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「あれ、学スパクリアしたの?」「……してない」「へ?」「メインストーリーはクリアしたけど、サブシナリオとかコンプリートはまだってことだろ」「で、楽しかったんですか?」「面白かったぞ。スパロボにはない『戦略』と『戦術』というのがな、おっとこれは前散々話したな。ストーリーもそんな深いテーマ扱ってるわけじゃないがこれくらいがちょうどいいだろう。キャラ絵にも合っている。……ギャルゲとしてな」「なんだ、やっぱりギャルゲか」「そういう設定なんだから仕方ないだろー? もっとも、ギャルゲとしては分岐シナリオとか欲しかったが……ま、これは次回のお楽しみだな」「え、次回とかあるの?」「さあな。使い回し感が多分にあったがそれなりに面白かったし、次回作あれば欲しいよ。もっと参戦作品増やして戦術の幅広げて……敵のインフレなんとかしてくれればね」あの敵インフレはきつかった。わかってる。敵補正なのはわかってる。でもきちかった……。とはいえ、それなりに良作だった。場繋ぎにしては上々、スパロボの新しい展開として続いてもいいと思う。
2009.09.30
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「あーつかれた。終わったぞ」「ご苦労さん」「あれ、フォルトそんなカッコで何してたの?」「なあに、家具の調整さ」「……家具?」 ガッシャーン!「な、なんです!?」「まさか、敵襲か!?」「あーいやいや、また棚が倒れたんだろ。やれやれ……」「棚?」「ほら、この洗濯用品とか入れた棚。これ突っ張り棒で上下支える構造なんだが、なんでか買った当初から調子悪くて、突っ張り棒の役目果たさないんだわ。騙し騙し使ってたんだが……完全に倒れたなこりゃ」「欠陥品じゃないか。よく今まで使ってたな」「なんとかバランス調節すれば使えるかな。しかしそろそろ潮時……いや、なんとか大丈夫か?」 「それで俺に調節やらせたってこと。調節というより、またきわどいバランスにしただけだがね。徒労だよこんなの」 「静馬って物捨てられない人だからね。今日また壊れた洗濯干し修理したでしょ? これで何回目?」「ちょい待ち、俺をごみ屋敷の人みたく言わないでくれよ」無論実話(えぇ ちょっとフィクション入ってるけどねーいやー、もう大変だった。一面洗剤まみれで風呂上がりで濡れてたからぬるぬるするし。調節は大変だったしで。捨てちまおうかとも思ったが、他にスペースないからなあ……さすがにもう洗剤とか置けないけど(ぉ
2009.09.29
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「前回家族の記憶で混乱したフィリップ。どうも自分の過去と記憶が思い出せないらしい。変身してると意識が流れ込んでくるのか」「初登場の段階で異様だったからな。あの『地球の本棚』といい、ひょっとすると平成ライダーで珍しい『改造人間』かもしれんな」「まあ僕も半分記憶なくしてるようなものだからわかるけど。完璧な人間なんていないさ、みんな支え合って生きていくのが人生……て、これおやっさんの台詞だったのね。あれ、何か忘れてるような……」「亜樹子さんですよ。ミリオンコロッセオに潜入したまんまでしょ。ちゃっかりガシェット持って行って通信するのはなかなかいい判断ですけど。優子さんがあのオーナーとスロット一点張り勝負してますよ。あれ、一億あったのに簡単に負けました。お馬鹿ですねえこんなの罠に決まってます。ある程度稼いだ相手に大博打ふっかけて全額巻き上げようなんてカジノの常識ですよ。残ったのは命だけ……あれ、あのコインは」「命を奪うコインじゃないか! よせそれは……負けた」「やれやれ、元は両親の店が破産寸前だったから金が欲しかったのに、その両親から金を巻き上げても来てたからには完全に目が眩んだんだな。よくある話、自業自得としか言いようが……おや」「馬鹿所長、何ドーバンド殴ってんだ! てかそのスリッパいつも持ち歩いてるんかい!」 「一方、こちらでは結婚式が……って園咲家じゃんこれ!」「婚礼の前に一発殴らせろってホームドラマ……違いますね、ガイアメモリです」「なんでも園咲家の人間は『ミュージアム』とかいう人類の統率者の中枢にいる存在らしい。それの一因になるからには霧彦がナスカメモリを扱えるか確かめねばならないと……あ、あのラジオの女だ。クレイドール……とはなんだろう」 「で、所長に代わってフィリップがオーナーと賭けをすることに。加賀は玉の投入速度などから計算してるだけ、イカサマじゃなくてプロのテクか。ガイアメモリと奪った命のコインを賭けた大博打。しかしフィリップ調子悪いんだけどな」「ああついでに、婚礼のための若菜さんとの戦いは簡単に終わっちゃった。霧彦さん圧倒的だね。でもナスカ……地上絵?」「記憶のないフィリップ君は家族という言葉に引っかかっていますが、翔太郎にできることは……なんでしょう。あれ、誰か来ました……サンタ? いやサンタちゃんとかいう人気者らしいですけど……誰です」「サンドイッチマンかなんかだろ。会うたんびになんかくれるらしいが……おっとお誘いだ。フィリップは古今東西あらゆるギャンブルの必勝法を読んだらしいが、それくらいで勝てるもんかね」 「ルーレットてのは玉の初速とか計算すると求められるてのは聞いたことあるな。あっちの一流のギャンブラーはやってる聞いたが、素人でできるのはさすがのフィリップ。加賀もプロのはずなのにボコボコにされてライフコイン奪われっぱなし。あ、まずい『家族』のフレーズ言いやがった」「メンタル面の弱さを突かれて取られっぱなし……まずいよこれ。え、翔太郎やるの? しかも勝負はカード……って、ババ抜き!?」 「なんだあいつ、翔太郎の取る札やジョーカーの位置を完璧に読んでるぞ」「これは三味線とかいうテクニックでな、適当なこと言って相手の視線などを読んでカードの位置を探ってるのさ。他にも翔太郎の表情から取る札を見つけたり、カード捌きも天才、取る札コントロールしてやがる。……ま、正直二人だけのババ抜きじゃほとんど意味ないトリックだけどな。ジョーカー以外どれ取っても一緒だし。ギャンブルはハッタリ大事だから」「しかしこのままだと負けますね。翔太郎に勝ち目はない」「大丈夫だ。男の仕事は八割が決断、あとはオマケのようなもの。フィリップを助けると決断したおやっさんの言葉、託された相棒と二人で一人戦ってるんだからな」「二人で、一人……? あ、カードを、ってあれ!?」「左手でジョカーを取ろうとした瞬間、右手がAを弾いた!? ど、とうやって勝ったんだ!?」「あらかじめWドライバーを装着し、フィリップ君と意識下で繋がったんです。翔太郎の表情は読まれてますから右半身でフィリップが逆の札を取ればいい。ただそのためには萎縮しきったフィリップ君を喚起させる必要がありましたが。本来はルール違反ですが、こんなイカれたギャンブラー相手ならどんな手使っても問題ありません」「マネードーパントになって逃げようとするしな。やっちまえ二人で一人の仮面ライダー、変身!」 「「さあ、お前の罪を数えろ!」」 「おお、ルナメタルになるとメタルシャフトが鞭みたく伸縮するのか。そんな話を聞いていたがこいつはなかなかトリッキープレイが楽しめそうだぞ」「あ、いけない、家族のことを! またフィリップ君が!」「大丈夫だ。家族なら代わりが二人もいる。……ま、冴えないがな」「ヒートメタルのマキシマムドライブでぶっ飛ばしましょう。ツキに見放されたギャンブラーもこれでお終いです」 「ライフコインは返して元通りだけど、相変わらずあの和菓子屋は借金まみれか。まあ優子も更生したしなんとかなると思おう。お、DJ若菜の都市伝説だ」「え……仮面ライダーって、あいつら都市伝説化してやがる!」「そういえば思いっきり見られてたからねえ……ここから仮面ライダーWって名乗るのかな」 「巷で人気者の仮面ライダー……って、パパ!?」「おやおや、翔太郎いつの間にお父さんに……ってやつですか」
2009.09.28
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「昨日、スランプだと言って騒ぎましたが」「ええ、そんなどうでもいいことで騒いでましたね」「それをチャット仲間に言って、症状を告げたところ」「……症状?」「「お前それ風邪じゃね?」と言われた」「……ええ!?」「根拠は?」「いやー、初めはたるんでるからと思ったんだが、よく考えてると鼻は止まらないで別に運動してないのに節々は痛いわだるいわ頭はなんか脳みそ重石を乗せられたように痛いわ集中力は散漫だわ」「思いっきり風邪の症状じゃないかぁ!」「まあまあ。こいつは元来鼻が弱くてな、いっつも鼻出してるのさ。それだったらこいつは年がら年中風邪だって。で、本当に風邪なのか?」「さあ……とりあえず薬飲んで一回寝たらわりかし快調。薬と栄養剤買ってきて測ってみたら」「測ってみたら?」「わきが35.5で、舌が36.8」「……それ、明らかに計測ミスってますよ」「まあなんにしろ、熱はないということで」「熱の具合からして、インフルじゃなくて風邪みたいだね。よかったー」「うむ。なんで風邪なんかひいたかな。さすがに寒くなってきたこの季節にいまだ半そでパンツの恰好で寝たのが原因かな」「いや、明らかにそれだろ原因」私の場合風邪は2パターンに分かれる。熱は大したことないのにボロボロでぶっ倒れてなにもできないのと、結構元気で飯もちゃんと食えるのに熱だけやたら高いのと。今回は後者だったのかも。でもま、最近不摂生だった気もするし、生活習慣治そうかなと思ったところで今日はお開き。
2009.09.27
