ＢＬＵＥ　ＯＤＹＳＳＥＹ

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Freepage List

更新状況

(45)

< 新しい記事

新着記事一覧(全5352件)

過去の記事 >

2005.03.12

ＡＣＴ．４７　「どうやって行くの？」

　ニセアリス「さて、どうやって”女王様のお城”に行くかだが……」

　ニセアリスはウサギさんに訪ねました。
「おい”食材”！”女王様のお城”へはどうやったら行けるんだ？」

ウサギ「………………」

ニセアリス「おい！”どうやったら行けるのか？”って聞いてるんだぜ？！！」

ウサギ「……僕は、”食材”なんて名前じゃありません。」

　ニセアリスはアリスに向かって
「おい、”ニセアリス”！

ウサギ「…………うう、」

　ニセアリスはウサギさんの背中をスリスリとさわり
「いやーーーーおいしそう！まったくおいしそう！ウサギのスープなんか最高の高級料理だぜ！
めったに食えるモンじゃない。お肉もやわらかそうーーーーー！」
と言いました。

ウサギ「………………」

　ウサギさんはニセアリスを相手にせず、じっとこらえていました。

　しかし、さらに調子に乗るニセアリス。
「いやーーーーー、”天然”モンは違いますなーーーーーー！ゴクッ！」
と言ってウサギさんの背中をナデナデします。

　ウサギさんは、ついに泣き出しました。

　アリスが慌ててウサギさんを抱きかかえます。
「もう！いじめちゃ駄目でしょ！」
ニセアリス「甘やかしちゃいかんぞ！どうせ、いずれは”絞める”事になるんだ」
それを聞いてウサギさんは、アリスのスカートの中でさらに一段と大きな声で泣きました。

「わーーーーーーーーーーーーん！わーーーーーーーーーーん！」

でも私、どうしても女王様に会いたいの。絶対にかなえて欲しい”願い事”があるの……」
ウサギさんは顔を上げてアリスを見ます。涙目です。

アリス「前にも言いましたけど……、
私は”この世界”の人間じゃないの。もともといた自分の世界に帰りたいのよ」

　ウサギさんは小さな口を開けたままアリスの顔を見つめていましたが、やがて
「”この世界”の人じゃ無いんですか？」と聞きました。

　アリスは小さくうなずきました。

　ウサギさんは「分かりました。それでは”女王様のお城”までご案内いたします」と言いました。
アリスは笑顔になり、それを見ていたウサギさんも笑顔になりました。
良かったですね。

　ガシッ！

　その直後、後からウサギさんは頭のてっぺんを鷲掴みにされて、後方に倒されました。
そしてニセアリスはウサギさんを乱暴に退かして、アリスに両手をかけて
「よかったーーー！！よかったーーー！！これで帰れるのか？！」
と言ってはしゃぎました。
　この喜び方……、「ニセアリスもアリスのいた”現実世界”へ帰る」という事でしょうか？確かにニセアリスはアリスの”コピー”です。そう考えても不思議ではありません。

　しばらくして、ウサギさんは起き上がり、体に付いた土を払ってから後を向いて腕組みをし、
「お嬢さん。お帰りの際にはまことに申し訳ありませんが………………」
と言って丸っこい指でニセアリスを小さく指差し、さらに付け加えました。

「その”粗大ゴミ”も一緒に持って帰っていただけませんか？」

ニセアリス「な？…………！！！」

　ドタバタアクションシーン、スタート！！！

ニセアリス「なんだと！！この------！！！！！！」

　ウサギさんにつかみかかります。

ウサギ「ウギャギャギャギャギャーーーーーー！！！」

　またもやこのパターンです。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう