まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2020.10.30
XML
プレバト俳句。

お題は「ピアノ」。

今回も「異議あり!」ってほどのことじゃないけど、
個人的な感想です。



いちばん好きだったのは、篠田麻里子の句。
秋の夜 黒鍵のエチュードに挑む (添削前)
黒鍵のエチュード 秋の夜を挑む (添削後)

曲名のカギカッコは要らない気がしたので、
勝手に消しました。すみません。


ショパンの曲はひたすら技巧的な練習作品だけど、
半音階で奏でる曲想のなかから、
夜の憂いも立ち上がってくるようでお洒落です。

添削前と添削後、
わたしは、どちらでもいいかなぁ…。
というより、それぞれ味わいが違う気がします。

添削前のほうは、
散文的ではあるけど、季語が主役として立ってる。
添削後のほうは、
曲名の印象が強くなるので、
ちょっとサスペンスフルになってる気がします。


添削前のほうは、
たんに「技術的な練習」という意味合いだけど、
添削後のほうは、
「夜を挑む」という表現が、
なにか別の意味合いを生み出してる気もするし、




キスマイ横尾。
休暇明 アルトのビブラート 太し

「変声期」を詠んだ句だとは思いませんでしたけど、
夏休みを過ごした若者の逞しさみたいなものが、
なんだかとても眩しくて羨ましい。



キスマイ北山。
五指跳ねる秋や 英雄ポロネーズ (添削後)

読んだだけで「英雄ポロネーズ」が聴こえてくるようです。
物悲しい秋じゃなくて、
敢然として躍動的な秋というのも、なかなか素敵です。



岩永徹也。
色のなき風や ボカロのラブソング (添削前)
色なき風や ボーカロイドのラブソング (添削後)

無味乾燥な秋風とボカロのサウンドを「並置」した句。
デジタルサウンドでアナログな世界を描いた音楽作品のようにも読めます。

一方、先生の言うように、
古代・中世の季語の世界と、
近未来的な技術の世界とを「対置」した句だととらえると、
また見え方が違ってくる。
時代をこえて双方が響き合ってるようにも見えてきます。
そういうコントラストを詠むのなら、添削後の形のほうがいいですね。



パンサー向井
秋日和 猫眠るため在るピアノ (添削前)
猫眠るためのピアノよ 秋の日よ (添削後)

季語を「秋日和」にしたかった気持ちが分かります…。

でも、添削後のように、
あえて「秋日和」とは書かずに、
読んだ人のなかで秋日和を感じる仕掛けにするほうが、
正解なのでしょうね、きっと。



皆藤愛子
秋渇き ピアノに映る 二重顎 (添削前)
二重顎 映せる秋のピアノ 嗚呼 (添削後)

「秋渇き」という季語を使おうとして、
そこから発想した場面なんだろうなと推察します。
それだけに、この季語を最後まで捨てられず、
かえって足を引っ張られてしまったのでは?

いずれにしても、だいぶ川柳的な味わいの句。
先生が言うのとは逆に、
むしろ添削後のほうが滑稽味と自虐性を増してる気がします…。



千原ジュニア
鍵盤図 弾く兄の背や 秋の暮 (添削前)
鍵盤図 弾く兄の背に 秋の暮 (添削後)

表現としては、たしかに添削後のほうが上ですが、

あまりにわびしさが強くなりすぎて、
なんか辛いです…(笑)。

添削前のせいじの背には、まだしも逞しさがあるけど、
添削後のせいじの背には、もはやわびしさしかない(笑)。



森口瑤子
ちゑさんの 被曝ピアノや 秋はきぬ

うーん。
なんかもう句として出来過ぎてるのか、
それとも自分の体験の引き出しが無いからなのか、
なんの言葉も出てきません…。







にほんブログ村 テレビブログへ






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2025.10.25 23:51:56


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: