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2012.08.08
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カテゴリ: 歴史
<恩を仇で返すのが大陸マインド>

とにかく、スポーツでも勝ち負けが全てで、フェアプレーとかいう軟弱なものは彼の地では軽蔑されるのでしょうね。
(暑いし、島国根性で悪態でもついていないと・・・やってられないのだ)

生きるか死ぬかで暮らしてきた歴史から生まれたのが、恩を仇で返すような大陸マインドである。
韓国通の黒田さんの「日本離れできない韓国」を読んだが・・・・「日本隠し」という言葉が頻繁にでてきます。
知っている人は知っているが、日本の好意が隠されてしまう隣国には・・・・困ってしまうわけです(汗)
似ているけど微妙に違うこの隣国は、憎めないところもあり、興味は尽きないのだが。



韓国
黒田勝弘著、 文藝春秋、2006年刊

<「BOOK」データベース>より
浦項製鉄、京釜高速道路、昭陽江ダムという韓国発展のビッグ3も、韓国人がみな知っているロッテ、即席ラーメン、ヤクルトも国交正常化以後の「日韓協力の成果」だった。

<大使寸評>
永遠のライバル日本を意識してやまない韓国を、ディープスロートの黒田さんがレポートしています。逃げることができない隣国だから、過不足なく知りたいものです。

Amazon 日本離れできない韓国


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<最大のプロジェクト・浦項製鉄も…> p144~148
 日韓国交正常化後、日韓の間で最も成功した協力事業は浦項製鉄所建設プロジェクトだった。とくに「償い」にかかわる請求権資金を使ったプロジェクトだっただけに、その意味は大きい。と、ぼくら日本人は考えるのだが、残念なことに韓国では「日本隠し」のゆえにこれは必ずしも理解されていない。

 浦項製鉄所建設にかかわる“日韓協力史”の詳細はいずれ誰かが書くことになるだろう。ここではごく簡単に紹介しておく。というのは数年前、浦項製鉄所建設に加わった日本の主に技術者たちによる回顧録を関係者からいただいたからだ。彼らOBたちは「ヨボセヨ会」という“同窓会”をつくっていて、1997年に『浦項製鉄の建設回顧録―韓国への技術協力の記録』という本を自費出版しているのだ。
 当初、浦項製鉄所建設計画は欧米5ヶ国8社のコンソーシアムで世界銀行の支援によって進められる予定だった。しかし世界銀行が「計画に妥当性無し」と判断したため欧米各国は放棄し、結局、日本が全面的に支援することになった。日本は八幡製鉄(その後の新日本製鉄)を中心に鉄鋼各社が技術協力をし、資金は請求権資金から出された。請求金資金の事業では最大のプロジェクトだった。
 『回顧録』で韓国側の最高責任者だった朴泰俊・初代浦項製鉄会長は次のように書いている。
 「世界銀行などの懐疑的な判断と非協力により、浦項製鉄の建設が挫折寸前の危機に瀕した時、最後の頼みの綱として、当時の八幡製鉄の稲山社長を訪れてご支援を要請した時の個人との話し合いは終世忘れることができない。稲山会長は、(略)数10年間韓国を支配しながら韓国に大きな損失を与えた日本が、韓国の経済発展に協力するのは当然のことであると力説されながら、(略)主導的な役割を引き受けて下さった」

 かなり以前のことだが、浦項製鉄所を見学した折、筆者が日本の協力の成果を質問したところ製鉄所の幹部は「先生もよかったが生徒もよかった」と答えてくれた。今も印象的に覚えている。
『回顧録』には「あの頃、『日本人にやれて、われわれができない筈がない』、という彼らの“大和魂”をひしひしと感じ」たという日本人技術者の思い出がつづられている。別の日本人OBは次のように書いている。

「私が韓国滞在中、常に感じていたものは『今に見ておれ、何時の日にか…』という彼らの強い気迫か気概のようなものであった。頭脳が優れ、勤勉で、向上心に燃え、しかも日本にターゲットを据えて直進する韓国人。あれから20数年、今の韓国の鉄鋼業、造船業、電子工業などの躍進はその頃から約束されていたものであろう」

 日本の協力を受けることで韓国人たちはいっそうがんばれたのである。
 浦項製鉄所建設は1970年4月着工、73年7月に一期が完成したその後、80年代まで拡張が続いた。
 韓国側の元幹部は日本側の建設仲間に寄せた手紙のなかで「当時のJG(ジャパン・グループ)と私共ほど、技術協力が円滑円満に遂行され、皆が生き甲斐を感じ、張り切った毎日を過ごした例は、多分世界中どこにも見当たらないものと思われます。今の世代に語ってもあまり理解して貰えないのが誠に残念です」と書いている。
 日本側の関係者はもうみんな引退しているが、彼らもその後の韓国での「日本隠し」に不満を漏らしている。過去を知らない世代が増えるにつれ、逆に反日が目立つことに違和感を感じているのだ。彼らは浦項製鉄所建設プロジェクトの現場ではまったく反日はなかったのに、「なぜなんだ?」という。せっかくの協力が「日本隠し」で国民には知らされず、逆に世論には反日が広がっているからだ。

 たとえば『回顧録』のなかである日本人技術者は「基幹産業として韓国の経済発展に大きく貢献した製鉄業、そして近代的な銑鋼一貫態勢を初めて成功させた浦項製鉄の偉業を、それに協力した日本国をかの国の人々は何故正当に評価してくれないのか」と首を傾けている。
 そして別の日本人OBは「(後日)社内で韓国語化運動のキャンペーンを見てショックを受けた。JGが教えた技術用語を韓国の言葉に全部置き換える運動である。(略)そして、一般の韓国市民はこれ(浦項製鉄)が日本の協力によってできたものとは一切思っていない」という話を紹介した後、こう書いている。