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注:この件はFCU内の事柄に関する静馬の意見なので、この記事を見て害された方はあらかじめ謝罪させていただきます。私は皆さんが意見を述べているのを見てからSSを読んだので最初は「?」となりましたが、改めてSSや皆さんの意見を読んで自分も一言言うべきかと思いまして。……まあ、私自身色々やって皆さん騒がせた身ですから、あんまり人のこと言えないんですけど。ジーンの話は聞いたことがあり(というか、私も一人貰った)ので「あ、如月さんも貰ったんだ」と気にはしませんでした。ただこれは知らない人から見ればパクったと思われても仕方なかったかもしれません。下に注意を入れるべきだったでしょう。これはまあ、不手際の範疇で。次の本題。魔術士、失明について。これは「パクられてるぞ」という記事の方を先に見てしまったのでパクってる前提で読んだんですが、確かに「ん?」と思いました。妙に突飛な気がして。如月さんのSS全部読んだわけでないけど、少なくともそんなことを匂わせるものは一切見ていなかったのでついていけませんでした。自分だって後付け設定いつものことですけど、無理やりごり押しした感があって「なんでわざわざこんな設定を……」などと思ってしまったのは否めません。設定なんか出しつくされてて、どれも何かと似たり寄ったりになってしまうなんてよく言いますが、これは故意と言われても仕方ない。好きな作品とかキャラ意識して新キャラを作るのは創作の第一歩ですが、どうしてわざわざこんなことを。KANIのところでもありましたが、はっきり言ってする意味もない。……まあ、私から書けることはこれ以上ありませんが、とにかくこんな騒ぎになったんだから何かしらアクションを返す必要があるでしょう。このへんで失礼させていただきます
2009.09.27
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「す……」「す?」「スランプだー!」「わ! なんだいきなり」「……どうも最近静馬情緒不安定ですね」「で、今度はスランプかよ? そんなの毎時だと思うが」「いや最近ホントそうで。全然筆動かないの。なんか全体的に無気力だし。どうしちまったんだおれは」「季節の変わり目によく来るっていうあれ……?」「それ五月病じゃないですか? ただ怠惰な生活が祟って気力が失せてるだけでしょ。授業減って暇な時間増えちゃいましたし」「それより、ギャーギャーわめくなそんなことで!」「いやだって、やっと小説いい感じで終わりそうなのにこのまま停滞したまんまじゃ……なんかスランプ脱出方知らんかね」「運動でもしたらどうだ?」「音楽聞くとか?」「いっそ寝てみるとかどうでしょう」「その前に、廃れた生活習慣をどうにかせい!」いやもう全然筆進まない……てか無気力過ぎて困る。だいたい私はノらないと書けないタイプだから、ノリが悪いと一文字も書けない。完全なスランプですな。私のスランプ解消法は、音楽聞くとか動画見るとかなんかだけど、決まった方法なくて所詮気分の問題。なんかすっきり回復する方法伝授してくれませんかね(他人頼みやめい
2009.09.26
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「落ち着きました?」「うむ……」「昨日は『真マジンガー』のせいでほとんど発狂してたからね。やっと元に戻ったよ」「で、どうなんだその後は。第二話から進めたんだろ」「うん……なんか色々すげえ伏線張ってるのよ。それは追々解かれるのか……いや、解かれないのかもな」「は?」「いやね、同じダイナミック系作品で『新ゲッターロボ』てのがあってだね。それのラスボスは最後ポッと出てきて説明もほとんどされずわけわかんなかったんだが、どうも同じ石川作品のキャラである意味ゲスト参加だったらしい。この『真マジンガー』もそういう系統ならば、ある意味祭りとしてただ出ているだけ、深い意味はないのでは……と危惧しているのだ」「それはないんじゃないでしょうか。あの伏線の張り方からいって『ただいるだけ』は低いのでは。むしろ他の永井作品を混ぜて一つのストーリーへと昇華する気では。『Zマジンガー』のゼウスとマジンガーZ共演なんかやってますし」「ううーむ……まあ、今のところ第四話しか見てないが、なかなか面白いぞ。今どき珍しい昭和テイストのロボット物ですげえ遊んでいるからな。あとマジンガー軍団がスポット当てられててびっくりしたが……それよりも一言、十蔵じいさんキャラよすぎ」今言えるのはホントそれだけだな。もう甲児どころかマジンガーZすら食ってるし。あしゅらなんかマジンガーより強いって何さ。ホント今川テイストだぜ。
2009.09.25
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「…………」「し、静馬? どうしたの?」「……んじゃこりゃ」「は?」「なんじゃこりゃあぁぁぁぁぁぁ!!!」「な、なんだ!?」「なんだ、また変な電波でも拾ったか?」「お、俺は第一話を見ていたはずだ。そのはずだ。いやそうなんだ」「な、何の話?」「それなのになんで『俺たちの戦いはこれからだ』EDになってるんだよ! キャラ出過ぎでみんな死んでわけわかんねーよ!」「……ひょっとして、『真マジンガー』ですか?」「噂の第一話見て気が変になったらしい。情緒不安定な奴……」「あのな、んなこと言うけど今の俺は例えるならステーキを待っていたら突然床が抜けて螺旋宇宙に放り出されてレッドマンに襲われてる気分なんだよ!」 「……ごめん静馬、何言ってるかさっぱりわかんない」「そう! つまり俺の心境は全て「わけわかんない」で満たされる! なんなんだこれは!?」「ま、あの今川ですから、これくらいはむしろ受け入れるべきかと。これからに期待」本放送の時ずいぶん騒がれたのは知っていた。何かと思ったが……これほどとは。カオスという言葉の底力を味わったぜ……で、また二話がとてつもなさそうなんだ。すげえよこのアニメ
2009.09.24
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「ドリフ……一時代を築いた名作コントは今でも健在だねえ」「静馬の両親が子供のころから名高い番組ですからね、年季が違いますよ」「そうか? 私はあまり楽しめなかったが」「そりゃ時代ってもんでね、笑いの感覚も時代とともに変わっていくのさ。最近の一発芸人のギャグなんか、ブームが去った時もう一度聞いても誰が笑う? そういうもんさ」「こういうのにも時世時節ってあるんだねえ……でも、すごいセットだよね。今じゃ考えられないよ」「あの頃は製作費も結構あって、好きなこと結構やれたからな。しかし、これほどはさすがに無理でも、最近コントやる番組減ったよな。ほとんど安い芸人にネタやらせるのばっか」「静馬この手のネタになるといっつもそれですね。最近のお笑いが気に食わないのもわかりますけど、いい加減うるさいです」ほんと、火薬とか水とか全国公演とか、今じゃとてもできっこないことばっかやってる。福島に来てたのには驚いたけど、考えてみれば加藤茶は福島出身だった(中学一緒なんかねー、最近のテレビ番組との規模の差見て、これほど費用に差あるんだったらつまらなくて当然だよと思う。でもひな壇タレントはいらないだろと一言(ry
2009.09.23
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「……あのー、前から言おうと思ったんですけど」「なんだよ麻紀?」「前から言おうと思ってたんですけど、あれ……」ビュオオオオオオオオオ……「いつになったら直すんですか、外壁」「いやだって、しょぅがないじゃん! PKのEMP攻撃で機材ほとんどパーになっちまって、機能回復優先したんだから!」「だからって、最近涼しくなってきましたし。こう、白い息が出ちゃって」「それはいつもだろって三次元の会話すんな! 今工事の人との契約フォルトがやってるから、近日中に修理できるって」「まあいいですけど……あ、そういえば私の原付買ってくれました? 前の風撃に破壊されちゃったから新品注文していたはずですが」「ああ、とっくに新品仕入れてるよ……いつの間に原付の免許取ってたんだお前」「これくらいは常識の範囲内で。じゃ、ちょっとお買いものしてきますね」「ああ、いってらっしゃい……あいつ、そのうちバイクも車も免許取るんだろうな。好きだねえ……」 ブルルルル……ガシャン!「あー……やっちゃいました。溝にこんなガッチリはまって……引っ張り上げないと。よっ……」「原付も割と重いですね。しっかり挟まってて取り出せません。どうしますか、LEに連絡して誰か……」「あれ、お困りですか?」「え? ああ、ちょっと原付が溝に入って……」「どれ。ああなんだこんなもの、すぐに出せますよ、よっと」「(あらあんなあっさりと。意外と力持ちですねこの子)どうもありがとうございます」「いえいえ、こんなの感謝されるほどのことじゃないですよ。では失礼」 「……てなことがあったんですよ」「ふうん……今時珍しいガキがいたもんだ。年下だって言ったけど、どれくらいなの?」「良くて十代前半ってとこですかね。十五歳よりは低いと思いますよ。幼い顔して小柄なのにそのくせ力持ちでした」「変わったやつだ……はて、そいつと会ったの近くの公道だろ? なんでそんなとこいたんだ?」「さあ……ここら辺は森ばっかで、近くに人が住んでる場所はうちくらいものですからね、てっきりうちに用がある人とばっかり」「来てねえぞそんなやつ。たまたま通りすがったのかな」(……あるいは。いや、まさかな、そんなガキが……待て、その過程はおかしいな)(あいつだって、十歳にならず軍人になったはずだし……) まずアイコンを描いて下さった怒さんに感謝を。さっそく使わせていただきました。ありがとうございます。『彼』については今後明らかにされますのでしばしお待ちを。……いつぐらいになるかなあ(ぉ
2009.09.22
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「まあ気を取り直して、Wでもやるか」「前回ちゃっかり所長に収まった亜樹子さんの指示でペット探しを中心に収入は増えた事務所ですがハードボイルド(笑)の翔太郎は納得いきません。それに対しフィリップはDJ若菜のラジオに無中……あいつDJなんかやってたんですか」「今回はそのラジオで話題の裏カジノ『ミリオンコロッセオ』が舞台だ。どうも和泉優子って女がその都市伝説だけのカジノに関わっているらしいと。元々風都名物『風花饅頭』の看板娘としてまじめに働いていたんだが、なんでか大金を手に入れ豪遊ばっかの荒んだ生活ぶり。こりゃ何かあるなと両親が依頼してきた」「どうでもいいけど、亜樹子さんかなり鬱陶しいね。捜査にちゃっかりついてくるし、どう見ても邪魔してるだけだし。あ、ウォッチャメンからだ。天国のカジノから出てきた人から……え、競売?」「どうもそのカジノで大稼ぎしていたらしいが、賭けに負けて一文無し、家族にも捨てられたらしい。賭け事で儲けようとするからだ馬鹿が。アルコールの飲みすぎでおかしくなっているし」「あん……? フィリップの様子変だぞ。って誰か出てきた。加賀さんとか……うわ、ドーパントだ! ……へ? マネー?」「金ドーパントって、ずいぶん面白いものモチーフにしましたね。なんかカネゴンみたいです」「とりあえず変身……てフィリップ上の空じゃねえか。やっぱ変だぞ」「でも、『この街の涙を拭う、二色のハンカチ……』ダサ」「それはともなく、なんとか追いつめ……なんだ、増援か? 逃がしてしまったぞ」「あ、前回園咲の一員になった売人だ。あいつWのこと聞かされてないようだな。メモリのことも。あの女が知らないわけはないだろうし、秘匿されてるのか……?」 「何だ、あの女別に腕がいいわけじゃないんだな。結局賭け事なんてほとんどカジノ側に食い物にされてるだけだからなあ。金に狂ってヤケ起してるみたいだけど」「どうもミリオンコロッセオは行き方に秘密があるみたいです。ラジオに出てきた地名が関係してるのでしょうか……あ、刑事さん」「互いに情報提供してるんだねえ。あ、若菜姫だ。みんなかっこつけてサイン貰って……実際はあんななのに」「ホント、Wには嫌な女しか出てこないな」 「路線バス?」「通常運行のふりをして、コロッセオに客を運ぶ闇バスがあるんだ。運行ルートと時間は客しか知らない。さっきの地名はその停車地だったんだ。いい手だが、間違って一般客あったらどうするんかね」「その時はまあ、停車しませんとか言って追い返せばいいわけで。まあカジノ側からすりゃ客なんて金払ってくれれば誰でもいいし別にかまわないんじゃないですか」「とにかく、バスが判明したらそれを追跡して……ああ! 亜樹子さん乗ってる!」「あの馬鹿、勝手に乗り込んだのか!?」「ええい邪魔っけな! 今は金ドーパントを仕留めるのが先だ畜生、変身!」「まあこいつ自身は大して強くないからメタルでぶん殴れば軽い……って、なんだその銀貨。人の名前書いてあるが」「この銀貨には、カジノで負けた人間の命が入っていて、それが砕けるとその人たちも死んで……ってええ!?」「おのれこのド下郎! 何という真似をするんだ!」「別に有り金なくなって自分の命まで賭けて負けた馬鹿なんか死んでも構わないと思うんだが……ん、フィリップ? どうした、気絶したのかフィリップ!?」「なんか過去の記憶でも思い出したんでしょうか……あ、亜樹子さんついちゃいましたよミリオンコロッセオ。有り金無くして死んじゃえばいいのに」
2009.09.21
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「……死んだか」「臼井さん……」「登山すると言ってそのまま行方不明、事故ですかねえ。一部では自殺じゃないかって騒いでましたが」「多分違うんじゃないか? 自殺だったら岩の下になんぞいないだろうし、もっと楽な死に方するだろう。自殺だって説も理由は薄弱だからな。多分事故死だろ」「なんにせよはっきりしてるのは、偉大な才能がまた一つ消えたということ……合掌」子供に見せたくない漫画とかアニメとか言われていた。確かに悪ガキの物語だし下品だから悪影響というのはあるだろう。しかしそれは一部分しか見てない物の話である。映画とか見ればいい。『家族愛』とか深いテーマを持った傑作は山のようにある。無論連載のギャグも天下一品。潰れかけた双葉社を復活させたと名高い漫画は伊達ではない。……まあ、ネットで言われるように最近はどうも鬱展開にしたりと筆が変化していた気はする。疲れていたのかもしれない。でもセンスは失われていなかった。やっぱり自殺とは思えん。でも死んだのは事実。可哀そうなことだ。今は冥福を祈りたい。……大好きでした
2009.09.20
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思えば、とある知人からこの小説を紹介されていかほど経ったろうか。二年経ったかもだし、もっと短かったかもしれない。この知人には色々知恵を貸してくれたり興味深い本を紹介してくれたりとお世話になっているが、中でもひと際と呼ぶべきはこの『銀河英雄伝説』に違いない。はじめ、漫画版から入ったクチなので小説版を手に取る気はなかった。色々設定変更されてるらしいし(ルビンスカヤが小説で男だったのでものすごくびっくりした)しかし漫画版が未完であることを知り(今やってるけど)「いつ終わるかわかんねえよ!」ということで小説版を読むに至ったわけだ。いやあ、ガッツリ読んだよホント。怒涛のようでいて結構長かったか? 仕入れるのに苦労したこともあるし。一巻や二巻は?なんてのもある。どうも読者に受け入れられるかわからんからとにかくぶち込めるだけぶち込んだらしい。急ぎすぎや「こんな早く殺しちゃったか」ってのもあるから少し残念だが、それ以降はかなりの出来である。戦略と戦術に関する描写がすごい。「これSFかよ」という意見もあるが、多くの人が語るようにこれはSFというより未来の架空戦記とすべきだろう。そこは言っちゃだめだ。んで、私これ読んで民主主義嫌いになりました(えぇ いや、わざとそう書いてあるのはわかるんだけどねー。こんな小説読んでまだ民主主義に希望抱けるのヤンくらいだって。今政権交代が起こって政治腐敗が語られている中ならなおさら。トリューニヒトはいないけどねー。まあ、何度も言うようだが、民主主義に守られている俺が言えるセリフでないな。語りたいことは山のようにあるが、言葉にできんので好きなキャラでも。やっぱヤンとシェーンコップだよな。ヤンは「お前腹くくれよ!」とか言いたくなること山のようだったが、理念に生きそれを捨てることも外れることもできなかったのは軍人としては失格かも知れんが思想家としては立派だろう。その場の状況で信念を曲げるような奴に……おれ、なんかおかしくね?(ぉ シェーンコップはこの親父は……なんて呆れたものだがまあいいオッサンだった。でも、本当に好きなのは……くはっ(鼻血簡単だが、これの感想をまとめるのは残念ながら俺の筆では困難を極めるので今日はここまで。いやあ勉強になったわ。これが我が執筆の肥やしとならんことを願って……
2009.09.19
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「ロボット三原則……? なんだそれは」「かのSF作家アイザック・アシモフが提唱したロボットが守るべき原則。内容は」第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。 第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。 第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。 「なんか、ずいぶん人間上位な原則だな」「そういうこと言えるのは日本人の感覚でな、あっちじゃターミネーター曰くマトリックス曰く、ロボットというのは人間に反逆するものと思ってるし」「アシモフ以前の作品にはそういったコンセプトの作品が多かったので、それに一線を画すために作ったようですがね。ともかくロボットは人間に危害を加えられない、ってのが鉄則です」「ところがロボットによる殺人事件と思われる事件が発生、ロボット嫌いの刑事が捜査を進めるが、その影には恐るべき陰謀が……ってのがこの『アイ・ロボット』の内容だな」「怖いねー、ロボットの反逆って。使い古されたパターンだけどさ」「お前だってロボットだろうが」「……あ」「PKにはロボット三原則ついてないんですか?」「あるわけないだろ。てかこいつの場合ロボット三原則って何レベルだよ。そんなものがないところ出身だからな」「そう言えば、別の星のロボットだったか」「いやー、それが僕もわかんないんだよね、生まれる前のデータとか全然ないから。フォルトに起こされるまでスクラップ工場で寝てたんだ」「へ? 元ロケットのAIだって聞きましたけど」「だからそのロケットごと廃棄されてたんだよ。どこの誰が作ったかはわからんが恐ろしく高性能なのは確かでな、U2……『アルティメット・ウエポン』システムやらその他完全にオーバーテクノロジー……解析できないんだ」「改めて見るとすごいロボットだよなあ。こうしていつも一緒にいると全然そんな気せんがな!」「し、静馬……」なんかPK関連の話になっちまったので感想はこっちでする。ロボット三原則があるから、と言って思考停止している人たちは現代の科学技術に対して妄信する人々と何ら変わりない。これは絶対という物が存在しないことを示しているのだろう。同時に、ロボット三原則の解釈の相違を表すことによって、人の定めた律の曖昧さを記している。テーマはよくあるけど、それほど悪くはなかったである。……他はまあ、特筆すること何もないけど
2009.09.18
