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今は歩くのがだるいなあと思うようになったけれど、歩くのがさして苦にならない時代がありました。そりゃまあ好んで30km歩いたりはしないけれど、30kmまでなら週に一回程度であれば苦もなく歩けていたと思うのです(つまり30kmを越えると一挙にハードになるのだ)。別にここで健脚自慢をするつもりなどなくて、ひと頃、池袋の自宅と御茶ノ水の職場を歩いて往復していた時期がありました。Googl Mapで調べると駅間は6.3kmが最短なので往復で12.6km通っていたことになります。改めて調べるとさほど大した距離ではなかったのだなあ。思えばちっちゃな頃から歩いてばかりでした。最初の小学校は片道2kmの山道だったし、次が700mと近かったものの、その次はまたも1.5km、中学校は400mと近くなったと思ったら、次が1km、そして高校が3.4kmあったけれどこれは自転車。大学も同様。就職後は自宅から最寄り駅まで1.2kmあったけれど、あとは基本は電車通勤。ひと頃、電車通勤にうんざりして職場まで5.2kmもしくは6.3kmを歩いていたこともあるけれど、これはまあ趣味みたいなものだし、帰りに呑んだら電車に乗っちゃう場合も少なくなかった。でも今は自宅から最寄り駅は600m程度ですが、職場までは2kmあります(バスがあるけど本数が少ないし、待たされたり時間が読めないのが嫌でほとんど利用していません)。案外歩いている方かと思うのですがいかがでしょう。ここまでが酔っ払いながらもわざわざGoogle Mapで距離を計測して書いたようだけれど、何を語りたかったのか。 実は、自宅と職場の6.3kmを歩いていた頃にたまに「遠州屋」の前を通り過ぎていました。当時はまだドハマりするほどには居酒屋巡りもしておらず、むしろお値頃感をメインテーマに酒場巡りをしていました。だからここもちょっと良さそうだなあとは思いはしたけれど、大して気に留めるといったこともなかったのです。というか古い酒場はまだ結構な数が存在していたからここが特段目立っていたということもなかったのです。そのうち古酒場が日を追うごとに数を減らしていって初めてそうした酒場で呑むことが貴重な記憶となることを認識できたのです。失ってみて初めてそのかけがいのなさに気付かされるのはありふれた経験でしかありませんが、好んで経験したいものではありません。と何やらもっともらしいことを書こうとしていたようですが、実はこんな事を書きたいと思っていたわけではないのです。「遠州屋」には酒場巡りを初めてすぐの時期にお邪魔しました。通り過ぎていた頃にはちょっと良さそうって思うだけだったのが、いざお邪魔しようとなった際にはとても魅力的といった具合で、つまりは興味の対象となった時点でかつてとは別物として意識されるというごく平凡な感慨に浸ったのであります。店内もいい加減に枯れていて実に心地良かったのです。ところが今回、外観はかねてと変わらぬ風情を漂わせていたのに、内装はといえば大胆過ぎる程の大幅なリニューアルが施されていたのです。古い店を改修しながら延命することは共感できるし、仕方ないことでもありますが、もう少しだけでもかつての風情を留めるよう気を配ってくれるとありがたいのです。それって予算が嵩みそうだから無理を言ってるのは重々承知しているんですけど。でも今、改めて写真を張り付けてながら眺めてみると案外悪くないなあ。若い人たちも清潔でありながら酒場らしい風景を楽しんでいたことを思い出しました。風情があっても汚いんじゃ仕方ないからなあ。また、この界隈に来ることがあったらやはりまた立ち寄るんだろうなあ。
2024/07/29
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コロナが五類とやらに移行してもう随分と歳月が経過した気がするけれど、蔓延の最中もそれ以後も幸いなことにぼくは一度の感染もなく(自覚しうる範囲では)平穏にやり過ごすことができています(この先もそうとは限らないけれど)。しかし、この感染症がもたらしたのは生命や健康に悪影響を及ぼすだけでは済まされなかったようです。ぼくにとっては、外出自粛といった行動制限によって本来のぼくの性癖である怠惰が一挙に噴出することとなったのです。この症状は当分(もしかすると死に至るまでずっと)収まることはなさそうなのです。というのもぼくの興味の対象は、大概の場合インドアで完結できるので、仕事なんかで外出を余儀なくされない以外ではわざわざ外出準備(これが一番いや!)を整えてまで出掛ける気になれないのです。出掛けちゃいさえすれば案外、張り切ってあちこち立ち寄ったりするのですが、とにかく一歩を踏み出すのに若い頃のようには身軽ではなくなってしまったのです。今書いたように老化が端的に気力の減退に直結しているようです。それとこれは年を取ったことだけが理由とは思えませんが、特に暑い季節が長くなったのが辛い。この夏も冷房のない酒場をホームに呑み続けていておきながら、暑さに弱いと訴えるのもどうかと思うけれど、やはり炎天下を歩き回るのと一箇所に留まって呑むのとは身体への負荷に相当な差異があるものです(と書きましたが、以前はこの酒場で呑むとただ呑んでいるだけでも汗がしたたったのに、今では10数分もすると汗を拭う必要がなくなりました)。 と己のぐうたらっぷりを訴えてしまいましたが、呑み出すと大概の場合、気分が高揚してついハシゴしてしまうのです(近隣にこれといった酒場がない限りは必ずそうなる)が、町屋という酒場密集エリアにありながら、ハシゴしなかったのだから相当弱ってきているということか。お邪魔したのは「もつ焼 だるま」です。町屋文化センターの入るタワーマンションの1階、表通りから奥まって扉があるのが隠れ家っぽくて新しい店ではあるけれどちょっといい雰囲気です。奥の小上がりに通されつつ店内の様子を観察します。思ったより狭いお店なんだなあって印象を抱きました。もつ焼きって煙が出やすいからなんとなく店内が広いっていう先入観を抱きがちなんですが、実は狭小のお店も少なくないんですね。でぼくはもつ焼きはオオバコよりも狭い方が好みなのです。服が煙たくなるのはまあ仕方ないってことで。実際にはさほど煙たくはなかったんですが。もつ焼き屋だというのになぜか串揚げばかり頼んでしまったようです。同じ串ものなんだから両方あっても確かにいいかもね。もつ焼きは旨いし、串揚げも旨いけど、どちらもそればっかりだとねえ。基本的にもつ焼き屋は必要最低限の品があったらそれでいいと思っているけれど、串揚げは種類も豊富(野菜なども定番だけでもそれなりに種類があります)で手間もかからず店側としてもいい商売になるんじゃないだ思うのです。とくにこれっていう目立ったところはないけれど、いちいち頃合いを計って店を映ったりせずにゆっくりと呑むのならとてもいい店なのかも。
2024/07/28
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今回は珍しくドライカレーを立て続けに作りました。ぼくはカレー好きではありますが、ドライカレーはさほど好みではありません。なぜだろう。その理由を考えてみたのですが、恐らくこうなんじゃないか。味が終始満遍なく同じってところが飽きちゃうんだと思うのです。そういやぼくは炒飯やピラフなんかもまあ好きといえば好きですが、ひたすら同じ味と触感を食べ進むことに退屈を感じてしまうのかもしれません。ルーのカレーの場合は、大概は具材が不均等に含まれているのでごはんの量や混ぜ方の加減次第で変化を付けることができます。でもWikipediaによると、1. 挽肉とみじん切りにした野菜を炒め、カレー粉で風味をつけ、スープストックで味付けをして煮詰め、平皿に盛った飯に載せた料理。一種のキーマカレー。(挽肉タイプ)2. カレー風味の炒飯。家庭で簡単に作れる「ドライカレーの素」や、冷凍食品が各社から発売されている。「カレーチャーハン」とも呼ばれる。3. 生の米とカレー粉を具材と一緒に炒め、炊き上げたもの。カレーピラフ。の3タイプに分類しています。ぼくが飽きると言ってるのは、主にこの2.と3.が該当するようです。細かく刻んだ具材が均等に混じっていることが単調さに繋がっているようです。かといって1.ではどうかというとこれまた量の加減のバランスに変化は付けられるけれど、味は一辺倒になってしまいます。1.と2.もしくは3.であればある程度の食事の進捗に応じて変化を付けることができそうですが、作るのが面倒だなあ。と書いていて気付いたけれど、この3つの具材を細かく刻んだりせず大振りのままで用いればいいだけのことなんじゃないか。そういや、カレールーが半端に残った時、それをごはんを炒め合わせて食べたことが何度もあるじゃないか。ドリアにもしてるし。 ちなみにドライカレーについては、古川緑波が『古川ロッパ昭和日記』で以下のような文章を残しています。昭和十一年八月十九日(水曜)帰り、千吉へ寄る、ドライカレーライスがうまし。つまらん。昭和十四年七月十四日(金曜) 十時起き、今日は小林富佐雄氏の招待で、正午、本町のセンコーレン会館へ行く、冷房があるのでとてもいゝ。此処の食事、キャビアその他オルドヴル中々よろしい、冷コンソメ、次にトルネードにドライカレー付、レタスとトマト。レタスが一ばんうまかった。 う~ん、何だかよく分からんですね。 カンニング竹山と似てるって評判の蒲田「寳華園」の主人が作るカレーめしをネットで見掛けたので、レシピの詳細は分からないけれど、主人の発言などに一応は留意しつつ真似てみることにしました。【材料】ごはん・豚ひき肉・玉ねぎ(縦3等分/くし型切り)・生姜・にんにく・卵・ラード・水・鶏がらスープの素・とんこつスープの素・顆粒ベジタブルコンソメ・カレー粉・カレーフレーク・塩・醤油・みりん・胡椒 適宜【作り方】1. 鍋にラードを熱して豚ひき肉、玉ねぎ、生姜、にんにくを炒める。ごはん、水、鶏がらスープの素、とんこつスープの素、顆粒ベジタブルコンソメ、カレー粉を加える。カレーフレーク、塩、醤油、みりん、胡椒を加えて煮る。皿に盛って生卵を落とす。 おっ、これ案外美味しいですね。具も和風の味付けも相当シンプルなんですけど、生卵が案外いい働きをしているのかも。ぼくは生卵の白身があんまり好きじゃないんですけどね。 ちょっと作り過ぎたので、ちょっと残してしまいました。なので、焼きカレーめしに仕立ててみます。【材料】カレーめし・溶けるチーズ・卵 適宜【作り方】1. 耐熱皿にカレーメシを盛って溶けるチーズ、卵をのせ、トースターで焼く。 おやっ、むしろこちらの方がさらに良くなってるかも。 うえやまとち著『クッキングパパ』に登場したドラオムです。料理名については、説明は不要かと。オーソドックスな炒飯系ドライカレーを薄焼き卵で包んだだけだからさして期待もせず(旨くないってことじゃなく想像の域を超えることはないって意味)作ったのです。【材料】サラダ油 小さじ2/にんにく 1片/豚肉(バラ) 50g/ニンジン(みじん切り) 3cm/玉ねぎ(みじん切り) 1/4個/ピーマン(みじん切り) 1個/パセリ 大さじ1/塩・胡椒 小さじ1/2/ごはん 1合/カレー粉 小さじ2/醤油・ウスターソース 小さじ1/バター 小さじ2/卵(砂糖、塩を加える) 2個/砂糖 小さじ1/塩 適宜/ウスターソース 適宜【作り方】1. フライパンにサラダ油を熱してにんにくを炒める。豚肉(バラ)を加える。ニンジンを加える。玉ねぎ、ピーマン、パセリを加える。塩、胡椒する。カレー粉、醤油、ウスターソースを加えて取り出す。2. フライパンにバターを熱して溶き卵を注ぐ。1.をのせて包む。皿に盛ってウスターソースをかける。 卵2個は多いかなってケチって1個で作ったら相当に薄っぺらになって包み方も中途半端になってしまいました。まあ破かなかったから良しとするか。でも食べてみたらこの薄さが良かったみたい。卵の風味が強いとドライカレーが負けてしまったかも。
2024/07/27
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ぼくは、食べるものをその料理名で決めてしまうことがよくあります。ピョートル・ワイリ/アレクサンドル・ゲニス著の『新装版 亡命ロシア料理』で紹介された「帰れ、鶏肉へ!」が話題になると食材の調達と調理の容易さもあってすぐ様に作りました。イギリスの"Toad in the hole"(「穴の中のヒキガエル」)なんてのもありますね。トルコ料理の「アナル・クズル・チョルバス(母と娘のスープ)」や「ヴェズィル・パルマウ (大宰相の指)」なんてのも気になります。「Spotted Dick(ほくろだらけのDick)」なんてえげつないのもあるそうです。とあえて選んで並べてみるとさほど面白くもないですね。これは一体どんな料理なんだって疑問は沸いてもさほど愉快ではないと思えてきました。ところで、変な料理名といえばイタリアのパスタ料理にはとてもたくさんの変な料理名がありますね。貧乏人だったり暗殺者だったり、絶望なんてのも冠されたパスタがありますが、改めて見ると余りにも直接的でさほど面白くはないような気もしてきました。料理名なんてのはどう付けたって構いはしないのだろうから、その気になればいくらでも奇天烈なネーミングが可能です。ただし、重要なのは、突飛だったりえげつなかったりしてもその流布に成功していない限りはちっとも注目には当たらないということです。今すぐ思い出すことはできないのですが、数多くの料理がラインナップされていてそれがどれもこれも変な名前が付けられているってことで話題になることがあります。そうだ、料理じゃないけれど、150種類のサワーを提供する店がありましたね。https://www.favy.jp/topics/22254 まあ、確かにすごいっていえばすごいけれど、人口に膾炙しているわけじゃないから単にPR効果を狙っているだけのように思えてならないのです。 クロアチアにシュポルキ・マカルリ(汚いマカロニ)ってのがあると知り、ずっと作ってみたいと思っていたのですが、ようやく悲願(大袈裟すぎではある)が叶って作ることができました。【材料】牛肉(塊/一口大/塩、胡椒する) 800g/玉ねぎ(粗みじん切り) 2個/にんにく 3片/ニンジン(みじん切り) 1/2本/トマトペースト 大さじ3/シナモンパウダー 小さじ1/赤ワイン 1カップ/ローリエ 2枚/塩・胡椒 適宜/ペンネ or リガトーニ or フジッリ(茹でる) 600g【作り方】1. 鍋に油を熱して牛肉を焼いて取り出す。玉ねぎ、ニンジンを炒める。にんにく、ローリエを加える。トマトペースト、シナモンを加える。牛肉を戻して赤ワインを加える。弱火で1時間煮る。パスタを加える。塩、胡椒する。 仕上がりの色合いが麗しくないというのが理由できと「汚い」っていう形容詞が使われたんでしょうけど、想像通りの見た目でさほど汚らしいとは思えないのでした。 初めてプッタネスカというパスタレシピを知ったのはもう20年以上昔の事だったと思います。川津幸子さんのレシピ集で知ったのでした。当時はケーパーもそんなに簡単には手に入らなかったはずですが、どうにか売られている店を見つける(取扱いが少ない割に随分お手頃価格だったことを覚えています)と早速購入してそのレシピを試してみたのです。これが無茶苦茶旨くてすっかりハマってしまうまでの定番になったのです。【材料】フジッリ(茹でる) 100g/トマトソース 大さじ3/ケーパー 5粒/オリーブ(黒/緑) 5粒/アンチョビ 1切/赤唐辛子 1本/にんにく 1片/オリーブ油 適宜【作り方】1. フライパンにオリーブ油を熱してにんにく、赤唐辛子を炒める。ケーパー、オリーブ、アンチョビを加える。トマトソースを加える。フジッリを加える。皿に盛ってオリーブ油をかける。【備考】パスタの聖書https://pasta-bible.com/entry/Puttanesca でも、あれほど好きだったのに近頃食べる機会がめっきり減っていました。今回はフジッリのレシピとして見掛けたので作ってみたのですが、ロングパスタと思い込んでいたけれど、フジッリも合いますね。 パンチェッタと玉ねぎのフジッリを作りました。なんじゃこりゃっていうようなレシピですけど、果たして味はどうなんだろう。【材料】フジッリ 100g/パンチェッタ(拍子木切り) 50g/玉ねぎ(薄切り) 1個/オリーブ油 大さじ4+α/にんにく 1片/赤唐辛子(砕く) 1本/塩・白ワイン・パルミジャーノ・バジル 適宜【作り方】1. フライパンにオリーブ油を熱してにんにくを炒める。赤唐辛子を加える。パンチェッタを加える。白ワインを加える。玉ねぎを加える。茹で汁、バジルを加える。フジッリを加える。オリーブ油、茹で汁、塩を加える。皿に盛ってパルミジャーノ、オリーブ油を散らす。 意外や、案外旨いんですね。なんともショボいレシピですが、本場イタリア風のパスタ了以にはこうしたわざわざレシピが普及する以前のレシピってのが多くて楽しいです。 フジッリのトラパネーゼ風です。トラパネーゼってのはナッツのペーストですね。以前まではナッツのペーストっていうものに苦手意識があったのですが、食べてみたら無茶苦茶濃厚で美味しいんですね。ナッツそのものよりずっと濃厚な味わいが堪能できます。【材料】フジッリ(茹でる) 150g/トマト(5mm角) 1/2個/【A(ミキサーに粗めにかける)】トマト 1個(ざく切り)/オリーブ油 小さじ1/2/バジル(千切り) 25g/塩・胡椒 適宜/【B(ミキサーにかける)】アーモンド 35g/オリーブ油 小さじ1/にんにく・パルミジャーノ 適宜【作り方】1. ボウルにフジッリ、茹で汁、1.、2.を入れて和える。皿に盛ってトマトを散らす。 コリャ旨いに決まってます。重要なポイントとしては折角だからと余り欲張って作り過ぎないことです。その時の了以に使ったらなくなる猟に加減するのが大事です。
2024/07/26
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呑み屋横丁のある町って、ぼくにとってはそれだけで町としての必要十分条件を満たしていると思っています。無論、そこが遺構となっているのでは十分ではありません。必ずしも全盛期の活況を呈してはいなくとも、2、3軒は現役であることを求めます。できることなら横丁の黎明期からの生き残り店が混じっていてくれると何よりです。少なくともここ数年のレトロブームに乗っかった開店したての店だけでは条件の半分も満たしてはいないと考えてしまうのです。でも、その薄っぺらい理由をここで述べるつもりはないのだ。ただそう遠くない将来にこうした横丁が一掃されてしまうという予感を拭えない以上、好奇心が正しく働いている限りにおいては、無理のない範囲で通っておきたいと思うのです。ところで、今さっき横丁が淘汰されると書いたばかりですが、もしかするとそれは間違いなのかもしれません。大きな町の場合は、横丁のような小規模寄り合い所帯は巨大タワーマンションなど地価に応じた施設に呑み込まれてしまうのかもしれません。また、人口減少などに呼応して町としての体裁をなさなくなった小都市もかなり危なそうです。列車の廃線も止まぬ現況にあっては、駅前横丁のかなり多くが遺構としてのみ残置されることになるのではないか。しかし、一方で、中規模の町ではそこそこ規模の大きな呑み屋街が再開発に晒されることで横丁化するような近未来を想像してしまうのです。でもまあ何事につけ未来など約束されたものではないのであって、インフレ化がさらに進行して外で呑み食いするのはとんでもない浪費ってことになっちゃうかもしれない。もしくは身体面に疾患が生じて飲酒に対してドクターストップが掛かってしまう、いやそれどころかポックリ逝ってしまう可能性だってあるのだ。だから無駄遣いは極力控えて、翌日に差支えが及ぶような無理をしないよう留意してのんびりとして呑み歩き生活を送りたいものです。 ということで金町栄通りを訪れました。何度も来ているので訪れるまでは幾分かのうんざり感はいなめなかったのですが、しばらく来ないうちにどことなく変化が感じられます。以前は見掛けた覚えのない店がチラホラあるように思えます。「遊吉」には見覚えがあるようなないような。ちょっとだけ気になるので入ってみることにしました。表の看板が軽い気がしていましたが、店内は案外いい感じです。お値段も非常に良心的といえます。厨房には控え目サイズのおでん鍋で10種ほどのおでん種が煮えているのが見えます。これはもう頼まざるを得ないでしょう。って焼鳥屋で焼鳥を食わなかったり、煮込みの店で煮込みを食わないなんていう無体なことをやらかすのだから全く嘘くさい話なのだ。それはともかくとしてなんかいいのです。店の雰囲気は悪くないけどとびきりいいって訳でもない。料理もすごい旨いってこともないし変わったところもない。酒だって普通です。店主は丁寧で感じもいいけれど、そんなに愛想がいいってこともないのです。値段はちょっとお安めな点がいいところかな。でも、そんな個別の評価などお構いなしに全般に受ける印象こそが酒場を繰り返し劣るれる原動力なのです。気になった肴として麻婆豆腐と麻婆ナスを合わせてしまった品があります。これ、実はぼくもよくやることで、豆腐と春雨だったり、春雨とナスの組合せも作ったことがあります。なのでぼくにはさほど意外性のある料理ではなかったけれど、あらゆる麻婆料理はよほどの料理下手でない限りは最低限の品質を担保されるのです。それほどハイブリッド麻婆を見掛けないのは不思議です。調べてみるとこちらには以前お邪魔していたみたいです。変わっていたのは通りではなくぼくの記憶だったようです。
2024/07/22
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子供の頃は駅ビルが大好きでした。当時和歌山に住んでいたのですが、家のあった最寄りの駅から電車で10分弱で和歌山駅に到着します。家の近くには飲食店は片手に余る程度しかなく、本を買うにも化粧品店の棚売りの雑誌程度が手に入るばかりで、町の方に出る以外は専ら駄菓子屋ばかりに足を運んでいました。でも夏休みなどは昼時になるとたまに和歌山駅に出て駅ビルの地下の飲食店街で明石焼きを食べたりして上階の書店や玩具屋、ゲームセンターで親の仕事の終わる夕方頃まで時間を調整したものです。調整すると書くと無理に時間を潰していたみたいですが、実際には時を忘れて遊び惚けていたのです。それに飽きても駅の隣は近鉄デパートがあるし(ここのお茶の玉林園のグリーンソフトが大好きでした、ちなみにここには天かけラーメンという名物料理もあったらしく先日、簡単に模倣してみました)、その先には映画館もあったと記憶しています。当時のぼくが町に求めるあらゆる施設がそこに集中していたといってもいいのでした。夕方になって親と合流するとたまにはちょっと歩いたところにある一膳めし屋に連れて行かれたりもしてそれが本当に楽しかったことを思い出すこともあるのです。 幼かったぼくが訪れるのが今時の駅ビルだったとして当時のように充実した時間を送ることができたのでしょうか。というのも今の駅ビルって大概がどの駅ビルでも似たり寄ったりの施設ばかりで、特にJR東日本管内はアトレという愛想の欠片もないのに置き換わっています。当時、駅ビルというと和歌山駅のそれしか知らなかったぼくには、駅ごとの個性的な駅ビルの存在は知らなかったけれど、それでもそこが他の駅ビルとは異なる個性があるということは何となく分かっていたはずなのです。と書きながら思うのが、仮に当時の父親より年長となった今となっては当時の和歌山駅の駅ビルも面白いものと感じられたかどうかは幾分の懸念があるところですが、少なくとも地下の飲食店街には興奮を禁じ得ないはずと思うことにします。ともあれ数年前に少なくとも施設名だけはボックスヒル(今では取手駅だけになったんじゃなかろうか)と個性的であったのですが、今は松戸駅ビルも多くの駅と同様にアトレとなってしまいました。そんなビル上階の飲食店街に「大かまど飯 寅福 アトレ松戸」があります。他店が閑散とする中にあってここはやけに客の入りがいいのです。しかも女性客が大部分を占めるというのが不思議な気もします。みると皆さん吞み物を呑んではいるけれど、酒類を呑む人は見掛けなかったように思うのです。皆さん、ぼくなら5分程度で食べ終えてしまいそうな定食っぽいのをゆっくりと時間を掛けて召し上がっているのでした。酒なしで時間を潰すことはぼくにはできない技ですねえ。酒ありなら時間がもったいないとか思わないのにねえ。われわれはけして不味くはなくとも必ずしもうまいとまではいえない肴を並べてちょっと薄いお茶割りなどを矢継ぎ早に呑み干していくのです。そして他の客がこの店の名物らしきかまどで炊いた炊き込みご飯を召し上がるのを横目に、最後までその存在を黙殺してしまったのでした。結構なお値段となってしまったので、当分来る機会はなさそうだし、きっとその時もその名物を口にすることはなさそうです。
2024/07/21
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日本の文学者はらっきょうがお好きなようです。いつものようにらっきょうをキーワードにして青空文庫で検索してみたら、ズラズラっと日本を代表する文学者たちの名前と作品が表示されました。ざっとピックアップしただけでも芥川龍之介 少年幸田露伴 貧乏谷崎潤一郎 少年夏目漱石 カーライル博物館夏目漱石 三四郎太宰治 秋風記太宰治 パンドラの匣太宰治 正義と微笑泉鏡花 眉かくしの霊島崎藤村 千曲川のスケッチといった錚々たるラインナップが出揃います。今後らっきょうをネタにする場合は、当分話のタネに困ることはなさそうです。それにしてもらっきょうの一体どこに文学としての源泉を見出したのだろうか。仏教で禁葷食とされる五葷の一つである辺りに文学臭を見出せそうではあるけれど、それよりもらっきょうという単語一つが白くプリッとした形状といった視覚的イメージや強烈でつい何度も嗅いでしまいたくなる臭気、刺激的な辛味を含んだ風味、そして噛み締めた時の爽快な歯触りとシャキっという響き、などといったものが想起されるのだから、そのイメージの喚起力に理由を求めるのが適当なんでしょうか。 立ち呑み屋の常連さんかららっきょう塩酢漬け一瓶分を貰いました。しょっぱくなり過ぎたので持て余していたそうです。甘酢ではないところがその方の拘り。作り方を尋ねたのですが、分量は詳しいところは聞けませんでした。ネットにもレシピが出ていたので以下はそちらを参照したものです。【材料】らっきょう(薄皮を剥く) 800g/【塩酢(沸かす/冷ます)】塩 70g/酢 1/2カップ/赤唐辛子(輪切り) 2本/水 3.5カップ【作り方】1. 保存瓶にらっきょう、【塩酢】を入れて2週間漬ける。2024/6/8 食べてみると確かに塩辛い。ちまちま食べるのもありですが、刻んで調味料代わりに使うのが健康に留意が必要なおぢさん世代には良さそうです。 ということで、色々な味付けに用いていますが、まずは三種の焼きそばに用いてみました。らっきょう塩酢漬け入りカレー焼きそば【材料】焼きそば麺(電子レンジで600W30秒)・カレールー・らっきょう塩酢漬け(薄切り)・ニラ(4cm幅)・もやし・サラダ油 適宜【作り方】1. フライパンにサラダ油を熱して焼きそば麺を炒める。カレールー、もやしを加える。ニラを加える。皿に盛ってらっきょう塩酢漬けを散らす。らっきょう塩酢漬け入り塩焼きそば【材料】焼きそば麺(電子レンジで600W30秒)・らっきょう塩酢漬け(薄切り)・豚肉(細切り)・ニラ(4cm幅)・もやし・酒・鶏がらスープの素・塩・胡椒・ラード 適宜【作り方】1. フライパンにラードを熱して豚肉を炒める。焼きそば麺を加える。もやしを加える。ニラ、らっきょう塩酢漬け、酒、鶏がらスープの素、塩、胡椒を加える。らっきょう塩酢漬け入りソース焼きそば【材料】焼きそば麺(電子レンジで600W30秒)・らっきょう塩酢漬け(薄切り)・豚肉(細切り)・ニラ(4cm幅)・もやし・付属の粉末ソース・ラード 適宜【作り方】1. フライパンにラードを熱して豚肉を炒める。焼きそば麺を加える。もやしを加える。付属の粉末ソース、ニラを加える。皿に盛ってらっきょう塩酢漬けを散らす。 カレーにらっきょうは定番ということです。シンプルな塩味にも合いそうです。ところがいざ食べてみるとソース焼きそばと一緒に食べるのが最も好みでした。らっきょうがしょっぱいので味付けは控え目にすべきです。
2024/07/20
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繰り返しになりますが、ぼくは刺身好きではありますが、刺身大好きではありません。好きと大好きの違いが何かを説明する言葉の持ち合わせはありませんけれど、暫定的な基準を設けてみることにします。「好き」は週に一回で満足するもの、「大好き」は週に最低二、三回は欲するものと定義してみます。「二、三回」などと曖昧さを残しておいて定義とするのはいかにも雑ではあります。しかも「大好き」ではあるけれど、週に一回どころか月に一回でも満足してしまう―例えば、ステーキだったりハンバーグだったり―ものもあるのだから、やはりこの定義は便宜的なものとご理解いただきたいのです。しかしまあ、刺身などというものはぼくは週に一回で十分であることを言いたいのだ。刺身というのはちょっと違っていて、魚介を生食するといった方が適当であります。なので、焼き魚や煮魚など火を通した魚介料理は別物ということになります。ところで、鰹のたたきという料理があります。これは軽く焙っているから生食とは言わぬのではないかという疑問が湧いてきます。見た目にはステーキのレア状態みたいなものです。ステーキを生肉と言わぬ以上はたたきも生魚ではないのではないか。これはまあステーキというのが見た目は赤くて生っぽくても実際には内部まで加熱されている(はず)である一方で、たたきは表面だけを焙っているという違いがあると思われます。だからまあたたきを食べるのは生食に当たると考えて差し支えないようです。と長々と書きましたが、つい先日、鰹を結構な量、買い込んでしまったんですね。近所のスーパーで1パック100円引きだったのです。そのパックが1パック150~300円位と値段がマチマチだったので、当然ケチなぼくは限りなく安いパックばかり買い漁ってしまったのでした。見切り品だから当日、せいぜい翌日までは食べ切らねばなるまい。ってことでせっせと食べる事にしたのでした。 安いパックはやはり小さめのサクが中心です。以下のレシピを試してみたかったので、切り分けてみると思った以上に量があったので、慌てて大き目な切り身をより分けて刺身で食べる事にしました。ぼくは鰹はたたきより刺身で食べるのが最も好きな食べ方なのです。ちょっと少ないかなって思いましたが、これ位が適量のようです。 続いては、鰹のカルパッチョです。ひと頃はこれが最も好きな食べ方でした。シンプルなのにこれだけでそれなりの一品っぽくなるのがいいです。本当はもっと色んな野菜をのっけたかったんですけどね。【材料】鰹(刺身用/8mm厚)・パルミジャーノ・塩・胡椒・レモン汁・オリーブ油 適宜【作り方】1. 皿に鰹を盛ってパルミジャーノ、塩、胡椒を散らし、レモン汁、オリーブ油をかける。 カツオのタルタルです。まあ、悪くないのですが、手間をかけて悪くない程度ならシンプルに食べた方がいいかななんて思ってしまう。鰹漁師だったら毎日一緒は飽きちゃうから知っていてもいいかなってレシピでした。【材料】鰹(刺身用/5mm角) 150g/らっきょう(甘酢漬/みじん切り) 6粒/あさつき(小口切り) 2本/スモークチーズ(おろす) 30g/フレンチマスタード 大さじ1.5/塩 小さじ1/4/サラダ菜 適宜【作り方】1. ボウルに鰹、らっきょう、あさつき、スモークチーズ、フレンチマスタード、塩を入れて混ぜる。皿に盛ってサラダ菜を添える。【備考】dancyu 「スモークチーズの風味とカツオの旨味が渾然一体!"カツオのタルタル"」 https://dancyu.jp/recipe/2020_00003821.html 鰹のごま酢漬けを作りました。ごま酢漬けって赤身の魚って印象は余りないけれど、まあ悪くないです。でも主役の鰹より玉ねぎが美味しく思えました。鰹の量を減らし、逆に玉ねぎの量を増やしてオニオンスライスのつもりで食べた方がいいかも。【材料】鰹のたたき(1cm幅) 200g/玉ねぎ(薄切り) 1/4個/【ごま酢(混ぜる)】すりごま 大さじ1.5/だし汁 1/4カップ/酢 1/4カップ/薄口醤油 大さじ2/みりん 小さじ2/砂糖 小さじ2【作り方】1. 【ごま酢】に鰹を30分漬ける。 2. 皿に漬け汁とともに鰹を盛って玉ねぎをのせる。
2024/07/19
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韓国の居酒屋の歴史については、高麗の時代に設けられた酒幕(チュマク)に起源を置く説がある一方で、酒を振舞う簡易宿泊所といった側面が強いせいかこれを居酒屋と見做すのは適当ではないという意見もあるようです。そもそも居酒屋の定義が曖昧なものなのだから、泊れる居酒屋というのはぼくにとっては、とても魅力的に思えるのだけれど、そうと考えたくない人もいることも分かるのです。例えば、妻帯者なら帰宅までの仕事とも家庭とも切り離された、短くも開放的なひと時を過ごすための場所として居酒屋の存在する意義を見出している人だって少なくなさそうです。宿泊するなんてもってのほかなのだ。ぼくとしては、居酒屋にはもっと多様性があってもいいと思っています。古代ローマの人々のようにゴロゴロしながら呑める店があってもいいし、湯につかりながら呑める居酒屋があってもいいと思うのだ。電車やバスで酒の提供があったら愉快なのになあなんてことを思ったりもする。この場合、臨時的なイベントなんかじゃなく、毎週決まった曜日の決まった時刻の路線で定期的に運行されることが大事なのだ。そういう意味では韓国って流しマッコリなどトンデモアイデアを現実のものとする出鱈目な実行力があるようだし、この先、驚きのサービスを提供してくれるのは韓国なんじゃないかと思うのだ。なんて韓国に対して好感を抱いているかのような発言をしてしまったけれど、正直言えば幾分かは嫌悪感が勝っている気もするのだ。相互の漠然とした嫌悪感が明確な憎悪に転嫁するにのはごくごく小さなきっかけがあれば良いのであって、逆に漠然とした好感に取って代わることもそれほど大きな出来事を経験する必要はなさそうです。それは個人的な経験をもってして、より大きな集団の意思と見做すことが往々にしてあると感じています。 と悠長に書いている場合ではないです。これでも最近ちょっとばかり忙しいので本題に映ります。三河島に「KJ Diner 10(Ten)」なる、いかにもこのブログというかぼく向けとはいえぬお店に行ってきました。店も外観から住宅街の気張らない程度におしゃれしたカフェみたいだし、店内はカフェには見えないけれど、居酒屋とも思えぬ雰囲気なのです。さて、ここまで書いても前段の文章との繋がりが分かんないと思うのですが、こちらは韓国料理を出してくれるお店なんですね。メニューを見ると純日本風のおつまみも混じっていたりしますね。Kマークが付いたのが韓国料理、Jマークが付いているのが和食メニューって訳ね。って、実は今さっきネットで見るまでKJってどういう意味よなんて憤っておったのです。とりあえずは店名の謎は半分解決しました。Dinerはよく分からないけれどまあLunchよりはDinerなんだろうなって程度の意味合いで付けたのかな。分からないのが10(Ten)ですね。住所でもないし、三河島の3(Three)でもない、インスタグラムに店主らしき方(お邪魔した際におられた物腰柔らかな女性がそうだったのでしょうか)の名刺も掲載されていますが、そこから10(Ten)を読み取ることはできませんでした。どうもこのままでは回答に辿り着ける気がしないので、もう忘れることにします。さて、お手頃な300円の肴メニューが2種あります。料理名は失念しましたが、緑豆を使ったチヂミみたいなものがあったので注文します。素朴ながら美味しいです。まだまだ韓国料理には未知な料理もたくさんあるんだろうなあ。近頃は自宅で簡単なものを作ってみたりしますが、外食しようってことになって韓国料理店を選ぶことはまずないのです。チゲ風のスープで鯖を煮たのも食べたみたいですね。これはまあ自分で作っても似たようなものが作れそうです。でもキムチが非常に美味しい。キムチは美味しいか大して旨くないかのいずれかしかないと思っていますが、こちらのは嬉しいことに非常に美味しかったです。これだけで眞露の一本は吞めてしまいそうです。店の造りはぼくの好みではないけれど、お手頃さと美味しさは好感が持てました。
2024/07/15
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記憶というのは不可思議なもので(別に記憶ばかりが不思議な訳じゃなくて、世の中不思議なことばかりなんですけど)、子供の頃のことはやけに鮮明に覚えているのに、つい最近の出来事は昨夜の食事などすっかり忘れてしまっているなんてことが生じます。単なる脳細胞の老化に過ぎないのかもしれません。と凡庸極まりない前振りをしてしまったことを後悔しつつも挫折することなく書き継ぐことにしますが、要は今回初めて訪れた(それもつい数日前の事)居酒屋のことをほとんど失念してしまっている現状を述べたかっただけなのです。と言って何から何まで忘れてしまうということでもないのであって、こうして書いているうちに記憶も断片的に蘇っては来ているのです。とここで中断せざるを得なくなったのですが、読み返しながらあまりの退屈さに嫌気が差したので、相当に唐突ではありますが、本題に入ることにします。 さて、今回お邪魔したのは、「居酒屋 三蔵」です。西日暮里には何度も訪れて呑んでいるけれど、よく道を間違います。地図を頭に叩き込んでみようとしても何故か間違った方向へ進路を向けているということが少なからずあるのです。そんなに複雑な地理でもないんですけどね。そんな場合は下手に記憶に頼らず、本能に従う方が上手く目的地に辿り着ける場合があるものです。ただし、今回に関しては本能に狂いが生じたようです。というか本当は狙っていたお店を目指したもののその店の位置を失念してしまい(普段なら思い出そうという意図がなくても湧いて出てくる暗証番号なんかが、突然にどうしたって思い出せなくなる場合と似ていました)、ならば目について酒場ならどこだっていいやといういい加減な態度でこのお店を選んだのでした。思い出したと言えばこの酒場の店名は忘れませんでした。にしても三蔵とは思い切ったネーミングとしたものです。入るとすぐにカウンター席に通されたのですが、この際に店のご夫婦らしきお二方は中国の方と察しました。品書きを見る限りでは中国風の何かがある訳じゃないのです。ホッピーに焼鳥盛合せ、揚げチーズ(この日、お勧めはカマンベールの揚げたのがあったようですが、すでに売切れ)を注文します。どちらもあくまでも普通の品物でした。これだけ普通だと逆に「普通」であることが特徴に思えてくるのでした。
2024/07/14
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詩という文学様式で慣用句を用いてもいいのだろうか、と疑問を抱いてしまうのでした。にしても「韮を噛む」ごとき「怒り」、すなわち「まったく面白くない怒り」、「つまらない怒り」、「味気ない怒り」ということになろうけれど、この詩がそのような「怒り」を語っているとは思えないのだ。ぼくの読解力不足故なのだろうか。ニララーメン【材料】中華麺(とんこつ/茹でる) 1玉/ニラ(3cm幅) 1/2束/ごま油・すりごま・紅生姜・白胡椒 適宜【作り方】1. 丼に中華麺、スープを盛ってニラ、紅生姜、すりごま、白胡椒を散らしす。 ニラと中華麺の組合せのあれこれです。最初はとんこつラーメンのニラトッピング。うん、悪くないですね。特製ニラそば【材料】中華麺(醤油/茹でる)・ニラ(1cm幅)・卵(茹でる) 1/2個分・湯・ごま油 適宜【作り方】1. 丼に付属のスープ、湯を入れて中華麺を盛る。ニラを散らして熱したごま油をかけ、茹で卵をのせる。2024/5/12 続いては、練馬にある「多良福」を模したものです。こんなに簡単なのに抜群に旨い。茹で卵のトッピングも思ってもみない働きです。これはリピートありですね。ニラそば【材料】中華麺(醤油/茹でる)・ニラ(1cm幅)・ごま油 適宜【作り方】1. 丼に中華麺を盛ってニラを散らし、熱したごま油、付属のスープをかける。 上の汁気なしヴァージョンです。これは期待したんだけどなあ。存外に単調な味。これは汁ありがダントツに美味しい。ニラそば【材料】中華麺(茹でる)・ニラ(5mm幅)・万能ねぎ(5mm幅)・醤油・オイスターソース・ごま油(熱する) 適宜【作り方】1. 丼に中華麺を盛って醤油、オイスターソースを加え、混ぜる。ニラ、万能ねぎをのせてごま油をかける。 上を市販のタレを用いずに手持ちの調味料のみで試してみたもの。これは悪くないですね。こちらの方が市販のタレよりもおいしいです。
2024/07/13
