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2018.04.30
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カテゴリ: カテゴリ未分類
図書館で『飛鳥の木簡』という新書を、手にしたのです。
ウン 木簡ってか・・・大使の漢字の探求は留まるところを知らないわけで、つい、この古代史の本をチョイスしたのです。





市大樹著、中央公論新社、2012年刊

<「BOOK」データベース>より
かつて日本古代史は、『日本書紀』『古事記』や中国の史書に頼らざるを得なかった。だが1990年代後半以降、三万点以上に及ぶ飛鳥時代の木簡の出土が相次ぎ、新たな解明が進み始める。本書は、大化改新、中国・朝鮮半島との関係、藤原京造営、そして律令制の成立時期など、日本最古の木簡から新たに浮かび上がった史実、「郡評論争」など文献史料をめぐる議論の決着など、木簡解読によって書き替えられた歴史を描く。

<読む前の大使寸評>
ウン 木簡ってか・・・大使の漢字の探求は留まるところを知らないわけで、つい、この古代史の本をチョイスしたのです。

rakuten 飛鳥の木簡



文字の本格使用あたりを、見てみましょう。
p42~45
■『論語』が記された木簡
 ところで、先の白猪屯倉で活躍した胆津は、王辰爾の甥とされていた。王辰爾は百済からの渡来人であるが、「王」姓であることから、もとは中国系の可能性が高い。553年、欽明天皇が楠匂宮に僥倖した際、王辰爾は蘇我稲目によって派遣されて「船賦」を数え、その功によって船史姓を賜っている。「船賦」は船に関する税で、それを記録する以上、文字を使用せざるを得ない。

 また572年、旧来の史(ふびと)らが読めなかった高句麗からの国書を、王辰爾のみが解読できたという伝承が残されている。古い渡来人の知識では十分に対応できず、新しい渡来人の知識が必要とされたことが象徴的に示されている。

 王辰爾の一族としては、他に津史が存続する。津の管理に由来する氏族名でる。さまざまな物資や人々・情報が行き交う津では、文字を使用する場面が多かったはずである。

 王辰爾と同じく中国系百済人とみられる人物に王仁がいる。5世紀、応神天皇の時代に、百済の博士であった王仁が日本に招かれ、『論語』と『千字文』をもたらしたと伝わる。このうち『千字文』は、千の文字を重複することなく、四字一句の韻文にしたものである。

 中国南朝の梁の時代、周興詞の作とされ、その成立は6世紀である。当然、5世紀に日本に伝来するはずがない。しかし王仁の伝承は、朝鮮半島、特に百済からの渡来人によって『論語』や『千字文』が伝えられたことが、説話化されたものだとみればよい。

 『論語』と『千字文』は日本で初学書として広く読まれた。そのため、これらの一節を記した木簡が多数出土いている。その初期の事例として、阿波国府跡とされる観音寺遺跡(徳島市)から出土した7世紀後半頃の木簡が興味深い。

 60センチ以上の長大な角材で、四側面に墨書がある。隷書体を思わせる、やや古めかしい独特な字体で書かれている。その一面に「子曰 学而習時不孤□乎□自朋遠方来亦時楽乎人不知亦不恩」と記されている。著名な『論語』学而篇の冒頭部に他ならない。

 日本の木簡は、平べったい材が大半で、角材はとても珍しい。角材に『論語』や『千字文』を記した木簡は、明日香村の飛鳥池遺跡や石神遺跡からも出土している。いずれも7世紀後半の木簡である。8世紀以後も『論語』や『千字文』の木簡は日本で多数出土しているが、角材に記されたものは皆無である。

 ここで参考になるのが、韓国の鳳ファン洞遺跡(金海市)と桂陽山城遺跡(仁川市)から出土した木簡である。ともに角材で、前者は四面に、後者は五面にわたって、『論語』公冶長篇の一連の文章が記されている。本来は1メートル以上もあった長大なものだ。朝鮮半島を通じて『論語』や『千字文』が日本に伝来した際、角材に記すという方法も合わせて伝えられたことが考えられよう。


『飛鳥の木簡』1





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Last updated  2018.04.30 00:48:38
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