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2005.03.03

不思議の国のアリスとニセアリス　ＡＣＴ．１９　「どうやって脱出？」

テーマ：オリジナルイラスト・小説・漫画・夢日記etc……。(1276)

カテゴリ：不思議の国のアリスとニセアリス

　まあ、しかし、まったくその通りなので……、
ここは一旦脱出する方に全力を注ぐ事にしました。

「（この”もう一人”の女の子はやはり”人間”でしょう……。”怪物”や”妖怪”ならこんな所に閉じ込められたままでいるハズないわ……）」
とアリスは思いました。

「で、何かいい脱出方法浮かんだ？」とアリス。
「エレベーターよ！」
「エレベーター？」
「私専用のエレベーターをそのスティックで”出す”のよ！」

　そんな…。

複雑な”物”はイメージするだけでも疲れますし、疲れると”願い”を現実化できるかどうか分からなくなるのです。

「エレベーターよ！」
まだ言ってます。

　アリスは集中してイメージをしました。

　ポン！

　アリスは無視して”はしご”を出しました。
これは自分の家にあった植木用のはしごをイメージしたものです。
パパやママが、庭で植木の手入れ等によくこれを使ってました。

「何なのよ！！！！！これは？！
私に”こんな物”で登れって言うの！！！まったく！いくつ私の体力を奪えば気が済むのよ！！！」
……言いたい放題です。

「ふーーーーーー。」
アリスは小さな女の子ですから、いかに軽いアルミニウム製のはしごと言えども、立てかけるには苦労しました。

もう一人「私は、絶対、”これ”では行かないからね！」

　アリスはまたまた無視して、トントンとはしごを登り始めました。

　頭が２階に届くところまで登って、そこの床部分に顔だけひょこっと出しました。

１階部分と同じ”作りかけ”のような感じで、どの壁も木材むき出しの板張りのままでした。

でも…、そこの一番奥の壁には”閉まった窓”が1つありました。

「やったーーー！！”窓”がある」

　それを聞いて、下の”もう一人”はすごい勢いではしごを上ってきました。
そしてアリスの足元まで来ました。

「早く登ってよ！もう！
後がつかえてるんだから！」

　アリスは仕方なく、すぐに２階の床板部分に乗りました。
”もう一人”も床の上に上がって来て、そして２人で、一番奥の壁に作られた窓の所に行きました。

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