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ひゃー! ついに新書用原稿、脱稿いたしました~! はあーーーーー。疲れたーーーー。 最後の1週間くらいは、ずっと見直しだったからね。見直したって、新書本1冊分の原稿だから、400字詰めの原稿用紙で言えば300枚以上あるわけよ。それを一日一回、全部読み通して、間違いを修正したり、文言を修正したりするんだから、疲れるわ~。 で、それだけ何度も見直していても、まだ修正点があったからね。でもその修正点をただし、さらに今日思いついたアイディアも盛り込めたから、良かった。 あと、とにかく9月30日の締切には間に合った。これが重要。プロのライターとして生きていくつもりなら、締切だけは絶対に守らないと。 まあ、とにかく、全力は尽くした。あとはもう知らん。行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張、だからね。 しかし、疲れたな・・・。 明日から、ようやく私の夏休みが始まる・・・。
September 30, 2019
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例の国連の怒れる16歳、グレタ・トゥンベリに対して、トランプ氏がツイートで「She seems like a very happy young girl looking forward to a bright and wonderful future. So nice to see!」(彼女は明るい未来を見据えたいかにも幸福そうな少女に見える。そういう若者を目にするのはいいもんだねえ!)とツイートしたという話。大人だねえ・・・。 それに対して我が進次郎はどうか。グレタの発言に「腹の底から思っていると実感した」とコメントしたそうで。 まあ、アレだよね。お父さんが貴乃花の優勝を観た時の「感動した!」っていうね、アレに似ているよね! 親子ってのは争えないもんだなと。 まあ、この件についてはトランプ氏的に反応するのが正解かと思うのですけれども、世の中は今、進次郎バッシングの時期だからね。あんな小娘の言うことに感動してアホかと。 まあ、そうなんだけど、この件はさ、要するに進次郎氏がポピュリズムの政治家だっていうことを示しているだけですよ。最初から分かっていた通り。やっぱり、お父さんと一緒よ。 だけど、ポピュリズムの政治家だからアホなんだっていう、それはどうかなと。 じゃ、逆に論理的な政治家が日本を動かしたことが過去、どのくらいあったかと。それを考えれば、大なり小なり、ポピュリズムの政治家ばっかりでやってきたんじゃん、日本って。故郷創生1億円ばら撒きとか。省エネルックとか。郵政民営化とか。みんなそう。社会党の土井たか子とか完全にそうだったし。あの人の口癖は「ねえ、みなさん」だからね。理屈も何にもなく、ただ「自民党政権、いやですよね。ねえ、みなさん」って。 まあ、その中じゃ、田中角栄なんてのは、一見ポピュリズムの人のようでいて、実は案外、一番論理的な人だったんじゃないかと。そうじゃなきゃ、日中国交回復なんて思いつかないでしょ。誰もそんなこと希望していなかった時に、日本が経済成長するためには、日本の外に巨大な市場がないとダメだって、いち早く気づいていたんだから。 もっとも、ヒトラーの例を持ち出すまでもなく、ポピュリズム政治家ってのは場合によっちゃすっごく危険なんだけど、アホも使いようということもある。いい方に持って行ってくれるなら、ポピュリズムでもいいわけよ。 ケネディみたいな感じで。 彼の「アポロ計画」とかさあ、月にアメリカ人送って、論理的に何のメリットがあるのか全然分からないけど、当時のアメリカ人はみんな空を見上げて、なんとなく未来に期待を抱いたんだから。その希望に満ちたポジティヴ感が、アメリカの発展に貢献したわけだし。何であれ「上を向く」っていうのは、効果があるんだから。 だから、私はまだ進次郎に期待するところがあるのよね。アホだから期待する。 「法人化してから、日本の国立大学、めちゃくちゃですよ! How dare you!! 元のように国立大学を国家直属の機関にして、豊富にお金出してちょうだい! そしたら、前みたいにノーベル賞じゃんじゃん取れるようになるから!」って日本の16歳の少女に国会で怒りの演説させて、進次郎が「分かった! 腹の底からの発言、感動した! 是非そうする!」って言って、遮二無二「法人化廃止」してくんないかなあ・・・。 私が進次郎に期待するのは、そこよ。
September 29, 2019
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いやあ! 昨晩、『これは経費で落ちません!』の最終回、ご覧になりました?! もう、最高じゃん! この数年で一番いいドラマだったんじゃない? あー、でも終わってしまった~! もう、来週から見られないのか~! この先、どうやって金曜夜10時を過せばいいのか・・・。 森若ロスだ・・・。 いや、そんなことはない。 森若さんと太陽君の将来のことがあるじゃないかっ! 絶対に続編があるはずだっ! それを待てばいいだけだっ! だけど、それまでどうやって過せばいいんだ~?! どうしますか、森若さん?!
September 28, 2019
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例の「セクシー」発言のせいか、このところ小泉ジュニアの評判がえらく下がってしまったようで。 だけど、アレだね。マスコミも上げるだけ上げて、後から落とすよね! いつものことだけど。この前まで、王子様のような扱いだったのに。 まあ、私は小泉ジュニアの政治家としての腕前については、もう少し長い目で見て、その後に判断しようと思っているんですけどね。まだこれからの人ですよ。っていうか、私も環境問題なんてのは、セクシーな問題であるべきだと思ってますから。それとも何? セクシーじゃない方がいいの? これから先ずっと、人類は環境を守るためだけに苦虫を噛み潰したような顔をして忍従の生活をした方がいいっていうの? さて、先週、車検に出していた愛車・キャプチャーが戻って参りまして。代車で借りていたティーダとも今日でお別れ。 で、ティーダに最初に乗った時、デザインは醜いし、エンジンは酷いし、ハンドリングは最悪だし、取るとこないなと思っていたのよ。安っぽいクルマの香水も臭いし。 だけど、1週間乗って見て、そのシートの柔らかさだけは、意外にじわじわと良さが分かってきた。 最近のクルマは、良いクルマの基準がドイツ車なもんだから、たとえフランス車であってもドイツ車のようにシートが硬めでしょ。ルノーのクルマだって、バンっとしているからね。決して柔らかいシートではない。 で、そういうのに慣れた身で、古いティーダの超柔らかシートに座ると、結構、インパクトあるんだよね・・・。ああ、こういう、やたらに柔らかいシートも、いいもんだなあと。 ね、これも小泉問題と同じよ。先週、ティーダのことをクソミソに言った私ですら、しばらく乗ってみたらその良さが分かってきたんだから。 小泉さんもティーダも、いきなり悪いところを叩くようなことをしないで、もう少し様子を見ましょうや。
September 27, 2019
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今日は妙に捗る日でしたね。効率よく、なにもかも、うまく行ったという感じ。 まず大学に行く前、書店に寄ってお気に入りの雑誌を買うついでに古書部を覗き、アル・ゴアの『不都合な真実』の文庫版を100円でゲット。 大学では、新書原稿の打ち出しをやってから、図書館に行って借りていた本を返し、ついでに頼まれていたリポジトリ関係の手続きを済ませ、ついで生協で後期の授業の教科書を注文し、科研費関連の書類をすべて書き上げてしまったという。科研費書類、もっと時間が掛かるかと思ったら一瞬で終っちゃった。 そして帰りに道場に寄って、一汗、流してきた次第。 でまた、今日はごくごくたまに道場に顔を出されるI先生という、歳の頃にして70代後半と思しき老先生に指導していただきまして。 で、そのI先生が、武道の達人っぽい雰囲気を漂わせておられてね。穏やかなお人柄で、とても武道なんかやっているとは思えないほど。 だけど、その技はすごいのよ。私なんぞ簡単にふっとばされてしまう。あのお年で、あの穏やかな雰囲気で、武道の達人っていうのは、憧れますなあ・・・。特に、うちの流派は力を使わないので、歳をとってからも出来るというところがいいところなのですが。 で、そのI先生にご指導を受け、苦手な技の幾つかに光明が見えてきたという。 というわけで、今日は朝から晩まで、なんだかとっても捗った一日だったのでした。
September 26, 2019
