しい力の持ち主かどうか試す為の試験なんだからねっ!!」 「身内とはどういった意味で・・・」 私が皆まで言い終えぬうちに青年の手が私の口を軽く塞ぐ。最初、名指しで指名された私を庇う為に割って入ったものだと思ったがその後に続いた言葉に暫し唖然とする。 「出来うるなら、この私めを御身内にお加え頂きたいところではありますが、その前にお顔を拝見できたら幸いです」 この男は何処までが本気なのだろう。姿の見えぬ敵を誘い出すための算段ともとれるが… 「当方、東の果てにある異国で手痛い目にあったことがありまして、見知らぬ土地で疲れた心を癒す為に、見目麗しき女性と夜床で月の美しさを語り合おうと思案したところ・・・」 そこで言葉を切ると青年は片手を額に当てて天を見上げて被りを振る。 「なんたる悲劇!! そこに住む女性は常に顔を隠すヴェールを着用していたのです。 仕方なく、これぞと見えたご婦人にお声をかけたところ…。 愛の夢どころか悪夢を見た次第…」 「・・・」 「・・・」 「・・・」 聞いてもいないことを徒然と語る。 一番先に我を取り戻したのは敵である少女だった。 「ま、まぁいいわ。お姉さま方の目的は牢獄の最下層でしょ? そこまでこれたら合格にしてあげる♪」 どうやら、青年の存在は無視することに決め込んだらしい。 敵ながら賢明な判断に思えた。 「じゃあ、下で待ってるわね♪」 「待って、身内とはどういう・・・」 吊り下がった処刑人に近づこうとした私をファティマ・イスが押し止める。 数瞬後、処刑人の頭部が歪に膨らむとまるで石榴のように爆ぜて辺りに脳漿を撒き散らしていた。 「先を急ぎましょうシャルロット様、あの者は私たちの目的を知っているようですわ。 ラグナ様の身が気がかりです」 「・・・はい」 ファティマ・イスに従い大天蓋の奥、一際豪奢な聖餐台の後ろ側に歩いていくと。 そこには地下への入り口がぽっかりと口を空けていた。内部からは朽ちた空気が漂いだしている。 「ご丁寧に隠し扉も開かれているようですわね。 シャルロット様、ここが大陸でも最も古き牢獄であり、最も醜悪な場所。 『贖罪の牢獄』の入口です」 「…ここにお兄様が」 意を決し地下へと通じる石段へと脚を進ませる。 そのまま、内部に入ると外よりは少しだけ温かく感じた。 「あからさまに罠があると判っている場所に飛び込むのは本意じゃないんだがな。 だが、美女を危険から守るのも俺の本分。 微力ながらご同行いたしましょう。 大船に乗った気で頂いて結構」 後ろから聞こえる陽気な声に、断ってもついてくることは判っていたので私は何も言わなかった。 どうでもいいことだが、台詞の内容が矛盾していることが少し気になった。 「御2人とも、恥かしがり屋であらせられるのかな?」 あからさまに無視されているのだが、そんなことを意に返さず鼻歌を歌っている。 ・・・全てが芝居じみて見えてくる。帰宅後取り掛かったのですが、思いのほか時間が掛かりました。眠いです…なにか内容が酷い気もしますが、誤字脱字・細かい言い回しなどは後日訂正致します。今回は結構、設定マニアの血が騒ぐ内容でもあります。中でも聖剣アンネ・シュティフは後々にプルミエールが振り回す神剣…
2007/08/05
世界はアポステリオリな知識で溢れていると感じる今日この頃近頃は時間に厳しいお方が身近にいらっしゃるので自ら始めたことには責任を持つようにと躾けられ、飼いならされた私です。嘗ての野性味溢れた発言はすっかり影を潜めて表層部分に人の皮を被って活動しております(ぇ改稿前は3話で終わったシャルロット篇も次で10話目…前回の文章を所々に利用しながら書いてはいますが現在の所、8割以上は新しく書き直しています。でも、そろそろミューク篇の方に移りたくなってきました。シャルロット篇のコンセプトは彼女が自らの意思で国を継ぎ起こった戦乱の中で『賢王』と称されるまでの生き様なので、今は十分悩んでもらいます(笑ミューク篇にはプルミエールとアルフォンヌが深く関わる予定です。