 「いま韓国は鉄鋼産業において日本に勝った。歴史的大勝利を得て溜飲をさげている。だが我々JG団員は喜ばしいことと思わなければならない。何百年か経って、『漢民族の鉄鋼業の隆盛の影にはJGの協力があった』という韓国の歴史学者が現れることを期待するのみである」



<韓流の源流はどこにある?> p206~208
 「韓流の源流」という言葉は、実は1970年代に日本で起きた先駆的な韓流を思い出すことで思いついた。1970年代に日本で「演歌の源流」として韓国の大衆歌謡に人気が出たことがあった。日本で韓国の大衆歌謡をビジネスとしてPRするに際し、関係者たちが「日本の演歌の源流は韓国にあり」というコンセプトを発案したのであある。
 1970年代の中ごろ、つまり昭和50年代の前半に日本で韓国の女性歌手・李成愛の歌「カスマプゲ」が流行した。この歌は、元は南珍という男性歌手が歌った代表的な韓国演歌のひとつだが、日本では李成愛で紹介されヒットした。タイトルは直訳すると「胸が痛い」だが、意訳すると「心が痛む」とか「悲しい心」といった感じだろうか。連絡船、波止場、カモメ…など演歌のキーワードをちりばめ、男女の別れを切々と歌った韓国の“ど演歌”だった。

 日本ではこの歌の人気をきっかけに韓国歌謡への関心が高まる。日本では初めてのことだった。李成愛には川端康成級とはいかなかったが、竹中労や平岡正明といった“クセ者”風文化人たちがファンとして声援を送り、関連の本まで出ている。彼女は日本でいくつかのアルバムを出し売れた。おそらく日本のテレビに出演した最初の韓国人タレントではなかっただろうか。
 ただ韓国が日本演歌の源流かどうかについては、本当のところは疑問が多い。演歌という日本の大衆歌謡のスタイルは、日本に洋楽が入ってきてできたもので、その日本の演歌が韓国に流入して韓国の演歌(韓国ではトロットとか、ポンチャックといっているが)になったというのが歴史的経過だからだ。

 日本演歌のゴッドファーザー的作曲家・古賀政男(1904-78)が若いころ韓国にいたことがあるため、古賀メロディに韓国情緒の影響を指摘する向きがある。これも「韓国源流説」のひとつになったりしたが、結局、源流論は日本人の関心を引くため日本でビジネス戦略として考案された、というのが今では定説だ。それでもこの「韓国源流」説によって日本社会に韓国歌謡への関心が高まったのだから、韓国にとってはもって瞑すべきだろう。
 著者(黒田)の見立てによると、近年の日本における韓流の源流は「カスマプゲ」の李成愛といっていい。そしてその後が、1980年代に日本で人気が高かった歌手チョー・ヨンピルだ。「ヨン」がついているから「ヨン様」第一号である。こちらの「ヨン様」は、1988年のソウル・オリンピック前後の日本における第一次韓国ブームを象徴する。
 彼の歌った「釜山港へ帰れ」は「カスマプゲ」よりはるかに爆発的人気で、日本社会に定着した韓国歌謡の第一号はこちらだったといっていいだろう。チョー・ヨンピルも日本の中年女性にファンが多かった。日本公演は熱狂的だったし、日韓をまたに彼女らの追っかけもあった。
 これは当時、ひとつの文化現象として日韓のメディアで大いに話題になった。韓国の有力紙が「“釜山港へ帰れ”の日本での大流行は、過去の植民地支配に対する日本人たちの郷愁を物語っている」などとトンチンカンな論評を載せていたことを、今やほほえましく思い出す。



<アジアには深入りするな> p215~216
 ところで近年、「東アジア共同体」ということがよく語られるが、その是非はどうか。「東アジア共同体」論とは端的にいえば日中韓の三国提携論である。この話は日本では昔からあった。伊藤博文を暗殺したあの安重根も当時、たしか同じことを言っていたように思う。日本の思想史でいえば、いわゆる「アジア主義」である。アジアの中心の存在として、アジア諸国わけても中国、韓国と手を結び共存共栄することが、日本の正しい生きる道というわけだ。
 しかし戦前の日本の「大東亜共栄圏」論は一種のアジア主義だった。日本を中心にアジアが一体となって団結し、世界をリードしようというものである。近年の「東アジア共同体」論は中国の発展を背景にした中国主導のアジア主義といっていい。
 これは明らかに中国中心のアジア勢力圏の構想であり、そこに日本や韓国を引き込もうというものだ。そしてこの中国主導のアジア勢力圏構想は、米国を意識したものである。つまり、米国勢力圏との対抗であり、その意味では日本が中国に代わっただけの「大東亜共栄圏」論の21世紀版といっていい。
 日本にとってその危険性とは、日本がアジアに引き込まれ、再び米国―海洋勢力と対立関係になるということだ。日本は戦前、北方大陸をはじめアジアにあまりにも国家利益を設定しすぎたため、そこから抜け出せなくなった。どちらがタマゴかニワトリか分からないが、海洋勢力つまり米国との対立とアジア主義によって、敗戦という亡国の憂き目にあったのである。
 その歴史的教訓は「アジアには深入りするな」である。海洋勢力としての分を知れである。北方大陸からの脅威には備えろ、しかし深入りしてはいけないのだ。朝鮮半島の価値評価と朝鮮半島との付き合いの秘訣もこれである。難しい使い分けだが、これをうまくやらないと日本はまた失敗する。






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Last updated  2012.08.08 16:07:50
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