まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2022.04.26
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日テレの「金田一少年の事件簿」は、
ジャニーズの出世頭から抜擢されることになってますが、
今回は、なにわ男子の道枝駿佑が選ばれました。

相手役は萌歌が務めてますが、
「キミスイ」で美波と共演した大友花恋や
※彼女は「幽かな彼女」にも出てたらしい。
「こどわか」で萌歌と共演した細田佳央太など、
東宝シンデレラに縁のある共演者も顔を揃えています。

このドラマの制作の背景として、
ジャニーズと東宝の一致した《先祖返り戦略》が見て取れます。


1.ジャニーズの伝統回帰


これまでのジャニーズのなかで、
ある意味で伝統的、ある意味で革新的なグループです。

ジャニーズは伝統的に、
「可愛い・王子様」系の男性タレントを育ててきましたが、
近年では、EXILE や BTS などの影響もあり、
「ワイルド・やんちゃ」系のタレントや、
本格派ダンスユニットのほうへ軸足を移してきています。

しかし、なにわ男子は、
あくまで「可愛い・王子様」系の伝統を守っていて、
まるで女の子のようなルックスの美少年ばかり集まっている。

そして、このグループが革新的なのは、



2.上方エレガンスと阪神間モダニズム

KinKi Kids、関ジャニ∞、ジャニーズWEST など、
以前からジャニーズには関西のグループが存在しましたが、
彼らの多くは、大阪弁を話すなどして、
いわば「コテコテの関西色」を打ち出していました。

これに対して、なにわ男子の場合は、

とくに道枝駿佑は、ほとんど関西弁を話しません。

こうした路線には、
平安京以来の「雅な上方文化」への回帰という面があって、
これがじつは東宝の伝統路線とも重なり合っています。

もともと東宝は、
阪神間モダニズムを象徴する宝塚を母体にしていて、
コテコテの大阪色というよりも、
むしろ「上方のエレガンス」を体現してきました。
沢口靖子や福本莉子も関西出身です。



昨年から今年にかけて、
東宝シンデレラ出身の上白石萌音が、
NHKの「大河」「朝ドラ」「紅白」に出演、
そして帝劇の「千と千尋」でようやく山場を越えたのですが、

これからまた、
9度目になる東宝シンデレラオーディションがあり、
そして福本莉子が主演する映画「セカコイ」の公開が控えます。



2004年に行定巌×長澤まさみの「セカチュー」が公開、
2017年に月川翔×浜辺美波の「キミスイ」が公開されましたが、
このたびの「セカコイ」は、いわば第3弾に位置づけられます。


3.青春映画の決定版

1980年代には、
「時をかける少女」や「ねらわれた学園」など、
SFジュブナイル系の青春映画が人気だったのですが、

なぜか2000年代になると、
「セカチュー」「いまあい」「1 リットルの涙」など、
病弱なヒロインを主人公にした純愛ものが人気を博し、
さかんにドラマ化・映画化されるようになりました。

その系譜にあるのが、
いうまでもなく浜辺美波の「キミスイ」です。

これらはすべて、
内容的にみればベタな通俗小説の映像化なのですが、
おおざっぱにいえば、
伊藤左千夫の「野菊の墓」や、
堀辰雄の「風立ちぬ」のような純愛路線への回帰となってます。



三木孝浩×福本莉子の「セカコイ」は、
こうした一連の流れを受けて制作されていますが、
そこで道枝駿佑がクローズアップされることになります。

今回の映画では、
「キミスイ」の月川翔が脚本、
「空色物語」の三木孝浩が演出、
松本穂香、古川琴音、野間口徹、水野真紀らが共演。

ここで福本莉子のプロモーションがおおむね完了し、
第9回オーディションで次の東宝シンデレラが誕生します。

道枝駿佑は、
「セカチュー」の森山未來、
「キミスイ」の北村匠海につづく抜擢になります。

彼の色白のルックスは、
「可愛い王子様キャラ」と「やんちゃな不良っぽさ」の両面を、
全盛期の田原俊彦のように表現できる特長がありますが、

今回の「セカコイ」では、
彼の「あやうさ・儚さ・脆さ」がいっそう注目されることになるでしょう。





世界の中心で、愛をさけぶ
君の膵臓をたべたい
今夜、世界からこの恋が消えても


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最終更新日  2022.07.26 08:37:03


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