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「家族シアター」(辻村深月、講談社文庫)を読む。正直私は自分の家族(父と弟)が未だに嫌いで仕方ないのだが、この作品に登場する家族たちも最初はなかなかのものだ。様々な「家族」の姿を描いた7篇の短編集。家族と言っても、親と子だったり兄弟だったり祖父と孫だったり、その人間関係はいろいろだ。でも、それぞれ似たような理由でいがみあったり、反目しあったり、時には喧嘩だってしたりする。でも結局、丸く収まる。いや、そんなにきれいに丸く収まらなくとも、なんとなく収まる。そしてほっとする。そんな感じのストーリーの作品が多い。私が特に気に入ったのは、ビジュアル系バンドを愛する姉とローカルアイドルオタクである弟の、なかなか壮絶な仲を描いた「サイリウム」と、宇宙飛行士を夢見る科学少女とその姉の物語「1992年の秋空」の2篇。あと、「タイムカプセルの八年」に登場する父親が私の父親に似ていて凄い嫌な奴だったので、読んでいてまた父親に対する怒りがふつふつと湧き上がってきたことも書いておこう。さて、最近すっかり忘れていたが、印象的だった箇所をいくつか引用させてもらおう。人間は相手が一番気にしていることを本能的に察して罵る生き物だし、広瀬先輩なんて特にそのエキスパートみたいな人だ。(「『妹』という祝福」より)たとえあいつが今死んでも、俺、涙出ない自信ある。(「サイリウム」より)『自分は親だから、謝らなくてもいいって思ってるよね。そんなふうに血のつながりは絶対だと思ってると、いつか、痛い目見るよ』(「私のディアマンテ」より)だからきっと、自分の居場所を別に作った。狭い教室や目に見える場所だけをすべてにしなかった。だから、あんなに強いのだ。(「1992年の秋空」より)やられたらやり返せ、と思ってきたけど、ここに至って初めて気づく。実音は実音で、やりかえせないなりの努力を、懸命に、しているのだ。(「孫と誕生会」より)
2018.10.28
久松郁実を初めて知ったのは多分数年前。確かさまぁ~ずがやってたバラエティ(油もらい旅)のゲストに何度か来ていた頃だ。その時すでに「あっ、この子可愛いかも」と思っていたのだが…。最近グラビアサイトで名前を見つけて画像や動画を観てたら、「ヤバい、この子マジで可愛い」となってしまった。勿論グラドルであるから、素敵なメロンを2つお持ちなのだが、それよりも私の目に留まったのは彼女の「目」である。パチッとクリっとキラキラしていて凄く可愛い。こんな視線で見つめられたら、こっちの考えてることが全て見透かされそうな瞳である。かといって彼女が嘘をつけるかというと、多分つけない。目の表情が豊か過ぎて、考えてることが全部目に出てしまう。そんな目でもある。でも嘘がつけないというのは信頼できるということだから、勿論プラスのことである。そしてそんな瞳の持ち主であるから、笑顔がとても素敵だ。こんな可愛い目で笑顔を見せられたら堪らない。こんな魅力的で表情豊かな瞳の女子がいるなんて…。観ているこっちも笑顔になる。
2018.10.25
「歌舞伎町ダムド」(誉田哲也、中公文庫)を読む。「新世界秩序」による「歌舞伎町封鎖事件」から7年。「ジウ」に自らを重ねる怪物犯罪者「ダムド」が現れた。新宿署の東弘樹警部補はとある人質立てこもり事件で犯人から指名されるものの、その後犯人は自殺。その謎を追い始めることで、東は複数の犯罪者集団から命を狙われることに。そしてその東を守ろうとする「歌舞伎町セブン」。果たして、事件の真相は?という話。「ジウ」シリーズに登場した懐かしい人物たちも本作に登場。懐かしい感じがした。それにしても、他に刑事モノやヤクザモノを読まない私が何故誉田作品だけ好んで読むのだろうかと、ちょっと考えてみた。答えは簡単、読みやすくて面白いから。
2018.10.24
「真実の10メートル手前」(米澤穂信、創元推理文庫)を読む。フリー記者の太刀洗を主人公にした推理モノ短篇6篇からなる作品集。太刀洗の個性と事件に挑む姿を通じて「ジャーナリズムとは何か?」といったテーマまで描こうとした意欲作と言えると思う。とにかく太刀洗は魅力的。何か常人と違って欠けているところも感じさせるが、用意周到でとにかく緻密、他の人が考えないような思考の持ち主で、いつも独特の方法で事件を解いてしまう。特に気に入った作品は、高校生カップルの自殺とその遺書の謎を解く「恋累心中」と、甥殺しの犯人の独白の矛盾を見抜く作品で、巻末解説でも白眉と評されている「ナイフを失われた思い出の中に」の2篇。いずれも一度は解けたと思った謎がミスリードで、思わぬところに真実があるという構成。これを短篇でやるのだから米澤は凄いと思う。全体的にダークな作品が多いが、そこも私の好み。
2018.10.21
「透明カメレオン」(道尾秀介、角川文庫)を読む。主人公の恭太郎は素敵な声と冴えない容姿を持つラジオパーソナリティ。いきつけのバー「if」に集まる仲間の話を面白おかしく作り変えてラジオで喋っていた。ある大雨の夜バーに迷い込んだ女性が、彼らをある「殺害計画」に巻き込むことになる。計画を進める中で恭太郎は彼女に心を惹かれていく、という話。「殺害計画」が具体的に何であるのかが判らないままにストーリーが進んでいくので若干やきもきさせられる感もあるが、先の展開が楽しみで意外とスイスイ読み進められる。終盤で明らかになる計画の全貌に辿り着くと思わず「おおぅ」と思わされる展開。なので、ミステリとしては面白いと思うが、最後の結末のシーンは何か「教訓的なものを言いたげ感」が強すぎて、ワタシ的にはイマイチかなぁと思った。
2018.10.14
「全日本探偵道コンクール セーラー服と黙示録」(古野まほろ、角川文庫)を読む。高校生探偵の日本一を決める「探偵の甲子園」を描いた作品。決勝の組み合わせは「聖アリスガワ」と「勁草館」。女生徒3人同士の対決の先鋒戦、その舞台とルール、お題、そして結末は? という作品。このシリーズ通して言えることなのだが、謎解きが非常に明晰かつ緻密なのが魅力。またそこにセーラー服というフェティッシュなガジェットを絡めることで独特の世界観を醸し出している。先鋒戦だけでなく、次鋒戦・大将戦も読んでみたいと思った。おまけの短編「学内編 島津今日子の図書館」も秀逸。
2018.10.07
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