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引用されてた「人間の大地」も売っていたので、思わず買ってしまったほどです。
他にも、ハンカチや、うわばみのキーホルダーなど
元々サン=テグジュペリの星の王子様は好きで、
4月に箱根の星の王子様ミュージアムに行く予定なのです。
夕焼けがきれいでした。
引用されてた部分を書きますね。
「『どこか遠くの彼方には難破している人たちがいるんだ、
こんなに多くの難破を前に腕をこまねいてはいられない、
我慢しろ、今、ぼくらのほうから駆けつけてやるから!』」
「うろ覚えだけどね。でも、これって西嶋君っぽくない?」
それを聞いて、遠くの中東で、大国(アメリカ)の理屈で
延々と繰り返されている意味不明の戦争やら紛争に、
何かしなくてはいけない、と焦り、必死に麻雀でピンフ(平和)を上がる、
西嶋の真剣さを思い出した。
待ってろ!今、俺が駆けつけてやる!と
威勢の良い声を上げたにもかかわらず、
駆けつけることができない無念さも感じる。
「似てる」
「でしょ。それから『人間であるということは、
自分には関係がないと思われるような
不幸な出来事に忸怩たることだ』っていう文もあった」
その他、西嶋語録は素晴らしい。
「その気になればね、砂漠に雪を降らすことだってできるんですよ」
「そうやって、賢いフリをして、何が楽しいんですか。
この国の大半の人間たちはね、馬鹿を見ることを恐れて、
何にもしないじゃないですか。
馬鹿を見ることを死ぬほど恐れてる、馬鹿ばっかりですよ」
「偽善は嫌だ、とか言ったところでね、
そういう奴に限って、自分のためには平和で嘘をつくんですよ」
「あのね、目の前の人間を救えない人が、
もっとでかいことで助けられるわけないじゃないですか。
歴史なんて糞食らえですよ。
目の前の危機を救えばいいじゃないか。
今、目の前で泣いてる人を救えない人間がね、
明日、世界を救えるわけがないんですよ」
西嶋はウザいけど、言ってることは正しいし、
それを実現出来ないことも分かってて焦ったり悩んだりしている。
だから人間らしいんですよね。
ただの理想家、夢想家ではない。
北村は、上から鳥瞰していた理論家だったが、
西嶋に現実に引きずり降ろされ、
人に冷たくなくなってきた。
麻雀は確率と選択だと言っていたのに、ツキや流れも信じだしてきた。
私は麻雀やったことないので、内容はよく分からなかったけどね。
北村が急に情熱家になったかと思うような描写の後、
なんてことはない、みたいに否定する。
面白いけど、あまり繰り返すと少しくどいかな。
でも、ユーモアと知性がある小説で、また一気読みしてしまった。
次は、引用されてたサン=テグジュペリの「人間の大地」を読まないとね。
まあ、小説としては面白いのかな、とも書かれていたから、
あまり期待しない方がいいのかも。
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