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2年生の『作文』の授業では、去年のこの時期は、学生たちに 日本の高齢者施設に入所している高齢者の方々への手紙を書かせた。 突然、中国から届いた日本語の手紙に、 高齢者の方々は驚きと同時にたいそう喜んでもらったようだ。 だが、入所施設への説明や、返事を書いてもらうことなどに相当な困難があったことから、 今年は日本の中学生に手紙を書くことにした。 発端は今年の夏休みに旧友と出会ったことだった。 彼は今、日本の中学校で教師をしており、作文による交流を呼びかけたところ、 二つ返事でOKしてくれたのだった。 今日、私の学生が書いた手紙(作文)は冬休みに、私が日本に持って帰り、 中学校の授業で読んでもらい、その返事を日本の中学生に書いてもらう。 その返事は、やはり冬休みが終わって、私が中国に戻る時に持ってきて、 学生たちに渡すことになる。 作文の中にメール・アドレスなども書いておけば、 今後は簡単に交流できるようにもなる。 中国で日本語を学んでいる学生が日本人に手紙を書くことは大きな意義があると思う。 中国の側から見れば、自分の日本語が海を越えて、日本に届くということ。 そしてこれまで学んだ日本語で誰かを感心させたり、交流を始めたりすることができる。 日本の側から見れば、テレビの報道(それも悪いことばかり)でしか知らない中国の、 ごく普通の学生の日常や考えていることなどを知ることができる。 そして、それによって中国に興味を持ったり、印象を変えることもできる。 重要なことは、中国の学生から手紙を受け取った日本の中学生が、 中国に対する偏見や誤解を改めてくれる契機になるかもしれないということだ。 今年の夏あたりから、日中関係は悪化の一途を辿っているが、 このような地道で、小さな活動を通じて、少しでも両国の友好促進の一助になれば、 それは中国で仕事をしている私にとっても嬉しいことだ。 中国で日本語を教えるということは、日中友好促進の役割も負うべきだろう。 上の写真は、今日の授業で、 「日本人に手紙を書きたいですか?」と学生に問い掛けた時の学生たちの表情だ。 この笑顔が学生たちの気持ちをすべて言い表している。。。
2012年11月28日
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2年生の『会話』の授業では、先週から「二人スピーチ」を取り入れた。 文字通り学生二人でスピーチをするもので、元々は日本の漫才から得たアイディア。 学生たちに日本の生活や習慣などを教えたいのだが、 私が話すと、学生たちは聞くだけになるので、 私が教えたいことを、学生たちの口を借りて教えることにした。 まず、私が原稿を書いて、それを二人の学生に、発音を修正した上で暗記させ、 授業の時に教壇で話をさせる。 教壇で上手に話すことは勿論、重要なのだが、 私の目的は、教壇で話す前に、1週間二人でずっと練習しながら暗記させることにある。 原稿の内容はだいたい5分程度の長さだが、 それを二人で1週間練習しているうちに、とても流暢に話せるようになる。 何よりも嬉しいことは、毎回、授業で、この二人スピーチをしたい人を募ると、 たくさんの学生が手を挙げて、じゃんけんで決めなければならなくなったこと。 今、私のクラスではほぼ全員、人前で話すことに緊張しなくなった。 むしろ、もっと話したいとせがむようになっている。 写真の学生(二人とも)は去年、自分の日本語に自信がないのと、 もともと引っ込み思案の性格から、授業中は何も発言しなかったのだが、 1年が経った今では真っ先に手を挙げるようになり、人前で堂々と話せるようになった。 今学期の「二人スピーチ」は5分間程度の長さで、 内容も日本の生活や習慣を紹介するだけだが、 来学期になれば、時間はもう少し長くなって、内容も言葉の応酬が多くなり、 表情や動作についても指導をする。 より高いレベルに進化していくが、私のクラスの学生たちなら、 きっと上手にやってくれるはずだ。 日本語が上手になるためには、恥ずかしさや緊張、怖さを克服しなければならない。 我々、日本語教師の仕事は日本語の単語や文法を教える前に、 まず学生たちの心に巣食っているマイナス要因を取り除くことにある。 それができれば、会話は自然に上手になっていく。 今年の2年生の私のクラスを見ていると、心からそう実感する。。。
2012年11月27日
