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小林理子彩流社 四六上製☆☆☆☆☆◎ これもアイスランド旅行記。こちらは↓よりも長い期間(約二ヶ月)滞在した女性のもので、二度目の旅行。アイスランド人のお友達もいる人で、観光では一人で旅したりもしている。こちらの方がより社会的な内容。アイスランドの社会を知りたい場合は、こちらの方が情報量が多い。物価の記述はこちらの方が具体的である。ただし車事情を知りたいなら↓の本だろう。この著者は運転免許持ってそうだ。ただし少々とっつきにくい体裁でもあり、とっつきやすいブックデザインは↓の方。 面白いのは、日本人の宿帳記入などを見る場面があるのだが、時期的に↓の本の著者達とも前後した頃にアイスランドに行っているようで、彼女たちのことでは?と思えるような記述も見つけた。 こちらの本の人の方が私が今考えている時期に近い時期に旅している、というより、私が考えている時期が旅行期間に含まれているため、博物館などの開館情報はこちらに情報と思われる。また、日照時間のようすもわかる。 欲を言えば、もう少しカラーページが欲しかったのと、音楽に関する記述が全くないのはちょっと物足りないかな。そうそう、こちらの本ではアイスランドの伝統料理に対する記述が出てくる(アイスランド人のお友達が出してくれたそうだ)が、肉の酢漬けやいぶし肉などで、もしかすると日本人の口には合いにくそうだ。また自炊の情報やアイスランドに住む日本人と会っている時の様子も描かれている。
March 28, 2006
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内田康夫徳間書店 徳間文庫☆☆☆☆ 実は、ミステリとしてではなく、旅情モノとして大好きな内田康夫。奈良に行きたくて仕方がないが、時間がなくて行けないので憂さ晴らしに。この作品、一度書店で買おうかどうしようか物凄く迷ったのを思い出した。 この作品に出てきた日吉館って旅館、まだあるんだろうか? 奈良は住んでいる人々にも愛着の深いヒトが多いような気がするが、この土地を気に入って何度も訪れる人もとても多い(かくいう私もその一人に入るかも…)。そして、仏像を見るのが好きな女性が出てくるが、彼女達の感想になんとなくシンパシーを感じてしまった。(不自然だなと思ったところもあるが) 当時ちょうど世間を騒がせた、一人旅の女性が殺された事件なんかにも触れられているが、そういえば、その頃、鞍馬山に一人で行く、といったら、やっぱり京都に住んでる叔父に山(本殿~奥の院)には行くなっていわれたっけか。(後日実行したが) 私も行ったところが沢山出てくるので、楽しかった。でも、何度も行ってる秋篠寺に会津八一の歌碑があるなんて知らんかった(滝汗)しかも、会津の短歌、かなり好みかも。今度探してみよう。 ミステリとしては…、そこそこ楽しめたが、一部設定にとって付けたような感がなきにしもあらず。それに、浅見はテレビの方が好きだなぁ(爆)。 やっぱり奈良は好き! 今年、GWは国外のつもりだが、飛行機が厳しそう。ダメだったら、奈良に逝こう。
March 26, 2006
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加藤華織・豊岡由香東洋出版 A5並製☆☆☆☆☆◎ これもアイスランドに逝こうと思って参考に読んだ本。 資料の少ない国の本だが、20代後半のOL3人のアイスランド旅行記。私とほぼ同じような環境にある女性たちなので、非常に参考になった。また、コラムページの情報、特にアイスランドの自然・社会に関する内容も非常に興味深く、この本を読んだら、私の予定はレイキャヴィークだけなので、他の地域も行きたくなったではないか!また、車がほとんどマニュアルでなければダメなこと、彼女達はおそらく夏に旅行したと思われるのだが、その寒さ(長袖必携なのだ)の記述も非常に参考になる。私は5月初旬(逝ければ…)さもなければ、年末・年始になる。5月で東京の冬モードだろうなぁ。さらに宿泊施設もほぼ私と同レベルの所と思われ、トイレの記述なども役立つ。 ただ、アイスランドのペット事情なんてのも知りたかったなぁ…。それから、音楽事情(ビョークのことがちょっと書いてあるだけ)ももう少し詳しく欲しかった。けれど、かなり参考になる本である。
March 18, 2006
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菊池和男講談社 B5並製☆☆☆☆☆◎ いくつか立ち読みしたが、この本が一番好きかな。図書館で借りたんだが(^^ゞ。一番興味深かったのは喫茶に関する漢詩と著者(カメラマン)の美しい写真が掲載されていたこと。喫茶を通じた中国の文化の氷山の一角を見ることが出来る。また、茶の産地も本人が直接農家まで赴いて写真に収めており、中国の農村の様子や茶の古木、名水の泉なども紹介されており、写真集としても楽しめた。更に各産地の地図も載っており、地名は聞いたことがあるが、どこにあるんだ?という疑問にも答えてくれる。また、巻末には(お約束の)中国茶を扱っている店舗の紹介が載っている(^_^;)。が、茶器の紹介も最小限。