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2005.04.03

不思議の国のアリスとニセアリス　ＡＣＴ．１１２　震えるウサギさん

テーマ：短編小説を書こう！(490)

カテゴリ：不思議の国のアリスとニセアリス

　ニセアリスは「偶数出ろ。偶数出ろ」と”お願い”しました。
そして振りました。

”１”です。

　また振りました。

次も”１”です。

　”１”、”１”、”１”、”１”、”１”、”１”、…………。

　分岐エリア最後のマス目になりました。ここで偶数を出さないと階段側に行けません。

　ニセアリスはまた真剣に”願い”を込めましたが……、

「やああああああ－－－－－－－－－－－－！！」

　サイコロは手を離れ、床をスライド移動して滑りました。転がっていません。
ズルです。しかし”２”が出ました。

　アリス「やったわ！」

　ブイイイイイイーーーーーーーーーーーーン。

　鈍い音がしてガラスが開きました。
そしてウサギさんの鳴き声が大きく聞こえてきました。

ウサギ　「うわああああああああーーーーーーーん！」

　そう言ってウサギさんはニセアリスをすり抜けて、”アリス”の元に走りました。ウサギさんは思わずアリスの足元に抱き付きました。

　ヒシッ！

　アリスはしゃがんでそれを受け止めました。

アリスはさすってあげました。

ウサギ　　「うわあああああああーーーーーん！」
アリス　　「もう大丈夫！もう大丈夫！」
ウサギ　　「怖かったよーーーーーー」
アリス　　「閉じ込められたのね。でももう大丈夫よ」

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