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今のところまだ降っていないけど、 今日と明日はぐっと冷え込んで、雪が降るという予報が出ている。 もっとも空気が乾燥している当地だから、10センチ以上積もるということはない。 冬らしく冷え込んできたこともあって、 昨日は忙しさの中から強引に時間を作って、外に食事をしに行きました。 食べたのは火鍋。 中国では火鍋は一年中どの季節でも食べますが、 やはり冬の寒い時期に食べる火鍋は格別です。 すっかりゆったりした気分になって、 また今日から延々と会話の練習が続きます。 頑張ろうっと。。。
2012年11月24日
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6年前に教えた学生が、今、省内の語学専門学校で日本語の教師をしています。 彼女からは今でも、時々、連絡があるのですが、 先日は次のようなメールが届きました。 彼女が使っている教科書の中に下記のような問題があるのですが、 その答がわからないから教えてほしいというメールでした。 問題1: 1:(新聞の広告)お一人で気軽にご参加できる新緑のバス旅行 2:(JR緑の窓口のポスター)特急、寝台などの指定券がお求めやすくなりました。 この二つ文はどちらがおかしいところがありますか。 そして、おかしいところがある文はどう訂正すればいいですか。 問題2: 1:「友達が来ないうちに宿題をしてしまいなさい。 そうすれば、ゆっくり遊べるでしょ う」 2:「君が買い物をしている間に僕はちょっと電話を掛けてくるよ。」 この二つの文はどちらが正しくない表現ですか。どうしてですか。 ■■先生、お願いします!ありがとうございます! 正直言って、一見した後で、私も頭をひねってしまいました。 読んだ時に違和感を覚えたのですが、その違和感の根拠が何なのか、 定かにはわからなかったからです。 正しいようだけど、何となく変だ。 ではどこが変なのか? 自分なりの答を見つけたものの、それが果たして正解なのか自信がなく、 他の日本人の先生に聞いたところ、私と同じ答だったので、 それを彼女に返信しました。 中国の学生って、こんなことまで勉強しているんですよ。。。
2012年11月21日
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中国に来て7年になるので、日本と違う習慣にはすでに慣れた。 それでも初めて目のあたりにした時は、随分と驚いたものだ。 例えば、学生たちがトイレに行って、手を洗った後で、 ハンカチで手を拭くのではなく、手をひらひらさせて乾かしている光景もその一つ。 中国全土がそうなのかどうかは知らないが、 ここの学生たちはハンカチを持っていない。 空気が乾燥しているので、すぐ乾くからなのか、他に理由があるからなのか。 店でハンカチを見かけることもほとんどない。 更に、喉が渇いて空咳をしている時や、 風邪を引き始めの時、学生たちに必ず言われるのが、 「先生、水をたくさん飲んでください」 という言葉。 これもやはり空気が乾燥して、風邪を引きやい気候から出てきた言葉だと思う。 初めて会った時や、親しい人と会った時に煙草を勧められるのも中国ならでは。 煙草を勧めるのは親愛の情を表すためなのだそうだ。 これなどは日本ではまず考えられないこと。 それでも近年、中国でも健康意識が高まっているようで、 煙草を吸う人は減少傾向にあるという。 今日、外事弁の各部屋に置いてある消火器を交換するために 業者がやって来たが、その男性はなんとくわえ煙草で部屋に来た。 火事に備えるための消火器を置く時に、煙草を吸いながらはないだろうと 思わずツッコミを入れたくなってしまった(笑)。 ところ変われば、習慣も違うと、あらためて思った次第です。。。
2012年11月17日
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やれやれ……今週の『作文』の授業で2年生たちが書いた作文の添削が終わった。 単語と文法の間違いを赤ペンで直してから、 構成を考えながら、やや高度な日本語に書き直すという作業は、 けっこう時間がかかるもので、無理やり時間を作って、 その作業にかかり、それがやっと終わった。 最近はずっと学生たちとの会話に追われていて、 朝から夜まで、自分の時間はほとんどなくなった。 しかも今週は1年生たちの発音の矯正にかなりの時間を割かねばならず、 更に作文を直していたので、精神的にかなり追い詰められた状態だった。 明日と明後日の週末は、朝からずっと切れ目なく、学生が部屋にやって来る。 嬉しいことは、1年生たちが日本語だけで会話が成立するようになってきたこと。 今学期は例年にも増して、会話の練習に時間をかけていて、 学生たちも、もっと話したいという意欲にあふれているから、覚えも速い。 私の部屋に来た時も、緊張の素振りも見せずに、ゆったりとくつろいでいる。 というわけで、また明日からも学生さんたちのために頑張るか。。。