ラグナ篇はラールウェアとアーネルですね。シャルロットとミュークに総じて関わるのは醜悪な感じになったアルストファーと美味しい役どころのヴィルヘルム大先生です。あとは双子の屍血姫とオルカザード領でラグナの世話役のメイドさん…etc忘れてましたがヴィルヘルム先生のお弟子さんも…-------------------------------------------web拍手をくれた方々、ありがとうございます。ブログの方につけてから2週間ほどになりますが23個もあったのでちょっぴり驚いています。逐一、お礼を言えたら最良なのでしょうが、お気持ちはこのブログの内容を充実させる方向でお返しできたら幸いだと感じております。-------------------------------------------と、今日は再び私用でお出掛けです。事が早く片付けば、帰宅後に続きを書こうと思います。次から戦闘が入るので、どこまでやろうか悩んでいますけどね(笑
2007/08/05

以下、追加用語【あ行】アルハバネサリナハーム公国内にある貧民窟。バルカー湾に面す水上生活者の街。エンシェントガーデンアレシャイムに建築された最初の大聖堂。その地下には『贖罪の牢獄』と呼ばれる大陸最古の牢獄が広がっている。【か行】蛍輝石-[コウキセキ]聖伝承ではメナディエルの涙とも云われる。脈打つように鼓動し、純度の高いモノほどより強い輝きを放つ貴鉱石。【さ行】贖罪の牢獄エンシェントガーデンの地下に展開する大陸最古の牢獄。聖伝承厳しい閲覧制限が設けられた秘匿本。『メナディエル』『リエルローザン』双方に関する古き文献でもあり教義の一部でもある。焚書された原典を第12代大教皇と伝えられるアルフォンヌが模して記述した写本。ソウルガイス諸島群バールペオル大陸の北東に位置する諸島群。断崖に囲まれたルブリス島にはアレシャイム教皇領が在る。【た行】【な行】【は行】【ま行】ミュミュバールペオル大陸では最もポピュラーな愛玩動物。ウサギ科に属する草食哺乳類であり、女神メナディエルが人間を創造した際に、神の使いとして生贄の器となったとされる神秘的な生物。人工繁殖されているものが殆どで、寿命は30年ほど。野生の個体は非常に珍しく未だ、その生態は謎に包まれている。【や行】【ら行】レベス湖アレシャイム教皇領に在る死湖。法の女神メナディエルと混沌の女神ヤ・フリファス・レディが相打った場所と伝えられる。【わ行】【その他】 【†Curse of blood†】の追加用語です。設定マニアのうささとしては一番楽しいところでもあります(*゜∀゜*)丿今はコッソリ、お酒系の設定を創っております(笑
2007/08/04

第1章 1-09【霧想】 シャルロットSIDE ザザァーー…ザァーー… 小さな帆船が夜のレベス湖を進む。 船が通り過ぎたあとには、月明かりに照らされ僅かに白く輝く航跡が浮かんでは消えていく。 私は、自分自身が何者かに用意された舞台の上に立つ登場人物のような錯覚を覚えていた。 (お兄様の為にならどのような事態も覚悟の上) そう考えていた。勿論その気持ちに偽りはない。 私達の目的はいざとなれば他人を害し、その生命を奪う可能性もあると頭では判っていた。 だが、いざ目の前で人の死を目の当たりにすると、膝の震えが止まらなくなっていた。ファティマ・イスに手を貸して貰わねば船に乗り込むのも難が生じたほどの動揺振りだった。 こんな事になるならプルミエールを一緒に連れてくるべきだったのかもしれない。 あの子を聖宮に残してくる事が本当に正しい判断だったのかも疑わしくなる。 (…私はあの幼き日のままに未だ運命に流され続けているのだろうか?) 今も自らの宿命から逃げる為に、お兄様を求めているのかもしれなかった。きっと、そこから私を解き放ってくると信じているからこそ… 「少しは落ち着きましたか?」 「…はい、大丈夫です。それよりも妹の事が心配になってきました…」 「プルミエール様の事は、ルミファに任せておけば大丈夫でしょう。彼女はとてもしっかりした娘です」 ミュミュを追って窓から落ちかけたプルミエールを助けた侍女。 執務室を出立する際、ルミファと名乗るその少女に私からも妹の事を頼んではいた。 だが、相手はあのプルミエールである。流石に手に余るのではないかと思えてくる。 「…」 深く考えていると妹とルミファという少女、どちらをより心配して良いのか判らなくなってきた… あの子が私以外の人間の言葉をまともに聞くとは思えない… 「そんなにご心配かしら?」 「…いえ、きっと大丈夫だと思います。いざとなればヴィルヘルム様がアノ子を助けてくださると思います」 私は自らの弱気を心から追い出す確かな名。恩師の名前をだす。 ヴィルヘルム先生はアレシャイムでもファティマ・イスと同格の枢機卿位にある。 先生とはアレシャイムに訪れた初日に言葉を交わして以来、話す機会が設けられていなかった。 崩御されたフォン=ヴァレル大教皇様への葬歌を歌う役目がある【リュズレイ】の長女として、アレシャイムに着いてからは目が回るほどの忙しさだった。その殆どが歌聖としての叙聖式や、叙任後の高位聖職者から受ける洗礼に費やされていたのだが… 「そういえば、ヴィルヘルム卿とは縁が深くいらっしゃるのですわね。あの御仁が御見方ならこころ強いでしょう」 「はい、ヴィルヘルム様には私と妹の家庭教師をして頂いております。今は専ら妹の方ですが」 「あの方から学べる事はとても多いはず。そう…もしかしたら、ラグナ様の事はヴィルヘルム卿にお聞きになったのかしら?」 「いえ、そういうわけでは…」 ファティマ・イスの鋭い眼光に言葉を濁す。 ヴィルヘルム先生からお兄様の事は固く口止めされていた。 戸惑うような私の表情から何かを汲み取ったのか、彼女はそれ以上の追求をしなかった。 2人が口を閉ざすと、聞こえるのは船の舳先が湖面を掻き分ける細波の音と、高地独特の風の囁きのみであった。 あの細腕の何処にそのような力があるのかファティマ・イスは表情ひとつ変えずに風向きに合わせ、見事に帆の角度を調節する。その慣れた手腕から彼女がこういった帆船を操るのが最初ではない事がわかる。いや、その手並みは熟練の域に達しているように見えた。 そういえば、アルハバネという土地に住む水上生活者達は、こういった帆船の扱いに長けていると聞いたことがある。そこでは生まれてから死ぬまで一度も陸地を踏まずにその生涯を終える者もいるらしいが、もしかしたら、彼女の出身はアルハバネなのだろうか? (でも、操帆の技術だけでそう判断するのは早合点すぎますわね…) それにアルハバネといえばサリナハームの南端にある街で、先の戦乱で流民となった最下層の人間が住む貧民窟としても有名だった。国からも市民権を与えられず。そこは国家の行政の対象から切り離された無法地帯でもある。ファティマ・イスと結びつく要素は少なすぎる。 嘗てのヴィルヘルム先生の言葉を不意に思い出す。 『貧民窟にある憎しみや悲しみ、飢えと貧しさ…それらを知ることも王族としての大事な努めです。人は生まれながらにして平等ではありません。どうか世界から目を背け賜わぬよう…』 指先で湖面にそっと触れてみる。 (冷たい…) 心は誰にでもあり、誰にでも感じられるもの。そこに触れることを恐れていては何も解決しない。 お兄様が私の心の氷塊を溶かすことができたのも、私の心に触れることを恐れなかったからなのであろう。 もし、目の前のこの女性の心に触れることが出来たのならば… 「ふふふ・・・。シャルロット様にそのように見つめられると、とても不思議な気分になってしまいますわね」 「えっ!? あっ…。もっ、申し訳ありません」 遠い日の漠然とした、それでいて鮮明な思考に割り込む意味深な言葉に我にかえる。 どうやら、先ほどからずっと帆を操る彼女の姿を見つめ続けていたらしい。 月光が闇に浮かび上がらせる雪化粧を施したような彼女の姿は、まるで命のない人形のように思えてならなかった。 「別に構いませんわ。それよりも中央付近はレベス湖の中でも最も水深が深い場所です。