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以前も書いたけれど、ぼくは料理を作る際には大抵の場合、レシピを参照するけれど、書籍版のレシピを見ながらということはまずありません。また、スマホでもタブレットなどで動画を眺めたりしながら調理するということもありません。料理中だと油跳ねなどでそれらが汚れるのを嫌うというごく穏当な理由からであります。だからレシピを見るといってもA4用紙に文字だけを印刷したものを見ながら料理することがほとんどです。これなら多少汚してもまた印刷し直せば済むからです。でもこれが失敗に繋がることがままあることもすでに説明しています。文字だけでは、完成形をイメージし切れない場合が少なくないのです。ぼくが文字だけレシピを作成する際にはネットや書籍などの媒体からできる限りコンパクトかつ単語の整合性を図りつつといった配慮をするのですが、一度写真で完成形を見てしまうと納得したつもりになって文章に反映されない場合があるのです。本当に困惑した場合は、ネットで検索などして確認する場合もあるのですが、大抵は勢いそのままに調理して食べてしまうのです。食べ終えてから何となく腑に落ちない気分になりネットで調べてみると、見るも無残な位に別物だったりするのです。しかし、これもまた最近では愉快なことに思えるのですが、今回は「『スミソニアン』誌によって「アメリカを象徴する20大料理」に挙げられ」たというシンシナティチリを作ったのですが、完全に違った食べ方をしてしまいました。まあ、今回に関してはさほど愉快な気分にはなれなかったのですが、これはレシピそのものに肝心の食材が含まれていなかったから仕方なくもあります(たびたび参考にさせていただいている方のレシピなのにディスってしまい申し訳なし)。シンシナティチリ[アメリカ]【材料】玉ねぎ 1個/にんにく 2片/牛ひき肉 500g/オリーブ油・チリスパイス 大さじ2/クミンパウダー・シナモンパウダー 小さじ1/オールスパイスパウダー・塩 小さじ1/2/トマト水煮 1缶/ビーフブロス 355ml/製菓用チョコレート 15g/ウスターソース 大さじ1/ローリエ 1枚/タイム 2枝/スパゲッティ(茹でる) 適宜/【トッピング】レッドキドニー・香菜・オイスタークラッカー・チェダーチーズ・玉ねぎ(みじん切り) 適宜【作り方】1. 鍋にオリーブ油を熱して玉ねぎを炒める。牛ひき肉を加える。にんにくを加える。トマト水煮、ビーフブロス、塩を加える。チリスパイス、クミンパウダー、シナモンパウダー、オールスパイスパウダーを加える。チョコレート、ウスターソース、ローリエ、タイムを加えて蓋をし、弱火で1時間煮る。2. 器にスパゲッティを盛って1.をかける。【トッピング】を添える。【備考】US Southern Kitchen アメリカ南部の台所 「シンシナティチリ」https://southern-kitchen.com/cincinnati-chili/チリスパイス[アメリカ]【材料】パプリカパウダー 小さじ2/カイエンヌペッパー・胡椒・ガーリックパウダー・オニオンパウダー・ドライオレガノ・ドライタイム・クミンパウダー 小さじ1【作り方】1. 全ての材料を混ぜる。【備考】US Southern Kitchen アメリカ南部の台所 「シンシナティチリ」https://southern-kitchen.com/cincinnati-chili/ なんと「シンシナティ・チリの食べ方はギリシャ風のパスタソースや一般的なチリドッグに近く、ボウルに盛り付けてそのまま食べることはまずない」とのことなのだ。そのまま食べてしまったではないか。ちなみにそのままでも十分美味しく食べる事ができるし、酒の肴にも非常に適していると思われました。チーズがチェダーでないのは、ストックがなかったことが原因で理由はそれ以上でも以下でもないのだ。玉ねぎのみじん切りをトッピングしなかったのは単なる失念であります。がこの2点だけでもう十分に正当なレシピとはいえぬのであります。シンシナティチリ しかも定番のパスタにのせるのをさも自分のアイデアであるかのごとく作ってみたのだけど、オリジナルからも遠ざかるように、粉チーズとイタリアンパセリをのせたりと余計なことをしてしまっています。シンシナティチリのフジッリ これは比較的忠実に思えるが、ショートパスタを使うということも現地ではなさそうです。まあ、必ずしもオリジナルに拘るまでもないのだけれど、初めての料理はやはりオリジナルに近い食べ方をしたいものです。シンシナティチリのそば春菊をトッピング という割にはそばにのせてしまっている。しかも2回目に作った際にはすでに食べていたことを忘れていて、さらには春菊までのせているのでした。中華麺にはニラをトッピング なんと中華麺の具材にもしています。実のところ炭水化物ならなんだってそれなりに美味しいはずです。ごはんだってそのままのせても良さそうだし、炒めてチャーハンにしても良さそう。じゃがいもなんかもいいかも。シンシナティチリのピザ風 コッペパンに挟むのもパスタ同様に定番のようだからピザ風に食べるのもちっともオリジナルではないのでしょう。ピザクラフトではなく春巻きの皮であろうとそうは違いはないのです。 にしてもこれにチェダーチーズを大量にぶちまけて食べるのが一般的とするとオリジナル至上主義の方は余り大量に作るのはお勧めできかねます。理由は申し上げるまでもありません。
2024/07/12
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西日暮里駅周辺の呑み屋には、余り好ましい印象はありませんでした。以前好きな酒場があったのですが、そこが閉店して以降は一人で立ち寄る店は皆無となりました。その状況は今でも変わらないのですが、最近になって従来までの西日暮里に対する見方に変化が生じてきました。それはこのブログを読み継いでいただけている方であれば感じ取っていただけているかもしれません。結論を言えば、一人で訪れるような酒場には事欠くけれど、2名もしくはそれ以上の人数で訪れてそれなりの金額さえ支払える状況にあれば、それに見合う程度のちょっといい酒場が少なからず存在するのです。店の種別も多様でありますが、特に魚介系居酒屋の優良店が思いの外に多く存在していると思うのです。ぼくは普段呑みに行く際には肴の良し悪しなんかにはさほど頓着しません。でもこの人と一緒ならきっと美味しい物が卓上に並ぶだろうと想像してしまうと途端に気分がグルメモードに切り替わるのです。昨日、宴会なんかで一定時間の拘束を強いられて食べるペースが落ちると案外たくさん食べられるみたいなんてことを書いたばかりですが、どうもそうではないみたいな気がしてきました。店に入るまでに旨いものを食うんだって心に決めておけば瞬時にたくさん食べて呑める人に変貌するみたいなのです。何事も気持ち次第ってことなのかもしれません。 この夜お邪魔したのは、「いざかや 漁火」です。ぼくが仮にここを大いに気に入っていたとしても毎晩通うには元手が足りないので、せいぜい月に一度通えるかどうかでありましょう。そうしたお店が西日暮里には多いってことなのかもしれません。値段もそうですが、魚介系、特に刺身などの生の魚介ってのは、続けて食べるといくら好きでもウンザリするもので(とはいえ本当に好きな人は毎日食べても平気みたいですね、ぼくもある時期にはそんな魚好きに誘われて毎晩のように寿司屋に連れて行かれた時期があります)、さらには同じ鮪を食べても同じ店だと嫌気が差すのが早いように思われます。同じ刺身でも目利き次第や腕次第で差異がかなりあるということのようです。さて、こちらはそういった定番料理に加えて、ちょっとだけシャレた和食アレンジ料理の品揃えもそれなりに充実しています。自分でも作れそうだけど、自分で食材を調達して調理するにはいくら何でも量が多過ぎたりして買い求めるのに躊躇するような食材を使用した料理などもあるので、そういったのを食べるのは実に楽しいものです。世の中にはちょっぴりだけ食べたい物は実にたくさん存在するはずなのです。でもそういった食材をちょっぴりだけで販売してしまうとお得様の飲食店の売上げに悪影響を及ぼすから一口サイズはあまり普及しないんじゃないかなあ。とこの店とは無関係なことばかり書いているけれど、そういったちょっと気の利いた食材があるからだろうと思うのですが、ここは女性客の支持を得ているようなのです。客の半数以上は女性じゃなかろうか。店の方たちに特別のイケメンはいなさそうだから恐らくそうなんじゃないかと思うのです。