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8月半ばからおよそ1ヶ月半に亘って連日、激しい執筆をしてきた本、ようやくゴールが見えてきました。今の所、99%完成かな。 ところでここまで来ると、そろそろ本のタイトルをね、付けないといかんかなと。 今回は、私発案というより、出版社発案なんで、こちらの希望を通すという感じではないのかなと思っておりまして、そこは出版社とのご相談というところなのではありますが、それにしてもね、出版社だって、別にこれという案があるわけでもなさそうだし、こちらから幾つか提案して、ということになるのではないかなと。 だけど、難しいんだよね、本のタイトル付けるのって。 で、参考にならないかなと思ってネットでそういうサイトを探していたら、ちょっと面白いのがあった。 それによると、いいタイトルというのは幾つかのパターンがあると。 例えば「ギャップのあるものの組合せ」ね。例としては『セーラー服と機関銃』とか『戦場のメリークリスマス』とか。 ほう、なるほどね! その他、順に行きますと・・・〇「天体が絡むタイトル」 例『月と6ペンス』『太陽がいっぱい』〇「『君』が含まれるタイトル」 例『君がいた夏』『君よ憤怒の河を渉れ』〇「名前が含まれるタイトル」 例『あの頃ペニー・レインと』『ツァラツストラはかく語りき』〇「あいさつが含まれるタイトル」 例『悲しみよ こんにちは』『武器よさらば』〇「数字が含まれるタイトル」 例『ゼロの焦点』『郵便配達は二度ベルを鳴らす』〇「時間に関係するタイトル」 例『失われた時を求めて』『百年の孤独』〇「朝・昼・晩が含まれるタイトル」 例『レナードの朝』『夜のピクニック』〇「季節が含まれるタイトル」 例『夏への扉』『姑獲鳥の夏』〇「日付が含まれるタイトル」 例『7月4日に生まれて』『バナナフィッシュにうってつけの日』〇「曜日が含まれるタイトル」 例『決戦は金曜日』『水曜日のエミリア』〇「〇〇の××」 例『蠅の王』『地獄の黙示録』〇「〇〇と××」 例『罪と罰』『老人と海』〇「〇〇を」 例『アルジャーノンに花束を』『ティファニーで朝食を』〇「ひらがな」 例『こゝろ』『ちはやふる』〇「漢字」 例『箱男』『人間失格』〇「否定形」 例『俺たちに明日はない』『大人は判ってくれない』〇「語りかけ」 例『ライ麦畑でつかまえて』『アパートの鍵貸します』〇「長文」 例『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』〇「興味を惹かれるもの」 例:『ママがプールを洗う日』『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』 なるほど、こうして分類してみると面白いもんですなあ。 と納得はしたんですけど、じゃあ、自分の本のタイトル、どうするかとなると、これがね、おいそれとは決まらないんですけどね。 でもまあ、ちょっとヒントにはなったので、上の例を参考に、しばらく考えてみることにいたしましょう。
September 25, 2019
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今日は珍しい料理が夕飯の食卓に上がりました。子持ち鮎。 鮎の塩焼きはたまに食卓に上がることはあるのですが、子持ち鮎というのは初めてかな。スーパーで、丸々太った鮎が売っていたものでね。 で、実際食べてみると、もうさ、丸々太った体の大半が卵で、身なんか端っこの方にうすく付いている程度。首元まで卵で埋まっていると言っても過言ではない。 なんか、すごいね。メスの鮎。まさに自分の身を犠牲にして、次世代のために身を削るという。もう、涙なくしては直視できないよ。母は偉大だ。 でも、食べちゃったんだけどね! ごめん、ごめん。 普通の鮎を食べても、その鮎の命をもらうわけだけど、子持ちの鮎を食べるとなると、その鮎だけでなく、未来のある小鮎何千匹分の命も同時にもらうわけだよねえ・・・。罪深いわ~。 でも、おいしく食べちゃったけどね! なんか申し訳ないっつーか。 というわけで、初秋の夕べ、罪深き味覚に舌鼓を打ってしまった今日のワタクシだったのでした。
September 24, 2019
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さあて、いよいよ締切まであと1週間。新書原稿も最終コーナーを回ったというところ。 が! これがなかなかね、進んでいるのか、いないのか、自分でもよく分からないという・・・。 もう散々見直してはいるんだけれども、相変らず修正すべきところが一向に減らない。全体的に見直して、200個所くらい修正して、もういいなと思って再度印刷して、確認のために読み直すと、また200個所くらい修正すべき点が見つかるっていうね。この繰り返しを、一体何度繰り返したことか。永遠に終わらないじゃないの・・・。 まあ、でも、それだけ直しているんだから、少しずつでも良くはなっているんだろうねえ・・・。 だけど、一番肝心な最後の最後のパラグラフが、依然として決まらないんだよなあ。なんか、何度書き直しても違和感がある。これじゃない、と私の中の誰かが叫んでいる。ということは、これじゃないのでしょう。 じゃあ、どれが「これ」なんだよ! わからん。 ということで、まだあと1週間、悩みに悩むことでありましょう。 あー、まじで、これ片付いたら、どっか温泉にでも行きてぇ~!!
September 23, 2019
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昨日のオールブラックスの「ハカ」、ご覧になりました? 超カッコいい。公式試合だってのに、オールブラックスだけ、あの時間が許されているってのがまた特別感があって。 動画でハカを見ていると、ラグビーの試合だけじゃなくて、例えばニュージーランドの高校とかでさ、先生が亡くなったりするじゃん。すると、その先生のご遺体を乗せた霊柩車が、高校の前を通過するわけよ。 すると、その先生に教わっていた高校生が、霊柩車の前でハカをやる。これこれ! ↓追悼ハカ もう、これいい! 私が死ぬ時もこれやってもらいたい! (無理か!) 教師として死ぬなら、ニュージーランドに限るね。 ま、それはともかく。 今日も今日とて、原稿書き。98%くらいまで行ったのだけど、まだ最後の最後が決まらない。まだあと1週間あるけど、苦しい1週間になりそうです。 誰か、苦しんでいるワタクシを励ますために、ハカやって!
September 22, 2019
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買い物をしていて、レジに並んでいたら、そこにガムが売っていて、その中に「ストレスや疲労感を軽減するガム」ってのが売っておりまして。ママ割ポイント5倍★ロッテマイニチケアガム ストレスや疲労感を軽減するタイプ14粒入×20本入(キシリトールガム) 思わず買っちゃったよ・・・。 まあ、思わず買っちゃうほど、今のワタクシはストレスにさらされていると。締切、近いんでね。 とはいえ、現在、原稿書きの進行具合は、「朗読段階」に入りました。 そう、私は原稿を書く際、最終的にはすべて朗読してチェックするのよね~。「目で読んで分かる文章」ではなく、「耳で聞いて分かる文章」を目指しているので。だけど、何時間も自分の書いた文章を大声で朗読していると、超疲れるのよ。というわけで、ストレス軽減ガムの出番なんですけど。 まあ、でも泣いても笑ってもあとちょっとだから。最後まで頑張ります。
September 21, 2019
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埼玉県の事件、日本中の人がにわか探偵となり、推理し、こいつが犯人だ! と思った通りになりましたね・・・。真実はいつも一つ! だけど可哀想なのは殺された子供だな。子供なんて可能性の塊、これからどんな素晴らしい人生が待っていたのか、楽しみだったろうに・・・。 さて、今日は朝もはよからルノーのディーラーに行って、愛車キャプチャーの車検のため、クルマを入庫して参りました。もう3年か。早いな。 それはいいのだけど、問題は代車ですよ。 このディーラー、せっかく外車のディーラーなんだから、代車もルノーの何かにしてくれればいいのに、毎回、とんでもないクルマを提供してくるんだよね・・・。 最初の1年点検の時が20万キロ越えのヴィッツ。もうヘッドライトなんて曇っちゃって、このままじゃ車検通らないだろうっていうくらいのシロモノ。20万キロでもまだ走るんだから、トヨタ車って丈夫だなと感心はしたけれども、20万キロ分のポンコツ感も半端じゃなかった。 で、2年目の点検の時がパッソだったかな。これはそこまで古いものではなかったけど、ちょっと飛ばすとエンジンが唸って唸って、足回りもプアでぐらんぐらんして、時速50キロをスピードの上限に設定して設計してあることがバレバレ。おばさんとか小娘は50キロ以上出さないからこの程度で作って値段だけ安くしておけばいいんだ、と、トヨタが多寡をくくっているのがよく分かる。そういうところ、トヨタってホント、客を馬鹿にしているよね。 まあ、代車なんてなんでもいいようなもんだけれども、こういうダメダメなクルマを出してくる、その神経が分からんなあ。例えば年式の行ったものでいいからカングーとか、トゥインゴとか、そういうのを貸してくれれば、次もルノーで行くか、なんて気にさせてくれるものを。 例えば、私の知るあるスバルのディーラーは、代車に最新式のXVとか出すらしいからね。レヴォーグとかに乗っている人が代車でXVに乗って、あまりいいので、次はXVにしようかな、と言ってましたけど、そういう客のつかまえ方だってあるわけでしょ。 「代車だって、ビジネスだ」っていう発想は、ルノーにはないのかね? で、ヴィッツ→パッソという過去の経験からして、どうせ今度も最低のクルマを代車に出してくるんだろうなと、逆にコワいモノ見たさ的な興味を持って行ってきたんですけど、さすがこのディーラー、私の予想を超えるものを出してきたよ。 なんと、14万キロ越えのティーダだよ! 超絶ダサい。しかも室内は安っぽいクルマの香水がプンプンして酔いそう。 まさかこのワタクシがティーダに乗る日が来るとは。 ティーダには初めて乗りましたが、妙にシートが柔らかいのね。だけど腰のある柔らかさではなく、体が沈み込んで困るくらいの、安っぽい柔らかさ。何コレ? 外装もそうだけど、内装もデザインなんてものはまったく無くて、問われるセンスすらないという。 しかも、車検通すのに1週間ほどかかるとのこと。この安っぽい香水の悪臭ふんぷんたるクルマに、ワタクシは1週間も乗るのかっ!! 参ったな・・・。
September 20, 2019
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日文研って、あるじゃん? あれはさあ・・・何? 日文研、正式名称は「国際日本文化研究センター」といい、1987年に中曽根康弘氏の肝煎りで出来た研究所で、当然、国家予算で運営されている。研究者として教授とか准教授とかは居るけど、大学じゃないんだよね。だから、ここの先生は・・・授業とかしなくていいんだよね? 研究だけしていればいいの? 超楽じゃん。 で、所長さんは小松和彦氏。文化人類学者の。あと、大塚英志氏とか磯田道史氏とかがいるんだよね・・・。ふうむ。まあ有名ではあるけれども。 まあ、それはいいとして、問題は井上章一だ。 この人も昔はちゃんとした研究していて、桂離宮の研究とか、サントリー学芸賞も獲っている。だけど、最近はどうなんだと。 というのも、実は昨日、たまたまブックオフに行った時に、『ハゲとビキニとサンバの国―ブラジル邪推紀行』という本が100円で売っていたので、つい買っちゃったんだよね。ちょっとブラジルに興味があったものだから。 で、読んでみたんだけど、これがまあ薄い本でね! 内容なんて無に等しい。そりゃあ、2カ月とか、そのくらいの短期間、ブラジルに滞在しただけの経験でブラジルを論じようっていうんだから、土台無理な話なのであって。 で、内容も薄いけど、書かれている文字にしてから漢字が少なくて、小学校低学年の教科書かっていうくらい、ひらがなばっかりで書いてある。 サントリー学芸賞とった『つくられた桂離宮神話』を書いた時と同じ真摯さで、この本を書いたと自信をもって言えるのか、あなたは? と私は問いたい。 日文研って、一体何やっているの? っていうのが私の頭に浮かんだのは、そういう事情なのよ。 まあ、どっちにしろ、二度とこの人の本を買わなくていいかな、個人的にはね。
September 20, 2019
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メアリー・スチュアートというイギリスの女流作家が書いた『この荒々しい魔術』(原題:This Rough Magic, 1964)を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 メアリー・スチュアートなんて言ったって、今や誰も知らないだろうな。イギリス文学やっている人だって多分、知らないと思う。どの分野であれ、専門の研究者なんてなんにも知らないよ。 メアリー・スチュアートは、1960年代に流行した「サスペンス・ロマンス」の書き手。イギリスでもアメリカでも、大変な人気のあった人で、ハーレクイン・ロマンスの作家の中にも、この人の影響を受けた人は多い。ノーラ・ロバーツも確かそう。 まあ、サスペンス・ロマンスだから、事件がらみのロマンスなのね。ある事件が起こって、ヒロインがそれに巻き込まれる。で、その事件が解決に向かう中で、事件の関係者の誰か(最初、一番怪しいと思われた人物)と恋に落ちる的な。『この荒々しい魔術』も、大体そんな感じ。 主人公はルーシー・ウェアリングはまだ無名の女優。最近、割と大きな役をもらったのですが、その芝居が大失敗に終わり、逃げるようにロンドンを離れて姉であるフィリダ・フォルリの住むギリシャのコルフ島を訪れているんですな。フィリダが結婚した相手のフォルリ氏は名家の生まれで、ここコルフ島に大きな地所を所有しているわけ。 で、広大な敷地内には、姉が住む本宅の他に幾つかヴィラがあって、それを人に貸している。 その一つを借りているのがサー・ジュリアン・ゲイルという、イギリス演劇界の至宝。今は健康を損なって半ば引退し、この島で人々の好奇の目を避けながらひっそり暮らしている。で、息子で音楽家のマックス・ゲイルが同居しているんですが、このマックスがちょっと偏屈な感じ。 一方、もう一つのヴィラはイギリスの写真家、ゴッドフリー・マニングが借りている。 で、ルーシーにとっては女優としての失敗の記憶を払拭するための休暇だったのですが、こんな平和な島で、相次いで事故・事件が起こると。 最初の事故は、スピローという地元の若者の事故死。彼は写真家・マニングの助手として雇われていたのですが、ある夜、マニングが夜の海の写真を撮るために、夜、船を出した時、助手として同船したのですけれども、船から落ちて行方不明になってしまうんですな。 しかも、その直後、今度は地元の漁師で、ヤンニ・ゾウラスという男の死体が、岸に打ち上げられる。この男、隣国のアルバニアとの間で密輸をやっていたようで、しばしば夜に船を出していたのですが、どうもその際、帆船の帆桁に頭を打ちつけたらしく・・・。 で、好奇心旺盛なルーシーは、スピローの事故はまだしも、ヤンニ・ゾウラスの死には不審な点があると思い、マックス・ゲイルを疑います。実際、マックスは夜の夜中に船を出したり、何か大きな荷物を運び込んだり、妙なことをしているフシがある・・・。 そんな折も折、ある夜、ある事情からルーシーが夜中に岸で探しモノをしていた時に、こそこそと行動しているマックスにぶつかるんですな。で、マックスに口をふさがれ、家に連れ込まれてしまい、危機一髪! ところが! 事情は全然違った。 実は、行方不明のスピローは生きていたんですな。 スピローの話によれば、ある夜、ゴッドフリーに無断で彼の船の修理をした際、激しく叱責され、ちょっとふてくされていたところ、ゴッドフリーから夜の海の写真を撮るので手伝えと言われたと。で、ついて行ったら、ゴッドフリーに海中に置きざりにされてしまった。で、普通だったら溺れ死ぬところだったのですが、潮の流れが良かったのか、足の骨を折ったものの、アルバニアの海岸に流れ着いてそこで助けられたと。 で、ギリシャとアルバニアは関係が悪いので、正規のルートでは戻ってこれない。そこで、両国の間で密輸をやっていたヤンニ・ゾウラスが密輸品と一緒にスピローを連れ帰ることになっていた。ヤンニとマックスがこそこそやっていたのは、それだったんですな。なにせ、スピローは自分がゴッドフリーに殺されかけたと思っていますから、自分が生きていること、そしてギリシャに帰ろうとしていることをゴッドフリーに気付かれては困る。それで、マックスがひと肌脱いでいたと。 ところが、そのヤンニが死んだ。マックスとしては、多分、これもゴッドフリーが仕組んだことだろうと思い、仕方なく、自ら出かけてスピローを海上で受けとり、アルバニアの国境警備隊からの銃撃をくらいながらなんとかギリシャに戻ってきた。ルーシーが夜中に出くわしたのは、この時だったんですな。 で、マックスからその話を聞き、どうもゴッドフリーが怪しいということになり、なぜ彼がスピローやヤンニを殺した(殺そうとした)のかを突き止めようということになる。 で、ルーシーが時間稼ぎのために、ゴッドフリーをドライブに誘い、その間、マックスがアテネの警察にスピローを匿ってもらい・・・ってな、ハラハラ、ドキドキのアレがありまして。 ところが、マックスがアテネに行っている時に、ルーシーは、ゴッドフリーの悪事の証拠をたまたま掴んでしまうんですな。だけど、ゴッドフリーもその証拠を早く処分しようとしている様子。