気を抜いて落ちないようにしてくださいませね。漕ぎ手が一人になってしまっては大変だわ」 「はっ、はい」 なんとなく、気恥ずかしい気持ちになってしまい彼女から顔を背ける。 (…漕ぎ手?) その時になって、私は初めて周囲の異変に気づいた。 レベス湖の中心に近づくにつれ周りの気温が下がっていくような錯覚を感じる。それに伴うように視界が次第に悪くなっていく。 私が両手で肩を抱くような仕草を見せるのとほぼ同時に何かが水面に落ちる音が響く。 「ここからは、オールを使って進みましょう。エンシェントガーデンの周辺は常に湖面から発生する深い霧に包まれています。どのような作用なのか…この霧の中では風を感じる事が出来ません」 言われてみれば、先ほどまで船の帆を散々煽っていたはずの風が止んでいることに気づく。 既に深い霧は、周りの全てを遮断するかのように立ち込めていた。 まるでそこだけが時間の流れから切り離されているとでもいうように… ギィ…ギィィ… なんとか重いオールを二人掛かりで動かし続けていると。不意に、濃霧の中に巨大な山のような影がぼんやりとその姿を現す。次第にはっきりとその輪郭を浮き彫りにしていく青白い影。 孤島に到着する頃にはその全景を完全に曝け出していた。 「貴女を連れてきて正解でしたわね。私一人では途中で力尽きていたかもしれないわ」 ファティマ・イスの冗談ともとれる発言に対し笑うべきかどうか迷っている間に、彼女は手際よくエンシェントガーデンの桟橋に船を着け。陸上の人となっていた。 「ふぅ」 私は軽く息をつき彼女に倣う。 改めて目の前の強大な建築物に目をやる。 不思議な事に神殿が建立されている孤島には霧がかかってはいない。頭上から降り注ぐ月明かりが白大理石で造られた壮麗な神殿を、より神秘的に彩っていた。 最初、このような場所が古来の礼拝の中心地だったとはとても信じられなかったが、今ならわかる気がする。 ここはとても不思議な力で満ちていた。 眠いです…もう限界…Σ(=д=ノ)ノ 明日、見直してから改稿します…
2007/08/02
日本にウサギがやってきた今日この頃台風5号のアジア名がUSAGI(*゜∀゜*)丿『ウサギ』はそのまま広島×中日戦を撃破して北上中です(ぇ大分では1万人に避難勧告を!!(マテ\(-_\)(/_-)/ ソレハコッチニオイトイテ...本来ならコチラでも暑中お見舞いのイラストなどを描かないといけない時期ですね。でも、現在ここは小説モドキ中心のブログなのです!!つ・ま・り描く必要がな…トリプルパンチ!(*゚□゚)ノ*゚□゚)ノ*゚□゚)ノ☆)`ν゚)・;'.、クハッ!!でも、イラストを描いて小説モドキも更新し続けるというのは時間的に不可能ですΣ(=д=ノ)ノ アゥーン!!去年はハルヒ様の暑中お見舞いイラストでしたね…意味も無く2バージョンありました。むむっ…今から小説モドキの続きでも書きます。巧くいけば深夜頃にUP出来ますが、やっぱり寝オチしないことが条件です…『99のオールナイトニッポン』と『プリズンブレイク2』があるので起きていたいのですが、現時点で既に眠いですorz
2007/08/02

TOP用【NEW】のGIFアニメを新しくしました。前回よりちょっと大きめにしてあります・・・が、『W』の右側を削りすぎたかも(笑今回は100ms.間隔で作ってあります。この手のGIFアニメは3分あれば作れるので何かに使いたいという方はご自由にお持ち帰りください。↓コレ↓↑コレ↑-------------------------------------楽しい時間は夢のように過ぎていきます。せっかく貰ったお休みがもう終わりを告げるようです…前々から出来るだけ避けて通ろうとしてきた事実なのですが私に時間がない原因の半分はMMOのせいですよね(ぉ他の理由も挙げたくはありますが、それを言うと余計な事まで押し付けられそうなので言いません(笑
2007/08/01
全27件 (27件中 1-27件目)
1
![]()

