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2020.11.07
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カテゴリ: アート
図書館に予約していた『ミヤザキワールド』という本を、待つこと1週間でゲットしたのです。
 ハードカバーでぶ厚くて重たい本であるが、冒頭に16ページものカラー画像を配するサービスがええでぇ♪
取りあげた題材が宮崎駿のアニメとあれば、これは読破できるような気がします。





スーザン・ネイピア著、筑摩書房、2020年刊

<「BOOK」データベース>より
世界を魅了しつづける巨匠の秘密とは?中・韓・ロシア・アラビア語版も刊行される決定版「宮崎駿論」。30世紀の有毒の森、神々が疲れを癒す湯屋、赤毛のさかなの女の子、ふわふわの森の精―これらに共通する要素とは?“アニメ・クイーン”の異名をとる米タフツ大学教授が、アニメーション作家・宮崎駿(1941‐)が手がけた『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)から『風立ちぬ』(2013)まで11の長編映画と、漫画版『風の谷のナウシカ』(1982~94)を徹底解剖。その人生と芸術との知られざる関わりを解き明かす。映像作品はもとより、膨大な日本語・欧文文献を8年がかりで渉猟、宮崎監督本人とスタジオジブリ関係者への直接インタビュー、大学で教える宮崎駿ゼミでの知見も踏まえ、「闇と光」がせめぎ合う「ミヤザキワールド」の魅力に迫る。日本版オリジナルの序文を収録。

<読む前の大使寸評>
ハードカバーでぶ厚くて重たい本であるが、冒頭に16ページものカラー画像を配するサービスがええでぇ♪
取りあげた題材が宮崎駿のアニメとあれば、これは読破できるような気がします。

<図書館予約:(10/25予約、11/01受取)>

amazon ミヤザキワールド


『天空の城ラピュタ』はファンタジーでもあるが、SF的でもあり大使のつぼが疼くわけで、そのあたりを見てみましょう。
p166~169
<第6章 大空の孤児たち『天空の城ラピュタ』>
 『コナン』の舞台となった大災厄後の世界の大半が海中に没しているのと異なり、シータとパズーが住む世界は19世紀のヨーロッパに似て活気にあふれている。

 『ラピュタ』の文化的起源がヨーロッパにあることは火を見るよりも明らかだ。「空に浮ぶ城」という幻想的なイメージは、蜃気楼を描写した中世ヨーロッパの記録に基いている。それは遠くの建物が地平線の上に浮んで見える一種の気象光学現象に過ぎない。しかし、本章のエピグラフが示唆しているように、この現象は人々の心に脅威と畏怖の念を呼び起こしたのである。

 宮崎はイギリス文学の古典からもヒントを得ている。科学技術の力で空を飛ぶラピュタという島のイメージは、宮崎が子供の時に読んだジョナサン・スウィフトの風刺小説『ガリヴァー旅行記』から借りたものである。監督自身は、小説の内容はうろ覚えだったため、妻に百科事典で調べてもらったと主張している。だが、スウィフトと宮崎のどちらの物語も、ラピュタを空に浮かべるテクノロジーに関しては複雑な見方をしている点が共通している。

 その一方で、宮崎は作品に諷刺を持ち込むことを避け、ともに愛読していた19世紀スコットランドの作家ロバート・ルイス・スティーブンソンの『宝島』のようなスリル満点の古典的冒険小説と、フランスのSF小説家ジュール・ヴェルヌの作品に特徴的な胸躍るセンス・オブ・ワンダーを合わせたような物語を創作した。

『宝島』と同様、『ラピュタ』には勇敢な孤児の主人公、息を呑むような追跡シーン、海賊の一団、そして宮崎作品には珍しく、映画のクライマックスに至るまでついに改心しない心底邪悪な悪役などが次々に登場して観客の興奮を誘う。ヴェルヌの影響が見られる映像表現はかなり特徴的で、今日では「スチームパンク」と呼ばれる回顧趣味的なSFの一ジャンルを髣髴とさせる。

 宮崎によれば、この種のSF作品は「機械がまだ機械の楽しさを持つ時代」を舞台にしているという。本作には風変わりな飛行機械が次々に登場いて、観客を楽しませてくれる。例えば、スズメバチとバイクを合体させたような外形で、それにぴったりの騒音を出す羽ばたき式飛行機のフラップターもその一つで、宮崎はそのデザインに多くの愛情と労力を注ぎ込んだ。

 他にも、軍が使用するゴリアテという名の不気味な大型飛行戦艦も登場する。中でも最も目を惹くのが、魔法と先進的な科学技術を合体させたラピュタそのものの「飛行メカニズム」である。だが、この優れたテクノロジーには、実は恐るべき破壊力を持つ兵器になり得るという暗い秘密があった。


『ミヤザキワールド』2 :「訳者あとがき」と「日本の読者へ:スーザン・ネイピア」
『ミヤザキワールド』1 :『千と千尋の神隠し』
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Last updated  2020.11.07 00:08:44
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