そこでルーシーは単身、その証拠を押さえようとする。 結局ね、ゴッドフリーは、大量の偽造通貨をアルバニアに売るということをやっていたんですな。当時アルバニアは周辺諸国と戦争状態、唯一の味方は中共だけ。そこへ大量の偽造通貨をばら撒けば、アルバニアの経済は破綻し、戦争の火種となる可能性大。ゴッドフリーはそういうことを企んでいたと。 で、それをスピローに嗅ぎつけられたかと思ってスピローを殺そうとし、またゴッドフリーの行動に不信を抱いたヤンニを殺してしまったと。そういうことだったらしい。となると、ゴッドフリーの悪事を暴くには、証拠の品となるその偽造通貨を押さえるしかない。 が! 隠し場所と思しき船の中を探っているうちに、ゴッドフリーに見つかり、ゴッドフリーはルーシーを乗せたまま海に出てしまった! ひゃー、このままではスピローやヤンニと同じように、海の上でルーシーも殺されてしまう!! で、実際、ルーシーは殺されかけ、海に落ちるのですが・・・ なんと、彼女はイルカに助けられるという・・・ イルカ? と思うなかれ、実はこの小説ではイルカが大きな役割を果しておりまして、それまでに二度、ルーシーはこのイルカの命を助ける場面があるのよ。それで恩に着たイルカさんがその恩返しにルーシーを岸まで送り届けます。 で、ルーシーがほうほうの体でコルフ島に戻ってみると、マックスらの計らいで、今まさにゴッドフリーは尋問を受けている最中だった。が、一番肝心な証人であるルーシーは既に死んでいると思っているゴッドフリーは堂々としらばっくれている。 そこで、ルーシーはここぞというタイミングで舞台にあがる女優のごとく、その尋問の真っ只中に入っていく。ルーシーがここで、ゴッドフリーの悪事をすべて暴けばゴッドフリーはもう一巻の終り。 で、ゴッドフリーは最後の悪あがきで隠し持っていた銃を取り出してルーシーに突き付け、彼女を人質にして逃亡を図ろうとする。 と、そこに名優、サー・ジュリアン・ゲイル登場! 彼は酔ったふりをしてふらりと修羅場に登場しつつ、酒瓶を投げて電球を叩き壊し、ルーシーを奪還! ゴッドフリーは一人で港に係留してあった船に向って逃走! ところが、その船のエンジンをかけた途端、どっかーん! と大爆発! 実はスピローの親友で、彼の妹のフィアンセでもある若者、アドーニが事前に船のキッチンのガス栓を開いておいたので、エンジンが点火した途端・・・。 とまあ、そんな感じで悪者は死に、一連の出来事の中で愛を育んだマックスとルーシーは婚約っていうね。ハッピー・エンドでございます。 ところで、本作は、シェイクスピアの『あらし』という芝居が、基調音になっておりまして、各章の冒頭に『あらし』の一節が引用されるんですな。で、療養中の名優・サー・ジュリアン・ゲイルは、このコルフ島こそ、『あらし』の舞台になった島だという説を唱えている。 ま、『あらし』と『この荒々しい魔術』に、筋書き上の類似はないのですけれども、孤島にかつてのイギリス演劇界の王が隠棲していたり、魚の怪物キャリバン的なイルカが居たり、生々しい殺人事件は起こるも、最終的には平和が来たりと、なんとなくね、それっぽいところもある。その辺が、教養のある人にはたまらないわけね。 とまあ、ハーレクイン・ロマンス的なものばかり読んでいると、たまにこういうの読むと、「おお、いいねいいね」と思いますな。 メアリー・スチュアートの『この荒々しい魔術』、なかなか面白いものでありました。これこれ! ↓この荒々しい魔術【中古】
September 18, 2019
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元関脇の逆鉾、今の井筒親方が亡くなりました。享年58。相撲取りは若死にすることが多いですけど、それにしても58歳とは。私とあまり変わらないじゃないの・・・。 現役時代の逆鉾の得意は「もろ差し」。なかなかの技巧派でありました。ベビー・フェイスでね。くちびるを突き出し、怒った赤ん坊のような顔をして仕切るのが可愛かった。 それにしても「もろ差し」が得意というのは、妙なものでありまして。 相撲の場合、もろ差しになったら、なった方が圧倒的に有利になるわけよ。だから、めったなことではもろ差しになんかならない。普通「四つに組む」といったら、「右四つ」か「左四つ」になるので、「もろ差し」対「両上手」なんてことには、よほど体格差がある場合じゃなければなるはずがない。 もしなるとしたら、「巻き返し」の時だよね。 例えば右四つ得意の力士同士が相撲をとって、たまたま左四つになってしまった場合。これじゃ力が出ないというので、片方の力士が巻き返しを狙って上手を下手に変えようとする。もし成功したらもろ差しになります。 しかし、相手も同じことを考えているので、一方が巻き返しをしたら、もう一方も同時に巻き返しをする。巻き返しの応酬、という奴ですな。だから一瞬の後には両者左四つから右四つに変わるだけなので、もろ差しになるということはありません。 じゃ、喧嘩四つの場合の巻き返しはどうか。一方は右四つ得意、もう一方は左四つ得意で相撲をとった場合、もし右四つに組んじゃったら、左四つ得意の力士は不利になる。そこで巻き返しにいってもろ差しを狙うことになります。 が、この場合、巻き返しに行こうとして、上手を離した途端、相手は一気に寄ってきます。「相手が巻き返しに来たら寄る」というのが相撲の鉄則なので、ヘタに巻き返しに行ったら寄り切られて負けてしまう可能性がすごく高くなるわけ。 だから、基本、相撲でもろ差しになるケースってのは、ほとんどないのよ。 で、そのほとんどない組手が得意だ、というのだから、逆鉾の相撲ってのは、すごく珍しいわけね。言うなれば、ゴルフで「私はホール・イン・ワンが得意でね」というようなものなんだから。 でも、とにかく逆鉾のもろ差しってのは上手かった。何かコツがあるんだろうね。瞬時に巻き返してもろ差しになる、その素早さたるや、ですよ。あれがあったから、関脇を張れたんだろうね。 ただ、勝負についてはちょっとあっさりしたところがあって、もしあれで逆鉾に、弟の寺尾の負けん気があったら、大関までは行ったかもしれない。そんな力士でした。 しかし、引退後は横綱の鶴竜を育てたから、まあ、親方としては大成功だったのではないでしょうか。で、その鶴竜ももろ差しが上手いからね。もう井筒部屋の伝統芸だ。 そんな名関脇の逆鉾が亡くなったと聞いて、往年の相撲ファンとしては寂しい限り。弟の寺尾(錣山親方)も寂しいでしょうなあ。御冥福をお祈りしたいと思います。合掌。
September 17, 2019
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今日も今日とて原稿書き。まあ、大変ですわ・・・。 ところで、毎日これほど根を詰めていると、何か、気晴らしになることがしたくなりまして。 で、今日は突如、「俺は白玉が食べたい」というのが天から降って来まして。これはいいアイディアと、近くのスーパーに白玉粉を買いにいったと。 私、白玉作るの、割と好きなのよね~。耳たぶの硬さに白玉粉を練って、熱湯にくぐらせる。と、ゆで上がると自然に浮き上がってくるので、素人にも簡単に引き上げ時が分かるわけよ。で、それを今度は冷水にとって冷やし、後はあずきなんかを添えて食べる。旨いよね。 で、ルンルンと白玉粉を買いに行ったわけですけれども・・・ ・・・ない。白玉粉がない! 片栗粉とか、くず粉とか、そういうのは山ほどおいてあるのに、白玉粉の置き場だけがきれいになくなっている。 そんなことってある? なんで白玉粉だけがごそっと売り切れているの? ひょっとしてテレビの健康番組とかで、白玉が腰痛に効くとか、そんな感じの特集があった? あるいは・・・何かの洗脳? そういえば私自身だって、急に白玉が食べたくなったわけだし。宇宙人が、地球に向けて白玉光線を発したとか? とにかく、白玉、食べられなかった・・・。そんな・・・。 というわけで、原稿書きもキツイ、白玉も食べられない、という、二重苦に襲われた今日のワタクシだったのでありました、とさ。
September 16, 2019
