まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2023.07.21
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カテゴリ: 政治
今回は「表現の自由」にかんする基礎的な考察です。



かつて、NHKのラジオ番組で、
重罪犯であるRケリーの曲を自粛すべきかどうか、
松尾潔と山下達郎のあいだで議論になったらしい。

こうした議論そのものは健全です。

それを出演者どうしが議論できるのは、
NHKがそもそも検閲をしていないからです。

松尾潔が「自粛すべし」と考えるのも理解できますが、
山下達郎が「自粛の必要なし」と考えるのも理解できます。


個々に判断すればよいのです。

しかし、かりに、
NHKが事前の検閲をするとなれば、わたしは明確に反対します。

犯罪歴のあるミュージシャンの曲を排除するとなれば、
その範囲はかなり膨大になります。

米国の主要な黒人ミュージシャンのほとんどが、
何らかの犯罪歴をもつといっても過言ではありません。
しかも、そこには、
人種差別にもとづく冤罪や恣意的な逮捕が含まれる可能性もある。

また、
モダンジャズやサイケデリックロックなどは、

それを放送から排除することについても、わたしは反対です。



松尾潔は、山下達郎に対して、
「Rケリーの犯罪を免責しようとする意図があった」
と感じているようです。


ジャニー喜多川に対する言動もあわせて考えれば、
そういう可能性もたしかに否定はできません。

しかし、一般的にいえば、
かりに放送で犯罪者の曲を流したからといって、
その犯罪を免責したことにはなりません。

松尾潔が「Rケリーの曲を自粛すべし」と考えるのは自由ですが、
かりにNHKに対しても検閲を促しているのだとすれば、
それはまったく支持できません。







ryuchell(りゅうちぇる)が自殺したとき、
多くのマスメディアがいっせいに、
SNSの誹謗中傷を非難する論陣をはりました。

…もちろん誹謗中傷は許されません。

しかし、
どんな誹謗中傷があったかも示されず、
そもそも自殺の原因が誹謗中傷だと確定もしてないのに、
マスメディアが憶測でそのような論調に傾いたことは、
非常に危うい兆候に見えます。

むやみな検閲を促して、
言論の自由を制限しかねないからです。







れいわ新選組の大石晃子が、
山口敬之を「クソ野郎」と呼んで罰金刑を喰らいました。

ネトウヨはこの判決を支持しているようですが…

常日頃から「クソ野郎」を連発しているネトウヨが、
なぜこの判決を支持できるのかさっぱり分かりません。





↑こうしたネトウヨは、
自分たちが罰金刑を喰らっても平気なのでしょうか?



論評と誹謗中傷とはどのように線引きされるのか。

放送やSNSにおける「表現の自由」の制限について、
もっと慎重に議論しなければ、
結局は誰もが自分の首を絞めることになり、
権力だけが国民の批判を逃れることになりかねません。

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最終更新日  2023.07.22 12:13:10


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