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「静馬ズム……?」「なんかそんな言葉聞いたことがある気がしますが、なんでしたっけ」「って一回話したろうが! 俺の戦闘描写の根本だぞ!」「あああれか。よくわからなかったんだが、どういうことなんだ?」「んー……言葉にし辛いんだけど、だいたいこんな感じ」『限定された手札を最大限利用、相手の能力を把握し戦術を読んで意表を突く』 『一目見ただけでわかる利点欠点は特徴にすぎず、使い方によっては逆になり得る』『長所と短所は同一に存在している。小型の弾は速射性に優れるが威力が低く、大型の弾は威力はあるが装填スピードが遅い』『戦いとは心理戦であり詐欺である。「敵がこう来るであろう」というのを読み、それに対応した戦術を行う。逆にこちらは「敵はこう来ると思ってるだろうから、裏をかいてこうする」という風に戦術を立てる。相手も基本的にこの考えで行動する。つまりは裏のかき合い』『長所と短所がある場合、短所を補うのではなく長所をガンガン伸ばす。それもただ長所を押し出すのではなく、短所をないがしろにするほど前面に』『全ての論理は現実に勝る。あらゆる理屈は状況によっていかようにも変化する』「まあ、言葉にして挙げるとしたらこんな感じかな」「……なんだこりゃ」「ごめん、さらに意味がわからない」「ぐほっ! ……むう。ならば一言だけ言おう。『読め!』だ!」「あーまあ……今回のサジタリ戦闘がそうですかね」「お前の小説に出てくるキャラってとれも『極端』だよな」「んー。万能キャラは確かに嫌いね。まあここに究極の極端キャラがいるけど」「……あん?」基本的に、オールマイティなキャラではなく何かに特化した性能を持ったのが好き。砲撃だろうが速度だろうが。それを『魅せる』ために作ったのが静馬ズムと言っても過言じゃないのよねー。利点を押し出し、欠点を欠点とせず、変なパワーアップでなくてあるものをあらゆる方法で使って敵を仕留めるのが静馬ズムの醍醐味。まあ、私がこの境地に至ったのは、明らかに福井と荒巻(飯島と言っていい)が原因だろうけどねー(え 性能ではなく戦略に重点を置いたものは大好き。今回更新分のサジタリウスVSマーヴェリックはその一端は出せたと思う。まあ、言いたいことは最後のセリフに尽きるんだけど
2009.09.17
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詳細は後日
2009.09.16
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「え、タコ?」「なんか、いつの間にか右人差し指にできてた」「左クリックのしすぎじゃないのか? ネット依存症だねえ……」「言うなってそれを……あたた、触ると痛い」「は? 痛い?」「それ、タコじゃなくて魚の目じゃないですか?」「……え、魚の目?」気になったんで調べてみた。……魚の目って、感染症の病気と思っていた。あれは水虫か。一応常備薬で治療中……悪化すると手術しなきゃならんとか。恐るべし、魚の目。
2009.09.15
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「巨大ビーグルVS巨大ドーパント……CGでこんな迫力ある戦いやるなんて珍しい」「てか、これT-レックスなんですって? どう見ても『トレマーズ』に出てきた地下トカゲなんですけど……」「今はそいつに戸川がさらわれたことを考えるべきだな。しかし、相関図を出してくるとは……本当に探偵物やってるな」 「半分こ怪人は酷いな、てなこと言ってる間に戸川さんが死体で発見。口封じされたな。おお推理物っぽい」「真里菜さんと翔太郎は幼馴染で、幼少の頃失くした帽子を見つけようとしたことがあったらしいな。結局見つからなかったが。とにかく今は捜査が優先、情報やとやらのところへ行こう」「あれ、この人なすびじゃない? 俳優やってるんだ」「まあ、芸人なんか食えないし、こっち方面に転向したならむしろ勝ち組です。でもやっぱ、今日びドラマみたいな情報屋いないんですね。まあいいです。一週間前の事件現場へGO」「って出てきやがったT-レックス! こうしてみると顔だけで非常にキモいデザインだな……お、なんかカメラと電話が変形したぞ」「ガジェットとかいう特殊なメモリで動くサポートメカらしい。こうしてみるとライダーというよりメタルヒーローだよなあ……復活の伏線かしら。おっと、なすび改めウォッチャマンから情報が。ガイアメモリの売人は戸川ともう一人に売っていたようだ」「その売人の名は霧彦、抜群のメモリ販売業績を誇る男で、園咲というあの怪しい家の婿になるかもしれん輩だ。死の商人が……」 「さあ検索を始めるよ。前にも言ったけど、フィリップの頭の中には、『地球の本棚』と言うべき地球のあらゆる知識が詰まっている。でも、全部読んだわけじゃないから知らないことも多いみたい」「とにかくT-レックスを検索しましょう。キーワードは『ウインドスケープ』『羽』そして『女』……え?」「ウインドスケープをクビになったのは真里菜もだったんだ。ガイアメモリの力で戸川と暴れていたが、メモリに飲まれて戸川が暴走。それで翔太郎に探させて、口封じのために始末した……とんだ恋人だな」「もうメモリの力に飲まれてるんだろ。なんとかなると思ってる翔太郎は甘いというフィリップの意見には同意。確かにハーフボイルドだ……生っちょろいな」「フィリップの言い様がムカつくのはわかるが、殴ることはないだろうが。メモリ置いて行ったぞ」 「なんでも、ウインドスケープにデザイナーとして働いていたんだけど嫌な上司がいてクビ切られたみたいね。その恨みの犯行……」「見逃してって色仕掛けでうっとうしい女ですねえ。とっくに通報していた翔太郎はよくやりました。ハーフボイルドですがすべきことは忘れていませんね」「それわかると豹変しやがったこの女。うわーこんな奴俺だってクビにするぞ。ガイアメモリのせいなのか、元々こんな女だったのか……帽子見つけられなかった翔太郎恨んでたのかもな。T-レックスが暴れだしたぞ。翔太郎は変身できんし……お、ビーグル来た」「地球のすべてを知る天才にもわからないことがある……ま、それはともかく半分力貸せ。変身だ」「あれ、一緒に変身しても融合せず意識だけ失うのか? これじゃ置いてけぼりフィリップの体が危険に……亜樹子さんに任せるか」「うわ、T-レックスがそこらへんの物巻き込んで恐竜型になった。そうかこれで頭だけ……って、二人が乗ったパトカーもくっついてる!」「アホですねえ……せっかくヒートにメモリ換えてファイヤナックルかましてもこれじゃ仕方ありません。T-レックスとカーチェイス開始、ここら辺CG凝ってますねえ。あ、ビルに登られた。バイクじゃ追えな……あれ、ビーグルが変形してなにか出てきましたよ」「バイクの後部を交換して……飛んだー!? だからメタルヒーローだろこいつ!」「空中戦かましたりビーム撃ったり色々してるがそこは今は無視してメモリブレイクだ。メタルシャフトにメモリを入れてぶん殴ってやれ」「メモリも破壊されて二人も無事……最近では珍しいな。怪人を殺すのではなく元の人間に戻すのは」「つーより、ライダーじゃ初じゃないか? 例外はあるにしても昭和のみならず人間じゃないか元に戻れないのばっかだったからな」 「なんか、園咲の家でドーパントな方々が霧彦さんにガイアメモリ与えてるよ。みんなあのベルトつけてるけど、あれはなんか意味あるのかな?」「ガイアメモリを素のままつけるとおかしくなるみたいですから、あれは緩衝材みたいなものでしょ。他にも色々あるかもしれませんが……しかし、なぜ全裸……」 「あのタイプライターで事件の報告書まとめるのは、昔ながらの探偵物のお約束だ。英語に見えてよく見るとローマ字……やっぱ似合わねえよあいつにハードボイルドは」「そんなことしている間に、亜樹子さん所長になってしまったがな。どうなることやら……」
2009.09.14
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「9.11かあ……もう八年も経ったんだなあ」「静馬覚えてるんですか?」「日本でその速報でたの夜中なんだけどさ、母がニュース見て大騒ぎしてんの。「キャーペンタゴンが、キャー」っての今だに覚えてるよ」「いや、それくらいの大事でしょ、何人も死んでるんだし……」「あの時は何が起こったのかさっぱり理解できなかったがね。リアリティも無かったし」「それが普通の日本人の感覚だな……無理ないけど」「あれから八年……アフガニスタン、イラクと戦争は広がっていった今地上波発放送された二つの9.11同時多発テロを描いた映画」「『ワールド・トレード・センター』と『9.11同時多発テロ 最後の真実』。この際だから見とこうと思ってね」「じゃ、まずは『ワールド・トレード・センター』から行きましょうか。これはビルに入った公安警察の物語ですけど」「んー……これは普通の災害パニック物だねえ。実在の話だから仕方ないんだけど、主人公がほぼ何もしないし。ところどころアメリカ的な戦意高揚の描写が多かったね。静止の狭間に置かれた隊員たちや救助を待ちわびる家族とかはよく書けてたけど、単純にパニック物として見るとあんま出来よくないかもしれん。実在の話だし、あんまかっこいいことできないから当然だけど」「あんまいい評価じゃないねえ……じゃ、『9.11同時多発テロ 最後の真実』は?」「こっちの方が単純な映画としては評価できる。9.11へ至るまでのFBIとテロとの攻防など裏側を書いた問題作だ。……はあ」「なんだ、ため息なんぞついて」「いやあ……政治家ってのは問題が起きないと何も、いや問題が起きても何もしないのは万国共通なんだなあって」「は?」「FBIがテロを事前に察知するも、それを命令する上層部や政治家さんたちは責任取りたくないからって拒否、拒否、拒否。9.11も予告されていたにもかかわらず証拠がないだの政治的問題だの許可しないどころかむしろ邪魔してばっかり。これは日本も一緒だなあって言ってるの」「まあ、これはFBI側から描いた物語ですから、100%真実ってわけじゃないでしょうけど」あれからもうずいぶん経ったもんだ……イラクの現状は相変わらずだけど。オバマに政権変わったけど、来年の9.11までにこの泥沼は変化しているのかしら?
2009.09.13
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「断罪剣……って、なんですか?」「帝国民の一人が作った『断罪剣』という世界観と、それを基にしたスピンオフ小説。今帝国で流行っているのだ」「ええと、誰かに殺された人間が、犯人が罪を裁かれない場合傷つけられた部分を剣に変えて復讐するってこと?」「まあそういうことだな。本編が別にあって、俺はその設定と世界観を借りただけ」「借りたって、無許可で書いたんだろうが。衝動に耐え切れなくなっちゃって……それでこの出来か」「タイトル完全にダジャレじゃないか」「ぐむっ……いいじゃん、内容的確に表してるよ!」「おまけにこの設定……どっからどう見てもアナザー……」「言わないで! それだけは言わないで!(泣」「しかし勝手にこんな特殊な設定で作って……いいのかね、こんなの?」無論事後承諾は受けました(おぉぃ衝動で設定だけの一発です。続編の予定はないっす。ほとんど主人公のネタ書くための小説みたいだからな。勝手に書いてすみません。本編楽しみに待っております。
2009.09.12
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「あれ……ネット使えないんじゃなかったの?」「なんかしばらく放っておいたら直ってた」「おいおい……」「いや、でも本当に変だったのよ? 多分シャットダウンの際インストールしたのが影響したんだと思うが……まあこんなもん、既往症みたいなものと思おう」「やれやれ。で、この学園ってのはスパロボ学園のことか? ずいぶん苦戦してるって聞いたが」「まだ全クリしてねえよ。しかし敵のインフレが酷い酷い。カイザーKSに真ゲッター及びグレートおまけにブレイドTDMってコストはどうしたんだよって言いたい。まあとっくの昔にコストガン無視は始まってたんだがね」「学園は強化ができませんので基本HPが低く脆いリアル系は役に立ちづらいです。気力あげて特殊スキル使う手もありますが、必中使えば塵ですから、装甲厚くて打た強い機体じゃないとダメ……ってのは静馬のセンス」「リアル系で攻撃に耐えられるのはPS持ってる種系だな……もしくは後半相手の精神が切れた時出すとか工夫が必要」「ところで、静馬は何デッキ使ってるの?」「最近はもっぱらWマジンガーデッキだな。Z&グレート&ゴールドフレーム&クルツガーンズ&レインボージャーク。主力は無論Wマジンガーだけど本当の要は狙撃による攻撃不能効果。強敵相手だとこれが必須」「んなこと言って、本当の主力は両龍神&デストロイ&カガリストライク&ハッタ―軍曹の自爆特化デッキでしょ?」「な、自爆だと!? そんな汚い手を使っているのか!?」「まあまあ、自爆デッキもそんないいもんじゃねえし目くじら立てることあるまい」自爆デッキは確かに型にはめれば楽だし一瞬でカタがつくが、実はかなり運用が難しい。最初のジャンケンで負けると先制攻撃や不屈を使われて確実に失敗するし、失敗しても他に使いでがないから反撃には脆く通常戦闘もし辛い。しかし、スパロボはある程度強い機体のごり押しですむので戦略、戦術ゲームとしては薄めだが学園は前面に押し出されているのがいい。どんな機体でも使いようによっては役立つのはGJである。静馬ズムとは私の戦闘に対するこだわりで『限定された手札を最大限利用、相手の能力を把握し戦術を読んで意表を突く』と一言でいえばそうなる。簡単にいえば詐欺ではめることなんだけど、学園がドンピシャでした。楽しいわけだ。ストーリーは……全然進めてないんだよね。敵が強化されてきて自爆デッキも限界だし、そろそろ新デッキ作らないと……
2009.09.11
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「あれ……なんでここから更新してるの?(大学のパソコンから更新しています)」「またパソコンが不調になったんだと。やれやれだ」「えー、それって大丈夫なの?」「まあ一応様子を見て、駄目だったら連絡ってとこですか……たまにあるんですけどねこういうことは」「まあ騒いでも仕方ないか……ところで、なんだこのアイコン変更とは」「俺の俺の。社員紹介見てみなって」「あ、アイコンが変わってる」「てか、まだやってなかったんですか?」「いやあ、一応SS終了してからじゃないとねえ……他にも色々更新したから見てみて」「そんな変わってねえじゃねえか。説明が少々変わっただけ」(……表情ついてからよりキツくなった気がするぜ)というわけでやっとアイコン変更しました。なんかインターネット接続できなくなってるけどまあ何とかなるかな。他の非常勤の方々はあとでやりますから
2009.09.10
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「で、予告通りWか」「まあディケイドは忘れて、心気一転しますか」「酷い言いぐさ……ま、冬の映画の時またやるんだからいいか」「なんかいきなりステレオな悪の組織だな……これが今回の敵かい?」「なんかおやっさんとやらが撃たれてしまった。この二人が今回の『二人で一人の仮面ライダー』か。怪人とか戦闘ヘリとか出てきて豪華だなあ」「悪魔と相乗りする勇気、ありますか?」 「一年後、風都……風の都の名の通り、やたら風車とか風関連のものが多いなここは」「そこにあるなる未探偵事務所の現所長……なのかな、は自称ハードボイルド探偵左翔太郎。さっきおやっさんと一緒にいた人です」「実際はハードボイルドなんかじゃないがな。立ち退き請求されてパニクってるし」「大阪からやってきたどー観ても二十歳じゃない女は鳴海亜輝子、おやっさんの娘。……ここで言い及んだのが気になるな。「死んだ」じゃなくて「当分戻らない」ってのが」「単に言いづらかっただけでしょ」「いや、別の可能性もある。ひょっとして死んでないのかもしれない。敵の組織に改造されてるとか……」「静馬、前にアマゾンで深読みしずぎたことあったじゃない。あんま考え過ぎると……あれ、人来たよ」「真里菜さんとやら、どうも恋人の戸川陽介が行方不明になったので幼馴染の翔太郎に依頼しに来たようだ。どうも会社をリストラされたのが原因のようだが……ん、何か事件か?」「事故か……? うわ、なんだこりゃビル溶けてるじゃねえか。戸川の勤めていた会社らしいが……てなんだこいつ、刑事と懇意なのか」「嫌ってる刑事もいますが、情報を提供しているあたりドーパントやらの事件は翔太郎でないと解決できないと知ってるみたいですね。ビルを溶かしたという三件の事件、ドーパントの仕業なんでしょうか……」「お、相方のフィリップからの電話だ。敵のガイアメモリとやらを調べ……いいや、調べなくて」「か、怪人だ! 燃えてる!」「ガイヤメモリの属性とやらは……マグマか。しっかしこの探偵昔のスパイものみたいな小道具持ってるなあ」「ところ変わって……ん、なんだこの園咲家とやらは。やたら金持ちのようだが」「なんか変身しましたよ。どうやらあのガイアメモリやらを売り払ってる張本人みたいです」「いいねいいねこんなステレオな悪の組織。wktkさせるぜ」 「なんかキレちゃった亜樹子さん、無理やり荷造りしてると探偵事務所の裏に謎の地下基地を発見。そこにはフィリップ君が」「なんかLとガリレオを混ぜたような奴だな……一度何か興味を持つと、全て調べ尽くさないと気が済まないとか頭のいい馬鹿だぜ」 「それはいいとして、やっと出てきたぞガイアメモリ。この街に何者かがばらまいてるメモリ状のもので、それを使うと超人……怪人になるそうだ」「おっと、一晩かけてたこ焼き全て閲覧し終えましたよ。それでは地球(ほし)の本棚とやらに入ってもらいましょう」「このフィリップとやら、頭の中に地球のすべてが記憶されているらしいが、ホントかね……あ、情報見つかった。どうも限定商品を販売している店を狙っているらしい。現場急行だな。フィリップは安楽椅子探偵だから留守番……ん、違う?」 「あ、戸川さんいた……って変身した!」「やっぱこいつが犯人だったか……さあここで変身だぞ」「あ、二人で変身て肉体が一つになるんじゃなくて、意識だけ融合するんですね。離れてても変身できるんですか」「「さあ、お前の罪を数えろ!」」「ノリがいいな静馬……」「蹴り技主体だねW。でもマグマは遠距離攻撃できるから不利……あ、メモリ換えた」「うわ、体が伸びやがった! そうか、こういうフォームチェンジの仕方か……それにしても、センターマンかあしゅら男爵を思い浮かべるデザインだねやっぱ」「それは禁句ですよ。必殺技です。サイクロンに戻してメモリを腰に……って」「二つに分離して蹴りを入れた!?」「情報は仕入れていたが凄まじい必殺技だなこりゃ……お、ガイアメモリば壊れて元に戻った。これがメモリブレイクか。あとは警察……ん、なんだありゃ!?」「と、トカゲの化け物が戸川さんさらっていった!」「追いかけるぞ……待て、なんか秘密基地が変形したぞ。なんだこりゃ、戦隊のビーグルか?」予想以上に楽しい、そして金かかっている。なんとなく昭和の香りがするが、原点回帰だろうか?