2024/07/08
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近頃、めっきり呑みながらの飲食量が落ちています。と言いながら、不思議なことに宴会なんかでコース料理が出されるときっちりと食べ切ることができてしまうのです。酒量は普段と変わらないのに。普段呑むのがチューハイ、もしくはビールというのが定番であるから、炭酸で腹が膨れるのが原因ではないかと思ったりもするけれど、どうやら違うようです。というのが自宅では、主に焼酎やウイスキー(いずれもロックか水割りが多い)、ワインがメインとなるけれど、この場合も同様で、すぐに満腹状態に陥ってしまうのです。そこから推し量るにどうやら飲食に費やす時間の長短が理由のように思えてきました。宴会の場合は、一定時間の拘束を余儀なくされるのに対して、普段の呑みは時間の縛りもないからどうしても短時間で済ませる場合が多くなりがちです。大体においてぼくは呑みのペースが他の人に比べてかなり速め(吸い口が速いと評される)なので、そう時間を要することもなくそこそこ満足して席を立つということになります。それもあって尿意も催さぬうちに呑み終える場合が多いのです。なので、中華屋さんで呑むのは日に日に厳しくなっているのを感じています。餃子の一皿もあればビールなら2本、チューハイなら3杯はイケてしまうので、どうしてもシケた客となってしまうのが否めないのです。と書けば書くだけ実態とはかけ離れていく気もしますが、近頃、中華屋に行く際は大概二人で訪れて3品程度は頼むように配慮しています。そんな気遣いはもしかすると無用かもしれないが、客として店で過ごす際にケチ臭いと思われながら呑むのはなんとも居たたまれない気分になるからです。 さて、この夜は、「中華料理 ふくや 後楽園店」にお邪魔しました。先般後楽園を訪れた際に見掛けていたお店です。にしても先般夜間に通っていなかったら気付くことのできなかったような著しく目立たないお店であります。そもそも余り馴染みのない壱岐坂通りの裏通りになりますし、しかもそこがわざわざ抜けて通ったからといってもどこかに通じるような場所ではないから夜道の店の灯りを目に留めない限りは気付けっこないのです。さらには店舗の構えも飲食店と認知ができるかどうかの瀬戸際のような非常に控え目なものであったのです。さて、店に入ります。ご夫婦2人でやっておられるようです。町の中華屋さんは夫婦二人三脚というのが非常に多いですね。居酒屋を夫婦でやってる店は少ないように思えるからこの点が、中華屋さんで呑むのと居酒屋で呑むのとの違いとなって感じられるポイントなのかもしれません。旦那は寡黙にもくもくと調理、細君は元気ハツラツに応接対応。で、サービスの冷奴を摘まみながらのんびりと料理を待ちます。ドリンクと料理1品のほろ酔いセット風のメニューもあるとのことなので、ニラ玉と豚肉のなんかを頼んだのでありますが、これがすっごいボリュームなのです。特に後者は食べど減らないって感じでありまして、しかもいずれも正直驚く位にちゃんとした料理に仕上がっていて、ここはきっとなんだって美味しいんだろうなあと思わされるのでした。にしてもこのハーフサイズがあればいいのになあと思わされるのです。
2024/07/07
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2011年3月11日に東日本大震災が発生しました。ぼくの人生のみならず日本(もしくは世界的にも)にとっても未曽有の大差異であったはずですが、やはりこれまた大変に衝撃的な出来事もあって、ぼくにとって、早くもこの記憶は風化しつつあり過去の出来事として回収されようとしています。その一方で、同じ年の些細な出来事が個人的には未だに無念なこととして記憶されています。1月14日の市ヶ谷「九龍飯店」の閉店がそれです。多くの死者・行方不明者を出した災害と一軒の中華屋さんの閉店を同列に語る愚は犯したくないけれど、今に至ってもなお、「九龍飯店」閉店の悲報から解放されていないのでした。市ケ谷経済新聞 「市ケ谷の老舗四川料理店「九龍飯店」が閉店-45年の歴史に幕」https://ichigaya.keizai.biz/headline/1014/「同店一番の人気メニューは、細切りにしたタケノコと豚肉、卵、キクラゲなどの具材を入れたあんかけ麺で、酸味のあるスープが特徴の「九龍飯店特製麺(通称=九龍麺)」」。 そう、「九龍飯店」を惜しむというよりは、よりピンポイントには、この九龍麺が食べたくて仕方がないのです。しかし、この一文が気になるのです。というのが、ぼくの記憶では九龍麺にキクラゲが入っていたという印象はまるでないのです。ネット上に残る数少ない写真を見ても大概の写真にそんな痕跡は認められないし、黒いポツリとした物体が映り込んでいるものあるけれどキクラゲには見えません。実のところ物は試しに再現してみようと思っているのですが、具材すら覚束ないとは情けない(よく一緒に食べに行った知人に聞くと、確かに入っていたとのこと、そうかなあ)。 ところが、なんと、福井県の鯖江に市ケ谷の店舗で働いていた次男さんが店を構えていることが判明したのです。九龍飯店https://kyuryuhanten.foodre.jp/日々URALA(ウララ) 「35年愛されるお店、愛され続ける味。vol.2|九龍飯店」https://urala.today/206902/「『九龍飯店』の味のルーツは東京にある。敏晴さんの父、武さんが浅草で中華料理店を始め、その後、市ヶ谷に移転。敏晴さんは市ヶ谷の店で父から中華料理を学び、兄の恒雄さんと店を盛り立ててきた。結婚後も重要なポジションを担っていたが次第に独立を考えるようになり、留美子さんが鯖江市出身という縁で福井の地で開業。」 しかも、鯖江に行けば「九龍めん」が食べられるというのだ。「ふわふわの卵とお酢を効かせたスープが特徴の「九龍めん」もその一つだ。初めてだと酸味のあるスープの味に驚くが、次第にクセになっていく。」 「九龍麺」の「麺」が「めん」になっていることはまあさしたる問題ではないけれど、その写真にぼくはどうしても納得がいかなかったのだ。四谷・市ヶ谷で美味しいランチ♪ 「【閉店】 高級四川料理 九龍飯店 @市ヶ谷」http://nao0522.blog100.fc2.com/blog-entry-80.html こちらの写真をご覧いただきたい。そして鯖江のものと見比べていただきたい。明らかに色が違っていると感じられませんか。ぼくはビンビンに感じます。鯖江のものはキリっと醤油色に染まっていますが、市ヶ谷のものはぼくの記憶ではこの写真のようにどんよりとした色合いだったはずなのです。もしかすると、次男さんは九龍麺の担当ではなかったんじゃないかなあ。独立した後に市ヶ谷の味を再現しているとか。もしこの推測が当たっているとすれば鍵は長男さんが握っているのだろうけれど、ぼくのリサーチ力では消息を掴むことはできませんでした。九龍飯店特製麺(九龍麺/九龍飯店)[日本・東京都千代田区]【材料】中華麺(醤油/茹でる) 1.5人前/豚肉(細切り) 30g/タケノコ(水煮/細切り) 50g/キクラゲ(水で戻す/細切り) 2個/卵 2個/長ねぎ(みじん切り) 2cm/付属のスープ 0.75人前分/鶏がらスープの素・とんこつスープの素・白胡椒 小さじ1/2/ラード・紹興酒・オイスターソース・醤油・ラー油 小さじ1/黒酢・酢・片栗粉・水 小さじ2/湯 200+100ml【作り方】1. フライパンにラードを熱して豚肉を炒める。タケノコ、キクラゲを加える。湯、付属のスープ(2/3量)、鶏がらスープの素、とんこつスープの素、白胡椒、紹興酒、オイスターソース、醤油を加える。水溶き片栗粉を加える。溶き卵を加える。長ねぎ、ラー油、黒酢、酢を加える。2. 丼に付属のスープ、湯を入れて混ぜ、中華麺を盛る。1.をかける。 ということで、それらしく再現してみました(青いねぎを散らし過ぎました)。そこそこ似たような味にはなりましたが、まだまだ改良の余地がありそうです。四谷・市ヶ谷で美味しいランチ♪ 「【閉店】 高級四川料理 九龍飯店 @市ヶ谷」http://nao0522.blog100.fc2.com/blog-entry-445.html青椒肉絲麺(ピーマンと肉の細切りそば/九龍飯店)[日本・東京都千代田区]【材料】中華麺(醤油/茹でる) 1.5人前/豚肉(細切り) 30g/タケノコ(水煮/細切り) 50g/ピーマン(細切り) 2個/付属のスープ 0.75人前分/鶏がらスープの素 小さじ1/白胡椒 小さじ1/2/ラード・紹興酒・老抽(中国醤油)・醤油・ラー油 小さじ1/オイスターソース 小さじ2/湯 200+100ml【作り方】1. フライパンにラードを熱して豚肉を炒める。タケノコを加える。ピーマンを加える。湯、付属のスープ(2/3量)、鶏がらスープの素、とんこつスープの素、白胡椒、紹興酒、老抽(中国醤油)、醤油、オイスターソースを加える。水溶き片栗粉を加える。ラー油を加える。2. 丼に付属のスープ、湯を入れて混ぜ、中華麺を盛る。1.をかける。 勢いでこれも作ってみました。実はこちらは一度も食べたことがないので、再現でも何でもないのですが、かなりいい具合に出来上がりました。味もかなり狙っていたのに近いものとなりました。
