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2005.04.16

不思議の国のアリスとニセアリス　ＡＣＴ．１５３　「これは、イヤガラセかよ！」

テーマ：オリジナルイラスト・小説・漫画・夢日記etc……。(1276)

カテゴリ：不思議の国のアリスとニセアリス

　アリスは目の前が真っ暗になるような気がしました。
思っていた通りの展開です……。

　ウサギさんはそんなアリスを元気付けようと、食べ物の入っているバケツに手を伸ばしました。
そして少し食べて見ました。食べられる物かどうかを見極める為です。

モグモグモグ……。

ウサギ　　「うーーーーーーーーん」

モグモグモグ……。

ウサギ　　「うーーーーーーーーん」

　ウサギさんは首をかしげるばかりです。

　ウサギさんは豚の餌の時と同じく「食べれない事はないです」と言いました。
　それでアリスも少し口に含んでみました。
……でも生の小麦です。
食べ続けたいとは思えないシロモノです。
アリスは食べるのは止めて、先に寝床を探そうと思いました。

　馬小屋の中を見て回りました。ニセアリスは1人で辺りの物を隅から隅まで探索して行きます。この中にある動かせる物は何でも動かしてみました。

　ここに馬はいませんでした。
まあ、それはそれで良かったと思います。馬がいれば、また余計な気を使う事になります。
それにアリスは馬の生態はよく知りませんでしたが、夜中に物音を立てられたかも知れません。今はこのきゅう舎は静寂に満ちています。

　きゅう舎の床は大きな石板が敷き詰められており、排水用の溝も作られていました。
真ん中の通路の左右には、馬２頭が入れるぐらいの広さの囲いがいくつも連なって設置されていました。全体的に、表面が黒い木で作られており、まるでノアの箱舟の船の中にいるような印象でした。

でもこのワラの上で寝るのは正直辛いです。馬が使用した後みたいな気がします。

　その時、ニセアリスが細い階段を見つけました。
この階段、角度が急すぎて、階段と言うより”はしご”に近いものです。
それは、天井に小さく開けられた四角い穴に続いていました。

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