2009.09.09
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「色々あって、ずいぶん溜まったな……」「だからって、全部いっぺんに済ますってのはどうかと思いますが」「いちいちやる気出ねえんだよ。いいじゃん別に。てか、お前そのまんまなのな」「今さら戻るわけにいかねえだろ。いいからさっさとやれ」「えーとまずは映画だっけ。どうだった?」「んー、なんてのかな。あの『七人ライダー大集合』とか、映画観てる気分だったね」「は?」「だから完全にお祭り企画よ。全ライダー終結という。だけどあまりにも数が多すぎて見せ場作れなかったなー。あ、シナリオは知らん」「酷い低評価……てこれで終わりですか」「つ、次は本編! 最終回!」「あーこれね。なんか製作陣がこんなこと言ってたそうだよ」「あん?」「『世界の破壊者ディケイド、ついに自分の番組まで破壊』」「ずいぶんぶっちゃけたもんだなおい!」「なんかさー、伏線が回収ではなくぶちまけてるよな。視聴者は混乱するのみだぜ。冬にまた映画やるみたいだからそこでやるつもりなんだろうが……回収できるかね。結局世界の崩壊の理由も語らないし、もうわけわからん」「ずいぶん低評価ですねえ……久々に全部見たライダーなのに」「いやまあ、映画観るまでわかんないよ? しかし全部映画に丸投げすることなかろうに……ま、期間が短かったのもあるか」聞いた話によると、本編→冬映画→夏映画の順らしい。ずいぶん混乱した時間軸だぜ。てか夏映画だって設定に謎多かったのにそれ回収せんつもりか。まあなんでこんな手厳しいかというと、W観てディケイドが吹っ飛んだてのがあるんですがね(ぉ
2009.09.08
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フォルト・シュテッケンは私が最初に書いた『オリジナルキャラクター』です。いや、実はそれ以前に書いた作品にもいるんですけどね。あれは二次創作だし、できればあれは黒歴史どころか記憶からも消去したい人生の汚点……ああ、恥ずかしい。昔、ある投稿小説のサイトがあったので、見よう見まねでメモ帳に書いていた小説の主人公がフォルトであり、その相棒がPKでした。出来はともかく、ポツポツ書いていたのですが、サイトに人がいなくなって私のような投稿作家もいなくなり、やる気をなくして疎遠になっていたらサイト自体が消失してしまいました。今から読み返すと酷い出来の小説で、とても見れないと消去してしまったので今はどこにもなく、タイトルすら思い出せません。まあ設定は当時と比べてだいぶ変更しましたが(初期設定だとなんとフォルトが女だった)それでも、思い出深い男であるのは間違いありません。LE創設の際、一人じゃさびしいからトーク形式にしようと思いフォルトを復活させました。それからなし崩し的にPKも復活させたのは、ある意味必然だったんでしょうね。それで、ブログで他の方がSSを書いているのを見て、自分も書きたいと思った時、真っ先に思いついたのが『フォルト・シュテッケンの物語を完結させる』ことでした。未完に終わったあいつらの物語を、今の自分で完結させる――胸が昂るのを感じましたね。だったら、と考えてまたしても復活させたのがクストや迦稜、クリスたち元になった小説のサブキャラクターたち。そうなれば必然、敵は当時の敵――タクティカルレッドで決定でした。ま、昔は敵のネーミングすら決めてなかったんですが。小説を書く際、ほとんど何も決めずに書き始めちゃうのは昔からで、ほとんど設定はスカスカでした。今必死に埋めてる最中です(爆 まったく、もうちょっと考えて行動しようぜ昔の俺(お前だろあ、ここで注意。作中では八年前言ってますが、本当は十年以上前の話ですその小説(ぇ いや、企画走らせた時は八年だったんだって(汗 なんかタイミング図ってたらあっという間に二年経ってて……ホント情けない。最初、FCUの方々に参加募集しようと思ったんですが、今回は初めにして『設定を教える』必要があったので、あんまりゴタゴタするとまとまらなくなると判断してやめておきました。全体的に薄味にしているのはそのためです。今度からはどうしよっかな。フォルトたちや十六将軍の類は昔の設定ほとんどそのまんまです。懐かしーとかなにこの厨二wとか言って書いてたのは内緒(ぇ 風撃はサイボーグにしちゃったけど。今は内緒の長く喋れないやつの舌噛み過ぎシーンなんかニマニマして書いてたw でも個人的に一番気に入ってるキャラは新キャラのビリー・ロックウェルだったりして。好きなんですよああいう変態系(こらさて、ねつ造と改変によって彩られたタクティカルレッドとの戦いの歴史(なんだそりゃ)がついに新章開幕。次はこの二年で新たに入った“新キャラ”も取り入れてみたいです。あんまり自信もって言えませんが、どうかお楽しみに(自信もって言え
2009.09.07
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「ダメです」「ダメだ」「え?」「辞めるってんでしょ、ここ。ダメに決まってるでしょそんなん」 (――と、↑のような会話が当然なされると思ったんだが……)「いいですよ」「構わんぞ」「……え゛?」「どうしたんですか、そんな鳩が鉄砲直撃食らったような顔して」「いやそれ即死してるだろってそうじゃなくて、ちょっと待ていいのか内容聞かずに即答して。俺がLE辞めるとかだったらどうすんだよ」「そんなこと言うくらいだったら、とっくに辞めてるだろ? あいつらが出てきた時点で」「どうせ怒るだろうから、諦めたんでしょ? それくらいわかります」「!………」「やれやれ、これだから困る」「じゃ、何の話だと思ってんだ?」「うちの社員になってもらうってんでしょ、皆さんに」「え……」「まあ、そうしてくれるとこっちも助かるんだけど」「ちょっと待ってよ、私たちは前に断ったでしょう? 私たちには私たちの生活があるんだから」「だから、別に正社員じゃなくていいさ。非常勤だよ。連絡を密にして、問題が起こった場合来てもらう」「……今までと変わんねえじゃん」「いやー、給料も払うし、ここの設備も使い放題だぜ。その他特典諸々」「別にあいつらが敵ならばそんなもの貰わなくても手を貸すが……」「そう言うなって、こいつは静馬からの提案なんだ」「静馬から?……」 「ありがとよ、フォローしてくれて」「例なんか言うな気色悪い。俺にとってもあいつらの協力は必要不可欠だし、まあデメリットはないからな」「いいさ、どうせ単なる自己満足のための行為だ……俺には、金しかないからな」「もう八年になるか、俺たちが出会って。あんなチビガキが、生意気さはそのままに体だけでかくなりやがって」「何親戚みたいなこと言ってやがる。お前だって当時は十五だろうが」「懐かしいねえ……って、懐かしんでばかりもいられんがな」「……八年前、俺は何もできなかった。今だってそうだ。今回なんかとっ捕まってたし。せめて、「何か協力した」と言い訳させてくれないと、とてもやってられん……」「んなこと別に気にしなくていいのに……損な性格してやがる」「お前こそ、あいつらに全部話さなくていいのか?」「なに、わざわざ改まって話さなくても、いずれ話すことになるって。今回のことで痛感した」「あいつらに隠し事は無理か?」「いいや、隠し事する気にならん。見抜かれすぎてるからな」「いずれ白日のもとに、か……ま、いいかそれでも。あいつらだって問い詰める気ないみたいだし。……フォルト」「ん?」「決着をつけよう。八年間の悔恨と、因縁に……」「ああ、世界一速いスピードでな」
2009.09.06
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「……寒いですね」「まあ、雪……気温が上がって雨になったが……を防げるだけよしとしよう。一階部分は壊滅だが、上はまあ無事だし」「入るのは一苦労だったけどね……糸が絡まって絡まって」「し、仕方ないだろ防衛網と思ってそこらに巻いといたんだから!」「まあ全然役に立たなかったがな……それで、修理の当てはあるのか?」「うん……一応金はあるからな」「……前から不思議だったんですけど、どうしてそんなお金あるんですか静馬? ここの設立費といい、別に働いてるわけでもない静馬がなんでそんな大金を」「ん……でもここ安かったんだろ?」「いくら土地や建物が安かったって、設備や備品は別ですよ。前にカンパニーからもらった慰謝料を含めたって、とても足りないでしょ」「あれ、知らないの? あのLEの横にあるカウンターが一増えると、来たやつの税金から百円没収されると……」「うそぉ!?」「なわけないでしょ、もしそんなことできたらみんなブログ作ってますよ。で、本当は」「静馬と出会ったのはタクティカルレッドとの最終決戦間近だったわね。その時、私たちはある王国のレジスタンスに参加してたんだけど……」「こいつ、激戦のドサクサに紛れて国庫から金品財宝奪い取ったのさ」「な、なんだと!?」「最低ですね」「いやあれは元々そういう作戦だったじゃないか! 俺が実際に盗んだってだけで、クーデターが終わっちゃって使いようがなくなって預かってただけで……」「ま、どうせ持ち主もいなくなって宙に浮いた金だから誰がどうこうしようと関係ないがな」「一応我々全員の金となっているしな……まあきちんと仕事を持っているから、ほとんど使わないがな」「貴方はちょっと美容に気を使ったら? 師範代なんて言われてるけど、少しはそっちに目を向けても罰は当たらないわよ」「ふん、何をいまさら」「……美容?」「え――なんですかそれ」「ん、何って、何が……っ!」「ちょっ、ちょっと待て、私は女だぞ!?」 間―― 「えええええええええええぇ!!?」「あー……まただよこのパターン」「はじめて会った奴全員間違えるからな。ま、フォルトの一件よりはマシだが……」「あ、ちょっ……!」「どうだと言うのだ?」「迦稜とフォルトが出会った日、僕らも最初迦稜が男だと思ってたんだ。で、女だと告げられてフォルトがパニック起こして……」 「嘘だ―! どっからどう見ても男じゃないか!」「な、失礼な! 私のどこが男だというのだ!」「むしろ女である部分が見出せねえよ! どうしてもそう言うんだったらこの目で確かめてやる! でやああああああぁ!」ザシュッ! 「で、そこでフォルト愛用の長ドスで迦稜の服の前切り裂いちゃったんだよ。いやあ僕あんな恐ろしい顔した人初めて見たよ」「んでドスドス槍突き刺されて……いやあ死ぬかと思ったよあんときは」「むしろ殺されなかったことを幸福に思え」「――最、低ですね……」「あーその……すいませんでした」「……それはいいとしてだ。これからのことについて話し合いたいんだけど」「ついに“連中”……タクティカルレッドが動き出した。例のゲームのこともあるから大挙して押し寄せるというのはなさそうだが、それでも俺を狙ってくるだろう。で、提案があるんだが……」つづく