2024/07/06
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ぼくは俳句というものにどうしても興味を持てないのです(夏井いつきの分析は非常に楽しく拝見しています)。芭蕉やら一茶やらの大物の句には確かにいいって思えるのもあったりするけれど、それも感動というよりは気が利いてるなあと感心するといった質の良さに過ぎないのであります。だからといって俳人が書いた文章も嫌いって訳ではなく、近頃になって種田山頭火が好きで、気が向いたら青空文庫を繙いてみたりするようになりました。その文章に『漬物の味〔扉の言葉〕』があります。ぼくは小手先のレトリックというのに幻惑されやすい素朴な性質の持ち主なので、山頭火って結構、地の分ではレトリックを多用しているのですね。-- 私は長いあいだ漬物の味を知らなかった。ようやく近頃になって漬物はうまいなあとしみじみ味うている。 清新そのものともいいたい白菜の塩漬もうれしいが、鼈甲のような大根の味噌漬もわるくない。辛子菜の香味、茄子の色彩、胡瓜の快活、糸菜の優美、――しかし私はどちらかといえば、粕漬の濃厚よりも浅漬の淡白を好いている。 よい女房は亭主の膳にうまい漬物を絶やさない。私は断言しよう、まずい漬物を食べさせる彼女は必らずよくない妻君だ! 山のもの海のもの、どんな御馳走があっても、最後の点睛はおいしい漬物の一皿でなければならない。 漬物の味が解らないかぎり、彼は全き日本人ではあり得ないと思う。そしてまた私は考える、――漬物と俳句との間には一味相通ずるところの或る物があることを。――-- どの辺がレトリックであるかは、各々読み取っていただければよろしいかと思いますが、ぼくが取り分け好むのが列挙法と言われるテクニックであります。「辛子菜の香味、茄子の色彩、胡瓜の快活、糸菜の優美」という箇所ですね。この一節の切れ味はさほど良いとは思えないけれど、「胡瓜の快活」っていうのが的を得ているかはともかくどことなくユーモアを感じるのでした。ということで今回はきゅうりです。冷し胡瓜(監修:錫村よみ子/主婦之友 昭和十二年七月號附録「夏の和洋料理千種の作方」より)【材料】きゅうり(6mm厚)・水・塩・醤油・味の素・練り辛子 適宜【作り方】1. 器に塩水、氷、きゅうりを入れて醤油、味の素、練り辛子を添える。パリパリ胡瓜(監修:岡本初枝/主婦之友 昭和十二年七月號附録「夏の和洋料理千種の作方」より)【材料】きゅうり(6mm厚/水に浸す/塩をまぶす)・塩・大葉(千切り)・醤油・わさび 適宜【作り方】1. 皿にきゅうりを盛って大葉を散らす。わさび醤油を添える。 この2品のレシピは、以下を参照しています。昭和のレシピを発掘、紹介している山本直味氏という方ですが、今ではHPの更新はほぼストップしていて、インスタグラムがたまに更新されるといった状態です。是非、バリバリ投稿して楽しませて頂きたいものです。https://www.instagram.com/nawomayo/?img_index=1 で食べてみた感想ですが、これが驚いたことにすごく美味しいんですね。というかこれまで様々にきゅうりを調理して食べてきたけど、これがベストかも。何より手っ取り早く作れるのも素晴らしい。きゅうりスープ【材料】きゅうり(斜め薄切り)・ちくわ(斜め薄切り) 1本/水 350ml/【調味料】エシャロットチップ・胡椒 適宜【作り方】1. 鍋に湯を沸かしてきゅうり、ちくわを加え、煮る。エシロットチップを加える。胡椒を加える。 台湾の食べ方とのことでどこぞやのHPで見掛けたものです。きゅうりに火を通してスープの具材にするってのは日本人には余り思い付かない食べ方ですね。冷や汁の具材にする場合があるけれど、あれはきゅうりは具材の一部に過ぎないからこれとはちょっと違ってますね。案外、地方によっては熱々の味噌汁の具にしたりしてたりして。きゅうりサンドイッチ(Cucumber Sandwiches)【材料】食パン(クリームチーズを塗る) 2枚/きゅうり(斜め薄切り)・クリームチーズ 適宜【作り方】1. 食パンにきゅうりをのせて挟む。斜めに4等分する。 以前も書きましたが、ぼくにとっての究極のサンドイッチはきゅうりのサンドイッチです。水っぽいものとパンとは相性が悪そうですが、トマトやレタスなどもサンドイッチの具材として定番ですね。バターやこのスコットランド風にクリームチーズでパンをコーティングすることでべちゃっとなるのを防いでいるんですね。当然、乳製品との相性も考慮しているのだからなかなか良く考えられたレシピなのですね。
2024/07/05
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「東京の都心にありながら 江戸の面影をいまに伝える護国寺は 訪れる人々の心のふれあいの場として 昔も今も変わりなく親しまれています。」(公式HP)という護国寺界隈は、その正面となる江戸川橋方面こそ講談社があったりとそれなりの賑わいがありますが、他方面は住宅街と地域を分断する大きな道路、そして墓地が大部分を占める閑静といえばこの上なく閑静なエリアであります。そんな土地柄だから呑み屋どころか飲食店もごく限定される訳で、その分、界隈の人たちはこれらの店のことを大事に思っているように感じられるのです。店が少ないから愛されるのか、それとも大事にされている店だけが生き延びているのかは、それぞれの店の今を実際に訪れて食べて呑んでみるしか確認のしようがないのです。それにしても護国寺のような広大な敷地を持つ施設を背にして商売するというのは相当なプレッシャーがあるように思うのだろうけど、どうなのでしょう。 この夜は、「中華 栃尾」にお邪魔しました。ごく真新しく、町中華らしい風情は微塵も感じられぬ構えの店なのですが、この界隈で暮らす住民や講談社の関係者たちのような比較的リッチ層の人たちを満足させるためには店も小汚い訳にはいかないのでしょう。この夜は下戸の年長の友人と一緒でした。店に入り、店の方にビールの有無を尋ねるとぶっきらぼうに「ビールしかない」とのお答えであった。もう少し言い方ってのがあるんじゃないなんて思いつつもおくびにも出さぬよう気遣いつつ2人掛け席に腰を下ろすのでした。注文時に言葉が発せられる以外は、店内には厨房からのガコンガコンという中華鍋を叩きつける音が響き渡るのみでありまして、雑談しつつ長っ尻することを拒絶するという強い意志が汲み取られるのでした。しかしいいオヤジの我々は店主らが苛立ちをあからさまにするギリギリ手前を見極めてせいぜいくつろぐことにするのでした。にしても今改めて見てもここの焼きそばと餃子は立派だなあ。見た目の麗しさが若干実際の味を凌駕しているような気もするけれど、ちゃんと美味しいんだからねえ。ネットで他の料理も確認してみたのですが、とにかくチャーシューを筆頭に具材がごっつくでかくて実に魅力的なのだ。これは確かに長居されたくはないはずです。ここではグイグイガツガツに徹してちんたら過ごすことは諦めた方がいいかもしれません。きっと、我々が去ったら入れ代わり立ち代わりにお客さんが訪れるのでしょう。
2024/07/01
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