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ランダム読書日記 「貧乏するにも程がある」 長山靖生 (ながやま やすお)光文社新書 245頁 ¥720 2008.1.20 初版第1刷 発行 [目次] 序章 「自分らしさ」は悪なのか第1章 経済格差と「文化」の値打ち第2章 「文化」は差別的である。第3章 芸術家の貧乏はあロマンチックか第4章 貧乏にも程がある第5章 作家的貧乏・借金生活の覚悟について第6章 作家では「食えない」のが本道第7章 夏目漱石の経済戦略第8章 交渉する作家たち終章 マイナスがプラスになる世界あとがき副題 「芸術とお金の”不幸”な関係」[内容]この本では、「自分らしさ」を保ちながら生きるひとつの姿として、さまざまな作家について経済生活の裏事情を描いています。序章、第1章、第2章では、「自分らしさ」について書かれていますが、中途半端で説得力がいまいちで、主題ともそれ以降の章ともつながっていないように見うけられます。「感想」本書による[作家の分類]家が裕福か親の遺産があり、働くことなく生活できた作家 -太宰治、坂口安吾、永井荷風、堀口大学大学教授が本業であった作家 -外山正一、上田敏、日夏こう之介、西脇順三郎、中村真一郎医者が本業であった作家 -森鴎外、木下杢太郎、斎藤茂吉、北杜夫、木々高太郎、加藤周一 なだいなだ借金まみれの中で生きた作家 -石川啄木、直木三十五、島崎藤村、内田百、葛西善蔵印税で生活した専業の作家 -夏目漱石、芥川龍之介[頁のかけら] ○ 何度も繰り返すが、「人気作家になって金儲け」という考え方には、根本的に欠陥があるのであり、最初から「どうやって貧乏のままで生き続けるか」をこそ、考えなければならない。○ 作家になりたいというのと不幸になりたいというのは、ほとんど同義である。作家の自殺する率を考えれば、それは容易に分かることだ。 三島由紀夫(1925-70)、川端康成(1899-1972)、芥川龍之介(1892-1927)、 太宰治(1909-1948)......。みんな自殺している。とはいえ、貧乏を苦にして自殺した作家は、あまりいない。○ 「パンより文学。生活の安定よりも自由の確保。 飢えて死なない範囲で、自分らしく生きたい。 そういう「自由」を求めての個人戦があってもいいのではないか。 もちろん、フリーで生きるのは大変だ。 それでも、日本が今より貧しかった時代に、作家たちは自分らしさ を保ちながら生活する方法を模索してきた。 そこには、世知辛い世間や、自分自身の甘えと戦いながら、 自由と生活の両立を図るしたたかな戦略の数々があった」 (あとがき)**************************************************** ランダム読書日記 by 行道はるか YUKUMICHI Haruka (2008.5.19 No.82)
2008.05.19
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ランダム読書日記 「教科書でおぼえた名詩」 文藝春秋編 文春文庫 251頁 ¥505 2005.5.10 第1刷 発行 [目次] I 高村光太郎、宮澤賢治、島崎藤村、土井晩翠、武者小路実篤、 国木田独歩、 釈ちょう空、高見順、伊東静雄、蒲原有明、 壷井繁治、丸山薫、千家元麿 II 萩原朔太郎、室生犀星、山村暮鳥、北原白秋、中原中也、 薄田泣菫、立原道造、佐藤春夫、三好達治、草野心平、 八木重吉、河井酔名 III 谷川俊太郎、大岡信、中野重治、北川冬彦、吉野弘、高田敏子、 石垣りん、長田弘、金子光晴、原民喜、与謝野晶子、 茨木のり子 IV 俳句 短歌 万葉集 古今・新古今 梁塵秘抄 V 漢詩 孟浩然、杜甫、李白ほか VI 海外詩 ブッセ、ブラウニング、ランボオ、ワーヅワース、 ヴェルレエヌほか 出典及び参考文献 うろおぼえ索引 題名索引 作者索引 [内容] 昭和二十年代から平成八年までの、中学、高校の国語教科書 1500余冊の中から250篇の詩、漢詩、訳詩、俳句、短歌、和歌 を選んだものです。 文庫本ですが、巻末に3種類の索引がついています。 とくに「うろおぼえ索引」は詩の一部だけ覚えているけど、 あれは誰のなんと言う詩だったかなあという場合に便利かも。 「感想」 私個人の趣味からいえば、詩(訳詩もふくめて)だけにかぎって 編集してほしかった。 それと、いつごろの教科書に掲載されていたのかを是非知りたい と思いました。 私が教科書で習ったのは、 島崎藤村の「小諸なる古城のほとり」 北原白秋の「落葉松」 与謝野晶子の「君死にたもふことなかれ」 ブッセの 「山のあなた」 ブラウニングの「春の朝」 でした。お蔭で今でもそらんじられます。 社会に飛び立つ前の雛のときに詩を知るのは幸せなことだと思います。 中原中也、八木重吉、石垣りん、ヴェルレエヌは、大人になってから 本屋で出会いました。人生の影とともに心に染みました。 [頁のかけら] 時は春、 日は朝(あした)、 朝は七時、 片丘に露みちて、 揚雲雀なのりいで、 蝸牛枝に這ひ、 神、空にしろしめす。 すべて世は事も無し。 ロバート・ブラウニング(上田敏訳) **************************************************** ランダム読書日記 by 行道はるか YUKUMICHI Haruka (2008.5.7 No.81)
2008.05.07
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