2012年11月16日
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11月も中旬を迎え、そろそろ寒さが身に染みる季節になってきました。 中国の中原に位置する河南省は広大な黄河平原を吹き抜ける風が強くて、 気温以上に体感温度は下がります。 この大学では11月15日から暖房が開始されます。 校内の寮や教室に張り巡らされた暖気管の中を熱湯が駆け巡り、 部屋の中が暖かくなります。 その分、部屋の中の空気がカラッカラに乾燥して、 風邪を引きやすくなるので、寝る時の湿度維持は欠かせません。 風邪と言えば、同僚の教師は先週末から風邪を引いて、 頭痛と発熱、のどの痛みと鼻水とに悩まされています。 昨日、一昨日は声も出ないほどの重症でしたが、 それでも日本人らしい(?)のは、 風邪の症状が出始めたのが、先週の授業がすべて終わった金曜日からで、 土曜、日曜と授業はなく、月曜の今日も授業がなかったということです。 以前、同僚の日本人教師たちと話をしたことがありますが、 我々が風邪を引くのは週末だけで、授業がある日には治ってしまいます。 今回もこのジンクスは生きているようです。。。
2012年11月12日
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「桜花」と言っても競馬の桜花賞のことではなく、 この大学のクラブ活動「桜花日本語交流協会」のことですが、 今日は今学期の2回目の授業で、ゲスト教師として話をしてきました。 「桜花日本語交流協会」はもともと、 日本語学部の学生に授業をするチャンスを与えたいという目的で、 6年前、4年生のある男の学生と私とで設立したものです。 省内に日本語学部を持つ高校や中学校がないため、 授業実習ができない日本語学部の学生に、 他の学部の学生を相手に授業をさせるというのが設立の趣旨でした。 今では毎年、たくさんの学生がこのクラブに入り(今年は150人)、 日本語を学んでいます。 しかし、ほとんどの学生たちは自分の専門授業が忙しいことと、 日本語の文法の複雑さに音を上げて、途中で頓挫してしまいます。 今日は、他の学部の学生たちが日本語に興味を持って、 もっと日本語を覚えたいという気持ちになるような授業をしました。 学生たちの大きな声が教室の中に響いて、笑い声にも包まれました。 初めて日本人を見るという学生も少なくない中、 日本人は面白くて真面目、そして授業が楽しいという印象を植え付けることができた ……かなと思います。。。
2012年11月11日
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1年生たちが日本語の勉強を始めて、ちょうど1か月。 こちらも驚くほどの長足の進歩を遂げています! 実は今年から教え方を、会話を楽しめるような教え方に変えました。 今では、私の日本語を聞き取る能力も高くなり、 私の日本語に対して、日本語で長い返事をすることができるようになって、 私と学生とで8往復ぐらいの会話が延々(とまでいきませんが)と続くようになりました。 発音も合格点を与えることができますし、 何よりも嬉しいことは、学生たちの授業中の声が大きくて、 大半の学生が楽しそうに日本語を話しているということです。 学生の表情から、もっと日本語を話したい、早く上手になりたい、 という気持ちが伝わってきます。 ここまでくれば一安心です。 次は今の気持ちをずっと持ち続けさせることです。 1年生の授業は、教え方や授業の雰囲気、こちらの意欲や学生に対する気持ちが、 そのまま学生の日本語能力に反映されるので、 責任は重大ですが、その分、やりがいがあります。。。
2012年11月08日