2009.09.05
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「そ、そんなに悪かったのか、フォルトの奴……」「いいえ、日常生活を送る分には問題ありません。そもそも神速を使うこと自体が人間に耐えれるものではないだけです」「貴方、どんな病気でも治せる天才外科医なんでしょ? どうにかならないんですか」「だから、今でも治療中と言ってるでしょう。まあこんなに苦労するのも、患者が悪いんですけどねえ……何せ、医者の言うことを聞かない」「どうもすみません……後で言っておきますから」「どうせ聞かないからいいですよ。治療費は貰ってますし……おっと、そうだ。静馬」「ん?」「そこで倒れていたサイボーグ、こっちで回収しましたから」「サイボーグって……風撃か? どうしてまた」「たまたま見かけたので、一応治療しておきました。あとはこっちに任せておいてください」「そりゃ、そうしてくれるとありがたいけど……どうしてわざわざ」「暇つぶしですよ。大した怪我じゃないですし。ま、機械化されすぎてこれじゃ故障と呼ぶべきですがね……では、私はこれで」「……さて、火もだいぶ鎮火してきたけど、どうしようか」「まずLE本社に帰ろうぜ……外壁半分くらい吹き飛んで、中も酷いもんだがな」「えー!? そんなになっちまったのか!?」「命が助かっただけありがたいと思いなさい……ていうか、結局あなた誰にとっ捕まってたんですか?」「わからん……風撃でも氷結でもなかったし、見たことない顔だった」「まあ、静馬が知ってる奴がタクティカルレッド総員じゃないし、新しく入った奴かもね」「しかし、そいつは何がしたかったのか……結局出てこなかったし、援護したわけでもない。静馬を拘束して、偽の電話をかけただけではないか」「まあおかげでなんかグダグダになっちまったがな……いてて」「お、起きたかフォルト」「起きたかじゃねえや。あいつはどうした」「とっくに帰っちゃったわよ、あんたに殺されたくないだろうしね」「あのイカレ頭……全然変わんねえな」「やれやれ……とにかく戻りましょう。こんなとこいつまでもいたって仕方ないですよ」 「……ふう、ま、こんなもんですかね。せっかく手助けしてやったというのに、正直言って拍子ぬけです」「何が拍子ぬけだよ。やったの静馬誘拐して電話かけただけじゃぎふうううううううぅ!」「八年経っても長く喋れないのは相変わらずですね……舌噛み過ぎですよ」「うう……うるさい。てか、何がしたかったんだ」「別に……順番が遅いものでね。その間何もしないのも退屈ですから、ま、ほんの暇つぶしですよ」「いい迷惑だな……まあ、あいつらが相手だしな」「元よりお遊戯……命がけのゲームに過ぎない。特に、あいつらにとっては」「しかし、また十六将軍が減ってしまった……まだ補充し切れてなぐぎゃあああああああああああああ!!」「またですか……とりあえず、風撃将軍には補給の当てがあるからいいでしょ」「うう……え、あいつ出すの?」「背に腹は、ってことですよ。ま、あの男の相手には絶好ですからね、あいつは……」つづく
2009.09.04
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「……俺が呼んだの。てか、前々から連絡は取り合ってたんだよね」「静馬! お前無事だったのか!?」「まあな。いきなり殴られて……でも確か、風撃でも氷結でもなかったと思うよ」「んなこたどうでもいい! なんでこんなやつ呼んだんだよ!」「どうでもいいんですか。さっき聞いた通り、本当に嫌ってるんですね」「お前らこそなんでこんなやつと一緒にいるんだ! こいつは……」「『アブソリューダー』『コントロール』もしくはその二つを合わせて『アブソリュード・コントロール』と裏社会で呼ばれている天才外科医」「そして八年前、瀕死のお前を治した医者だそうだな」「そんなんじゃない! こいつは無免許のくせにバカ金を請求して、しかも手術はどれも非人道的処置の外道医者だぞ! おまれにこいつは命を救いたいんじゃない、相手の命を支配して弄ぶことに快感を感じる最低な変態医者だ!」「ずいぶん言ってくれますね、誰が治してやったと思ってるんだが……ま、快感を感じているのは認めますが」「え……」「命を支配する。この手の中に、他人の生殺与奪権を握る――ちょっと手をひねればそいつは絶命する。ちょっと指を動かすだけで、そいつの命は助かる。その狭間、正に命を支配する絶対者となった悦楽は何にも例えがたい……特に、あなたのような強い命はね」「冗談じゃねえ、誰がお前なんかに診てもらうかゴフッ」「四の五の言わないでください。回復したとはいえ、そう無茶していいわけじゃないんですから……動かないで」「だああ、放せ! お前なんかに誰が……うぅ」「……鎮静剤か。まあ確かにそれくらいやらねば収まらんからな」「抜けたきゃ神速で逃げればいいのに、それすらできんほど体悪いのに抵抗しやがって……子供かこいつは」「てか、ずいぶん嫌われてますね。一応命の恩人なんでしょ?」「ま、ね……八年前色々あって、それ以来毛嫌いしてるのよ」「私としては、嫌われようが嫌われまいがただ治せればそれでいいから構わないですけど……ふむ、内臓に大した支障はないですね。これくらいならすぐに治ります」「御苦労さまです……しかし、八年も治療が必要な怪我なんて、何があったんだか……」「ん……違いますよ。八年かかったのは怪我の治療じゃありません」「え? でも五体がバラバラになったとか」「ああそれはなりました。右腕右足左腕左足、あと首も吹っ飛ばされてね」「……首!?」「いや、首が飛んだら死ぬでしょ普通……」「まあ凡庸な医者にかかればね。私の手にかかれば、首を切断されたくらいかすり傷と一緒ですよ」「……腕は本当にいいんだよなあこの人。性格はアレだけど」「むしろ手間取ったのはこいつ自身の既往症というやつでしてね……まあ簡単に言うと、神速の使いすぎです」「使いすぎ?」「あいつの超加速能力……たしか、『アクセル・アップ』なんて名でしたっけ。知っての通りあの力は動きを素早くしますが、原理の類はフォルトどころか誰にもわかっていません。ただ言えることは、あれは能力や力というより『病気』だということです」「……病気?」「ええ病気。あえて言うならですが。だから、その超人的な加速に――体が耐えられないんですよ」「…………」「内蔵なんか酷いものでしたよ。控え目に言ってもボロボロで、九十歳の老人でもあそこまでじゃない。内科も専門でしたから治療できましたが、さすがに回復には八年かかってしまいましてね。はっきり言うと、今も治療の途中なんですよ」つづく
2009.09.03
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バアアアアアァァン!! 「も、森が吹き飛んだぞ!」「なんで、LEの周辺にこんな大量の爆薬が……」「ほら、前にボルケーノ・ウィズが来たときに仕掛けられた地雷」「あれそのまま放っておいたんですか!?」「いや、ていうよりこっちで使えるようにシステムを組み替えたんだよね。それ一斉に爆発させたの」「ただ爆発させるんじゃなくて、あいつのナノマシンを一か所にとどめる必要があったから、あいつを囮にしなきゃいけなかったがな。いやあ、それにしてもやっと暖かくなってきた……ちょっと暑いくらいだがな」「この雪だ、自然に鎮火するだろう……しかし、よく使えたな。フォルトが言っていたとおり、使用不能にされてると思っていたが」「うん、それは不思議なんだよねぇ……他の防衛システムは破壊されてたし」(……どうも腑に落ちないわね。考えてみれば、思い当たる節は他にもある……まるで、第三者に介入されていたような……)「まったく……二十歳の坂を越えても無茶をするのは変わらずか……いいですけど、こっちとしてはそうでないと面白くないし」「! 誰だ!」「誰って……ただの名医ですけど」「は……名医?」「今度はなんですか、雪男の次は狼男?」「狼男? 失礼な……私はただの天才外科医だと言ってるでしょう」「いや、自分で自分を天才外科医だなんて……しかもさっき言ってなかったし」「……! あんた……『アブソリュード・コントロール』!?」「あぶそりゅーど? なんだそれは」「安心しな、こいつはタクティカルレッドじゃない……しかし、どうしてお前が」「どうして? 医者が出掛けるのは患者がいるときだけですよ。あ、そうそうこれ」「……あ」「うう……寒い」「し、静馬!?」「そこでがんじがらめに縛られて転がっていたので拾ってきました。凍傷の類は起こしてないので、まあ暖めてやりなさい」「……お前ってやつは」 「くあ、か、かはあ……」「七割くらい吹き飛んだな……原型維持するのもままなるまい。ナノマシンの集合体だから、体がどんだけなくなっても関係ないが……この状況下じゃな」「やって……くれたな……」「ナノマシンタイプICE、空気中の水分を冷凍化し操ることが可能だが、熱に弱く高温多湿の場所では運用に不適合……だったよな?」「ふふふ……これほど高性能のナノマシンにしては、ずいぶんあからさまな欠点だなあ?」「それが合成人間の宿命だろ? 恨むんだったら、わざわざそんな欠点を作ったあいつを恨むんだな」「恨む……人でない私が、呪いをかけられるのか……」「知らねえや……どうせ死んでも暇だろうし、やるだけやってみたらどうだい?」「はは……それもそうだな」「ところで……静馬はどこやった?」「静馬……? ああ、あのガキですか。あいつがどうかし……た……」「……消滅したか。にしても……」「グフッ、ゲヘッ、ゴホッ!」「さすがに……爆風を全部避けるのは大変だったな……結構効いたな……」「それにしても……地雷といい、静馬といいあいつら知らないことが多すぎだな。やっぱ他に誰かいるのか……しかし、そいつはどうして」「一応断わっておきますが、その誰かさんとやらは私じゃないですよ」「え、な……び、ビリー・ロックウェル!? どうして貴様が……」