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仕事の都合でイギリスのアーサー王伝説をあれこれ調べているのですけれども、今まで読まず嫌いだったものの、読んでみると面白いね。 アーサー王ってのは・・・うーん、5~6世紀のブリテン国王なんですが、実在したのかしてないのか、よく分からない人なんですな。実在はしたんだろうけど、伝説の尾鰭が付きすぎたのかも。まあ、水戸黄門みたいなもんですかね。それよりずっと古いけど。 で、アーサー王も武人として、また君主として優れた人だったようですが、彼が構築したお友達の輪、いわゆる「円卓の騎士」たちってのが面白いわけよ。一番有名なのは、ラーンスロットかな? あと、ガウェインとか、ガラハッドとか。 またこういう円卓の騎士たちとアーサー王の関係が微妙で、ラーンスロットなんて、アーサー王のお妃さんの愛人だし。その辺、紫式部の『源氏物語』の人間関係にちょっと似ているよね。なのに、ラーンスロットには別の愛人もいて、その息子がガラハッドだったり。ドロドロだよ! ま、最終的にはアーサー王とラーンスロットは三角関係の末に敵対して、これがもとでアーサー王は権力を失っていくんだけど。ただ、完全に死んだのではなく、黄泉の国に行きました(けど、帰ってくるかも!)みたいな、曖昧な終わり方になっている。そこもね。ちょっと面白い。映画の終りに、「〇〇 will come back!」の字幕が出るみたいな。 映画と言えば、アーサー王伝説の知識があると、たとえば『キングスマン』なんて映画のことが一層よく分かる。 『キングスマン』の登場人物ってほとんどアーサー王伝説だもんね! アーサーも、マーリンも出て来るし、ガラハッドも、ランスロットも出てくる。主役のエグジーは、『ゴールデンサークル』では王女さまと結婚するしね。 そうそう、『ゴールデンサークル』で「ガラハッド」に昇格したエグジーは、ライバルのチャーリーと戦う際、チャーリーが片腕しかないものだから、自身も左手を使わず、対等な立場で戦うじゃん? あれとよく似たシーンがアーサー王伝説にもある。メリアグランスという卑怯な奴と戦うことになったガラハッドが、自分の左手を縛ってハンデをつけ、それでもメリアグランスをやっつけるという話でね。 アーサー王伝説って、イギリス人なら誰でも知っている話なので、現代においてすら、こういうところでちょこちょこ顔を出すのでしょうな。 というわけで、知っていると楽しい知識として、アーサー王伝説、ちょっと仕入れておくといいのではないでしょうか。アーサー王ロマンス/井村君江【合計3000円以上で送料無料】
September 15, 2019
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最近、原稿書きの合間に、「ホンマでっかTV」の武田センセイの YouTube を見て和んでいるんですけど、健康シリーズの中で、日本人が摂るべき食事の話が出てまして。これこれ! ↓武田センセイ講話 これに限らず、武田センセイの食のお話しによると、要するに日本人は日本人が昔っから食べていたものを食べていればいいんだ、ということですな。 つまり、米の飯食って、味噌とかそういう大豆発酵食品食べて、根菜の煮たのとか、漬物食べて、あとはほんの少しだけ目刺しでも食ってればいいので、肉だとかミルクだとかヨーグルトだとか、あるいは生野菜だとか、そんなものは食べなくていい・・・っていうか、むしろ食べたら毒だと。 あと、魚の焦げは発ガン物質だから、絶対に喰うな、なんてアホなこと言ってないで、ガンが発症しない程度に発ガン物質を摂っておけばいいんだと。 なるほどね。 で、そんな武田センセイのお話しに感化されたわけでもないのですが、昨夜の夕飯は、ちょうど武田センセイがご推奨になっているようなメニューだったのよ。 まずね、炊き込みご飯。そして豚汁。ほんの少し豚肉は入っているけれど、後は牛蒡だとか人参だとか、玉ねぎだとか里芋だとか、そんなのを味噌で煮てある訳でしょ。 それに加えてあと一品、ということで子持ちシシャモを焼いたのよ。それに、常備菜として豆の煮たのとか、昆布の佃煮とか、梅干しとか、そんな感じ。 で、そんなの食べてたら、これが実に旨い。しかも、夏の食卓というより、秋のそれでしょ。炊き込みご飯とか、季節感満載ですよ。 で、そんな夕食を旨い、旨いと言いながら食べていたんですけど、そうなってくると、確かに、武田センセイの言うように、日本人なんて日本人が昔から食べ慣れてきた食品を食ってれば、いいのかなと。 私も段々枯れてきて、ご飯なんか、飯と納豆と目刺しとか、そんな土光会長みたいな食事で良くなってきたってことかしらね。
September 14, 2019
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世界大学ランキングが発表され、日本の大学で200位までに入ったのは東京大と京都大の2校のみ。 それとは別に「日本の理系大学の頭打ちぶり」っていう話題もあって、科学実験の成果、論文の引用数など、それまで右肩上がりで伸びていた日本の理系大学の勢いも、2004年以後、ほぼ右肩下がりで推移していると。 じゃあ、2004年に何があったのかというと、「大学法人化」ね。 大学法人化によって、各大学は研究のための資金が無くなってしまったわけですな。その代り、競争的資金の導入というのがあって、各研究者は「これこれ、こういう研究しますから、お金をめぐんで下さい」と申請しなくちゃならなくなった。まあ、体の良い乞食をさせられているわけですよ。 で、この申請書類を書くのが重労働。さらに、申請に対してお金を出すか出さないかを決めるのは素人みたいなもんですから、素人にも分かり易く、「これを研究したら、こういう風に役に立つ」ということをアピールしなければならなくなった。 「何の役に立つか分からないけど、真理を追求したい」というタイプの研究は、もう、日本ではやれなくなったわけね。 そんな風だから、日本の研究がダメになるのは、当然なわけ。 だからね、ほんとに日本の将来のことを考えたら、大学法人化をやめて、元の国立大学に戻せばいいのよ。で、競争的資金なんてのもやめて、学問のためのお金は、紐なんかつけずにありったけばら撒けばいい。日本の学問が先端を行っていた時代のように。 ま、日本の文部行政はアホだから、絶対そうはならないけどね。 で、だから私も、その競争的資金とやらを確保しなければならないと。そろそろ、そういう書類を書かなくてはならない時期なのよ。 暇な奴はいいよ。だけどさ、こっちは締切抱えて四苦八苦しているわけでしょ。ちゃんと研究して、仕事している人ほど時間ないんだから。書類なんか書いている暇ねーよ。 ほんと、お上がアホだと、現場は苦労するわ。
September 13, 2019
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最近、猛烈に頭を使っているので、やっぱり疲れるのよ。 で、そんな時はお酢を飲んでリフレッシュ! 最近、私が気に入っているのが、コレ! 「美酢」と書いて「ミチョ」と読む、的な。コレコレ! ↓シージェイジャパン 美酢 ミチョ もも (900mL) 桃 お酢 CJ 色々な味があるのですけど、最近買った「桃味」が、今まで飲んだ中で一番美味しい。 こいつを、強炭酸で割って飲むわけよ。めちゃくちゃ旨いよ。 今日は、道場で一汗かいてきたこともあり、これをグビっとやって、疲れをとって寝ますかね。
September 13, 2019
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いいねえ。いい感じだねえ。 このところずっと熱を入れて取り組んでいる新書執筆。いい感じのところまでやって参りました。まあ、完成度でいうと、95%まで来たね。先が見えた。ここまでくれば、こっちのもの。もう、書きあがらないんじゃないかという恐怖からは完全に脱したな。 あと5%なんだよ! だけど、この5%がね! ここが大事。俺はこのラスト5%にこそ、命を掛ける。ここからが大吟醸への道だよ。削って、削って。磨いて、磨いて。嫌味を消す。雑味を消す。苦労の跡を全部消す。流しそうめんが流れていくごとく、読者がなんの苦労もなく、最初から最後までぴゃーっと読み切れるように、一切のつっかかりを消す。ほんとは500回書き直しているのに、1回の書き直しもないまま、すら~っとペン先から流れ出たままのような文章、生れたての赤ん坊の肌のような文章になるまで磨く。 俺は「~することになった」と書くか、「~することとなった」と書くかで、1時間悩むからね。一行の文章に命を掛けるって、そういうことだよ! とにかく、ここまで来た。後は、腕の見せ所だ。
September 12, 2019
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原稿書きに邁進しているため、必要に応じて図書館にも足を運ぶのですが、今日もたまたま自分の勤める大学の図書館で本を借りようとして、目指す本のある書架を探していたわけ。 すると、おお、私が書いた本も書架に並んでいるじゃないの。しかも同じ本が2冊も。 で、さらに嬉しかったのは、この2冊が相当、ボロボロになっていたということ。 図書館の本の中には、人に読まれなかったり、借り出されなかったりするために、何年経っても新品みたいな本もある。だけど、私の本は、2冊とも表紙が擦り切れるほどになっていた。ということは、相当大勢の学生に読まれたということでありましょう。 ひゃー、ありがたいねえ。 今書いている本も、当然、図書館に入るでしょうが、それもこのくらい、擦り切れるくらい読まれるといいですなあ・・・。 よし、頑張っていい本を書こう!
September 11, 2019
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まあ、相変らず、執筆、執筆、執筆ですよ。毎日10時間くらい書いているんじゃないか? 食事時間以外はほぼ、って感じ。もう、私としたことが、どうしちゃったんでしょう? こんなに勤勉で、いいんでしょうか? いいんです。 さて、ところで今日、書いたり、書いたものに手を入れたりってなことを繰り返している中で、一つ、変更したのはですね、同業者の名前を文中に積極的に出す、という方向性? を出そうかなと。 まあね、論文だとさ、注があるから。本文には注番号つけておいて、注の中で、「このことは、この人のこの本を読んで学びました」的な風にしておけばいいんだけど、今書いているのは新書だからね。そういう意味での注はない。 そこでだよ。もう本文の中に、参考にした本の著者の名前を入れながら言及すると。そういう風にしようかなと。 それに、そうした方が、言及された方は嬉しいんじゃない? 自分の業績がそこで顕彰されるわけだし。 日本人の悪いクセっていうか、日本人の研究者の書いた研究書って、外国人の研究者の業績ばっかり言及して、同じ日本人研究者の名前を出さないっていうところがある。いまだに外国の方がエライっていうアレがあるのかなと。特に、外国文学の研究者にその傾向があるかなあ。 そこへ行くと、巽孝之先生なんてのは、いいよね。ちゃんとご著書の中で日本人研究者の研究にも触れるからね。そこはいつもすごいと思う。目配りがすごい。 というわけで、私も巽先生に倣って、自著の中で他の研究者の業績に触れようかなと。名前をちゃんと出そうかなと。 ま、そんなことを考えているところでございます。
September 10, 2019
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強い勢力を保った台風が関東地方を襲っているのだとか。そちら方面で被害が出ないことを祈っております。 一方、名古屋では台風の気配すら感じない感じ。狭いようで日本も広いね。 が! 誰であれ、今、私の書斎に足を踏み入れた人は、間違いなく、今しがたここを台風が通過したと思うことでありましょう。 もう、資料の山。否、資料の山崩れ。土砂堆積。無惨。 誰か、ボランティアの方、助けて! もう大変だよ~。一日10時間くらい執筆してるよ~。死ぬ一歩手前だ。 本を出すのって、大変なことなのね。でも締切まであと3週間。後がない。死んでも書き上げるぞ。
September 8, 2019
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NHKで金曜10時に放送しているドラマ『これは経費で落ちません!』、実に面白いねえ。今クールで私が毎週楽しみに観ているドラマはこれだけ。これこれ! ↓これは経費で落ちません! 最近の企業ドラマって、出世競争とか、開発部と経営部の対立とか、そんなんばっかりですけど、このドラマの舞台は一企業の経理部。まあ、地味な部署なわけですよ。 だけど、その地味な部署から会社の在り方、企業人の在り方というものを問うというね、その目の付け所がいい。 でまた、主人公の森若さんを演じる多部未華子さんが実にいい! 私、『山田太郎物語』の頃から応援しておりましたが、素晴らしい女優さんになりましたね。昨日放送された「第7話」の1シーンではないですけど、「可愛すぎる! 殺す気か!!」って感じ。 あと多部さんを囲む周囲の俳優陣も皆いいのよ。経理部の新発田部長を演じる吹越満さんもいいし、ヒロインの恋人・山田太陽を演じる重岡大毅くんもいい。その他、毎回のゲストのキャストも良くて、ホントによく考えられた脚本だなあと。 本の執筆に疲れた私のオアシスと言ってもいいこのドラマ、教授の熱烈おすすめ!と言っておきましょう。
September 7, 2019
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ついにやって参りました、栗きんとんの季節が! ということで、毎年この時期にやっております、中津川栗きんとんツアーというのをやって参りました。 で、まずお昼頃に中津川に向いまして、駅近の「チキンハウス」というお店で岐阜名物「けいちゃん」でランチ。そして中津川駅前にある「ふれあい交流館」なるところで、栗きんとんを大人買い! ここに来ると色々なメーカーの栗きんとんを選んで買えるので、とてもいいんですよね! そして一通り栗きんとんを買った後、19号線沿いにある「すや」というお店の脇にある喫茶所「榧(かや)」で、この時期、9月限定で提供している「栗白玉」というものをいただきました。 もうね、この「栗白玉」が絶品なのよ。ようするに栗だけでできているお汁粉みたいなものなんですが、冷たく冷やしてあってね。残暑の中、この冷たい栗汁粉を飲むと、マジで寿命が伸びるよ。これこれ! ↓榧の栗白玉 で、今年もこいつを食べられたなあ、寿命が伸びたなあと感激しつつ、次、どこに行こうか考えていて、この辺に古本屋でもあったらいいのになあ、と思って調べたら、お隣の恵那の山の中に「庭文庫」なる古本屋があることを発見。中津川からだったらそんなに遠くないので、さっそく行ってみることに。これこれ! ↓庭文庫 で、行ってみるとこれがまた木曽川を見下ろす高台にある大きな古民家で営業している面白い古本屋さんでね。古い民家だから、畳の部屋がやたらにある。そこに、色々な形で新刊本や古本が置いてあって、セレクトにもこだわりが感じられる。 こりゃ面白いってんで、家内と二人でそれぞれ本の物色に入り、気に入ったものがあれば、それを畳みに寝っころがって読んだりしながら、ひとしきり楽しんだという。 で、私も3冊ほどゲットし、いい気分でアイスコーヒーまで注文しちゃった。そしたら、このコーヒーがなかなかの味で、出てくるまでに結構時間が掛かっていたので、多分、豆を挽くところからやっていたんだと思います。本格派よ。 で、アイスコーヒーを飲みながら、古民家の畳の上でリラックスしていたんですけど、冷房器具といえば扇風機だけ。だけど、それだけで十分涼しいのよ。はあ~。人工的なエアコンの風じゃないのって、こんなにもいいものだっけ? で、この古書店を経営しているまだ若いご夫婦とちょっとおしゃべりしたんですけど、この古本屋さんはオープンしてからまだ1年半とのこと。まだ、これからですな。 興味があったので、ずうずうしく古民家のことも聞いちゃったのですが、ここは買ったのではなく借りているのだそうで、しかもその賃料がまたべらぼうにお安いとのこと。具体的な値段も聞きましたが、驚くような安さでした。 なるほどね~。そうか~。 田舎は人口減少で、空家が増えているというけれども、そういうレベルか~。 だったら、私も小遣いで田舎に家借りちゃおうかな。そしてそれを別荘にする。借りるのであれば、固定資産税とか発生しないし。 ひょっとして、こういうところにパラダイスっていうのはあるのかもね。木曽川のとうとうとした流れを見下ろしながら、考えちゃった。 さて、そんなこんなで栗きんとんをしこたま買い、栗白玉で魂ごと潤し、庭文庫で本を買い、今後の人生を考えたりして、なかなか面白い一日を過したのでございます。 ま、帰り道にはアウトレットによって買い物したりもしたんですけどね。 ま、とにかく、庭文庫の存在はなかなか面白かったなあ。田舎で古民家を借りるという選択肢。マジで考えちゃおうかなあ。
September 6, 2019
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池内紀って、亡くなったのか・・・。なんか、まだまだ死にそうもない人だと思ってたら、70代で亡くなっちゃった。 この人、55歳で東大を早期退職して、文筆業に入ったんだよね。55歳って言ったら、今の私と同じくらいじゃん。うーん、今から退職して筆一本っていう自信ないなあ。 だけど、この人の書いたもの、ちらっと読むこともあるんだけど、うーん、どうなのかね。なんとなく、何書いても余技で書いているような感じがして、今一つ、のめり込めないんだけど。本気で書いている本を読んだことがないからかしら。 文筆業で生きるとなると、余技でも何でも、どんどん書き散らすようじゃないとやっていけないのかもね。だったら、私はアマチュア文筆家でいいなあ。 閑話休題。 実家に戻っていた時に中古CDで買ったスライ&ザ・ファミリー・ストーンのベスト版があまりにも良かったので、第2弾として『フレッシュ』というアルバムを買って聴いているのですが、これがまた実にいい。これこれ! ↓フレッシュ [ スライ&ザ・ファミリー・ストーン ] こんなに嬉しそうに飛び跳ねているジャケットって見たことある? 特に冒頭の「In Time」って曲がいいんだよね! 2曲目の「If You Want Me to Stay」もいいけど。あと、9曲目の「Que Sera, Sera」もとてもいい。 でもやっぱり冒頭の曲かな・・・。 それにしても、ここ1~2年の音楽面での収穫は「ビーチボーイズ」と「スライ」を発見したことかな。聴かず嫌いっていうか、まだまだいいアーティストが沢山いるのに、気付かないだけなのね。懐メロの中に、まだまだ発見があるってのは、しかし、この先楽しみですな。 というわけで、第3弾として『スタンド!』というアルバムも注文しちゃった。これこれ! ↓スタンド!(Blu-spec CD2) [ スライ&ザ・ファミリー・ストーン ] 早く届かないかなあ。楽しみ!