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朝晩、めっきり寒くなってきました。 1年生の授業が始まって1か月。 この大学では、1年生の授業は最初の4回だけ、先輩が通訳に付くのですが、 今週から通訳はいなくなって、日本語だけで授業を進めるようになります。 河南省の学生たちにとって、日本語の発音は難しくないようですが、 一部の地域の学生にとって「なにぬねの」と「らりるれろ」の区別は難しいようです。 そして、時に「たちつてと」が「たちちゅてと」になることもあります。 このような発音はこれまでの授業で矯正してきましたが、 来週から、授業の空き時間に部屋に学生を呼んで、 個別指導をすることにしています。 今では私と学生との間では、日本語だけで4往復ぐらいの交流ができるようになりました。 嬉しいことは、日本語を聞いている時の学生の表情が生き生きとしていて、 日本語を話す時の声もとても大きいということです。 たくさん日本語を聞いて、たくさん話す。 今、1年生たちは、早く上手になりたい、もっと話したいという意欲に溢れています。 そんな学生さんを見ていると、こちらまで幸せな気持ちになります。。。
2012年11月05日
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金曜から日曜にかけての週末は、朝から夜までひっきりなしで学生との会話練習です。 朝の9時から始まって、時計の長針が一回りするたびに、 新しい学生が 「先生、こんにちはぁ」 と言って、部屋にやって来ます。 1日当たり8組の学生を相手して、それが毎日続くので、 まるで繁盛している歯医者のようです。 毎日、夜10時まで学生相手の会話練習をしているのですが、 それでも部屋にやって来る学生の数をさばくことができず、 カレンダーは再来週まで、学生との会話練習の予定で埋まっています。 自分の時間はなくなりました。 気が張りっぱなしですし、疲れも十分に感じています。 特に1年生、2年生の相手ばかりしていると、 ごく普通の日本人同士の会話に飢えてくる時もあります。 それでも学生の喜ぶ顔を見たり、会話の進歩を感じたり、 授業中は見せない意外な一面を見せてくれたりした時は嬉しいものです。 更に、1年生の時、他の先生のクラスにいた学生たちが、 今では私の部屋の常連になって、楽しそうに日本語を話しているのを見たりすると、 頑張り甲斐があるというものです。 ……なんて言いながら、自分を励まし、鼓舞しているこの頃です。。。
2012年11月03日
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負傷した足は、地面に左足のかかとを着くと痛みはあるのですが、 かかとを上げたままなら、杖なしで歩けるようになりました。 右足に負担がかかるので、長い距離を歩く時は杖を使わなければなりませんが、 それでも日に日に快方に向かっていることが実感できます。 嬉しいぜ! 嬉しいと言えば、 1年生たちの気持ちに変化が出てきたようです。 実は先々週の授業で、私は1年生たちを叱りました。 日本語の勉強を始めた当初の授業は1年生たちの緊張や不安を消すために、 冗談を言ったり、大袈裟な動作をしたりして、 楽しく賑やかな雰囲気づくりに努めるのですが、 そのせいもあってか、私に対して親しみを感じてくれるのはいいのですが、 笑いだけを求めて、真面目さやひたむきさに欠けるところが見えたので、 「あなたたちが本当に日本語が上手になりたいなら、私は一生懸命に教えます。 私の時間は全部、みなさんにあげて、練習の相手もたくさんします。 しかし、復習や練習をしない人や、上手になりたくない人には、 私は教えるつもりはありません。 私が先週、あなたたちに、たくさん練習して暗記しなさい、と言った時、 あなたたちは「はい、わかりました」と言いました。 しかし、今日、あなたたちは、先週の宿題をしてきませんでした。 私はあなたたちにがっかりしました。 あなたたちに授業をしたくありません。 来週から、他のクラスの授業に行きなさい。 私の授業は来週からありません!」 こんな内容のことを、通訳を担当している2年生の口を通して1年生に言いました。 すると、今週は、全員の学生が寮でしっかり練習してきたようで、 暗記文をすらすらと話せるようになっていました。 しかもキャンパスで会った時や、 授業に向かう道すがら、外事弁の私の部屋を見上げて 「先生、こんにちは!」と大きな声で気軽に声を掛けてくれます。 叱ったことの後遺症はなくて、むしろ以前より信頼感が増したように思います。 やれやれ、です。。。。
2012年11月01日
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