立ち読みした本の中には茶器の紹介が詳しく(でも淹れ方の説明はあまりなかった)、しかも特定の有名店のものばかりが掲載されていたのもあった。これも茶器のカタログ読んでいる気になったものだ。確かに、小さくて可愛らしい中国茶器に衝動買いの虫はかなり騒いでいるし、中国茶ブームもこのあたりが商売になるからなのは理解できる。が、私が本を読んだ理由は、お茶の淹れ方を知りたかったからなのだ。 とはいえ、この本、残念ながら「養壷」(茶壷=急須の手入れ法)についての記述がない。が、私が一番知りたかった洗茶についての疑問…と書くと偉そうだが、何のことはない、プーアル茶と烏龍茶で洗茶に違いはあるのか、という疑問だ…に答えがあり、それはプーアル茶(本では黒茶)はした方が良い、烏龍茶(本では青茶)はしなくても良い、という単純なもの。それでも、このお陰でクリアになった。 そうそう、この本は勿論、黒茶・青茶・緑茶の他、紅茶、黄茶、白茶、花茶についても載っており、製法も詳しく説明されている。私は訳が分からなくなったが(自爆)。図書館で借りたが、購入してもいいかなぁ。あると便利かも。
March 15, 2006
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きんぎょピエ・ブックス A5並製カラー☆☆☆☆☆ かなり豪華な本。The Graphics of Japanese Goldfish,という英題の通り、見開きで金魚の写真、絵、または陶器や絵画に使われた金魚の意匠が掲載されているビジュアル本。しかし、岡本かの子の「金魚繚乱」という中編小説も掲載されている。あの金魚のぷっくりした体型を幼馴染の女性になぞらえて、どーしてここまでできる、というくらい官能的な小説に仕立て上げている。文章も漢語が多く、格調高い。また、巻末には金魚の種類の簡単な解説もあり、金魚好きには良い本だと思う。私も世話が上手くできそうもないので、飼うのはあきらめているが、観賞魚のうちでは金魚がダントツで好き。だが、この本はそうした金魚の本の中では楽しい本だろう。そういえば、買い方指南はなかったので、そちらをお望みの向きには適していないが。 でも、ナマモノの金魚を眺めてるほうがいいけどね。
March 13, 2006
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支那そば館の謎北森鴻光文社 四六並製☆☆☆☆☆◎ ずっと読みたかったのだが、読む機会がなかった。やっと念願かなう♪。短編集6作。 嵐山の奥の山寺の、脛に傷ある寺男、住職、地元紙の女記者…といういかにもテレビに出てきそうな取り合わせだが、とても楽しめた。最初はこの寺男有馬次郎の過去から始まって、彼らが行きつけの鮨割烹の姉妹店の謎まで。殺人事件こそ起こるが、わりと日常をネタにした推理。 それにしても、この著者の作品って何を読んでも美味しそうなんだよな~。読み終わったあと、お鮨が食べたくなって困った(^_^;)。「裏京都ミステリー」の名の通り、割と、京都の住んでいる人なら知っていそうな素材を上手く料理してくれている。続編があってもいいのに。 にしても、有馬がこの寺に居つく原因になったのは、当時子犬だったタロウにほえられて、石段から落下したから、という結構お間抜けな理由から。このタロウの描写が最初の作品にしか出てこなかったのが、かなり残念。
March 13, 2006
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知られざる大和路山路麻芸春秋社 四六上製☆☆☆☆☆◎ やはり、大和へ行きたい!!! 一年に一度は奈良に逝かないと禁断症状が起こるのだが、今、その真っ最中だったりする。映画「死者の書」を観に行って、更にこの本を読んだら多少はよくなったのだが(びょ~きかっての)、でも行きたい!! また、この本を奈良旅行に持っていってもいいなぁ。 この本はタイトルの通り、有名な観光地ではなく廃寺跡なども多い。地元の人なら分かるだろうなあという描写もちらほら。が、多くの史跡・遺跡を細かく訪れ、そこを守る人々とのコミュニケーションも描かれていて、本当に奈良に住む人が、愛着を持って生活の中に息づく歴史を訪れているのが伝わってくる。 そして、これこそ、私が一番求めていた、奈良を旅する視線だと思う。電車の中で読んでいて、思わず頬が緩んだこともある(滝汗)。残念ながら、私は奈良に住んではいないが、「奈良に住みたいと思ったことないの?」と訊かれ、「所属のアマオケがなければ」と応えている(爆)。 丁寧に小さな史跡を回り、時折、歴史の一節を引用しながら、歴史上の人物や、古い建物、事物に思いを馳せる…。この著者ほど教養豊かな訳でもなければ、かなり下世話なことも考えているが、著者の視点が一番自分が実際に旅している時に近いように感じる。 が、この本が書かれたのはもう20年くらい前になる。頭の中で、今でも時折深夜番組で再放送している「新日本紀行」のテーマが鳴る(^_^;)。この本の中で、お年寄りがひっそりと守っているお寺の記述が結構あった。こうしたお寺は今、どうなっているのだろうか、と一抹の不安を度々感じた。 著者(女性)も今でもお元気なら80歳くらい。この世代の人らしく、文章も漢語が多く、古典からの引用もあって、とても格調高い。が、決して難しくはなりすぎていない。ちょっと厳しそうだが、床しいお人柄が偲ばれる(こんな感じの文体なのだ)。また、本のカバーには入江泰吉氏の写真が使用されている。 この著者には「秘められた大和路」という著書もある。地元に暮らす人ならではの大和路の風物がとても魅力的だ。そちらも読んでみよう。ちなみにこの本は図書館で借りた(^_^;)。