September 5, 2019
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上映中の映画『ロケットマン』観に行っちゃった。 まあ、言わずと知れたエルトン・ジョンの半生を描いたミュージカル・テイストの映画なんですが。小さい時に両親(特に父親)からの愛薄く育ったこととか、ゲイであることとか、そんなこともあって、豊かな才能を元に一気にスターになったはいいけれど、その後、色々なトラブルにぶち当たり、悩み、苦しみましたが、最終的には頑張りましたっていう。 しかし、『ボヘミアン・ラプソディ』もそうだけど、ロックスターになる人って、どうしてああいうトラブルになるんだろう。「なんか、仕事順調だなあ。さあ、家帰って飯食おう」とか、そういう堅実なロックスターっていないの? 周りが放っておかないのか。それでもさ。 だから、映画自体としては、そこそこってところなんですけど、にも拘らず関心することが二つあって、一つはエルトンを演じたタロン・エガートンが芸達者だなあ、ということ。歌うまいもんね。見ているうちに、どんどんエルトンに近づいて行くという。 あと、もう一つはエルトン・ジョンはいい曲が多いなあ、ってこと。当然知っていたけれども、改めてね。 クイーンもそうだけど、エルトンも、誰もが歌えるヒット曲が20曲くらいはある。そういう意味で言うと、例えばプリンスはどうか。「パープルレイン」とか、ごく限られてくるでしょ。ヒットメーカーとしては、やっぱりすごい才能だよなと。 ま、そんな感じでした。点数から言ったら・・・まあ72点かな。
September 4, 2019
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私の家内は長年ピラティスを続けているのですけれども、たまにヨガもやる。ま、両者、体幹を鍛えるという点では近いところもありますからね。 だけど、ヨガってのはピラティスと違って、精神的な何かに踏み込むことがある。で、前の日に行ったヨガ教室では、レッスンの最後、クールダウンの時に講師の先生がマントラを唱えたと。 ふーん、マントラね。効果あるのかね? だけど、そう言えば、自己啓発思想、特に仏教系の奴の中には、やはりマントラを唱えることを推奨するものがある。例えば、深見東州先生の『大強運』とか・・・ あ! そう言えば『大強運』に書いてあった運勢向上のマントラ、最近唱えてなかったな・・・。よし、久しぶりに唱えてみよう。むにゃむにゃむにゃ・・・。 ピロリン! あ、メールが来た。何だろう? 書評の依頼! いきなり仕事運アップ! 深見先生のマントラ、効果あり過ぎだって・・・。 それはともかく、今進行中の原稿ですけど、どうにかこうにか9割まで完成したかな。ま、9割と言っても、とりあえず書いたという段階で、ここからの推敲に時間が掛かるんですけれども。 しかし、ここ数日は好調でね。割とすんなり、どんどん書ける。 なんで好調なのかというと、ちゃんと理由がある。執筆の手順を変えたのよ。 最初はいきなり書き始めていたんだけど、それがうまく行かないので、書く前にフローチャートを作るようになった、という話は前に書きました。 だけどね、最近はそのフローチャートを作る前に、もうひと作業、加えることにしたの。これがこのところの好調ぶりの秘訣でね。 実は、フローチャートを作る前に、A4の白紙に、その章で自分が書きたいことを片端から書き出すようにしたのよ。箇条書きではなく、紙のあちこちに文章の塊を作るような形で。 で、この章で俺が書きたいのはこれで全部だ、というところまで書いたら、その点在している塊を矢印でつなぐの。これとこれは関連があるな、とか、これとこれは対立項だな、とか、そういう感じで。 で、それぞれの項目同士に関連がついたら、その時点でようやくフローチャートを作るわけ。項目同士の関連を一番うまく説明していく順番って何かな?と考えながら。 そうすると、いいフローチャートが書けるのよ! で、フローチャートさえしっかりしていれば、あとは迷いなく書けるからね。 この方法を採用してからは、あーた、じゃんじゃん書ける。2日で1章分書くからね。1週間で3章書いたった。 というわけで、あと残りは1章分のみ。となると、遅くとも週末前に終るな。 よし。もう少しだから、頑張ろう。マントラでも唱えながら、ね。
September 3, 2019
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ハーレクイン・ロマンスの一冊、アン・メイザーの『買われた花嫁』(原題:Rachel Trevellyan, 1974)を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 アン・メイザーというのはイギリス生まれの人気ハーレクイン作家。ハーレクイン常連作家の中に「アン・メイジャー(Ann Major)」という人もいて、ちょい紛らわしいのですけれども、こちらは「Anne Mather」の方。作品は100冊以上、総売り上げは9500万部。ハーレクイン唯一の、そして大失敗した映画『雪物語(Leopard in the Snow)』の作者でもあります。 さて、本作のヒロインはレイチェル・トリヴェリャン。画家。21歳。小柄で華奢、金髪。だけど、ハーレクインには珍しく既婚者でございます。結婚して3年。夫のマルカムは父親ほどの年齢で、現在は半身不随。 で、なんでレイチェルはこのジジイと結婚したかと言いますと、これがまた聞くも涙でありまして。 レイチェルは7歳の時に母親を亡くし、以後、画家の父と二人暮らしだったのですが、この父親がまた甲斐性のない人で、二人は幸福な日々を過ごすも、父は大家のマルカムから借金をしていたんですな。もちろん、マルカムは親切な風を装って気前よく金を貸しますが、実際にはレイチェルに対して下心があったと。 で、もう返せないだろうというほど借金がかさんだところで、マルカムは父親に迫り、借金を返すか、それができなければレイチェルを嫁としてもらうと脅迫。仕方なくレイチェルはマルカムの嫁となります。そして絶望した父親は自殺。 かくしてこの卑劣なジジイとの悲惨な結婚生活が始まるのですが、その後マルカムは脳卒中で車椅子の人に。嫉妬深いマルカムは、今まで以上にレイチェルに自分の面倒をすべてみさせるようになり、レイチェルは好きな絵を描くこともなかなかままならないほどに。 そんな時、二人の元にポルトガルからメンダオ侯爵、ルイス・マルティネスという若い男がやってきます。彼は母親ジョアンナ・マルティネスからの依頼を受け、マルカムをポルトガルの屋敷に招待するという使命を負っていたんですな。どうもジョアンナは、若い頃、マルカムの親に世話になったことがあるということで、そのお礼がしたいらしい。もっとも、マルカムは独身だと思っていたので、ルイスも、彼にまさかこんなに若い奥さんがいるとは思わずビックリ。しかし、マルカムはレイチェルも連れていくと主張するので、ルイスも仕方なく予定外のことながらマルカムとレイチェルの二人をポルトガルの屋敷に連れていくことに。 で、実際に壮麗な屋敷に二人が着くと、ジョアンナは二人を大歓迎・・・するのかと思ったら、妙に対応が冷たい。しかも、ジョアンナはレイチェルに対して、まあ酷い扱いをする。確かに貴族と庶民ですから、マルカムやレイチェルは、貴族の間では場違いな感じは否めないものの、それにしてもジョアンナの冷淡な対応は際立っていた。 