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2020.11.07
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カテゴリ: 気になる本
図書館で『世界を変えた150の科学の本』という本を手にしたのです。
ぱらぱらとめくると、しぶい色調の本の表紙や地図、天体図、博物画などが満載されていて・・・(太子好みの)ビジュアル版である。





ブライアン・クレッグ著、創元社、2020年刊

<「BOOK」データベース>より
全ての時代を通じて、最も鋭敏な知性によって著された本の数々。それらをひも解き、サイエンスの歴史を語ることによって、本書はときに緩やかな、ときに革命的な変化をもたらした人類の努力の成果を明らかにする。『ヒポクラテス全集』から『サピエンス全史』まで、豊富なビジュアル資料でたどる自然科学書2500年の歩み。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくると、しぶい色調の本の表紙や地図、天体図、博物画などが満載されていて・・・(太子好みの)ビジュアル版である。

rakuten 世界を変えた150の科学の本



鳥類といえば、太子のツボでもあるのだが・・・
オーデュボンの『アメリカの鳥類』が述べられているので、見てみましょう。
p147~150
<究極のバードウォッチャー>
 19世紀には、科学者や科学に関心を持っている人だけでなく、より幅広い読者の興味を引きそうな本が徐々に登場してきた。その最たるものがオーデュボンの『アメリカの鳥類』である。当時のこの本に対する受け止め方は、現代のハッブル宇宙望遠鏡による画像を集めたコーヒーテーブルブックの場合と同じようなものだった。

 『アメリカの鳥類』の原画は科学的な目的で製作されたが、より幅広い大衆の興味を引いたのは、何よりもその視覚的な美しさだった。おそらく、フックの『顕微鏡図譜』以来、同等の美しさをもつ本はそれまでなかっただろう。

 『アメリカの鳥類』には、驚くほど複雑な背景がある。アメリカの市民権をもったハイチ生れのフランス人によって書かれ、イギリスの読者の熱意のおかげで出版された。1827年に出版されたこの本は、1枚ずつ彩色された435枚の図版が特徴で、巨大な99×66センチの図版には驚くほど多様な鳥類の姿が収められていた。

 ジョン・ジェームズ・オーデュボンは1803年の渡米直後から、アメリカの多様な鳥類に興味をもち始めた。彼は鳥類を観察して絵を描いただけでなく、剥製の技術を学び、アメリカの在来種の鳥類やその他の動物を収めた自然史博物館を設立した。オーデュボンの本職は商人だったが、博物学への情熱がだんだん彼の人生を支配するようになっていった。
 当時科学に関わっていた多くの人々とは異なり、オーデュボンは自活できるほど裕福ではなかった。たとえば、彼の最後の投機的事業だった製粉所が1819年に行き詰まったときには、破産して債務者監獄に送られている。それでも1820年には、北アメリカのすべての鳥類を描いた画集を作るという壮大な計画のもと、再び旅に出て鳥の絵を描くようになった。

 1824年にフィラデルフィアにたどり着く頃には300枚以上の絵を描きためていて、それで本を製作したいと考えたが、出版社を見つけられなかった。

 オーデュボンは友人の勧めでイギリスに渡り、ようやく求めていた熱心な読者と、自分の「大仕事」を出版するための金銭的援助を得ることができた。しかしながら、初めから完全な形で配布されたのではなく、購読予約者はブリキのケースに入った5枚1組の図版を毎回受け取った。

 当時のほとんどの本と同じように、購読者自身がページを1枚ずつ揃えて製本し、自分の図書室に合うような表紙をつけた。この本の印刷にはとんでもない費用がかかり、当時でも453枚の図版を全セット揃えるには1000ドル近くかかったようだ・・・これは現在の約2万ポンドまたは2万6000ドル(約275万円)に相当する。

 2010年に競売にかけられた『アメリカの鳥類』の完本は、650万ポンド(約9億円)の値がついた。フルサイズ版は比較的少ない部数しか作られなかったが、25.3×15.8センチの小型版ははるかによく売れた。

 図版はばらばらに発行されたが、これに付属して、オーデュボンがスコットランドの博物学者ウィリアム・マクギリヴレイと共同で執筆した5巻本もあった。文章を分けて出版したのは、イギリスの国立図書館は国内のすべての出版物を受け入れていたので、複数の国立図書館に、高価な図版を無料で提供するのを避けるためだった。


『世界を変えた150の科学の本』2 :熱力学第二法則
『世界を変えた150の科学の本』1 :『サピエンス全史』

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Last updated  2020.11.07 00:16:41
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