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小話  屋台その2  VOL.141


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特別編 『アリスの大豪邸』 


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『アリスの大豪邸』第4部 ACT.140


Profile

ブルーアイ.

ブルーアイ.

2005.02.26
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 30分ほど、ゆっくり上昇したでしょうか?
さっきの黒い空間が近づいて来ました。

 そして、ついに黒い空間に入れるというまさにその時、


ゴツッ!


 アリスは何かにおもいっきり頭をぶつけました。アリスは髪の毛の量が多くしかもフワフワでしたが、それでも頭のてっぺんにかなりの痛みが襲ってきました。

 しばらくその痛みに耐えて、それがひいてから辺りを見回しました。
周囲はさっきのレンガ造りの壁。そしてあたかもその「床」になるように「黒い空間」が広がっていました。
「床」とは…、
それは黒い空間は入ろうとしても、まるで「壁」のようになっていて入って行けなかったからです。



その後、起き上がろうとすると、ちゃんと”床の上に”立つ事ができました。

 5メートルほど先の真っ黒い「床」の上に、何か白くて記号のような物が書かれたプレート(板)が見えました。
アリスは「床」を”歩いて”そのプレートのところまで行く事が出来ました。

 そのプレートは道路標識でした。「床」に設置されている物らしく、”拾い上げる”事は出来ませんでした。
矢印だけの標識でしたが、
「この先の空間 ”一方通行”」と添え書きがありました。

「”一方通行”…」

「黒い空間」には入って行く事が出来ないという事なのかな?」

 ガックリ。

 アリスは相当落ち込んで、またそこに座り込んでしまいました。
「ああ、どうしよう……。お家に帰れなくなっちゃった」


「それに、ここに閉じ込められちゃった……」
急に寂しさがこみ上げてきました。そこでアリスは先ほどから”願い”をかなえてくれているスティックにもう一度”お願い”してみました。

「どうか”願い”をかなえてください。ここから出してください……」
しばらく、そうしていましたが、何も変化が無いような……。目の前に急にドアが現れたりする事も無く……。

 いえ、スティックの先の方!はるか前方をよく見ると、壁に小さな赤い三角形のような物が見えました。


アリスは期待して、そこに走って行きました。

 それは壁に開いた小さな亀裂で、子供一人がやっと入れるほどの広さでした。
今まで、窓とか扉とか出口はまったく見当たらなかったのに!
アリスは奥の方をのぞき込みました。

 中もレンガ作りのようです……。ただ、こっちのレンガは赤くてもろそうな感じでした。
暗くてはっきりとは分かりませんが、ずっと奥まで続いているように見えます。

 もう”行くべきところ”も、”探すべきところ”も思い当たらないのでその中に入りました。

 蟹(かに)のように横歩きです。少し進むとすぐに真っ暗になり何も見えなくなりました。
レンガを手探りしながら進むのですが、レンガは手を触れるとすぐに表面が崩れてきます。

「服にレンガの粉がついちゃう」

 でも、この服は本当は自分の服ではありません。いつの間にか着ていた物です。今は服が汚れる事など気にしていられません。






 ……だいぶ進みました。
背中には常にレンガとこすれる感覚がありました。
30分ほど進んで、いい加減あきらめて、入ってきた入り口に戻ろうかと思った時です。先の方にわずかな薄明かりが見えました。

 アリスは急ぎました。出口かもしれません。

 ホンの少し光があると言っても、ほとんど無いのと同じですし、いつまでたっても蛍光灯が点いた様な明るさにはなりません。


 ……しかし、
不意に背中から壁の感覚が無くなり、アリスは広い空間に出る事が出来ました。





 第1話 完






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Last updated  2005.12.06 04:50:06
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