で、以後、招待したのに歓待しないという変な状況のまま、マルカムとレイチェルの滞在が続きます。 一方、屋敷では10週間後に迫ったルイスの結婚式の準備が進行中。彼は同じ貴族のアマリア・アレヘントという絶世の黒髪美女と婚約中。 で、ジョアンナとしては、息子の結婚式とマルカムたちの滞在は別物と考え、当然、それまでにはイギリスに帰るのだろうと期待している様子。ところがマルカムは、ぜひルイスの結婚式に出席したいと言い出し、ショックを受けたジョアンナは、体調を崩し、友人のサラ・リビアルトの屋敷に避難する始末。しかし、マルカムは平気の平左で、居候を決め込むと。 で、ジョアンナが雲隠れしてしまったので、何事かを企んでいたマルカムは、一人、ジョアンナが滞在しているリビアルト邸に押しかけていくのですが・・・ここで脳卒中の発作が起き、あえなく死んでしまう。 で、ジョアンナはこれ幸いとばかり、マルカムの死体とレイチェルを屋敷から追い出そうとし、それはあまりにひどいとルイスが主張して、マルカムの葬儀はポルトガルで行い、その後にレイチェルはイギリスに帰ります。 で、イギリスの自宅でマルカムの身辺整理をしているうちに、レイチェルはある書類を見つける。それはなんとジョアンナの出生届けだった。そしてそれにより、レイチェルは今回の様々な事情の真相を知ることになると。 実はジョアンナの母親は、マルカムの母親エリザベスの妹だったんですな。つまり、マルカムとジョアンナは従兄妹同士。ところが、マルカムの母親のローズマリは、若気の至りで親の反対にも拘らず兵隊と付き合って子供を身ごもり、その兵隊は死んでしまったため、未婚の母としてジョアンナを産んでいた。で、その後すぐにローズマリは亡くなったので、ジョアンナはエリザベスに引き取られ、マルカムと共に育った。 で、マルカムは今から4年ほど前にその事実を知ったらしいんですな。で、ポルトガルの貴族に嫁いだジョアンナが実は私生児であること(ポルトガル貴族の間ではそういうことがスキャンダルになるらしい)をネタに彼女を脅迫し、月々それなりの額の金をせびっていた。そして今回、それだけじゃ足りないってんで、ルイスの結婚式でジョアンナの出生の秘密をばらすぞと言い出し、それでジョアンナは彼を呼んで一体いくら払えば黙っていてくれるのか、相談するつもりだったと。ところが、マルカムがルイスの結婚式まで居座ると言い出したため、ジョアンナは体調を崩し・・・あとは先に述べた通り。 で、マルカムが死んだのはジョアンナにとっては好都合だったのですが、ジョアンナとしては、おそらくレイチェルもマルカムのグルなのだろうと思っていて、それでレイチェルに冷たかったと。 で、レイチェルがイギリスに帰ってしばらくして、ジョアンナから大金の小切手が送られてきます。要は、これでおしまい、これ以上は出せないということだったのでしょう。 で、レイチェルはこんなもの受け取れないと、金を返すためにポルトガルに向います。今回の金だけでなく、今までマルカムに送っていた金とか、出生証明書そのものとか、そういうものもすべてジョアンナに返すつもりで。 で、メンダオ邸についてジョアンナに面会を求め、レイチェルがその意志を伝えると、ジョアンナとしては半信半疑ながら、レイチェルがマルカムとは違う人種の人間であることを次第に理解していく。 一方、ルイスは、母親から事の次第をついに聞いて、それでレイチェルが本当にマルカムのグルなのかを確認しに、入れ違いにイギリスに行っていたんですな。で、レイチェルがポルトガルに向ったということを聞いて大急ぎで自宅に戻ってくる。 実は彼はレイチェルが屋敷に滞在していた間、彼女と話したり、一緒に散歩に出かけたりする間に彼女に惹かれていた。もう、婚約者のアマリアなんか目じゃないくらい。で、レイチェルを探しにイギリスに向う前、アマリアとの婚約も解消していた。だから、ルイスはレイチェルのことを一方で愛しながら、一方ではひょっとして彼女もマルカムの仲間なのかとも疑っていて、それで彼は二つの思いに引き裂かれていたと。イギリスまでレイチェルを探しに行ったのも、それを確認したかったから。 で、その夜、まだレイチェルがジョアンナにお金と出生証明書を返却したことを知らなかったルイスは、レイチェルを捕まえて、愛憎半ばする思いに引き裂かれ、彼女を抱きすくめつつ、絞め殺そうとする。 で、レイチェルは事の次第をルイスに告げ、自分にはジョアンナから金をせびるつもりなど一切ないことを明らかにする。そして自分とマルカムが結婚したのも、父親の借金の形としてであって、マルカムがルイスにこっそり告げたように、レイチェルが行きずりの恋で妊娠し、それを隠すためにマルカムと結婚し、その後流産した、などということが嘘であることも明らかになると。 かくしてルイスは疑惑を抱いていたことをレイチェルに詫び、改めてプロポーズ。めでたし、めでたし。 というお話し。 これ、読んでいると19世紀の話なのかと思えてくるんですけど、20世紀の話なのね。一応、イギリスからポルトガルまで飛行機で飛ぶし。 だけど、悪漢マルカムの描写、彼の悪巧みの描写とか、ディケンズ的世界でさ、とても現代小説とは思えないっていうね。 ま、あとはやっぱり、「外国貴族もの」の常として、イギリスとポルトガルの文化的風習の違い(イギリスと違い、ポルトガルは前時代的な風習が残っていて、特に男尊女卑的であり、また私生児などを許さないお堅いところなどがある、的な)がドラマのキモとなる、というところはありますな。そこがいいんだろうね。 ま、そんな感じです。買われた花嫁/アン・メイザー/富田美智子【合計3000円以上で送料無料】
September 2, 2019
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9月末締切の原稿、苦しみながら必死で書いております。 思えば昨年の夏も8月末と9月24日に締切がある2本の論文を書いていて、その時もかなり疲弊したんですけど、今年も厳しい! 論文書いてて、何がキツイかって、進捗具合が計算できないことね。 畑とか耕しているんだったら、1時間に何畝耕せるかが分かれば、畑一枚耕すのに何時間かかるかなんてすぐ分かるし、実際、その通りに行くんだろうと思いますが、論文の場合、そういうわけにはいかんものね。 ある日はあれよあれよという間に原稿用紙20枚くらい書いちゃう時もある。だけど、また別な日は一枚も書けない日もある。それがどういう周期で来るか、書いている本人にも分からないんだもん。 特に、書けない日が続くとキツイよね。ゼロに何を掛けたってゼロでしょ。このままじゃ絶対書き終わらないと思うじゃん。そうなると精神的にキツイ。 でも、まったく書けない日が4日くらい続いた後、一気に進むこともあるんだよなあ・・・。 実は今週は4日くらい全然筆が進まず、苦しかったんですわ。 ところが昨日・今日は爆発的に書けてしまって、二日で1章分書いちゃった。ちょっとホッとした・・・。 でも書けたからいいけど、今日書けたから、この調子が明日も続くかっていう保証はどこにもない。明日はまた躓くかもしれない。その潜在的な恐怖がキツイんだなあ。 まあ、こういう商売をして四半世紀以上経つわけだから、そういう時の対処法もある程度は身に着けているけれど、キツイものが軽くなるわけじゃないからね。 ということで、今日はよし、さて明日は? という賭けの毎日。せいぜい、頑張ります。
September 1, 2019
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