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ヨウーン・アウトナソン編 菅原邦城訳世界民間文芸叢書第九巻付録(巻頭貼り込み)山室静 B6並製 図書館で借りた本☆☆☆☆☆ あの国に行ってみてから、特に読んでみたくなった。帰りの飛行機の中から読み始めた。が、レイキャヴィーク近辺で採録された民話はなかった。 直訳でかなりとっつき難い本文なのだが、妖精・トロール・キリスト教などなど、北欧の伝説がコンパクトに日本語で読めて興味深い。本国ではかなり充実した採録民話集だそうだ。また、アイスランドの歴史の概略も記されていて、非常に面白かった。こういう民話が芝屋根の家で語られていたのかなと思うと、本当にアイスランドはトールキンの作品世界がそのまま21世紀に歴史を重ねたんじゃないだろうか、と思ってしまった。 やはりこれを読んでいると、トールキンの世界が連想されてしまう。こういう民話がホビットンの片隅や指輪物語の世界の片隅で語られていたかも、と想像をたくましくしてしまう。また、シンデレラや白雪姫のパロディのような作品もあって、面白かった。 アイスランドに興味のある人や、トールキンの世界が好きな人には面白い一冊だと思う。
May 30, 2006
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「禍いの荷を負う男」亭の殺人マーサ・グライムズ文春文庫☆☆☆☆☆◎ 実は某巨大匿名掲示板のとある書き込みの中でこれが脱線してちらっと紹介されていたのに興味を持って図書館で借りて読んでみた。 奇妙な名前のイギリスの田舎町にあるパブで看板の梁の上に乗せられたり、ビヤ樽の中に上半身を突っ込んだりした死体が見つかる。また被害者はどうもこの町とは無縁の人物のようだった。そして、スコットランドヤードから主人公、リチャード・ジュリー警部が派遣されてくる。しかし、この後も殺人が続く…。*もしかすると、勘のいい人は、この先を読んでいると、ストーリーがネタバレしてしまうかもしれません。過去に勘が働いて早い時期に犯人がわかってしらけた経験といったような、思い当たる節のある方は、ご注意ください。 イギリスマニアのアメリカ人英語教師の女性が書いたミステリの第一作目(デビュー作)。爵位を返上した前有閑貴族のメルローズ・プラントがジュリーに協力して捜査にあたる。また、このプラントの姻族で、叔母にあたるアメリカ人のアガサが名前マケのかなりどーしょーもない、自己c主張の強いイギリス人すら凌ぐおばちゃん。 最初はよそ者が殺されたように思われ、さらにこの村というか町の住人には、過去に情報漏えい事件だの、謎の事故死にかかわっていて胡散臭い。しかし、最後の三分の一くらいで、絡まった糸が一気に解けるように解決する。 イギリスのパブの様子や、ゲイだの何だの一癖も二癖もある登場人物が面白い。ただ、欲を言えば、レジナルド・ヒルのように人間観察が凄いな、という感じはなかった。また、作品の最後で初対面の時からすっかり意気投合したプラントがジュリーにこれからも事件のことを教えてくれないか、みたいに頼むシーンがあり、これでシリーズ開始になるのだろうか? どことなく周囲から疎外感を味わっているようなプラントとジュリーが意気投合するのはいいのだが、二人して淡い思いを抱いた女性が同じで、彼女が外国に移ってしまった、とジュリーに報告する手紙で、プラントは「休暇取れませんか」なんて暗に誘っている。結構情けないような、ほのぼのしているような…。この女性、次作以降にも出てくるのかなぁ? そういえば、この作品、土ワイドみたいなテレビドラマにしたら、かなり犯人分かりやすいかも。
May 24, 2006
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