March 7, 2006
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坂木司東京創元社 四六仮フランス(簡易上製)☆☆☆☆☆ 「青空の卵」に次ぐ第二作目。「野生のチェシャーキャット」「銀河鉄道を待ちながら」「カキの中のサンタクロース」の三篇の連作集。この小説は一話一話に登場した人物が繰り返し出てくるのがイイ。個人的には前作に第二話で出てきた盲目の美青年塚田基と歌舞伎役者安藤純が好きってあたりに己の本性を痛感させられるが…。 だが、この巻にきて、そろそろ鳥井の坂木への依存具合が少々鼻につきだした。まあ、この二人の場合相互依存だから、それより更に度合いは少ないが、坂木もね。。(苦笑)が、まあそれは幸い「野生のチェシャーキャット」だけで感じたのでよかったが。 今回も日常的な謎を鳥井が解いていく。この男、自分は坂木を媒体にしないと他人とのコミュニケーションが少々危なっかしいのだが、そのせいか、コミュニケーションの齟齬となっている謎の解決を見つけ出せる能力がある、ということで探偵役になっている。足りない部分を補う能力かもしれないなぁ、これって。。。(そういえば、そんなことも前巻にあったっけか?) とはいえ、やはりこの作品の主人公、坂木の性格に反映されているような、ほんわかとしたムードが好きだ。確かにこの二人は相互依存だけど、それでも周囲に人が集まるのだから、それはそれでいいような気がする。。 また、今回、ちょっと著者にシンパシーを感じたのは、地下鉄や鉄道が好き、と書いてあるところ。私も地下鉄は沿線に住み、通勤に使っているせいもあるが愛着がある。以前、携帯ストラップが発売された時は、通勤に使っている線のストラップ買って、定期入れのストラップにしてたし(笑)いまも、時折、地下鉄のクッキーを見かけたら買ったり、やはりいつも使っている線のチョロQを見たら欲しくなったりしているのだった。なので、地下鉄の資料がないというのは、結構さびしく感じた。 けれど、なんとなく通勤に使っている地下鉄に愛着を持っている人は多いだろうが、身近すぎて、その愛着を掘り下げる気にならないのかもしれないな…。
March 2, 2006
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レジナルド・ヒルハヤカワポケットミステリ1782☆☆☆☆☆◎ 一部、ネタバレのところは反転しています。 待望の新刊。 しかし…。相変わらず(私の単純なアタマには)プロットがフクザツ(自爆)。今回は、前作二作とはちょっと趣が変わって、サスペンス調。10年前、実父が自殺してて、現在売り家になっている家でその息子が自殺。状況に疑問を抱いたパスコーは調査を始めるが、そこから出るわ出るわ…。 小説の構成もイラン・イラク戦争から始まって、イラク駐留米軍で終わる。この展開はちょっと「幻の森」に似ている。が、一番繋がっているのは「甦った女」「武器と女達」だ。残念ながら、私のお気に入りの女性キャラダフネ・アルダーマンは出てこないが。代わりにラヴィニア・マカイヴァーというなかなかかっとんだおばあちゃんが出てくる。こういうエキセントリックな人物の描写力はイギリスの作家が一番上手いような気がするなぁ…。 また、パスコーもダルジールもどうも一癖ある女性が好きなようで、彼女達がデモに行く、というとき、ダルジール「行き先を言うときもあれば言わないときもある。言わないときが心配だ」パスコー「よくわかります」 この二人の会話に思わず笑った(^◇^;)。 あと、少々残念だったのは、すこ~しウィールディの出番が少なかったこと。ま少な目な出番で存在感はかなりあるし、なんとなく、パートナーとの仲は平穏だが、彼自身の内面が少しずつ変化しているんだろうか?と穿った感想も浮かぶような描写がある。 とにかく、前二作「死者との対話」「死の笑話集」では、言葉遊びと推理の趣向が凝らされていたが、この作品では登場人物そのものにフォーカスされている。それが、非常にドラマなのだ。 とはいえ、ヒルの次作はダルジール&パスコーシリーズではないそうだが(原書では既に出版されている)、このままじゃ、ちょ~っと先が気になる。。。また、この作品ではもう老い先長くないダルジール、出世する気のないウィールド、一番有望なパスコーと、著者自身がはっきり記述したのは始めてのような気がする…。そして、前作ではパスコーとフラニー・ルートの葛藤が底流にずっとあったが、この作品では、ダルジールとそのプライベートの人間関係が事件の鍵にもなる。もしかすると、ここでこの作品はまた一つの区切りになるのだろうか? にしても、この終り方だと先が気になる…。ど~してくれよう。。。まだヒル自身だって書いてないんだぞ。。これの続編。
March 1, 2006
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