2009.09.03
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「さ、寒い……」「寒いなんて言ってる場合じゃないわよ! あいつは空気中の雪、水分をコントロールできるんだから、こんなところにいたら全員氷漬けよ!」「ふっふっふ……『神速のフォルト』と言えど、ナノマシンの塊に過ぎない私を斬るのは無理。おまけに、この雪の中加速すればどうなるか……」「――なんのことです?」「あ、いや……」「……光速の50%っで移動するってのは、相対的に言えば、光速の50%で世界が突っ込んでくるってことなのよ」「おい、言うなって!」「今さらなんだ。ともかく、ぶつかった物体の破壊力は基本的にその質量と加速度で量る。そうすると、加速中のフォルトにとっては例え雨粒でも散弾銃レベルの打撃となる」「いやすまない、おかげで氷もだいぶ溶けてきた……なんだと? じゃあ、もしこの雪の中神速でもやったら……」「まず間違いなく原形を留めないな」「いやそこまで単純じゃない! こっちも衝撃波という空気の壁作ってるんだから、大抵はぶつかる前になくなっちまう……」「そんなこと言ってる暇ないよ! 凍るー!」「あ、やばい、外へ逃げるぞ!」「馬鹿、外も雪まみれだ!」「こんな狭いとこよりはマシだ! 雪を操ることはできても、凍らせられるのは純粋な奴のナノマシンだけなの忘れたか!」「て、撤退、撤退ー!」 「…………」「やれやれ、相変わらず面倒な患者ですよ、貴方は」「まあだからこそ、その命を支配する意味がある……ん、なんですかあれは」 「はあ、はあ……寒いわね」「確かに寒いですけど、そんなこと言ってる場合じゃないでしょ。どうするんですかあの怪物」「ナノマシンだか何だか知らんが、あれでは斬ることもままならん。どうしようもないではないか……」「八年前は一応『倒した』んでしょ? どうやったんですか」「……あれはなあ。死ぬかと思ったぜ。資源採掘場での戦闘だったんだが」「場所がなんと雪山でな。雪山全体が襲いかかってきたぞ」「仕方ないから、採掘場の物資……何かの化学物質だったかしら……を爆発させたのよ。おかげで火山まで噴火させて、山脈一つ消滅したけど」「しょ、消滅……」「いくらなんでも、あの手は使えないよ。でも他にやりようが……」「いや……ある」「え?」「しかしこいつは博打だ……それに、手を打たれていないわけがないし、使えるかどうか……」 「さて……あいつらはどこへ行ったか……ん?」「…………」「そんなとこにいたか。覚悟を決めた……わけがないか」「なあ、一つ聞いていいか、氷結」「……なんだ」「この順番てどうやって決めたの? まさかあみだじゃないよな」「別に……自然に決まっていった。順番に固執する者はあまりいなかったよ」「儀式って言うよりゲームだね……だったら、ルールはきちんと決まっていて、足を引っ張り合うとかはなしか」「まさか。たとえそんなものがあったとしても、そんなお優しい連中じゃないのは知ってるだろ?」「そうだねえ。ってことは……」「お前はこれを知らないわけだな?」「……!?」ビカッ! つづく
2009.09.02
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「気づかれてましたか。さすがはフォルト・シュッテッケンだな」「よく言うぜ。間からずっと覗いてたくせに加勢すらしなかったってのによ」「また誰か来たぞ!」「な……氷結将軍!?」「そんな……こいつまで生きてたなんて!」「山脈で雪山ごと吹き飛ばしたはず……あり得ん」「いや、あれは私もやばかった……こうしてお目にかかれたのが奇跡に思えるよ」「今度は氷結将軍ですか。冷凍ビームでも出しますか、それとも雪でも吹きますか」「おっと惜しいな。正解は……」「四の五のうるさい! 無法者め、フォルトをやらせはせんぞ! たたっ切ってやる、でやあああああああああ!」「あ、馬鹿、そいつに剣なんか……!」ザシュ!「や……た?」「あ……」ピキピキ……「ああ、悪いけど私……」ピキピキピキピキピキィ!「たたっ切れる部分が最初からなくてね?」「うわ、うわああああああああああああああああ!!?」「へ、ヘレナの腕が、凍って……!?」「ちいっ!」ガバッ!「ヘレナ、大丈夫ですか!? うわ、両腕が完全に凍りついて……」「う、腕が、私の腕が……」「落ち着いて! 氷を溶かせば治るから!」「クスト、お湯持ってきなさい!」「いや、俺ここ詳しくないし!」「なんなんですかあの男、ヘレナの剣が入ったと思ったら、いきなり剣が凍りつきだして……」「――男ではない。あいつは……」「合成人間、だよ」「――え」サラ、サラサラサラ……ビュオオオオオオオオオオオ……「な……あの男の体が、雪になっていく……」「雪じゃない……あれは雪に擬態した、ナノマシンの集合体……」「あれが合成人間……兵器開発の一環として試作された、様々な戦闘用の人造人間シリーズ。ピピニー・マクレーンは氷結将軍の名の通り、雪に擬態し、空気中の水分を操り相手を氷漬けにする冷凍兵器……」「まるで雪男じゃないですか。そんな怪物がいるなんて……」「てめえ……狙うは俺だけじゃなかったのか。ヘレナまでやりやがって」「まあ確かに、貴様を倒させないとタクティカルレッド司令官にはなれないのだけれど」「……なんだと」「どういうこと? 司令官はエリック・ラングレン准将のはずよ」「死んだんだとさ、エリックの野郎」「おう、湯持ってきたぞ……て、な、なに!?」「死んだのはまあ仕方ないとして、問題になったのは後釜。知っての通りエリック司令官以外まとめ役になり得る存在がタクティカルレッドにはおらず、そのせいで揉めることになった。そこで、司令官を決めるため、ある方法が考案された。それは――」「俺を殺すこと、だって」「――え?」「裏切り者フォルト・シュテッケンを抹殺した者が、次のタクティカルレッド司令官とする。故に戦闘は基本一対一で行われる。これは一種の、儀式」「どこが儀式だ! そんなくだらん権力争いにフォルトを巻き込むな!」「まあ、どっちにしろフォルト抹殺は最重要課題だったし……とにかく、その「くだらん権力争い」をやらさせていただくぞ」「っ、来るぞ!」つづく
2009.09.01
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……その時、 今ここで何が起こったか認識できたものは、 存在しなかった。 ――チン…………――――「……見事だ」「え?」 ザシュザシュザシュザシュザシュザシュシャア!!! 「な、なにが……?」「“何にも起こってない”……ですよね?」「じゃあどうして敵が全員寸断されているのだ!? 一瞬前まで立っていた敵が! フォルトは“一歩も動いてない”のに!」「――見えなかったのね」「当たり前だ。俺だって見切るのは無理だ」「は? あいつ、何を――?」「これが『神速のフォルト』。その力は加速能力。人間の限界を超えた速度で動ける、言ってしまえばただそれだけの能力だが、その最大速度は……」「――光速の、50%」「……はい?」「光速の50%……って、どれくらい速いんだ?」「たしか……光は一秒で地球を七周半できるはずです」「なんだと?」「その半分なら、だいたい地球を一秒で三週以上できますね」「そ、そんなスピード人間に出せるのか!?」「人間どころか、今の技術じゃどんなものでも出せませんよ。出せるとするならばレーザー……つまり、本物の光しか越えられません」「じゃあ、そんな速度で動けるあいつはなんなんだ……もはや人間業ではないではないか」「…………」「いや……人間だよ」「え?」「だから……」「……ゴフッ」「ああなる」「フォルト!?」「吐血しましたよ!?」「ちぃ……さすがにブランクがあるかな。この程度で吐いちまうとは……仕方ないか」「フォルト大丈夫か!? じっとしてろ、今手当てを……」「ああ問題ない。これくらいの吐血一晩寝りゃ治るって」「風邪ひいたみたいなこと言ってるんじゃない! 吐血してるくせに強がるな!」「強がりじゃないってヘレナ。それに……」「まだ倒れるわけにはいかないからな」「……!」「く、なんという、強さ……」「まだ生きていたのか!?」「生かしたんだろ」「え?」「何故だ、何故とどめを刺さず、送風口のみ破壊した? また生かすというのか、我を……」「あんたには別に恨みもへったくれもない。タクティカルレッド所属と言ってもクーデター後に入ったクチで、俺も知らなかったくらいだからな。意味も理由もないから、殺る気が出ないってだけだよ」「馬鹿が……そうやって八年前も見逃した結果がこれだ。慈悲など軍人には無用。戦ってこそ生きながらえた甲斐があると……」「それに、あんた一人に全力出す余裕はなくなったんでね」つづく
2009.09.01
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